「最終面接は意思確認だけだから対策しなくてもいいよね!」と臨んだ結果、社長や役員から詰められてしまい、今日の最終面接、落ちたかも……と手応えを感じられない時ってありませんか?
それだけでなく、実際に最終面接で落ちた時やお祈りメールをもらった時は何がいけなかったのかと理由を考えてしまいますよね。
場合によっては不採用フラグや落ちた雰囲気を感じ取って心配になってしまったり、落ちたショックから復活できなくなってしまったりすることさえあります。
この記事では、最終面接特有のチェックポイントから落ちる確率、落ちる人の特徴、合格フラグ、合格するために押さえておきたいポイント、終わった後どういう対処をして次に進むべきなのかまで解説しています。
きっとあなたにも当てはまる事例があると思いますので、最終面接に合格できるよう、この記事を過酷な就職活動のお役に立ててくださいね!
数学検定1級保持者で東京大学工学部卒にもかかわらず、自身の就活に失敗し就職留年した経験から企業の人材戦略の道へ。
新卒の学生が一流企業に内定するための独自の方法論と、3年後離職率・OpenWorkでの評価・帝国データバンクの評点を用いた客観的視点から日夜ホワイト企業を研究。
研究内容を自社メディアで掲載したところ、就活生や親御様の間で話題となり、月間で35万PVを達成した。
現在も、塾生がカリキュラムを消化したものの、ホワイト企業の内定を1社も得られなければ授業料を全額返金という方針で、上位大学だけでなく、全国幅広い大学の学生の就活指導を行なっている。
「就職浪人からANAグループに内定した! 」「留年すれすれから日本IBMに内定! 」「指導を受けた次の日から大手企業の面接で落ちなくなった! 」など、喜びの声多数。
著書に「子どもを一流ホワイト企業に内定させる方法」(日経BP社)がある。
目次
就活の最終面接で落ちる確率は50%
最終・役員面接は採用決定権のある相手企業の役員(経営陣)が応募者を選定し、最後の意思決定をするための面接を指します。
面接で最終的な確認を行う段階であなたについての情報はほとんど伝達済みですし、人事や現場社員の推薦があって最終・役員面接に挑めているということなので、まずは自信をもって挑みましょう。
一般的に、最終面接は一次面接、二次面接といったそれまでの面接よりも合格しやすく、新卒採用でも中途採用でも最終面接は顔合わせ程度などと言われています。
しかし、最終面接の際に意思確認だけ行われるケースは転職の際にたまにあるくらいで、実際には意思確認だけでは済みません。
とある人材紹介会社で就職の支援を行っているコンサルタントによると、実際の合格率は4~5割程度で、半分以上の人が最終面接で落とされてしまうということです。
実際、最終面接を甘く見て何も対策しなかった結果落ちてしまい、泣く泣く他の企業を受ける就活生が後を絶ちません。
特にホワイト企業のような募集枠の少ないような会社だと、しっかりと人物を見極められ、容赦無く落とされる可能性もあるので、念入りに下準備をしましょう。
職種による受かりやすさの違い
技術職の場合は技術やスキルがあれば多少性格に難があっても採用されますが、複数名採用の場合は一定の基準に達していれば合格となるので特に落ちにくいです。
業界や職種、企業によっても異なりますが、最終面接を行う企業のトップは具体的な技術に明るくない場合もあり、技術職についてはそれまでの選考で問題なければそのまま採用となることが多いです。
一方、営業職を受ける文系の場合は、職務上大切になってくる人柄の部分をしっかり見極められるので、きちんと対策して臨まないと落とされる傾向にあります。
中小企業では2回目の面接が最終面接となる企業が多く、面接回数が少ないとワンマン社長に気に入られなければ容赦なく落とされてしまう場合があるため、特に合格率が低いです。
逆に面接回数が多い会社では、最終面接より前に合否を左右するキーマンがいることもあるようです。
