就活でTOEICが有利に働くスコアーとアピールのコツ

就活でTOEICが有利に働くスコア
  • 「就活の際にTOEICって受けておいた方がいいのかな」
  • 「TOEICスコアは何点ぐらいを目指せばいいのだろう」

といった疑問を持っている方も多いと思います。

日本の就活ではTOEICが非常に重要視されていますが。TOEICを受けただけでは就活が有利になりません。

この記事ではそもそもTOEICとは何か、評価される理由、業界ごとの必要とされるスコアなどを解説します。

TOEICをどのように準備して、いつまでに受ければいいのかもわかるので、ぜひ最後までご覧ください。

この記事を書いた人:竹内健登

竹内校長の写真就活塾ホワイトアカデミー校長。デロイトトーマツグループの人材戦略コンサルタントを経て現在は就活コンサルタントとして活躍。

数学検定1級保持者で東京大学工学部卒にもかかわらず、自身の就活に失敗し就職留年した経験から企業の人材戦略の道へ。

新卒の学生が一流企業に内定するための独自の方法論と、3年後離職率・OpenWorkでの評価・帝国データバンクの評点を用いた客観的視点から日夜ホワイト企業を研究。

子どもを一流ホワイト企業に内定させる方法研究内容を自社メディアで掲載したところ、就活生や親御様の間で話題となり、月間で35万PVを達成した。

現在も、塾生がカリキュラムを消化したものの、ホワイト企業の内定を1社も得られなければ授業料を全額返金という方針で、上位大学だけでなく、全国幅広い大学の学生の就活指導を行なっている。

「就職浪人からANAグループに内定した! 」「留年すれすれから日本IBMに内定! 」「指導を受けた次の日から大手企業の面接で落ちなくなった! 」など、喜びの声多数。

著書に「子どもを一流ホワイト企業に内定させる方法」(日経BP社)がある。

TOEICとは?

TOEICとは

TOEICは、日常生活やビジネスにおける英語の力を測定する世界共通のテストです。

160カ国で年間約700万人が受験しています。

テスト形式は以下の表の通りです。

リスニングセクション
100問
45分
Part1 6問
Part2 25問
Part3 39問
Part4 30問
リーディングセクション
100問
75分
Part5 30問
Part6 16問
Part7 54問

問題は全てマークシート方式で、問題や選択肢は全て英語で書かれています。

公開テストとTOEIC IP

公開テストとTOEIC IP

TOEICには個人で受験する公開テストだけではなく、団体で申し込むTOEIC IPおよびTOEIC IP(オンライン)があります。

大学や企業、英語塾などの団体で申し込み、所属する学生や社員が受験可能です。

TOEIC IPおよびTOEIC IP(オンライン)の試験内容は公開テストと同様の難易度ですが、受験費用が安いなどのメリットがあります。

参考までに税込みの受験料は以下の通りです。

TOEIC IP通常:7,810円
リピート受験時:7,150円
参照元
TOEIC IP
(オンライン)
4,230円
参照元

3種類のTOEICテストの特徴についてはこれから解説していきます。

公開テスト

TOEIC公開テストはインターネットで申し込みます。

年間10回以上開催されているので、受験のチャンスはたくさんあるように思えますよね。

しかし、受験地域によって開催日や試験回数にばらつきがあります。

受験を希望する地域での試験日程をオフィシャルサイトでこまめに確認することが大切です。

また、受験を希望する地域は選べますが、試験会場の指定や変更はできません。

受験票に記載された公式の試験会場に行って受験する必要があります。

テスト結果は試験日から約17日後にインターネットで確認でき、30日以内に公式認定証が発送されます。

TOEIC IPテストと異なり、結果を見るまでに時間がかかるため、就活に活用できるよう日程には余裕を持って受験しましょう。

TOEIC IP

TOEIC IP

TOEIC IPテストは学校や会社が主催者となった団体専用の試験です。

学校や会社に所属している受験者が10人以上集まれば試験を実施できます。

公開テストとの主な違いは、次の3つです。

  • 団体申し込み専用のため、試験会場や試験日程を団体側が決められる
  • 費用が公開テストより安い
  • 結果を早く確認できる

TOEIC IPテストは所属団体に申し込みをすれば受験できるので、簡単に手続きができ、比較的ストレスフリーに受験ができると言えるでしょう。

TOEIC IP(オンライン)

