こう思うことってありますよね。以前、大手広告会社の電通で過労死について大きく報道され、あなたも関心を持ち、自分が入ってしまわないか不安を覚えたことと思います。
でも、安心してください。こういったブラック企業には特徴があり、誰にでも見分けることができるようになっているのです。
今回は、就活で後悔したくないあなたに向けて、ブラック企業の特徴と見分け方というテーマでお話していきたいと思います。
富田:理工学部の大学3年生。自己主張は苦手だが心根は優しい草食系男子。メーカーを志望して就活をしている。
春山:経済学部の3年生。あだ名はハルちゃん。明るくハキハキしていて「考えるより動け!」の行動派。母子家庭出身で、化粧品や日用品など女性を対象とした仕事に就きたいと考えている。
竹内:ホワイト企業就職率No.1の就活スクール「ホワイトアカデミー」の校長。東大工学部→就職浪人→デロイト→予備校設立という異色のキャリア。教え子が有名企業にポンポン内定することで有名。
定義
厚生労働省においては、「ブラック企業」について定義していませんが、一般的な特徴として、
① 労働者に対し極端な長時間労働やノルマを課す、
② 賃金不払残業やパワーハラスメントが横行するなど企業全体のコンプライアンス意識が低い、
③ このような状況下で労働者に対し過度の選別を行う、などと言われています。このような企業に就職してしまった場合の対応としては、第一義的には会社に対して問題点の改善を求めていくことが考えられます。
しかしながら、新入社員が単独で会社に問題点の改善を求めて交渉等をするのは現実的には非常に難しいと考えられます。したがって、問題点に応じて、外部の関係機関や労働組合に相談することも有効な手段と考えられます。
引用元:厚生労働省(https://www.check-roudou.mhlw.go.jp/qa/roudousya/zenpan/q4.html)
- 長時間労働をすることや成果を上げることを強要する。
- 残業代等各種手当を伴わない、いわゆる違法労働がまかり通っている。上下関係を利用したパワーハラスメントが行われている。
- ①・②に従わない、付いてくることができない社員に対し、本人の希望に関係なく配置転換やクビ切りを行う。
これだけでは漠然としていますので、14の特徴に分解し、もう少し細かく見ていきましょうか。
14個の特徴
- 長時間労働が常態化している
- サービス残業が多い
- 休日が少ない上、休日出勤が当たり前
- 有給休暇が取れない
- 離職率が高い or 中途採用の募集を常に行っている
- 面接官が高圧的・圧迫面接が多い
- 会社を辞めたくても辞めさせてくれない
- 達成困難なノルマが課される
- 精神論がよく出てくる
- 給与が低い・各種手当や福利厚生がない
- ネットの口コミでブラックな噂しかない
- オーナー独裁体制が凄まじい
- 法令遵守意識が極端に薄い
- 職場環境が荒れている
です。
特徴①長時間労働が常態化している
長時間労働とは、法定労働時間の外側で働く時間、いわゆる「時間外労働」が多いことを言います。ちなみに、法定労働時間は1日8時間、1週間で40時間となっています。
もう少しお話しますと、時間外労働をするためには、労働基準法に基づき、従業員と企業の間で「時間外労働・休日労働に関する協定書」を締結することが定められています。
この「時間外労働・休日労働に関する協定書」が、いわゆる「三六協定(サブロク協定)」と言われるもので、労働基準法36条が根拠法になっています。
この三六協定で、時間外の労働時間の上限を1カ月45時間、1年間360時間と定めています。上限の45時間に近い勤務時間は「長時間勤務」と言える状態です。
この「長時間勤務」が「常態化」している企業は、ブラック企業の可能性が高いです。この結果、ブラック企業のオフィスでは、深夜でも窓が明るいという現象がたびたび見られます。
夜にオフィスを訪れると、自ずとブラック企業を見分けることができるでしょう。
特徴②サービス残業が多い
「サービス残業」という言葉を聞いたことがあると思います。簡単に言うと、「給料を伴わない勤務時間」と言えます。
先ほど①の長時間労働で記載しましたが、勤務時間には「法定労働時間内勤務」と「法定労働時間外勤務」があります。サービス残業はどちらの勤務時間にもカウントしない勤務時間のことを言います。