低次面接との違い
一次面接や二次面接では、自分の言葉で話せて、コミュニケーション能力があり、入社意志があるかといった基本的なところを見られるので、あまりにも調子に乗ったことを言うと落とされます。
一方、最終・役員面接では、あなたが将来の会社を担い会社を回していく上でどういう働きをしてくれるのか、頼もしくて自社にふさわしい人物かどうかを見極められます。
入社後にどんなことをやりたいかが結構重点的に聞かれるので、「入社後にこういうことをやりたいです」という具体的な話や「こうした方がいいと思います」というアグレッシブな提案をしましょう。
社長に「ああ、それやってくれたら良いなあ」とか「コイツはなんか叩けば将来化けるかもしれないぞ」という感覚を持ってもらえれば大体OKです。
落ちるフラグやサイン
最終面接の結果を待っている間はとにかく落ち着かず、スマホを肌身離さず持っているという人も見受けられますが、実は連絡方法で合否が読み取れます。
採用のときは電話連絡が多い
最終面接の連絡を電話で行うと言われた場合は採用の可能性が高いですが、その理由は電話は確実に本人に伝わる伝達手段だからです。
メールや書面だと、ちゃんと届いているか確認するには学生からの返信を待つしかありませんが、電話だと大切なことを本人に直接口頭で伝えられるので合格の際に用いられやすいのです。
合格を電話で伝えることで、学生の声音や電話口から伝わってくる雰囲気から承諾の可能性を探り、内定辞退の可能性を低めにしたいという採用担当者の意図も潜んでいます。
内定を告げる電話がかかってきた時には電話に出ないことのないようにしましょう。
メール連絡のときは不採用かもしれない
メール連絡だと不合格の可能性が高い理由としては以下の点が挙げられます。
- 直接「不採用」とは言いにくい
- 不採用者に対して時間を使うのが惜しいので、メールで一斉送信して手間を省く
- 落ちた理由を聞かれた際の予防線を張る
私もお祈りメールをよくもらいましたが、必ずしもメール連絡と言われたから落ちるわけではありませんので、最後まで望みは持ち続けましょう。
結果連絡の早さは合否に関係あるか?
最終面接の結果連絡については合否にかかわらず担当者から指示された期限内にもらえますが、書類を一式揃えて郵送する場合があるので遅くなることもあります。
大抵1週間、長くても2週間以内のことが多いですが、期限を過ぎても企業から返事がない場合は自分から問い合わせの連絡をしてみましょう。
合格なら3日以内、不合格なら期限ぎりぎりになるといった説もありますが、担当者の忙しさなどによっても変わるため結果連絡のタイミングは合否とはあまり関係ありません。
ただし採用人数が多い大企業で新卒を大量採用する場合などは合格者に優先的に連絡するため、不合格者は後回しにされ、結果的に連絡が遅くなる場合もあるようです。
最終面接で落ちる理由と落ちる人の特徴
面接の最中に落ちたと分かる明確なフラグはありませんが、最終面接の評価に響く原因にはある程度はっきりしたものがあります。
既に最終面接を終えている場合は自分の面接を振り返り、どうだったか確認してみましょう。
①緊張し過ぎ
面接で落ちた人にありがちなのが頭が真っ白になったというハプニングですが、最終面接という響きだけで極度に緊張してしまい、今まで話せていたことが全く出てこなくなってしまう人が多くいます。
最終面接では1人で会社のトップや役員と対峙するため必要以上に緊張する人も多いですが、緊張し過ぎて質問にきちんと答えられないようでは面接官はあなたのことがよく分かりません。
志望動機や自己分析、競合ではなくその企業を選んだ理由などをブラッシュアップし、さらにその企業の社風についても理解することで堂々と面接に臨みましょう。
なお、素の反応をし過ぎてしまいビジネスパーソンとしてふさわしくないと思われてしまうことも、落とされる原因の1つとなります。
