留学生として、外国人として日本で就職をするために何から取り掛かればよいか分からず、不安ではないでしょうか?
日本の就職活動という文化が不慣れなのに、周辺に助けをもらえる人もいなく、情報を得る術もないため悩んではいませんか?
今回は、そんな留学生の方々のために、日本の就職活動文化について知っておくべき情報や準備しておくべきことをお伝えしたいと思います。
この記事を読み、就職活動に関する情報を得て、留学生としての就活対策を立てましょう!
編集長の白河を筆頭に、「人材紹介会社や大学のキャリアセンターでは教えてくれない、就職活動の本当の情報」を書いていくライター集団。
人材紹介会社の不都合な真実を暴き、就活生・転職者のために役に立つ情報だけを徹底的に公開していく。
日本語能力は重要なのか
まずは、日本語が母国語ではない外国人として、日本で働くためにはどれほどの日本語の能力が要求されるのかが一番の疑問だと思います。
ハッキリと言って、日本語が全くできないのはダメです。
日系はもちろん、外資系であっても日本支社で働いている方の多くは日本の方なので、基本的にある程度の日本語でのコミュニケーション能力は要求されます。
では、どれほどの実力が求められているのでしょうか?
クオリティ・オブ・ライフが2017年に留学生と企業を相手に実施した調査によると
最低限求める日本語コミュニケーションレベルは、「ビジネスレベル」が44.1%、「日常会話レベル」が35.5%であった。「ネイティブレベル」は1割以下。
外国人留学生の採用活動の課題は、「求める日本語コミュニケーション能力を有する人材が少ない」(35.5%)
と報告されています。
多くの会社が最低でも日常会話レベル以上の日本語を話せる留学生を求めており、それ以上を期待しているところが大半です。どれほど日本語能力が重要視されているのかが分かりますね。
しかしながら、それほどのコミュニケーション能力を持つ人材が少ないとのこと。目指している会社が求めているレベルを予め知っておき、準備することが望ましいです。
もし近いうちに面接等があるのに「未だにアピールするほどの日本語能力ではない」と思う人はどうすればよいのでしょうか?
同じ調査の採用満足度表を見ると、外国人留学生を採用したことに質・量とも満足している企業は、 「勤勉さ・真面目さ」と「語学力(日本語)」の両方を最も重要視しています。
一方で外国人留学生採用に関して「量・質ともに満足している」会社は45.2%を占めているのに対し、「 質は満足しているが、量は不満」という会社がが22.6%となっており、会社としては留学生を採用することに満足しているようです。
つまり、短いうちに会社側から要求されている日本語の水準まで準備できないと思われる方は面接の対策だけでもしておいた方が良いです。そのポテンシャルと努力が評価され、採用される可能性もあります。
予想される質問内容はこの記事の面接に関する項目にまとめてあるので、参考にしてください。
まとめると、英語だけできても、日本での就活は困難です。
しかし、目指している会社の求める日本語能力をアピールさえ出来れば、その努力も認められ、留学生であっても好意的に見てもらえます。
予め日本語の勉強にも励み、国際的な人材としての強みを活かせるようにしましょう!
日本の就職活動文化について
日本には日本ならではの独特の就職活動文化があります。
日本で就職活動をするためにはその順序や準備物等を知らないといけません。
しかし、渡日されて間もない留学生の方々の中には、就職活動について質問できるような人との繋がりがないという方もいらっしゃるかと思います。
そういう方々のために、就職の時期と手順、そして必要な書類について大まかに説明します。
就職の時期
日本の大手企業の多くは、日本経済団体連合会(略して経団連)に加盟しており、経団連加盟の企業は「採用選考指針」に従っています。
その指針によると
3年生の3月1日に情報解禁(合同説明会、会社説明会開始)
4年生の6月1日に選考開始(面接選考開始)
をするようになっています。
つまり、大学4年生で卒業をしてすぐに会社で働くための大体の流れは
3年生の6月から2月まではインターンシップ
4年生の3月から5月まで説明会に参加&選考書類の提出
4年生の6月には採用面接などをして内定をもらう
という形になります。
また、後半(秋)にも採用している会社もいくつかあり、経団連非加盟企業の多くは、加盟企業に比べて早めに選考・内定を行うケースが多いようです。また、外資系企業は、早い場合、3年生の秋から選考を始めることもあります。
就活の流れとしては上記のようになると考えてもよいですが、全ての企業が経団連の指針に従っているわけではないです。予め自分の働きたい企業がいつから選考を始めるのかを調べておく必要があるでしょう。
選考書類について(エントリーシート(ES)と履歴書(CV)との違い)
就職活動の時に必要となる選考書類にはエントリーシート(ES)と履歴書(CV)があります。
履歴書に関しては大抵の場合、市販のものを使ってよいようになっています。記述する内容は主に自分の基本情報と過去の経歴についてです。
その反面、エントリーシートは各企業所定の様式のものをホームページからダウンロードするようになっており、記述するべき内容もそれぞれで異なります。質問内容は志望動機と自己PR、入社後の抱負などが主となります。
両方とも就活においてとても大事なものですが、エントリーシートは企業ごとに異なる内容を書くことになります。ですから、その内容の根本となる自己分析をしっかりとしておくことが大事です!