この法定労働時間の管理方法は、自己申告制の企業が多いです。
例えばアルバイト経験のある方は、タイムカードを専用端末にかざして「ピッ!と」勤務時間を入力した経験があるのではないでしょうか。
通常、従業員は働いた分だけ勤務時間を入力します。しかし、仕事がなかなか終わらず、色々な理由で働かなければいけなくなった時に、もう既に時間外の上限を超えてしまっている場合には、その時間をサービス残業とするのです。
このサービス残業が何十時間もある企業はブラックの可能性があります。また、表面上はサービス残業であっても、実質それが拘束時間であったならば、なおさらブラックであると言えます。例えば、名ばかり管理職制度などです。
管理職になると基本的に残業を払わなくてよいことになっていますので、できるだけ早くに管理職にさせて、残業代を払わないという制度をとっている会社があるのです。もはや狙ってサービス残業をさせていると言えるでしょう。
もしこれがホワイト企業だった場合、多くのサービス残業を許容し過ぎて、厚生労働省から電通のように勤務管理体制の問題を指摘されたくはありませんから、会社側が勤務時間管理をしています。
例えば従業員のパソコンのログイン・ログアウト時間を自動的に記録し、従業員が申請した勤務時間と大きな乖離が生じている場合には警告が生じる仕組みを採用している企業も少なくないのです。
特徴③休日が少ない上、休日出勤が当たり前
飲食業等で、平日が休みの代わりに休日に勤務することが前提になっている業種は別ですが、銀行等カレンダー通り休めるはずの業種なのに、休日出勤が当たり前になっている場合は危険です。
そうなると、親族や友人の冠婚葬祭に出る暇さえなくなってしまいます。こういった会社では年末年始もまとまった休みを取ることができません。
また、オフィスに出社していなくても休日にタダでお客さんと会わなければならない勤務状態もあります。
これは私の友人の話ですが、生命保険会社の営業をしており、平日・休日問わずお客さんに会いに行っていました。休日にお客さんと会っていた時間は勤務時間として申請をしておらず、サービス残業です。
こういった勤務形態が当たり前の企業はブラック企業の可能性が高いです。
特徴④有給休暇が取れない
有給休暇とは、正式には「年次有給休暇」のことで、労働者の休暇日のうち、雇用主(企業)から賃金が支払われる有給の休暇日のことです。
1年毎に毎年一定の日数が与えられます。
通常の企業であれば、有給休暇の取得は従業員の正当な権利であり、全員が取得できます。
しかしながら、ブラック企業では、取れて当たり前の有給休暇が取れません。
理由は色々ありますが、上司の許可が下りないケースが多いです。
上司から「お前、今月目標行ってないんだよな、それなのに休むんだ」とか「皆働いてるのに君だけ休むの?」といった具合に働くことを強要されます。
特別な予定が無いときであれば、休みが取れなくても何とかなるかもしれませんが、冠婚葬祭等の理由であっても休みが取れない企業もあります。
有給休暇が取れないというのは、仕事だけでなくプライベートの面でも影響してきますので、その企業で有給休暇が取れるかは確認をしておきましょう。
ちなみに有給休暇取得率が20%以下の会社はブラックであり、ほぼ休みが取れないと考えたほうがよいでしょう。
特徴⑤離職率が高い or 中途採用の募集を常に行っている
離職率が高い企業は、勤務環境に問題が発生しているブラック企業の可能性が高いです。これは分かりやすいですよね。特に見てほしいのが新卒の3年後離職率で、これが40%とか50%を超えてくると、それはブラックの証です。
全産業平均で30%ですので、この数字よりも明らかに高い数字が出ていれば、それはブラックということになります。こういった会社は採用面接のハードルが低く簡単に入社できる上、毎年大量に新入社員を採るのが特徴です。
不動産会社、人材会社、広告代理店によく見られます。人によっては即日採用・出勤になることもあります。
あともう1点が、中途採用を常に行っている企業は危険です。中途採用を行うのは、人員が足りないことに起因します。
もちろん事業が拡大している等、前向きな理由で採用を増やす企業もありますが、新卒採用が一般的な日本企業で中途採用をする場合は、人員補充として採用するケースが多いです。