わざと答えにくい意地悪な質問をされてムッとして黙り込んでしまったり、逆に穏やかでフランクな雰囲気に安心し、ゆったりとリラックスし過ぎて本音を言ってしまったりしないよう注意しましょう。
マナーや視線に注意
緊張のあまりドアの開閉や挨拶に失敗すると「落ち着きがない、社会人としてのマナーがなっていない」という印象につながりかねません。
また、目は口ほどに物を言うということわざがあるように、面接中に目線が泳いでしまうと話を聞いていないという印象を与え、不採用の確率がかなり上がってしまいます。
ある大学生が元人事担当者のところへOB訪問した時に「面接では、どこを見てるんですか?」と質問すると間髪入れずに視線と言われたそうです。
質問には一生懸命答えていても、面接官が話をしている最中に視線が外れてしまっていたり、相槌を打たなかったりすると受かる可能性が一気に下がってしまうのです。
実際、面接に落ちた就活生は「落ちたらどうしようと緊張で頭が真っ白になり、社長の目が怖くて直視できずキョロキョロしてしまい、話が入ってこなかった」とよく言っています。
面接官も自分の話を聞いてもらいたい時があり、その話をどれだけ真剣に聞いているかで合否が決まるといっても過言ではありません。
自分の話で精一杯だと思いますが、もう少し心にゆとりを持って目線だけはしっかり合わせ、面接官の話も真摯に聞きましょう。
なお、多くの場合、最終・役員面接では複数名の面接官がいますが、決定権があるのは一番エラい役員1人です。
決済者やキーマンを押さえるのはビジネスパーソンの定石ですが、それは面接においても同じなので、誰に向かって話せばいいか悩んだらその中で一番偉そうな役員を向いて話すようにしてください。
②価値観が会社と合わない
面接官に「うちの会社にふさわしくない」と判断される一番のポイントは企業理念や経営方針、社風など様々な観点から見て価値観が合わないと思われてしまうことです。
お客様満足度が第一という方針の会社に「とにかく販売数を上げられるように働きます!」とアピールしても「君はうちと合わない」と判断されますよね。
また、最終面接でばかり落ちる人は志望動機に具体性がなく「それ、他社でもできるよね?」と突っ込まれる隙があります。
「賢くて有能だけれども、熱意が足りない。もしかして他社に内定したらウチを蹴るんじゃないだろうか?」と不安を抱かせてしまうのです。
業界をまたいでトップ企業へエントリーするミーハー就活自体は悪いことではありませんが、ミーハー就活生は具体性のない志望動機を作ってしまいがちなので注意しましょう。
各業界知識をしっかり勉強し「御社でなくてはだめなんです!」と言い切れるような志望動機を作り込んでから最終面接へ挑んでください。
また、企業や業界に対する研究が足りず、企業理念を聞かれて即答できなかったり同業他社の企業理念を答えてしまったりするのもNGです。
業界の現状にまつわる理解が浅い場合は会社説明会やそれまでの面接で聞いた話などをきちんとまとめておきましょう。
③入社意欲が低い
本気で内定を勝ち取りたいなら、他に受けている企業があっても「御社が第一志望です!」と言った方が好印象です。
たくさんの志願者から選ぶ会社側としては、同じような能力なら「御社が第一志望です!」と言ってくれる、会社に貢献してくれそうな熱意のある人物を採ろうとします。
曖昧な返事をする人を合格させても辞退される可能性が高く、採用してもやる気がなければ成長しないので、スキルや経験などよりもその会社で一生勤める覚悟があるかが合否の分かれ目になるのです。
他の会社ではなくこの会社に入社したいという意欲がないと最終面接には通らないので、明らかに入社意欲が低く、やる気や一生勤める覚悟がないことを察知されたら一気に不利になります。
社長や役員は最終面接を何度も経験し人を見る目ができているので、うちの会社が第一志望なのか、他の会社も受けていて決めかねているのかは態度を見れば大体分かります。