TOEIC IP(オンライン)は2020年4月から始まった団体特別受験制度です。

昨今の働き方改革やテレワークなどが推進される中、そのニーズに応えるような制度になっています。

主に5つの特徴があります。

  • 場所を選ばずに受験できるため、自宅でも受験できる
  • 24時間いつでも受けられる
  • テスト結果が終了後すぐにわかる
  • 1名から受験できる
  • 試験時間が半分に短縮されている

TOEIC IP(オンライン)はCATと呼ばれる受験者の能力に合わせてリアルタイムで出題問題が変化するテストシステムが採用されています。

全45問中で最初の25問が全受験者同じ問題、後半の20問は最初の25問の正誤度合いに応じて受験者ごとに異なる20問の問題が出されるシステムです。

スコアの意味と就活生に期待されるスコア

就活生に期待されるスコア

TOEICを受けると10点から990点のスコアが付けられ、スコア別にスコアレベルという評価が与えられます。

スコアレベルや、就活生に期待されるスコアについて以下で解説します。

スコアは5段階にレベル分けされる

TOEICはスコア別に5段階でレベル分けされます。

スコアレベルはA、B、C、D、Eの5段階あり、Aが最も優秀で点数が下がるごとにB、C、Dと続いていきます。

それぞれのスコアレベルとコミュニケーション能力レベルとの相関を以下の表でまとめました。

レベル スコア コミュニケーション能力
A 860 ノンネイティブとして十分なコミュニケーション能力を備えている
B 730 どんな状況でも適切なコミュニケーションを取れる
ビジネス英語力があると判断できる
C 470 日常生活のコミュニケーションは問題なく行える
複雑な状況や会話のトピックによっては、意思を正確に伝えることができない
D 220 最低限のコミュニケーションが可能
E それ以下 最低限のコミュニケーションも難しい