面接の対策
就活においての面接は、大きく志望動機等を聞かれる面談形式とディスカッションやプレゼンテーションをする発表形式の2つに分けられます。
この記事では、前者に当てはまる留学生相手に面談形式でよく質問する内容と面接での注意点をまとめました。
面接の際に主に質問される内容
1.日本で就職をしようとする理由
外国で働くという選択肢も持つ留学生に対してよくなされる質問の1つです。類似している質問としては「日本に来るようになった経緯」や「なぜこの会社で就職をしたいのか」なども考えられます。面接官側からすると、これらを統一感のあるようにまとめて話してくれた方が納得のしやすいかと思われます。
長々とした答えとならないよう注意をしつつ、納得できる理由を予め準備しておきましょう。
2.将来(どこで)どのような働きをしたいか
志望者の抱負を伺うための質問です。多くの会社は意識高く向上心のある人材を求めています。前もって志望する企業の求める人材像をホームページなどで調べておきましょう。
将来の目標と志望動機の関係性を考慮した答えを準備する必要があります。
3.他の国で働く考えはあるのか
留学生は2つ以上の外国語をある程度の水準以上は出来ると期待されています。外国に支社を持つ企業が派遣勤務等の外国と関わる仕事に対する意欲があるかを確認するための質問です。
多様な文化での生活をアピールした答え方などが考えられます。
4.渡日前後、どのような活動をしたのか
今までどのような経験をしたのかに関する質問です。類似した質問としては「学生の頃、何を最も頑張ったのか」などが考えられます。自分ならではの強みを活かせた経験を中心にアピールしましょう。
また企業側としては、留学生に日本での社会常識などが通用するかなどの憂慮もあるので、日本でのアルバイトやインターンなどの経験に関してもアピールした方が良いでしょう。
以上の4つが主に留学生が受ける質問の内容です。上述したように日本語を用いたコミュニケーション能力もここで判断されるので、しっかりと準備しておく必要があります。
面接の際の注意点
会社ごとに社風は異なると思いますが、日本で働くとなれば日本人と共に社会生活をすることになります。企業側としては、留学生の、日本の社会常識やビジネスマナーなどに関する理解度は面接でしか確認できません。そのため、面接の準備をする際にはビジネスマナーや敬語(尊敬語や謙譲語など)を理解しておく必要があります。
周りに日本人の友達がいるなら、準備した内容を確認してもらったり、就職相談に行ったりしてしっかりと面接の準備をするべきです。
留学生30万人計画
沢山の外国人留学生が気にしている、就職活動に関する情報を大きく3つに分けてお伝えしました。
参考になれば嬉しいです。
これから世界を舞台に働くには、大変なことがたくさんあると思いますが、日本での就活はそのための良き最初の一歩です。
2008年、日本政府は「留学生30万人計画」を打ち出しました。
そして今は外国人労働者を増やすために様々な政策が掲げられています。
今後も外国人として働ける場は多くなるはずです。
この記事の情報を基に、より万全な就活の準備をして、目指している就職先で働けるよう願っています。
さて、就職活動について分かった時点で早速やるべきことは自己分析と自分に合った企業探しです。
まずは、ホワイト企業内定率No.1の就活スクール「ホワイトアカデミー」の無料相談会へ行ってみることをお勧めします!
無料相談は、校舎での対面式とLINEでのオンライン形式の両方があるので、日本語での会話に自信がなくても大丈夫です。
それでは健闘を祈ります!