やはり会社側もスキルは高いけど迷いがあるという人より、覚悟を持って働いてくれる人を選んでいるので、その会社に骨をうずめる覚悟で面接に臨みましょう。
くれぐれも「他の企業に合格すればそちらに行く」「いずれは転職する」などと正直に言ってしまったり、「大手なので念のため受けた」「将来は起業したい」と漏らしたりしないよう注意してください。
なお、最終面接では本当にその会社で働きたいのかを確認するために、どんな仕事がしたいのかを聞かれることが多いです。
多くの学生は「人を幸せにしたい」など、どこの会社に入ってもできるようなことばかりを答え、面接官に企業で働くことのイメージが持てておらず、熱意も低いと受け止められてしまいます。
そうなると最終面接を通過することが難しくなるので、少しでも通過率を上げるためにはその会社がどんな仕事をしており、どう社会と関わっているかに着目しましょう。
「最初は法人営業をしっかりこなした後、ゆくゆくは広報担当者として御社のメディアのPV数を10倍にしたいと思っています」などと答えられればベストです。
④論理的な回答ができない
最終面接では、志望動機の本気度や本当に優秀な人材なのかを見抜くために深く掘り下げた質問をしてきますが、具体的で論理的な回答ができなければ最終面接に受かるのは非常に難しくなります。
「なぜそう思うのですか」「その理由はなんですか」といった質問が5回以上繰り返されるのもざらなので、どんな答えにもそれに対する根拠をしっかり準備しておきましょう。
⑤それまでアピールしなかったトークをして自爆
「最終面接だから、とっておきのエピソードを披露しよう!」と異なるエピソードを話したり、ギャップを見せたくて全く違う強みをアピールしたりすると役員や社長は驚きます。
例えば、「君は非常にバスケが上手なんだって聞いているよ」と言われた時に「はい、でも実は科学研究でも大学で1位の成績を取っています!」と答えたとします。
すると、「おいおい、そんなこと採用担当からは聞いてないよ……バスケ少年って資料にはあったのに科学研究が得意!? 人事担当からの報告は間違ってないか?」と思われる可能性があります。
加えて「コイツ、今まで話を盛ってたな。バスケ少年なんてウソじゃないか。彼は不採用、っと……」と判断されては元も子もありません。
これまでの面接で評価されていたポイントを踏まえず全然別のアピールポイントで攻めても評価されるかは分かりません。
内定を獲得したいという焦りから無謀にリスクを取ってしまわないようにしましょう。
⑥ぶら下がり社員アピール
正直、良いか悪いかは別として、社長とか役員にはゴリゴリたくさん働いたからスキルが上がって出世してる人が多いので、「えっ働くでしょ」みたいな人がハッキリ言って多いです。
そういう人達に「ライフワークとかワークライフバランスを良いものにしてプライベートも充実させたい」と言うと、どうしても若干「ん?」と思われる節があります。
役員や社長がどういう価値観を持っているのかをまずは理解しましょう。
落ちるのが不安ならやるべき3つの対策
最終・役員面接の対策の重要性が分かったところで、ここからは最終面接を通過する可能性を高めるには具体的にどうやって面接対策をしたらいいのか解説していきます。
①OB・OG訪問をしておく
最終面接で受かるには、会社の人事が求める人材と会社のトップが求める人材をそれぞれ分かっておかなければいけません。
OB・OG訪問を活用して社長や役員が好む人材の特徴や重視される能力を知っておけば、最終面接の面接官である経営者に好まれる返答ができます。
ポイントは二次面接くらいの段階で、社長面接の前に何人か社員を紹介してほしいと頼み込んで社員と会っておくことです。
志望度が高くなる上、社員の方から人事ないしは社長に「あの子良かったよ」と事前に仕込んでもらえるので、差がつくポイントになります。
②企業分析をもう1回しっかりやり直す
IRには経営計画や今後の事業展開についての情報が満載ですが、正直、読んでるか読んでないかで結果がかなり変わってくるので必ず調べておいた方がいいです。