この中途採用の募集を「常に」行っている企業というのは、慢性的に人が足りない状態であり、従業員の離職率が高いことの裏返しになっている可能性がありますので、注意してください。
このように、総じて人の出入りが激しい企業というのはブラック企業です。
特徴⑥面接官が高圧的・圧迫面接が多い
面接が高圧的な企業も注意が必要です。こういった企業では、後輩に対して厳しく当たるのは当然という体育会的な社風があることはもちろん、若い者はいじめて当然という暗黙のルールがまかり通っています。
結果、面接が高圧的になり、それに耐えられる社員だけを採るというやり方を未だに用いているのです。こういった会社では、表面的には「アットホームな会社だよ」と言っておきながら、このような高圧的な面接を行うことが結構あるので注意してください。
特徴⑦会社を辞めたくても辞めさせてくれない
ブラック企業は、会社を辞めたくても辞めさせてくれないケースが多いです。特徴④の有給休暇の話に近いですが、辞めたい旨を上司に伝えても、色々と難癖をつけて許可してもらえません。
通常、会社を辞める際に上司の許可はいりませんが、一応の礼儀として辞めたい旨を事前に申し出ます。一般的な企業であれば、後任の用意等を理由に数カ月待たされることはありますが、いずれ受理されます。
しかしながら、ブラック企業では、直属の上司に握りこまれたり脅されたりして取り合ってもらうこともできません。結局泣き寝入りをして働き続けさせられることもあります。
特徴⑧達成困難なノルマが課される
営業系の職務に就いているとノルマがあります。「この項目で今月はこれだけやる、四半期ではこれだけ、年度ではこれだけ」といったものです。
ブラック企業では、「これはどんなに頑張っても無理だろ…」といったレベルのノルマが設定されます。それも毎月。達成できなければ、達成できるまで追い込まれます。
例えば「今担当してるお客さんから取れないんだったら、新規の先回って必ず取ってこい」「友達、家族に頼んで取ってこい」といったこともあります。辛いですよね。
さらにひどい会社では利益の上げられない社員を「教育」と称したパワハラやセクハラによって鬱病やノイローゼに追い込み、自主的に退職させる方法を取っています。その手法で退職に追い込まれる人もいるので、重々注意する必要があると言えます。
それだけでなく、売れなかった分を自分で買い取るという「自爆営業」がまかり通っている会社もあります。こういった会社には絶対に入らないようにしましょう。
特徴⑨精神論がよく出てくる
⑧のノルマの部分とも繋がってきますが、どう考えても無理だと思うことに対し「ムリじゃない」「自分が諦めているだけだ」「死ぬ気でやればできる」「できるまで帰ってくるな」などと精神論でやらせようとする企業があります。
- 社訓を叫ばせる
- ボランティア精神等の都合のいい言葉を多用する
- 体育会系のような社風
- 上司・社長は絶対という雰囲気
- 絶対的に服従するような従順な社員ばかりがいる
- 新人社員研修で洗脳めいたことをやらせる
- 洗脳研修を外部の洗脳研修専門会社にお願いしている
などがあります。
特徴⑩給与が低い・各種手当や福利厚生がない
ブラック企業では、最低賃金を割って仕事をさせている超低賃金企業が多くあります。それだけでなく、残業代を基本給に組み込んだりしている会社も少なくありません。
また、一般的な企業では当たり前の手当や福利厚生が無いケースが多いです。例えば仕事に伴う交通費です。お客さんの所に行くまでにかかった交通費は営業に伴う経費ですので、企業から支給されても何ら不思議はありません。
しかしブラック企業の場合は、それが自腹になっていることもあります。他にも以下の手当がブラック企業には無いケースがあります。
【残業手当】
→裁量労働制を採用し、基本給を高くしてその中に残業代を組み込んでいるケースがこれに該当します。これだとどれだけ働かせてもOKということになり、残業時間が100時間を超えているケースも珍しくありません。
【家賃手当】
→寮が用意されている企業では住宅手当が無いケースもあります。寮の用意も無く、家賃手当も無い企業はブラックの可能性が高いです。家賃手当が無い分、給料が高ければいいですが、上乗せされていない企業が多いです。