参照元:TOEIC PROFICIENCY SCALE

平均点

平均点

2022年7月のTOEIC平均スコアは595.1点609.4点でした。

2022年の他の月を見てみると、大体580点〜620点の範囲に収まっていました。

参照元:TOEIC 公開テスト平均スコア・スコア分布 一覧

このスコアはレベルCの日常生活は基本的に行えるレベルにあたります。

TOEICは問題の難易度が変わらないように調整されているので、TOEICを受験するときはまずこのスコアを超えられるかを1つの基準にして考えてみましょう。

新入社員が求められている点数は425~645点

TOEICの平均点は500点代後半から600点代前半ですが、企業が新入社員に求める点数はどの程度なのでしょうか。

2019年度の企業を対象にした英語活用実態調査によると、新入社員に求めている点数は425〜645点でした。

この点数は、スコアレベルC〜Dに該当します。

つまり、多くの企業は、日常生活程度の英語が話せる、限定された範囲であれば業務上のコミュニケーションを英語で行なえる人材を求めていることがわかります。

約5割の企業がTOEICスコアを重視している

約5割の企業がスコアを重視している

2019年の企業を対象にした英語活用実態調査によると、TOEICのスコアを就活時に参考にしている企業は約半数でした。

TOEICは難易度が調整されているので比較的対策しやすい試験となります。

努力次第で高得点を取れるでしょう。

企業側は英語の試験として認知度が高く、学生の努力がわかりやすく見えるTOEICのスコアを判断基準にするのは当然と言えます。

TOEICのスコアが高いと他の就活生より有利になれるでしょう。

企業が評価しているTOEICのポイント

企業が評価しているポイント

企業が就活生のTOEICのスコアを重視していることはわかりましたが、実際にはどのようなポイントを見ているのでしょうか。

企業が評価しているTOEICのポイントについて解説します。

語学力が高いのでグローバルに活躍できる

海外展開を行なっている企業や社員や取引先に外国人がいる企業は、通訳を介さず、英語をコミュニケーションツールの1つとして使いこなせる人材を求めています。

また、今は海外進出していなかったとしても、海外展開、グローバル化を考えている日本の企業は多いです。

そのような場合、TOEICのスコアなどでわかりやすく英語の能力を示せると就活では有利に働きます。

目標に向けて忍耐強く努力できる

英語を使わない部署であったとしてもTOEICに取り組む就活生の態度を見て、就活生が目標に向かって努力できる人材なのか確認しています。

TOEICは難易度が変わらないように調整されていたり、試験の出題傾向も決まっていたりします。

英語が苦手だったとしても対策すれば高得点が狙えるでしょう。

TOEICで一定以上のスコアが取れている場合、決められたことに対して道筋を定めて努力した証だと考えられます。

スコアの高さだけではなく、TOEICへの取り組み方を見て就活生の人柄を確認しています。

TOEICの経験が就活で有利に働くケース

TOEICの経験が就活で有利に働くケース

TOEICのスコアが高いと就活に有利に働く可能性が高いことを説明しましたが、実際に就活のどのようなケースにおいて有利に働くのかを解説します。

TOEICスコアが700点以上

TOEICスコアが700点以上だと多くの企業の就活で有利に働きます。

TOEICスコア700点はレベルB程度に相当し、日常会話とある程度のビジネス英語ができるとされています。

海外部門の仕事を希望している場合でも就活の時点で700点あればまず足切りされることはないでしょう。

就活のためにTOEICを受けるのであれば、まずは目標にしたいスコアです。

英語が必要な業界

英語が必要な業界を希望している場合、わかりやすく英語の能力を示せるTOEICのスコアが高いと非常に強い武器になります。

英語が必要な業界の具体例は以下の通りです。

  • 外資系
  • バイヤー
  • 商社
  • 留学カウンセラー
  • 旅行・航空業界

英語の使用が少ない業界の場合、その他のスキルや資格を見られますが、英語が必要な業界を志望する場合、TOEICのハイスコアは必須条件となるでしょう。

TOEICの経験が就活で有利に働かないケース

TOEICの経験が就活で有利に働かないケース

TOEICのスコアや試験の経験が就活で有利に働くことが多いと説明しましたが、場合によっては有利に働かないこともあります。

以下で、TOEICが就活に有利に働かないケースを解説します。

TOEICスコアが600点以下

TOEICスコアが600点以下の場合は就活でTOEIC経験を武器として使用するのは難しいです。

TOEICスコアが700点であれば海外部署志望でもまず足切りされないと説明したように、700点以上のTOEICスコアがアピールできる最低限となります。

そのため、TOEICスコアが600点以下だと、英語力があるとは判断してもらえません。

TOEICスコアを武器に就活をしたいと考えるなら、700点以上取っておくようにしましょう。

普段の業務で英語が必要ではない業界

英語を必要としない、使わない業界では、英語力をそれほど重視されないでしょう。

そのため、TOEICスコアが低くても足切りされたり、就活で不利になったりはしません。