「今こういう事業に力を入れてると思うので、こういうところで頑張りたいです。」と言うと「おっ分かってるじゃん。よく見てくれてるんだな。」と判断してもらえますし、意欲の高さが伝わります。
どうしても自分では準備万端と思ってしまいがちですが、念を入れて必ず他の人たちに自分の軸や面接質問リストに矛盾が無いか見てもらいましょう。
また、常に選考が進んでいる状況を作ると「落ちたけど、まだここは進んでるから大丈夫」とあまり落ち込まずに済むので、きちんと企業研究をして持ち玉を切らさないようにするのが大事です。
③会社のトップが書いているブログを分析しておく
最終面接の面接官が誰かは大体予想ができるはずなので、その人のブログやTwitter、ニュースやメディアで喋ってる内容などがあれば必ずしっかり読み込み、分析しておく必要があります。
募集枠が少ないと当然落ちやすいですが、1つのポジションに1人のみの採用という場合は特に合格率が低くなります。
それまでの選考で絞り切れなかった、社長が直接選びたがるなどの理由で複数の候補者から社長の好みで1人に絞るケースも多いので、事前に社長のブログをチェックしておきましょう。
社長のブログでは採用の季節になると採用の方向性や求める人材などについての記事をアップしている事が多く、知っていると最終面接で有利になる情報も多いです。
私もブログを書いていますが、ブログを読んだと言ってもらえるのは嬉しいものなので、座右の銘や趣味も含め、思考パターンを知っておいて話を盛り上げるためにも結構オススメです。
よく聞かれる3つの質問の対策方法
ここからは、実際に最終面接でよく聞かれる質問への答え方を解説します。
①志望度を問う質問
よくある志望理由の質問は以下の通りですが、より具体的に答えるほど印象は良いので、志望動機をもう一度練り直しましょう。
- 弊社の志望動機・希望職種の具体的な理由を教えてください
- 弊社の志望度はどのくらいですか、また最近の就活状況について教えてください
- 弊社について知っていることを何でも構いませんのでお話しください
- 弊社でやりたいこと、将来的に携わりたいことはありますか
- 弊社でどのような貢献をしたいと考えていますか
- なりたい社会人像はありますか
回答としては「御社が第一志望です」の後に続く言葉として「私は企業選びの基準として……」などのあなたの就職活動の軸を伝え、その会社が自身の軸と強く合致していることを伝えましょう。
また、その後に続く回答例としては、「会社がこれから力を入れていく○○の事業に携わりたい」など具体的な熱意を示すとよいでしょう。
②学校生活のこと
サークルや部活動、アルバイトに精を出してもいいですが、学生の本分である学業への取り組み方はどうだったかを以下のような質問で問われます。
- 学業の内容を教えてください
- ゼミへの取り組みを教えてください
- 研究内容を選んだきっかけと進捗状況について教えてください
社長や役員はあなたの学生時代の頑張りを知りたいので、どこの最終・役員面接でも大学の講義で学んだことや所属しているゼミでの研究内容、卒業論文のテーマはよく問われます。
あなたが大学で積極的に何を学んだのか、どういった研究をしているのか、その研究からどういった結果が得られ、何に役立つのかを分かりやすく伝えられるようにしましょう。
「私は大学で○○を専攻し、○○ゼミに所属しています」から始め、学びの深め方を説明し、学びからあなたがどう主体的に変化したかを伝えると良いです。
卒業論文の進行状況も付け加えると、就職活動と学業を両立できる人だと認識され評価が高いですが、受動的な学びは評価されない点に気を付けてください。
「○○の講義を受けて○○の分野に興味を持ちました」「ゼミで○○を学びました」「先生にやれって言われたからゼミでリーダーをしてみんなをまとめ上げました」などと言わないようにしましょう。
