慶應大生の母が語る、就活の苦労とギャップとは?
教育ママが赤裸々に語る就活の実話
一人っ子を慶應に入れ最終的に一流企業に内定させたお母さんも、子育てや就活は苦労の連続だったんだとか。そんなお母さんが語る就活成功のポイントは「なんとかなるじゃなんともならない」ということ。ご自身の子育てで上手くいかなかったことや、逆に就活成功に大きく寄与したことなどを余すことなく語っていただいたロングインタビューです。それでは早速ご覧ください。
お母様
竹内先生
就活を終えて、もっとこうすれば良かったと思うこと
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本日は慶應大学に通うお子様をお持ちのお母様にインタビューをお願いしております。 よろしくお願いいたします。 |
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よろしくお願いいたします。 |
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息子さんの就職活動を支えるのはやはり大変でしたか? |
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そうですね。 自分自身の反省になるんですが、自分の息子は今までこれくらいできたから、就活ではこのくらいのことならできるだろうという思い込みがあったのがマズかったですね。 |
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今までの「これくらいのことができた」っていうのは、学力IQのことですよね? |
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そうですね。 私の息子と同じくらいのレベルの大学に子供を通わせているお母さん達にお伝えしたいんですけど、思い込みは良くないってことですね。 それなりに学歴が高いお子さんって、小学生とか中学生の頃から成績が良い子が多いんですよ。 そのイメージが強いから、うちの子だったらこのくらいのところに就職できるとか、うちの子に限って就職ができないことはないって思い込んでしまうんですよね。 |
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確かにそう思ってしまいますよね。 |
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そうは言っても、私も息子のことを心配して色んなことをやるよう息子に勧めたんですよ。 高校生の頃は公認会計士の勉強をすることを勧めたり良い大学へ留学するための塾に入れたり。 留学に行く学生は多いから留学に行くんだったら相当有名な大学に留学しないと光らないだろうと主人に言われたんですよね。 でも、実際にはそんなことはなかったと思いますね。 |
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そうなんですか? |
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有名な大学に留学しなかったお子さんでも三菱商事の最終面接まで進んでいますからね。 すごい良いことをさせないと光らないだろうと思って、そういうことしかさせないのではなくて、何でもいいからさせる、下らないことでもいいからさせることが大切なんじゃないかと。 |
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なるほど。 |
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下らないことでも本人がやる気のあることなら応援してあげることが大事だなと思いましたね。 でも、気を付けないといけないのが、将来、代わりに機械ができてしまうことはさせないことですね。 お皿運びとかレジ打ちなどの単純労働系の仕事はITに代替されるので、今後評価はされないと思うんです。 でも、下らないことをさせる中でも、その人にしか思い浮かばないアイデアとかがあるなら、それは本人の興味に繋がって色んなことに波及していくからやらせるべきだなと。 |
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なるほど。 |
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私はそれを伸ばしたかったんですけど、うちの子は合理的だから無駄なことはしないっていう考え方で。 そういう考えは良くないと思うんですよ。 無駄なことでもすればいいのにって。 飲食で働くくらいだったら、自分の興味の糸口を見つけて、無駄なことでもいいからやればいいのにって。 |
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そうですよね。 そもそもせっかく4年間っていう時間を買っているのに、その時間を一番給料の安い飲食でのアルバイトに変換するっていうのは、本当はある種一番効率の悪いことをやっていますよね。 |
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そうなんですよ。 色んな経験をするっていう学生の時しかできない贅沢な時間の使い方をすればいいのに、無駄だからやらないとか経歴に箔がつかないからやらないっていうのは良くなかったんじゃないかと。 |
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なるほど。 |
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何でもやらせればいいんですよ。 あまりお金がかからないことでも。 バックパッカーばっかりやるとか、誰でもできるようなこととか、普通はやらないで済むようなこととか。 |
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バックパッカーではコミュニケーションが磨かれるので、良い経験ですよね。 |