英語をあまり必要としない業界の例は以下の5つになります。

  • 鉄道・通信系
  • 建設業
  • 官公庁
  • エネルギー業界
  • 銀行

官公庁や鉄道などのインフラ業界など、日本の中で主に活躍する業界はあまり英語を使うことがありません。

スコアの目安

スコアの目安

TOEICスコアを就活で重視する企業はどの程度のスコアを期待しているのでしょうか。

企業で求められているTOEICスコアの目安を具体的に説明します。

~599点

599点以下

TOEICスコアが600点を下回る場合、ESに記載するのは避けた方が良いでしょう。

TOEICスコアが700点以上だと英語の力があると思ってもらえますが、600点を下回る場合、英語ができない、苦手というマイナスの印象を持たれてしまいます。

また、TOEICは対策次第で点数を上げられるため、目標に向かって努力する姿勢をアピールできます。

しかし、600点未満だとそのアピールもできないため、就活では他のアピールポイントを探し自分からはTOEICについて触れないようにしましょう。

600点~

600点以上

TOEICスコアが600点以上は、日常生活程度の英語力と、範囲内での仕事で英語が使えるという程度です。

TOEICスコアが600点以上だと就職の選択肢がとても広がります。

TOEICスコア600点以上が就職時に必須になる企業例は以下の通りです。

  • 日本航空
  • 日本自動車工業会
  • 日本オラクル株式会社
  • 日産トレーディングジャパン株式会社
  • エイヴィエルジャパン株式会社

700点~

700点以上

TOEICスコア700点はどんな状況でも適切なコミュニケーションを取れるレベルです。

TOEICスコア700点を超えると就活時の自己PRにも使えるほど英語に強みがあるといえます。

TOEICスコア700点を求めている企業例は以下の通りです。

  • マツダ株式会社
  • 三菱電機株式会社
  • 伊藤忠アビエーション株式会社
  • ジョンソン・エンド・ジョンソン
  • 旭化成

800点~

800点以上

TOEICスコア800点はビジネス英語がほぼ完璧にできるレベルです。

TOEICスコア800点は簡単に取れる点数ではないため、大手企業の国際部門や留学を視野に入れられます。

TOEICスコア800点を求めている企業例は以下の通りです。

  • 住友不動産
  • KDDI
  • 楽天株式会社
  • 大阪ガス株式会社
  • ひかり味噌株式会社

900点~

900点以上

TOEICスコア900点はノンネイティブでは十分な英語力のレベルです。

TOEICスコア900点は非常に高いスコアなので、その点数を条件にしている企業も少なくなります。

また、このレベルの英語力があれば外資系の企業を十分に狙えます。

TOEICスコア900点を求めている企業は以下の通りです。

  • パナソニック
  • リソース・グローバル・プロフェッショナル・ジャパン株式会社
  • 韓国サムスン
  • マッキンゼー
  • AIGグループ

業界別:内定を目指すために取得しておきたいスコア

内定を目指すために取得しておきたいスコア

「自分が希望する業界はTOEICスコアをどれくらい求めているんだろう」
「業界ごとに必須となるTOEICスコアはどのくらい違うのか」

と思う方も多いでしょう。就職を目指す企業ランクごとに取得を目指したいTOEICのスコアを紹介します。

公務員は600点~730点以上

公務員を目指す方は600点〜730点を目指すと良いでしょう。

国家公務員採用総合職試験において600点以上で15点加点、730点以上で25点加点することになっています。

また、5年以内のTOEICの公開試験のみが加点対象でIP試験は対象外となっています。

他の受験生と比べて最終決定の際に加点されるのは非常に大きなアドバンテージです。

公務員を目指す方は最大加点25点を取れるようTOEICスコア730点以上を目標に勉強すると良いでしょう。

日系大手企業は700点以上

日系大手企業は700点以上

日経の一部上場企業や大手企業に就職を希望する場合、英語力をアピールするには、TOEICスコアが700点以上は必要になるでしょう。

大手企業は、就職の際だけではなく、海外事業部に配属される際に設けられているTOEICスコアの基準などがあります。

入社後に英語が必要になる機会も多いです。

ある程度の範囲であれば仕事でも英語を使えるレベルとされているTOEICスコア700点を目指しましょう。

外資系・グローバル企業は800点以上

外資やグローバル企業を目指す方はTOEICスコア800点以上を狙いましょう。

これらの企業は、日本で就職説明会を開くだけではなく、ボストンキャリアソーラムなどにも参加しています。

そのため、帰国子女や英語に自信を持つ人材を求めています。

また、同僚が外国人となる可能性も高いため、TOEICスコアが低いと足切りされてしまうかもしれません。

志望者は、英語力が充分で仕事でも使えるレベルだと示せるTOEICスコア800点を目指しましょう。

就活生がTOEICの点数を伸ばす方法

就活生がTOEICの点数を伸ばす方法

就活生が効率的にTOEICスコアを上げるにはどのような対策方法があるのでしょうか?