【昼食手当】
→食堂がある企業であれば昼食手当が無いケースもあります。毎日ワンコイン500円ランチだとして、1月20営業日働くとすると10,000円です。負担は地味に大きいですね。
【お客様への接待贈答(プレゼント)費用(手当では無いが経費で処理できるもの)】
→営業職であれば、お客さんを接待したりプレゼントを贈ったりすることもあります。お客さんに喜んでもらおうと思えば、値が張ることも多いと思います。ブラック企業ですと、その費用が自腹になっているケースもあります。
【設備手当】
→会社からの業務用スマホが手渡されなかったり、PCが貸与されなかったりと、業務で必要となる設備を支給しない会社がこれに該当します。会社によっては、それらを自費で買わせたりするケースもあります。
【業績連動手当】
→ボーナスは業績次第といい、結局出さない企業です。業績が上がったら経営者が全部せしめ、上がらなかったら減給するのがブラック企業の特徴です。
ブラック企業では、研修費や設備費が従業員の給与から勝手に天引きされることがあります。それだけでなく、従業員が自腹で電化製品を買う際に社長のポイントカードを渡され、ポイントを貯めてこいと言われることも。
終わっている社長は本当に終わっているので、このあたりの見極めをしっかりしておきたいところです。
特徴11.ネットの口コミでブラックな噂しかない
2chや企業の掲示版にブラックな内容の書き込みが多い企業は、当然ながら危険です。中でも労働基準監督署の指導が入った履歴のある企業は相当危ないと考えたほうがいいでしょう。
ホワイト企業でもブラックな書き込みがあることはありますが、ブラックな内容一辺倒ということは少ないです。書き込みの大半がブラックな場合は危険です。
また、従業員に対して近隣住民の間で悪い噂しかない、クレームが多いといった会社もブラックである可能性が高いでしょう。
特徴12.オーナー独裁体制が凄まじい
オーナーを含めて同族企業にありがちな特徴です。
ワンマン社長であることはもはや当たり前で、上司が自分の私用に部下を利用したり、上の役職には一族しか就けなかったり、明らかに仕事をしていないのに2000万円といった報酬をもらっている役員がいたりする会社はブラックです。
こういった会社では社長の精神論が多く、社員はひたすら会社、ひいてはオーナーのための利益を生むマシンとして扱われます。こんな会社には行きたくないですよね。
特徴13.法令遵守意識が極端に薄い
就業規則や賃金規程などのルールが整備されていないのはもちろんのこと、会社によっては試用期間が終わらなかったり、タイムカードがなかったりする会社があります。
こういった会社は例外なくブラックです。その会社でどれだけ働いても、昇進することはおろか、正社員になることさえ難しいでしょう。信じられないことに、雇用契約書さえ発行・締結しない会社があります。
こういった会社は書類や備品などの管理がずさんでよく紛失をしていますので、そのあたりの兆候から内情を掴んでくださいね。
特徴14.職場環境が荒れている
最後の特徴が、職場環境が荒れているということです。パワハラ・セクハラ・モラハラの横行は当たり前で、職場の人間同士が不倫をしているなど、お世辞にもクリーンとは言えない環境が用意されています。
また、上司に言いたいことが言えない、言っても聞いてくれないといったことや、従業員同士のトラブルが多かったり、男女差別がひどかったりする企業もこれに該当します。
だから、過労死や自殺者を出していても知らん顔なのです。ま、彼らにとっては、社員は人ではなく道具なのですから当然ですよね。
洗脳の手口
- 厳しい団体行動を強要する
- 人格を否定する行為をする
- 上下関係を利用してパワハラ、セクハラを行う
という3つにまとめることができます。1つずつ詳しく解説します。
洗脳方法1.肉体的・精神的負担の大きい研修をさせる
ブラック企業が多用するのが、社員を会社に従わせるために過酷な集団行動を強要する研修です。例えば
- 登山、長距離の歩行、マラソン
- 素手でのトイレ掃除
- 長時間に渡る会社独自の体操やラジオ体操
- 街中、駅前などで知らない人と名刺交換させられる