③時事問題
気になったニュースやそれに対する考え方、意見から特徴や人柄を知るために、最近気になったニュースを問われることが多いですが、ニュースの解説やただの感想にならないよう注意してください。
志望している業界のニュースについて話すと評価が高くなるので、食品業界を希望しているなら食に関するニュースを挙げるなど、あまり受けている会社の業界から逸れないニュースを選びましょう。
日常的にテレビのニュースや日経新聞、ロイターなどをチェックし、世の中で起きている事柄に興味関心を持っていることを示せるようにしましょう。
逆質問の仕方
逆質問は普通の面接でもありますが、最終・役員面接での逆質問は相手が社長、もしくは役員クラスの方々であることを念頭において考える必要があります。
初期段階の面接ならば、現場の状況や雰囲気など、実際の仕事について聞くのが相応しいですが、社長や役員は日常的に中長期的な視野で経営戦略について考えているので、細かい話を聞くのは印象が良くありません。
相手が企業のトップであることを忘れず、以下のようなそのクラスの人たちにしか聞けないような会社や事業全体に視点を置いた質問を考えてください。
- 掲げられているビジョンを元に、この先どのような展開を考えているか
- 主力商品のコンセプトや制作のきっかけ、販売戦略
- 経営戦略の詳細
- 自分の経験を生かして活躍できるフィールド
お祈りメールは区切りを付けるために使う
人間、踏ん切りが付かないと次に行けないですが、就職活動は納得いくまで続けていくので、落ちる度に自分の中で上手い区切りを付けることが結構大事です。
企業は内定辞退を想定して採用活動を行っていますが、補欠でもいいから入りたいと思うなら「もう一度チャンスを頂けないでしょうか」とお祈りメールに返信して最後の最後まで諦めずに粘りましょう。
想定よりも辞退者が続出した場合に、「○○さんは落としたけど、お祈りメールに返信してきて意欲が高かったな」と記憶に残っていれば繰り上げで内定が出るかもしれません。
私はお祈りメールに10000字の返信をして外資系コンサルの内定を手にしたことがありますが、お祈りメールへの返信は最終面接であるからこそ効力を発揮します。
最終面接まで進めたということは欲しいと思ってもらえた証であり、僅差で落とされたのであれば、粘ってみるとその熱意を買ってもらえて内定につながるなんてことも意外とあります。
どうしても入社したい会社の最終面接で落ちた場合は自分で半分ダメだと分かっていても喰い下がらないようにし、それでもダメと言われたら踏ん切りを付けるようにしましょう。
なお、最終面接で落ちたことが尾を引きずってなかなか次に進めなくなっている場合は、お世話になった人に感謝を伝えると結構気持ちに区切りを付けやすくなり、次の最終選考に取り組む気力が湧きます。
ぜひ、OB・OG訪問をしてもらった社員や仲良くなった採用担当者にお礼メールを送ってみてください。
なお失礼な返信をしてしまうと思わぬトラブルに発展しかねない場合もあるので、「クソッ! 恨みのメールを送ってやる!」というのだけはやめましょう。
どうしても受かりたい企業だったらすぐに再面接に申し出る
最終面接で落ちたらもう望みはないと思いがちですが、どうしても諦めきれない企業に何とかもう一度チャンスをもらいたい場合もあるでしょう。
そんなときは、お祈りメールが来たらすぐにどうしても諦めきれないから最後にもう一度面接をしてほしいと電話で伝えてみてください。
熱意や思いが伝わり、特に採用担当者と親密になっていれば、その人と話すことで再びチャンスを貰える可能性があります。
ただ、一度落ちたということは何かしらの要因があったため内定をもらえなかったということなので、要因をしっかり把握した上で再面接を受けたとしても採用の可能性は低いです。
また、どんなにお願いしても再面接はそもそも断られるのが普通なので、再面接は異例中の異例であり、受け入れてもらえる可能性は低いと腹を括った上で再面接をお願いしてみてください。