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そうですよね。 うちの子もバックパッカーやりたいって言ったのに、危ないからダメだって言ったんですよ。 でも、それは言い過ぎだったなと。 「命が危ないからやるな」っていうのは一人っ子のお母さんにアルアルだと思うんですよね。 夜、歌舞伎町を歩くなとか。 でも、それは何もするなっていうのと同じことになるんじゃないかと。 今考えてみれば、それが反省点ですね。 この間、別の大学にお子さんを通わせているお母さんに会ったんですが、その子はインドネシアを一周したり色んなところに行ったりと、自分で色々やってますよね。 |
一人っ子の就活事情
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最初は自分で考えてやることって些細なものしかできないんですけど、些細なものから徐々に大きくなっていきますからね。 |
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結局、些細なものしかできないし、いきなり大きなことをする人もいないけど、そんなちっちゃいことやっててどうするんだっていう親の目線で見るのが良くないんですよね。 親って何でも経験していて、私くらいの年になると資格を取っていたり大企業の良いポジションにいたりするから、ある程度のこともやってるじゃないですか。 そうするとつい…… でも、ちっちゃいことから膨らませていかなければいけなかったなと。 それはすごく反省していますね。 子供の思想をバカにしてはいけないなと。 一人っ子って「これダメ、あれダメ」って言うと逆らわないんですよね。 大体3人くらいお子さんがいるお母さんって野放しだからアフリカとか東南アジアとか危ないところにも行かせてあげられると思うんですが。 |
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一人っ子だと家の中にいるっていうイメージがありますね。 |
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一人っ子だから1人に集中して就活を上手くさせたいくせに芽を摘んでるんですよ。 親御さんのそのやり方で。 危険は吟味してアドバイスしなくちゃいけないけど、他のお子さんがしているようなことくらいだったらさせれば良かったなって本当に反省していますね。 息子に言われたんですけど、海外にバックパッカーに行っている子とかは本当に信じられないくらい就活が上手くいっているんですよ。 少人数しか採らないすごく有名な良いところに就職しているんですよね。 |
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枠を出ていますよね。 |
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その時言われたのが、「お母さんはあれダメ、これダメ」っていうからって。 一人っ子のお母さんにアルアルだと思うんですけど、私がいけなかったなと思うのは、子供に色んなことをさせようと親がセッティングすることですね。 私がやっているのは交換留学とか公認会計士とか大掛かりなセッティングで、やっぱり相当意志がないと成り立たない難易度が高いことじゃないですか。 |
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はい。 |
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それを本人に押し付けても、本人がバックパッカーがいいって言うんなら、それが箔がつかないことだとしてもそれをやらせてあげなきゃいけないですよね。 |
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確かにそうですね。 そこから次のステージに繋がるケースもありますからね。 やっぱり、大学受験の勉強と違うのは就活には自立期があることですね。 良いところのお子さんにアルアルなんですが、勉強だけだと家の中に篭っちゃうんですよね。 先日も、父が内科医の開業医で母が専業主婦という家庭の1人娘が、公務員を受けたけど落ちてホワイトアカデミーに来たというケースがありました。 |
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専門職の親御さんって勉強で成功してらっしゃるじゃないですか。 ご存じの通り、お医者さんってある程度勉強しないとなれないんですよ。 ひたすら勉強しないと国家試験も受からないないし、そこが就活と違うんですよね。 就活は別の要素があるけど、親って子供に物事を教える時、自分の成功したやり方で教えるんですよ。 それしか知らないから。 私もそうだったんですけど、まわりに専門職が多かったんで、とにかく勉強させればいいという考え方だったんです。 だから、勉強系のことを息子に提案したんです。 |
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親御さんの上手くいったやり方の枠を出ないと、面接のアピールも枠がある感じになるんですよ。 自分の意志で人生を選択しているように見えても実際にはそうしていないから、魅力やキラリと光るものがないという判断をされがちなんですよね。 ただ、お母さんには心配性の方が多いし、特に一人っ子だとなおさらですよね。 |
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一人っ子で就職が上手くいかないと絶たれた感じがするんですよ。 一人っ子だから、塾代も何もかも小さい頃から全部注ぎ込んでいるんですよ。 子供が3人だとそこまでしないんですけど、一人っ子だと親も力が有り余っていて、私も塾1つ探すのにも5軒くらい色んなところを調査する癖がついちゃって。 もう色んなところを見比べて、ネットも一晩中見て、色んな口コミサイトも見て。 一人っ子のお母さんで子供にあまり関与しない人って少ないんじゃないんですかね。 |
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確かに一人っ子のお母さんは就活に関与しますね。 |
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マネージャー化してますよね。 |