などがあります。ブラック企業では、このような過酷な肉体的・精神的負担のある訓練を「精神を鍛える訓練」という名目で研修としてやらせることが多いです。
やたらと精神論を使う会社や社員に過酷な訓練を強要する会社はブラック企業である可能性が高いので、要注意です。
洗脳方法2.人格否定
ブラック企業では
- 社訓を暗記させられる
- 異常に怒鳴られ、人格を否定される
- 携帯が没収されて研修中に外部と連絡が取れないようにされる
などの行為が行われることが多いです。
これらの手法は「人格を徹底的に否定した上で新しい価値観を植え付け、会社にとって都合良く使える社員に教育する」という意図から行われます。
一流・ホワイト企業を目指すなら、ホワイト企業内定率No.1の就活スクール「ホワイトアカデミー」
洗脳方法3.上下関係を利用したパワハラ・セクハラ
ブラック企業では、従順な社員を育成・選別するために、上下関係を利用してパワハラ・セクハラを行うことがあります。 例えば
- 飲み会で飲酒を強要される
- 飲み会で宴会芸をさせられる
- セクハラされる
などがあります。
これらの手口は、研修という最初の段階で会社にとって都合の良い社員を育成・選別する意図があります。ブラック企業は、研修が終わった後もさらなる違法行為を繰り返し、あなたが使えなくなるまで酷使する可能性が高いです。
少しでも違和感があるなら、その環境から抜け出すことを検討しましょう。
求人・面接段階で見極める方法
だよね。じゃあ、ここからはホワイト企業内定請負人の私だけが知っている、ホワイト企業を求人情報や面接から見極める方法についてお話ししていきたいと思います。結論からお話しすると
- 企業理念に着目する
- 求人広告のフレーズに注目する
- 労働実態の調査データに注目する
- 残業代システムに注目する
- 求人の時期に着目する
- 会社を訪問して確認する
- 社長の特徴に着目する
となります。
1つずつ丁寧に解説します。
見極め方1.企業理念に着目する
ブラック企業はロジックよりも精神論を重視する点は紹介しましたが、それは企業理念にも当てはまります。意味不明なものから勢いに任せたものまで、黒に染まった理念ばかりです。無駄に横文字を多用している企業も注意したほうがよいでしょう。
ネット上の情報が全て真実とは限りませんが、転職サイトの企業紹介ページや口コミサイトなどを閲覧するのもアリです。現代流の情報収集の手段として活用しましょう。
見極め方2.求人広告のフレーズに注目する
ブラック企業の特徴として、誇大広告があまりに過ぎるという点があります。
例えば、以下が求人広告における典型的なブラック企業の売り文句です。
①年収のモデルケースが広い
「年収300万~700万円 。頑張れば、それ以上も稼げます。未経験者でも親切丁寧に指導します。」など簡単に稼げるように受け取れるものはブラックの可能性を疑った方がよいです。
求人広告には年収300万円以上と掲載しているのに、実際には300万円を大きく下回る会社も実在します。
②応募のハードルが低い
求人サイトをにぎわす 「学歴不問」「年齢不問」「業務経験不問」「未経験者歓迎」の文字。 このように応募条件が緩いのは、従業員に消耗品のような働き方を強いる場合が多く、離職率が高いせいである可能性が伺えます。
ある程度の給料や待遇、やりがいを保証する企業であれば、「誰でもいい」ような条件では決してないはずです。
③「○○創造・成果主義・実力主義」などのフレーズを多発
これも典型的なブラック企業の傾向だと言えます。やりがいや成長を全面に主張するのは待遇が良くない証拠です。また、いくら成果主義といっても、高すぎるノルマを課し達成できなければ一向に給料は上がらないという「無理ゲー」なんて実態もあります。
このような企業は、従業員の労働に対して正当な評価をせず、どれだけ低賃金で働かせるかしか考えていません。会社の求人広告を見たら、まずはこの点にしっかりと注目してください。
見極め方3.労働実態の調査等の情報を参考にする
2015年度版「ブラック企業大賞」ランキング
• 1位 株式会社セブン-イレブン・ジャパン
• 2位 暁産業株式会社
• 3位 株式会社フジオフードシステム
• 4位 株式会社エービーシー・マート
• 5位 株式会社明光ネットワークジャパン(明光義塾)
• 6位 株式会社引越社関東(アリさんマークの引越社)