ショックから立ち直る方法
内定まであと少しだったからこそ、そして特に第一志望の最終面接に落ちてしまったショックは大きいものですが、悲しみや悔しさ、燃え尽きてしまった状態から立ち直るには、まずは自分を褒めましょう。
なかなか立ち直れないのはそれだけ本気で頑張って挑んだ証拠なので、「こんなに立ち直れないのは本気で頑張った証拠だ」とまずは自分を褒めてあげることで少しは気持ちが楽になるでしょう。
泣くとスッキリするので、思い切って泣いてみるのも手ですよ。
また、就活は会社とのマッチングなので、内定しなかったからといってあなたが否定されたわけではなく、性格や社風が合わなかっただけのことです。
どんなに現場で活躍できる能力やスキルがあったとしても、企業理念や経営方針に合わないと判断されれば不合格となってしまいます。
結果をあまりにも悲観的に捉えてしまい、自分は価値のない人間だと思い込む必要は全然ないので、スキルが足りなかったと落ち込むより単に合わないと判断されたと考えましょう。
世の中には色々な仕事があり、長い人生の中で様々なキャリアを経験していくわけですから、1つの会社が絶対的なものだと思わないで切り替えることが大事です。
今回は面接を受けた企業との相性が良くなかっただけで、あなたを欲している企業はありますので、悲観的にならずに就活をしていきましょう。
最終面接に何度も落ちるのはとても悲しいことですが、挫折を味わった人とそうでない人では土壇場の底力に差が生まれますので、その経験は社会に出た時に強みとして活かされます。
挫折はあなたがさらに飛躍するためのバネになるので、今その経験をできていることを財産と考えてみてもいいのではないでしょうか?
なお、立ち直れずもう就活する気にならないなら、考えるのを辞めて好きなことに取り組み、心身ともにリフレッシュすると次第に気持ちも上を向いてくるので、まずは気持ちをリセットするよう心がけましょう。
東京の人は1泊2日で奥多摩の大自然に出かけて見るのも良いと思いますし、1~2ヶ月旅行に行くなど学生のうちしかできない体験をして一度就活から離れてみるのも良いでしょう。
1~2ヶ月も就活から離れたらますます内定できなくなると不安を抱くかもしれませんが、まずは自身の回復を図ることを考えた方が良いですし、就活を一旦やめた方が近道になる可能性もあります。
プロに相談して元気をもらう
自分ではどうしようもできないのであれば、他の人に助太刀をしてもらいましょう。
第三者を頼るのであれば、就活塾やキャリアデザインのプロに相談することをおススメします。
問題の掘り起こしをしたり解決策を教えたりしてもらえるので、辛いときこそ周囲の力を借りると良いでしょう。
最終面接では勢いが大事
最終・役員面接で落ちる人の特徴や落ちている人のフラグから受かるポイントまで一思いに解説しましたが、営業現場では相手企業に断られることなんてザラなので、あまり落ちたことを悲しむ必要はありません。
もし最終面接で落ちたとしても挽回のチャンスはありますが、それをものにできるかはあなたの行動次第なので、悔いを残さないためにも最後までできることをとことんやり抜きましょう。
面接で大事なのは、同じ失敗を繰り返さないために、面接官の立場に立って何がいけなかったのかしっかり振り返り、落ちた原因を明確にして次に生かすことです。
最終面接は相手が社長や役員であり、どう乗り切るかで合否が決まるので面接の中でも特に緊張してしまいがちです。
仕事人間はやる気があるやつの方が好きなので、社長や役員だからこそ相手の目を見て縮こまらずに勢いを持って話すようにしましょう。
今回ご紹介した落ちる人の特徴に当てはまっていたり自分には何か足りないと思ったりした場合は、面接対策をして受からない人たちから一歩抜きんでた存在になりましょう。
なお、面接結果が遅くて不安なのであれば、以下の記事も併せて読んでみてください。