TOEICスコアを伸ばす方法を紹介します。

独学

TOEICは出題傾向が決まっていて、難易度も変わらないように調整されています。

対策法が確立されているので、TOEIC対策用の本やアプリなど独学で勉強するのも良いでしょう。

費用はTOEIC対策の本などの購入だけなので最低限の費用で済みます。

おすすめのTOEIC対策の参考書は以下の3つです。

  • 公式TOEIC Listening & Reading 問題集
  • TOEIC L&Rテスト 直前の技術
  • TOEIC L&Rテスト 出る単特急 金のフレーズ

また、参考書は定期的に改訂版が出るのでその時の最新版を選ぶようにしましょう。

語学留学

語学留学

TOEICスコアを短期集中で上げるために語学留学に行くのもおすすめです。

語学留学中は毎日英語を使うためほぼ確実に語学力が高まります。

語学留学先は北米やヨーロッパ、アジアなど様々な地域があり、海外の文化に触れながらTOEICスコアアップができるでしょう。

イギリス、オーストラリア、アメリカなどを語学留学先に選ぶと留学費用がかかりますが、アジアは比較的費用を抑えられます。

スクール

TOEIC専門の国内スクールはたくさんあります。

TOEICに特化しているコースは、講師自身が実際に毎年受験して出題傾向を分析していることも。

試験の傾向を熟知していてTOEICを隅々まで理解しているプロの講師から正しいテクニックを教われるでしょう。

今のレベルから予算内、期間内で目標スコアを達成できるよう、自分に合うスクールを選ぶのが大切です。

短期間でスコアを大幅に上げるコツ

TOEICは出題傾向が決まっています。

英語の中でも、単語力や読解力、リスニング力など様々な要素がありますが、TOEICで重要視されるのは、単語力と速読力です。

単語力や速読力をつける、本番に慣れることを意識するために、以下のようなポイントで勉強すると短期間でスコアを大幅に上げられるでしょう。

  • 目標スコアの10倍の単語を覚えられるよう、毎日欠かさずに勉強する
  • 目標スコアから求められる1分間で読める単語数を確認し、速読ができるよう練習する
  • パートごとにかける時間を決めて、本番と同じように解く
  • 苦手なパートを重点的に勉強する
  • シャドーウィングとディクテーションを繰り返し、リスニング力を鍛える