見極め方4.残業代のシステムに注目する
例:見せかけの「裁量労働制」で無理なノルマを課す
「裁量労働制などと謳い、きついノルマを達成するまで帰らせない」などは、代表的なブラック企業の特徴でしょう。
裁量労働制とは
労働時間の計算を実労働時間ではなく、みなし時間によって行うことを認める制度。
本来、裁量労働制には厳しい基準があり、本人の承諾なしでは課せられない勤務形態です。しかし、それを平気で一方的に実行している会社があるとすれば、それはブラックです。
最近はこの裁量労働制が「定額はたらかせ放題制度」として社会問題化していますので、裁量労働制という文字を見かけたら真っ先に逃げたほうがよいと思います。
見極め方5.求人の時期に着目する
人の出入りが激しいブラック企業は、年がら年中求人を出しています。常に人手不足に悩まされているためです。一般的に求人数が増える時期は3〜4月・9〜10月などの半期で補充する時期と決まっているので、怪しいと思った企業はチェックしておきましょう。
また、求人数と併せて知っておくべきなのは、そもそもホワイト企業の求人はあまり多くないという点です。ホワイト企業は社内環境も良く福利厚生も充実しているので、よほどのことがなければ誰も退職しようとしないからです。
新卒の定期的な補充を行っており、中途の採用がそこまで激しくない企業こそ、ホワイトと判断できる材料になります。
見極め方6.会社を訪問して確認する
①オフィスの様子
オフィスが雑然としている、受付やトイレが汚い等、外部のお客様にも見られるかもしれないスペースが汚い会社は、外部からどう見られるかということに気を配れておらず、良い会社とは言い難いでしょう。人手不足の可能性もあります。
②社員の対応
社員が無愛想だったり横柄だったりなど、態度があまり良くない印象を受けることもあります。このような会社では入社後も同じような扱い(あるいはもっとひどい扱い)を受ける可能性がありますので、注意しましょう。
この他にも、怒鳴り声が聞こえてくる、雰囲気がぴりぴりしているなど、その会社の普段の様子も可能であればチェックするようにしてください。
これらはOB訪問を行うことで見えてくる場合もあります。OB訪問を行った際に社員がめちゃめちゃ疲れていたら、その会社を受けるのはやめたほうがいいでしょう。
③面接官の対応
中には圧迫的な面接をする企業や、業務内容・待遇等の質問に答えたがらない企業があるようです。逆に自分の企業の良いところを過度にアピールするという企業もあるようです。
このような企業では、入社後も圧迫的な指導をされる可能性がありますし、悪いところを隠している可能性もありますので、内定が出たとしても入社の判断は慎重にしたほうがよいでしょう。
見極め方7.社長の特徴を確認する
自己中心的、悪いことは人のせいにする、公私混同する、社長室が豪華、高級外車に乗っているなど、ブラック企業の経営者にはある程度共通の特徴が見られます。これらを確かめる際に手っ取り早いのが、社長の書いているブログを見つけることです。
そうすることで、社長の思考が分かります。キラキラして高級車を乗り回しているような社長であれば、社員よりも外車、金を大事にしますので、やめておいたほうがよいでしょう。
ブラック企業に入った場合、対策は取れるの?
結論から言ってしまえば、十分にやりようがあります。対策には「回避」「転職」「告訴」「ばっくれ」など幾つかありますし、そもそも厚生労働省もブラック企業対策として動いていますので、その動きに乗るという手も考えられます。
詳しくは以下の記事にまとめてありますので、時間がある際に対策についてはしっかり読み込んでおいてください。
どうしてもブラック企業にばかり勤めてしまう場合は
それは良かったです。東証一部上場企業でも、蓋を開けて見るとサービス残業が多かったり、CMで華やかなイメージの企業も、実際入ってみると手当が全然ないブラック企業だったりします。
今後の就活では、今回話したブラック企業の特徴を元に、自分の目と耳で、その企業がブラック企業かどうかを確認してくださいね。
一流・ホワイト企業を目指すなら、ホワイト企業内定率No.1の就活スクール「ホワイトアカデミー」
ぜひ、そのやるべきことを理解し、ホワイト企業の内定を勝ち取ってくださいね。