就活で効果的な強みの書き方と伝え方を例文と共に解説

就活での強みの伝え方

「就活においての、自分の強みの書き方、伝え方が分からず困っている」
「自分の強みはどうやったら見つけられるの?」

こんなお悩みを解決していきます。

本記事で取り上げる主な内容

  • 就活での自分の強みの書き方や伝え方のポイント
  • 強みを作るための自己分析
  • 面接でも使える強みの例文など

就活において面接で自分の強みを聞かれることは非常に多く、しっかり答えてアピールする必要があります。

あなただけの強みの考え方・効果的な答え方を解説しておりますので、この記事を読み終わる頃には、面接を突破できるあなただけの強みが作成できるようになります。

この記事を書いた人:竹内健登

竹内校長の写真就活塾ホワイトアカデミー校長。デロイトトーマツグループの人材戦略コンサルタントを経て現在は就活コンサルタントとして活躍。

数学検定1級保持者で東京大学工学部卒にもかかわらず、自身の就活に失敗し就職留年した経験から企業の人材戦略の道へ。

新卒の学生が一流企業に内定するための独自の方法論と、3年後離職率・OpenWorkでの評価・帝国データバンクの評点を用いた客観的視点から日夜ホワイト企業を研究。

子どもを一流ホワイト企業に内定させる方法研究内容を自社メディアで掲載したところ、就活生や親御様の間で話題となり、月間で35万PVを達成した。

現在も、ホワイト企業からの内定が1件も得られなければ授業料を全額返金という方針で、上位大学だけでなく、全国幅広い大学の学生の就活指導を行なっている。

「就職浪人からANAグループに内定した! 」「留年すれすれから日本IBMに内定! 」「指導を受けた次の日から大手企業の面接で落ちなくなった! 」など、喜びの声多数。

著書に「子どもを一流ホワイト企業に内定させる方法」(日経BP社)がある。

就活で強みを問われるシーンとは

強みを問われるシーン
就活おいての強みとは、面接で問われるケースと履歴書・ESの自己PRで書く場合のケースがあることを覚えておきましょう。

基本的には、強み自体変わりがありませんが、口頭で言う場合と書面で書く場合は表現の仕方に違いがあります。

面接

面接において問われる強みに関して、論理的かつ引っかかることの無いスムーズな回答をできるように準備しておきましょう。

企業はあなたが入社して、「活躍できるかどうか?」、「話す内容に説得力があるのか?」など見ています。

本当に人に負けないくらいの経験過去のエピソードがある人であれば、その話に説得力が備わっており、誰もが納得するような事を言えるはずです。

一朝一夕に強みを考えることは難しいですが、そのためにも入念な自己分析を行いましょう。

履歴書・エントリーシート

履歴書やエントリーシートは論理的な構成で、矛盾の無いように記述すべきです。

理由としては、論理的な構成で書くと説得力が増す点と、矛盾が無いことでよりスムーズに理解できる内容になるからです。

初めて書く人には、慣れないかもしれませんが、文章構成の正しい書き方を後述しますのでご参考ください。

書いた内容はそのまま面接でも使えるので、最初の作り込みはしっかりしましょう。

強みの種類

就活での強みの種類
就活での強みには、主に2種類のものがあります。それは主観的なものと客観的なものです。

この2つを上手く使って、面接やESなどを突破できるようにしていきましょう。
下記に解説します。

主観的な強み

主観的な強みとは、責任感・計画性・交渉力・・・といった証明書が発行されないような主観的な内容をいいます。

相手に伝えるためには具体的な根拠・エピソードを語る必要があることや、初対面の人間でも「イメージしやすいな」と思って貰えるように考えてみましょう。

特にコミュニケーション力や人をまとめた経験などの強みが連想できるような、事例があるとより企業からは評価を得やすいです。

主観的な強みの一例として、下記のものがあります。

  • 責任感がある
  • 柔軟性がある
  • 協調性がある
  • リーダーシップがある
  • 継続力がある
  • 粘り強さがある
  • 忍耐力がある
  • 相手の立場を理解する力がある
  • 向上心がある
  • 行動力がある

