アフターコロナの就活はどうなる?専門家が徹底解説!

最近は、コロナウイルスによる営業自粛を再開する企業が増えてきていますが、企業の採用活動自体はまだまだ凍結しているケースが多いようです。

この記事では、今回のアフターコロナ時代の就職活動がどのようになるのかについて、就活指導を専門とする私が解説していきたいと思います。

この記事を書いた人:竹内健登

就活スクール「ホワイトアカデミー」校長。デロイトトーマツグループの人材戦略コンサルタントを経て現在は就活コンサルタントとして活躍。

数学検定1級保持者で東京大学工学部卒にもかかわらず、自身の就活に失敗し就職留年した経験から企業の人材戦略の道へ。

新卒の学生が一流企業に内定するための独自の方法論と、3年後離職率・OpenWorkでの評価・帝国データバンクの評点を用いた客観的視点から日夜ホワイト企業を研究。

自社メディア「ホワイト企業総合研究所」で掲載したところ、就活生や親御様の間で話題となり、月間で35万PVを達成した。

現在も、ホワイト企業からの内定が1件も得られなければ授業料を全額返金という方針で、上位大学だけでなく、全国幅広い大学の学生の就活指導を行なっている。

「就職浪人からANAグループに内定した! 」「留年すれすれから日本IBMに内定! 」「指導を受けた次の日から大手企業の面接で落ちなくなった! 」など、喜びの声多数。

著書に「子どもを一流ホワイト企業に内定させる方法」(日経BP社)がある。

 
 

新卒の求人数は減る

まず、当たり前ですが新卒の求人数は減ります。コロナウイルスの影響で旅行・ホテル・サービス業は業績が低下しており、リストラや解雇も行われている状況ですので、未経験の新卒を雇って育成する余裕がなくなっている企業は多いでしょう。

加えて、元々この産業群は労働集約的なため、人を大量に採用していたところです。そう考えていくと、アフターコロナ時代の有効求人倍率は大幅に低下するものと思われます。

内定という少ない椅子をめぐるハードな戦争が始まりそうですね。

研修の観点から新卒を採らない企業も

加えて、新卒をそもそも採用しない企業が増えることが予想されます。これは、入社後の集合型研修やOJTが三密回避のためにできなくなる可能性があるからです。

新卒はやはり先輩のそばで実務を見ながら成長していくものです。しかし、コロナウイルスへの懸念や自粛意識によってOJTができない場合、新卒の採用に躊躇する企業も出てきておかしくないでしょう。

専門性がなく、指示がないと動けない新卒は、テレワーク下でいきなりデスクワークをやらせても簡単にはできないと思われます。そのため、中途の採用を企業は行うでしょう。

以上の観点から、新卒採用の求人は大幅に減るものと思われます。結局、新卒採用の求人が元のレベルに戻るのはワクチンや治療薬が出てきて三密が世間的な認識からなくなる頃ですので、おそらく2年後くらいであると予想します。

とはいえ、産業群によって復旧のスピードが速いところもありますので、そこに関しては早くから新卒採用が復活すると思われます。ここからはそれについて解説していきます。

復旧が早い産業群

エネルギー関連

電気・ガス・水道は今回のコロナの影響をほとんど受けていません。そのため、復旧が早いと思われます。事実、今年も東京電力などの企業は大量に新卒を採用しています。

そのため、今後も採用を一定数行うと考えられます。ただし、石油に関しては原油価格が下落している上に海運が影響を受けているため先行き不透明です。

日用品関連(医薬・食品)

食品や医薬品はコロナ下でも底堅い需要があります。そのため、そこまで大幅に売上が下落している気配はありません。むしろ会社によっては健康意識への高まりや感染症予防グッズへの需要増から、例年よりも売上が向上しているところさえあります。

この産業についても新卒採用の影響をそこまで受けていないため、早期に復活すると思われます。

ヘルスケア関連

ヘルスケア=医療・介護関連です。ここについては、クラスターが発生するような大きな病院は今後業績が低下していきますが、逆に遠隔診療は発達してくるでしょう。

加えて、外に出られない以上、在宅介護の重要性は今後増してくると思われます。そのため、早期に回復し、採用も元に戻るでしょう。むしろ人手不足がこの産業の課題となりそうです。