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逆に2人っ子とか3人兄弟だと放ったらかしになるケースがありますね。 今年あったケースだと、早稲田大学に通うお子さんで、専門商社に受かってたんですけど、社風が違うということで内定を辞退しちゃったんですね。 そうしたら、求人がなくなっちゃってどうしようということで、7月上旬にお母さんがわざわざ名古屋から飛んで来て、「なんとかしてください」とホワイトアカデミーにお子さんを預けていかれたんです。 その子は3人兄弟の末っ子で男の子だったんですが、その子だけ上京させていて、目が行き届かなくて上手くいっていないということでしたね。 2人っ子とか3人兄弟だと一人っ子に比べて関与が分散している分、そこまで1人1人に関与しないケースが多いですし、関与ができなくてお子さんが1人ぼっちになって失敗しちゃうケースもありますね。 一人っ子だと、もっと早いタイミングから就活準備のためにホワイトアカデミーにいらっしゃるケースが多いですが、一人っ子じゃないと、ダメだったから来るケースが多いですね。 |
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逆に、親が手取り足取り関与しないと、子供がのびのびと育つっていう良い側面もあるんですけどね。 |
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実際、一番末っ子を育ててるのって、親というよりは上のお兄ちゃんやお姉ちゃんだったりするじゃないですか。 結局、自分の一歩先くらいにいる人から教わると若い子には一番響くんですよね。 |
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子どもは親の言うことは聞きませんからね。 お金を出してほしい時とかは頼ってきますけど。 いくら的確なアドバイスをしても、何一つやってくれないんですよね。 |
ホワイトアカデミーに預けて良かった点
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ホワイトアカデミーを選んで良かったところはございますか? |
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ここに通わせて良かったと思っていますよ! うちの子、あの時のあのレベルだったら、今の会社に受からなかったと思いますよ。 あの時期には。 後でひっかかることはあったとしても、12月の年内に内定なんて出なかったと思っていますもん。 ホワイトアカデミーに8月10日くらいに入って年内に内定出ましたからね。 ホワイトアカデミーに預けて良かったと思うことは、受けたところは全て最終面接まで進んだところですね。 それって結構難しいと思いますよ。 夏のインターンで落ちていたのに、本選考で受けたところは全て最終面接まで進んでいますからね。 |
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インターンと本選考って違うので。 夏のインターンで落ちてしまって秋頃にホワイトアカデミーに来る方が多いんですが、インターンだけで全て決まるわけではないですからね。 |
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インターンに落ちると親はガッカリしますけどね。 でも、それも本人のためには良いのかもしれないですけどね。 |
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人間、しゃがんだ後にはジャンプできるじゃないですか。 それと同じ原理なんじゃないですかね。 |
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あら、良い言葉ですね(笑) |
就活成功を目指す親御様へのメッセージ
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最後にメッセージがあればお願いします。 |
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「なんとかなると思うな、就活」ですね。 就活は「なんとかなる」ものではありませんから、「なんとかならない」ものだと思ってちゃんとやった方が良いですよ。 |
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実際、そういう心構えの方が良い結果が出ると思いますよ。 |
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なんとかなると思ってサマーインターンも受けない、のんびりしている人が多いんですよ。 |
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選考解禁が6月だから6月から始めればいいやと思っている人もいますもんね。 |
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そうですね。 自分は高学歴だからなんとかなると本気で思っているんですよ。 なんとかなると思わないで、気になった瞬間に早く行動してほしいですね。 |
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仕事だと用意周到に準備をして上手くいかせる人が多いですが、こと就活になると準備もせずに上手くいかせられると思っちゃう人が多いんですかね。 |
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それが不思議なんですよね。 偏差値やIQが高い高学歴のお子さんを持つお母さんって小さい頃からうちの子はできると思い込んでいるし、実際、そういうお子さんってしっかりしてるじゃないですか。 これだけしっかりしている子だから就活も大丈夫だっていう錯覚が起きるんですよ。 それで油断して就活はなんとかなるっていう思考になるんですよ。 今までずっと上手くいっているから。 |
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「なんとかなる」じゃ「なんともならない」ということですね。 |
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気を付けないとね。 |
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そうですね。 本日はありがとうございました。 |
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ありがとうございました。 |