ES・履歴書に書ける目安

スコアをES・履歴書に書ける目安

ES・履歴書に書けるTOEICスコアはどの程度なのでしょうか。

2019年の企業や団体を対象とした英語活用実態調査によると、新入社員に期待されているTOEICスコアの平均は535点でした。

そのため、535点以上であればES・履歴書に記載しても良いと言えるでしょう。

しかし、600点以上を求めている企業も多いため、最低でも535点から、できれば600点以上から記載するのがおすすめです。

535点未満の場合、期待されている点数の平均以下となってしまうため、記載しない方が良いでしょう。

ES・履歴書に書く際のマナー

スコアをES・履歴書に書く際のマナー

TOEICのスコアはES・履歴書にどのように書いたらいいのでしょうか。

TOEICのスコアを記載する際のマナーについて解説します。

免許・資格欄には項目ごとに決められた順に書く

TOEICは履歴書の免許・資格欄に記載しましょう。

また、TOEICの詳細についての記載方法も決まっています。

  1. 受験年度
  2. 受験テスト日程
  3. 試験名(公開テスト/IPテスト)
  4. 点数

以上の順番で記載します。

また、点数の後には「取得」という文言を忘れないようにしましょう。

そのほか、企業によって公開テストのみの試験結果を認めていて、IPテストの結果を認めないときがあります。

あらかじめ確認した上で記載しましょう。

有効期限はないが2年以内のスコアを記入する

TOEICスコアに有効期限はありません。

ただし、スコア認定証の再発行が2年までなので、履歴書に記入する場合には、2年以内のスコアを書くのが一般的です。

しかし、2年以上前のスコアだからといって記載できないわけではありません。

採用担当者からの指示がなければ2年前以上のスコアも書けます。

また、何度か受験している際は、期限の設定がない限り、最新のスコアではなく最高点を書くようにしましょう。

TOEICスコアを取得するメリット

TOEICスコアを取得するメリット

「結局就活でTOEICスコアを取得してるメリットってあるの?」
「TOEICスコアが高くて得することってある?」

このような疑問を持っている方のために、TOEICスコアを取得すると就活中にどのようなメリットがあるのか解説します。

グローバル企業から採用されやすくなる

TOEICスコアが高得点だと、グローバル企業や海外取引の多い企業から採用されやすくなります。

英語をコミュニケーションのツールとして使うことを当たり前としている企業なので、英語を十分に活用できる就活生は企業から見て魅力的に映るでしょう。

また、現在は海外進出していなかったとしても、海外展開、グローバル化を考えている日本の企業は多いです。

そのような場合、TOEICのスコアなどでわかりやすく英語の能力を示せると就活では有利に働きます。

向上心や努力家であることを伝えられる

向上心や努力家であることを伝えられる

自分が希望する業種がグローバル企業ではないため英語力を求められていなかったとしても、TOEICスコアが高得点だと自己PRに使えるでしょう。

TOEICは傾向が決まっていて対策方法が確立されている分、正しい方法で努力すれば確実に点数が伸びるからです。

つまり、TOEICが高スコアだと、目標に向けてしっかりと努力できる人だというアピールできます。

高スコアを取って、向上心が高く努力家であると伝えましょう。

700点以上であれば他の就活生と差別化を図れる

TOEICスコアの全体の平均点は500点台後半から600点台前半でした。

そのため、600点台までは多くの学生が取得していると言えるでしょう。

TOEICスコアが700点以上であれば、企業側から英語がある程度できると見てもらえるだけではなく、他の就活生と差別化を図れます。

履歴書には600点台からの記載をおすすめしていますが、多くの就活生の中から抜きん出るためにも700点以上を目指しましょう。

TOEICは就活のいつまでに受けておくべきか

TOEICは就活のいつまでに受けておくべきか
  • 「TOEICが大事なのはわかったけど受験する時間がない」
  • 「就活でTOEICのハイスコアを生かすにはいつまでに受けたら良いのだろう?」

以上のような悩みは多いと思います。

就活中というタイムマネージメントが大事になってくる時期にTOEICを受けるのは難しいですよね。

就活のいつまでにTOEICを受けておくべきか解説します。

就活解禁日の3ヶ月以上前には申し込みが必要

TOEICはエントリーが本格化する3年生の1月より前に受けておきましょう。

TOEIC自体は毎月行われていますが、地域によって日程のバラツキがあることや公開テストの結果が出るのに1ヶ月かかることを念頭にTOEICの申し込みをしましょう。

公開テストの申し込み期間は試験の約2ヶ月前から始まり、試験の約2週間前に締め切られます。

これらのことを考慮すると、就活解禁日の3ヶ月以上前にはTOEICの申し込みが必要です。

就活解禁日に間に合わなかったら

就活解禁日までにTOEICスコアをゲットできない場合は、慌てずにTOEICスコア以外でのアピールができるか考えてみましょう。

他に準備することがたくさんある就活中にTOEICを受けるのも得策ではありません。

就活はTOEICスコアだけで決まるものではなく、大学在学中に努力した経験や習得した資格などを基にした就活でも十分に戦えます。

就活解禁日までにTOEICが間に合わなくても焦らずに英語力以外をアピールできるよう準備しましょう。

TOEICスコアを就活でアピールする際のポイント

TOEICスコアを就活でアピールするときのポイント

ただ単にTOEICスコアが高得点だったとアピールしても、他の就活生との差が出ませんよね。

TOEICスコアを就活でアピールするときのポイントを解説します。

学んだ動機を考える

TOEICスコアが伸びるよう努力したと伝えるのも大事ですが、語学力を伸ばそうと思ったのか、勉強を始めた動機を考えましょう。

「英語ができれば海外でより現地の人とコミュニケーションが取れ、考え方や文化をより知れると思った」などポジティブな理由を伝えられるように準備しましょう。

学んだ動機をはっきりとさせることで、問題意識や、行動力の高さをアピールできます。

勉強の方法を伝える

勉強の方法を伝える

目標スコアに到達するために、どのように勉強したのかを伝えましょう。

「リスニングが弱点だったのでシャドーウィングを毎日行った」「間違えた問題をなぜ間違えたのか確認して、苦手な範囲を見つけた」など、TOEICをどのように攻略していったのかを伝えられると良いです。