IT関連

三密への配慮の影響から、多くの企業でテレワークが進んでいます。そのため、テレワークに関わるソフトやSaaSを提供している会社は業績がうなぎのぼりです。

加えて、この産業は顧客の獲得と提供さえもWEBで行なっている場合もあるため、コロナウイルスでそこまで影響を受けていません。テレワークが元々浸透している会社が多い業界なので、今後はさらなる業績アップが見込めるでしょう。

また、ロボットなどの人間を介さない形でのサービスの需要が増すことから、今後さらに伸びていくと思われます。新卒の採用人数は増える一方だと思います。

物流関連(陸運・海運・空運)

この産業の労働力不足が、全産業の業績回復のボトルネックとなっています。具体的には、海外の物流会社が営業を停止した結果、荷物が届かないなどの事態が発生しています。

この産業は労働力を確保できるかどうかで売上が決定されますが、コロナの影響で求職者が集まらないため、現在は売上が減少しています。

そのため、今後は急速に求人枠が増えていくでしょう。人々がオンラインで購入をすればするほど、この産業は儲かります。長期的に安定が見込めるでしょう。

コンサル関連

コロナウイルスの影響で困る会社が多いため案件は増えるでしょう。特に、公衆衛生に関する規格を作り、それを企業に取らせるようなタイプのコンサルティングは需要が爆上がりするはずです。

もともとコンサルティング会社はテレワークなども進んでいますので、そこまで影響を受けていません。例年通り新卒を採用するでしょう。

復旧が遅い産業群

一方で、復旧に時間がかかると思われる産業群は以下の通りです。

インバウンド関連

旅行・ホテル・空港関連です。コロナウイルスへの不安が完全に払拭されるまではわざわざ外に出るのは身を危険に晒しているようなものです。

人々の不安が払拭されるにはワクチンや副作用のない治療薬が必要なので、それらが開発されて実用化に至るまでは業績が元に戻らないでしょう。

労働集約的で大量に人材を採用している産業なので、就活生にとっては痛手ですね。

飲食・サービス業関連

こちらも同様です。国や自治体が無用の外出を控えるように言っている以上、大手を振って飲食店には行きづらいでしょう。復旧には時間がかかるものと思われます。こちらも労働集約的な産業なので就活生にとっては痛手です。

自動車・機械・素材関連

部品が中国から届かないなどの影響から、製品を組み立てられない会社が激増しています。また、感染症対策のために工場をストップさせるなどの措置を取らざるを得なくなっています。

そのため、世界的なサプライチェーンが元に戻るまでは影響が長く続きそうです。採用の回復にも時間がかかると思われます。

金融関連(銀行・保険・リース・証券)

現状、保有している資産である株式やREITが暴落したことから、株価が低下している金融機関が増えています。とはいえ、資金繰りに困っている民間企業が多いので、そこに資金を融通することに商機があるため3年もあれば持ち直すでしょう。

しかし、銀行の新卒採用数自体は大幅に減っていくと思われます。もともとAIやRPAで人減らしを続けていた産業でしたが、それに加えて窓口に来る人が減ることで窓口業務をする人が余計に必要なくなるためです。

なお、クレジットカード業界はキャッシュレスが推進されるために業績がどんどん向上していくと思われます。そのため採用数も増やすでしょう。

建設関連

ワクチンが開発されるまで、三密の極みと言える現場の環境が改善されない限りは業績が低迷するでしょう。ただ、この産業はそもそもが人手不足なので求人自体はあると思います。

人材関連

採用に関わる合同企業説明会や集合型研修は当面復活しないでしょう。加えて、クライアントが基本的に採用に予算を割かないためにこの産業は3~4年は売上低迷に苦しみそうです。新卒の採用も当然少なくなるでしょう。

広告関連

展示会によるプロモーションが今後下落していくことに加え、クライアントの財政が厳しくなって予算を割かなくなることから短期的には業績が低迷しますが、その後はデジタル広告を中心に業績が向上するため、その分野に関しては新卒を採用していくことでしょう。