TOEICスコアを上げるための努力の方法を伝えることで、論理的に考える力や課題解決能力が高いとアピールできます。

実際に使うシーンがあれば伝える

  • 「TOEICスコアが上がるにつれて、留学先で外国人と意見を交わせるようになった」
  • 「インターン先で英語を使っている」

など、TOEICの勉強によって培った英語力を実際に発揮できる場がある場合は、そのことを伝えましょう。

自分の強みを活かせる働きができる人材だとアピールできますよ。

語学力を入社後どう生かしたいか伝える

  • 「御社の海外事業部で働きたい」
  • 「御社の商品の素晴らしさを海外の人にも知ってもらうために英語力を発揮したい」

など、英語力を仕事でどのように活かしたいかを伝えましょう。

単なる英語力の高さのアピールだけではなく、企業研究をしっかりと行っていて志望する気持ちが強いのだと伝えるのが大事です。

ESのガクチカで使えるTOEICの自己PR例文

自己PR例文

ESで実際に使えるTOEICの自己PR例文を紹介します。

どのように志望理由と繋げるのか、他の就活生と差別化するためにはどうするのか、以下の例文を参考にしてください。

自己PR①

TOEICのスコアが900点台の方向けの自己PR例文が次の通りです。

私は、ビジネスで通用するレベルの英語力を持っています。その証明は、ビジネス英語表現が多く含まれるTOEICで900点のスコアです。

この英語力は大学時代に培いました。小さいころから海外で英語を使うことに漠然とした憧れを持ってはいましたが、受験で勉強しただけの私は、英語でコミュニケーションを行うことはできず、外国人に話しかけられても、避けてしまっていました。

大学生になって最初の挑戦として一人で海外に留学し、現地の企業でインターンを行いました。敢えて日本人の少ない環境を選び、意気揚々と渡米したものの、会議の内容に追いつくことすら満足に出来ず、悔し涙を流しました。

そこで私は、会議を録音し、何度も聞いたり、TOEIC問題集にもあるような仕事でよく使われる表現をあらかじめメモしておき準備しておくことを継続し、3か月後には会議の中で適切なタイミングで自身の意見を述べられるようになりました。

帰国後、受験したTOEICでは、渡米前より100点以上も高い点数を取ることができました。このように、粘り強く努力すること、ビジネスレベルの英語力により海外との商談の多い貴社で貢献していきたいと考えております。

自己PR②

TOEICのスコアが800点台の方向けの自己PR例文が次の通りです。

私が学生時代に頑張ったことは、TOEICのスコアを600点から850点に上げたことです。

大学では、TOEICのスコアで留学先が決まるため、希望留学先にいくため、点数を上げる戦略を立てました。

まず、現状分析を行い、スコアが特に低い箇所を特定しました。長文での失点とリスニングのミスが多いことが分かりました。

前者は単語力の欠如と慣れが課題であったため、単語を毎日決めた数ずつ覚え、朝に長文を解いてから学校に向かうことで克服しました。後者は集中力の持続が課題であったため、週末には必ず過去問を通して解くようにしました。

上記の継続した対策のおかげで、TOEICの大幅スコアアップを成し遂げ、希望の留学先に行くことができました。留学先では、日本人のほとんどいない環境で過ごし、自分自身の意思をどんな時でもきちんと相手に伝える精神的面での強さも身についたと感じています。

この経験で得た「英語力」、「継続力」および「タフネス」は、貴社での業務に活かすことができると考えております。

就活におけるTOEICの疑問点

就活におけるTOEICの疑問点
  • 「TOEICのスコアが高いと就活に有利になるのはわかったけれど、必ず受けないといけないのか」
  • 「TOEIC以外の英語の試験は就活では使えないのか」

TOEICが就活にどのように影響するのか、以上のような疑問がある方も多いと思います。

よくある質問について以下で解説します。

TOEIC IPのスコアはES・履歴書に書けるか?

TOEIC IPのスコアは履歴書に書くことができます!

ただし、「TOEIC IP ○○点」のようにIPテストであることを明記しなければなりません。

また、一部の企業では、公開テスト以外のスコアを認めていないこともあります。

募集要項などを事前に確認し、TOEIC IPでも大丈夫か確認しましょう。

TOEICのスコアが低いときはどうする?

スコアが低いときはどうする

TOEICの点数が就活に有利に働くことはお話ししてきましたが、もし受験して低いスコアだった場合は、履歴書には敢えて記載しない方が良いです。

英語活用実態調査(2019)では、企業・団体が求めるTOEICスコアについての記載があります。

新卒の採用時には平均すると545点、英語を使用する部署の中途採用では620点です。

また、海外部門の社員に期待するTOEICスコアの平均値は690点となっています。

入社した後にその程度求められることを考慮すると、アピールとして記載するのであれば、600点は欲しいところです。

TOEICを受けていない人は就活で不利になる?

TOEICのスコアが就活に有利に働くことはこれまで述べてきた通りですが、受験していない人が就活に不利になるかというと、スコアで足切りをしているような企業以外はないと言えます。

TOEICスコアでなくても、学生時代に頑張ったことや力を入れたこと、困難を乗り越えたことなど、他の点でアピールすれば問題ありません。

無理して受ける必要はないので、自身がアピールできる他の点を面接官にアピールできるように練習しておきましょう。

英検やTOEFLは就活では使えない?

英検やTOEFLは就活では使えない?
  • 「TOEICは受けていないけど、英検の資格は持っている」
  • 「TOEFLは就活で使えるのかな」

以上のように思っている方も多いと思います。

結論から申し上げますと、「英検もTOEFLも就活に使えるが、ビジネスで使えると評価されているのはTOEICだ」です。

TOEICは就活の際に必要なだけではなく、昇格や昇進、転職などの応募資格としても使われているので、ビジネスの多様な場面で必要でしょう。

スコアで嘘をついたら?

就活では英語力を評価されることも多いため、有利に進みたいとTOEICスコアで嘘をついてしまう方もいます。

しかしバレてしまった場合内定が取り消しになったり、就職後にバレても問題になったりと信用を失うので絶対にやめましょう。

TOEICスコアが高いから採用されるわけではなく、TOEICを通して就活生がどのような人物かを判断して採用されるかが決まります。

嘘がバレるなどの余計なリスクを取らなくても済むように、真面目に就活に取り組みましょう。

最終的に何点を目指せばよいの?

TOEICは最終的に何点を目指せばよいのでしょうか?

500〜600点台は平均点のため他の就活生との差別化が図れません。

700点台は他の就活生よりも英語がある程度できるとアピールできます。

しかし、余裕があるならば外資企業で求められる800点を超えるようにしましょう。

前述した業種別に取得しておきたいスコアも参考にしてください。

このページのまとめ

このページのまとめ

TOEICスコアが高いと就活で有利に働きます。

一方でTOEICスコアが低いと企業側に英語ができないという印象を与えるだけでなく、希望の企業から足切りをされる可能性もあるので注意が必要です。

この記事のまとめは以下のようになります。

  • 大多数の企業が新卒生に求めるTOEICスコアは425点〜645点
  • TOEICスコアが600点以上、可能なら700点以上を目指すと良い
  • TOEICスコアが700点以上だと多くの企業で有利に働く
  • TOEICは対策可能な試験
  • TOEICは就活解禁日3ヶ月以上前には申し込む

TOEICのスコアが高いと、語学力の高さをアピールできるだけでなく、目標に向かって努力できる人材だと伝えられます。

しかし、公開テストは結果を受け取るまで1ヶ月かかるため、計画的に準備して試験を受ける必要があります。

自分に適したTOEIC勉強法を選んで、目標スコアを達成しましょう。最後に就活に臨む際にTOEICと併せて取得を目指したい資格を特集しているページをご紹介します。

新卒の就活を有利にする7つの資格