復旧しない産業群

鉄道・バス関連

テレワークが進み、人々が郊外や自宅で仕事をするようになると、鉄道やバスを活用した通勤の必要性が徐々に薄れていきます。新卒採用数も徐々に減っていくでしょう。

都心の不動産

テレワークが進んで郊外へと人々がシフトするにつれて、都心の高価格な立地のオフィスビルやタワーマンションなどへの需要が薄れていくでしょう。

逆に、郊外に大きな一軒家を立てるビジネスが流行るかもしれません。

就活のやり方自体が変わる

以上が各産業ごとに求人が増えるか減るかという内容でした。ここからは、そもそもの就活がどうなるのかについて話したいと思います。

合同企業説明会がなくなる

三密の極みなので、ここ3年は倦厭されると思われます。学内の説明会も当面はなくなるでしょう。その代わり、オンラインの合同企業説明会は生まれるかもしれません。

オンライン中心の形に移行

今回のコロナ禍での採用活動はオンラインで行われました。オンライン説明会、オンライン面接、オンライン座談会です。その形式で問題がないと判断する企業が増えてくるため、今後の選考もオンラインになっていくでしょう。

動画選考の拡大

そのため、自己PR動画を撮影して送るというプロセスが増えてくると思われます。これについては、綺麗な動画を撮るための工夫が必要になってくるため、念入りに対策を行っていく必要があります。

これに対し、就活スクールのホワイトアカデミーは動画選考対策もしてくれるので、まずは一度尋ねてみると良いでしょう。

グループディスカッションの形骸化

三密を避けるため、グループディスカッションではない別の選考方式になると思います。例えば、AI面接などです。この辺りは今後どのようになっていくのかについて注意していくべきだと思います。

インターンが変わる

学生を受け入れて職場見学や職場体験をしていくインターンは徐々に減り、今後はオンラインでの会社説明会やVRでの職場体験になる会社が増えてくるでしょう。

エントリー職種が変わる

加えて、応募のある職種自体も変更になる可能性があります。

増加が顕著に現れるのがエリア総合職でしょう。できるだけ電車に乗らずに自宅の近くのオフィスに行くだけのエリア総合職は今後増加していくと思われます。

加えて、テレワークにともなって在宅で〇〇をする、というだけの新しい職種も増えるかもしれません。

既にデザイナーやプログラマーはこの形式ですが、鉄鋼会社の業務の一部がテレワークになるとしたら、、、何か新しいものが生まれそうな気がしませんか?

こんな形で新しい名前の職種が生まれる可能性があります。ある種楽しみですね。

変化に対応できるものが生き残る

今は激動の時代です。今後、大きな変化が訪れることでこれまでになかったものが生まれたり、これまでにあったものがなくなったりします。

それは仕事でもそうだし、価値観としてもそうです。常に時代の流れを追っていきながら変化に対応していくことで、この激動の時代をぜひ乗り切ってください。

ABOUTこの記事をかいた人

ホワイト企業への内定を専門とする就職コンサルタント。ホワイト企業への内定率は100%を誇っている。東京大学工学部卒。学生時代には大手企業(Sony、新日鐵、帝人、DUNLOP、DeNA、経済産業省、財務省など80社)相手に人事面からの支援を行っていたことがこの仕事を始めたきっかけ。 集客・営業代行のビジネスでは、東京大学で行った企画でゼロから1500人を集客しただけでなく、恋愛系企画においては朝日新聞・フジテレビ・AERAの一面にカラーで掲載。 その後、キャリアアップや人材育成の研修を行う外資系コンサルティング会社に就職。入社後、多くの中小企業の経営問題を人財育成の観点から解決に取り組むべく、新規事業・アプリ開発などを担当し、現在独立。 セミナーやコンサルティングを不定期で開催しており、過去の相談件数は500件以上。通算400回はセミナーを行っている。 クライアントには月収を6倍にした元サラリーマンや月商を3倍にした音楽の楽団長、所沢での学習支援業の起業に成功した大学生など幅広い。 趣味は読書と執筆。数学検定1級保持者。