客観的な強み

客観的な強みとは、資格・研究結果、何かで表彰といった客観的に証明できるような強みです。

主観的が「自分の良い部分」とするならば、客観的は「自分のできる部分」です。
資格などそれらを得るために、どのような努力を行ったかを語れるとプラスに働きますので、その時のプロセスを思い出してみてください。

客観的な証明は、内容次第では入社後の配属先にまで影響する事がありますので、手を抜かないようにしましょう。

数字に強い、語学に強い、体力があるなど自分に何の能力があるのか過去の経歴を洗い出してください。

客観的な強みの一例としては、以下があります。

  • 日商簿記3級以上
  • 英検準1級以上、TOEIC600〜800以上など
  • FP(ファイナンシャルプランナー)3級以上
  • 宅地建物取引士(宅建)
  • MOS
  • ITパスポート
  • 秘書検定
  • 公認会計士
  • 日経TEST
  • 全国コンクール入賞など

長所・自己PRとの違い

長所と自己PRの違い
就活で語る強みと長所、自己PRは似ているように見えますが、異なります。

確かにどちらも似たような言葉なので、ついつい混同してしまう方もいるでしょう。

この2つの違いを理解していないと、面接などで相手の質問に上手く答えられなくなってしまう事もあるので、気をつけましょう。

両者の相違点についてはこれからご紹介します。

自己PRと強みの違い

自己PRは、「自分の中でアピールできるもの」、強みとは「自己PRの中で自分の強さ(仕事に活かせるような)」を発揮するものです。

強みは自己PRの中で語るもので、自己PRの枠組みの中に強みというカテゴリーが存在するイメージです。
自己PRには、その人の強みだったり、負けない事、過去に乗り越えた経験など色んな要素が入ります。

企業が特に知りたいことは「あなただけの強み」であり、他者が中々真似できないような事になります。
自分は特にこれに強いというものを挙げてみましょう。

長所と強みの違い

長所と強みの違いは、自分視点か企業視点の違いです。
まず前者の長所(自分視点)は自分の中で感じる優れていることです。

企業は「応募者が自分のことをどのように自己認識しているか知りたい」という意図で長所を把握したいと考えます。

一方の強みは、企業視点で考えるものであるべきです。

その強みを活かすことで、「企業の中でどのように活躍する事ができるか?」を意識して考える必要があります。

従って、職種や企業によって、数ある長所の中から強みとして主張できることなどは異なります。
強さをアピールするために、どのようなスキルや人材が求められるか企業によっても変わってくると言えるでしょう。

例えば、人よりも体力に自信があるということは、長所になりますが業務内容によって力が必要な仕事か、もしくは長時間労働が求められる職場だと強みとして活かせます。

企業が強みで見ているポイント

企業が見ている就活の強みポイント
企業は求職者の強みを聞く事で、以下のような点をチェックしています。

  • どのような性格の人物か
  • 自社で活用できる内容か
  • 再現性のある強みであるかどうか

あなたの人間性を表す性格や、入社後仕事でそのまま活かせそうなスキルや能力、ポテンシャルがあるかなど、下記にポイントごとに解説します。

どのような性格の人物か

まず一つ目のポイントとしては、どのような性格の人物かです。

人を採用するのに、「性格」は最重要事項にも位置付けられるくらい大切なものです。

なぜならあなたがどれほど優秀な人物であっても、真面目な性格ではなかったり、仕事に対して本気度が無かったりすれば、それは業務のパフォーマンスに確実に現れるからです。

あなたがアピールする強みを通して、企業側はあなたがどれほど性格的に優れた人物であるのか、人格者であるか注視しています。

自社で活用できる内容か

自社で活用できるか
実際にその強みが、会社で活かせるものなのかどうか企業は見ています。
強みが会社で活かせないと、企業からしたら採用するメリットが無いからです。

例えば、あなたが中国語を話すことができるというのは強みかもしれません。

しかし、自分が応募している企業が中国とビジネスをやるような会社で無かった場合、会社にとって必要な人材かどうかは一目瞭然です。

自分の持っている強みが、会社で活かせ無いのであればそれは強みとしてアピールしても、響かないのです。

再現性のある強みであるかどうか

あなたのアピールする強みが、再現性があるのかどうかもとても重要です。

再現性とは、たまたまできた事ではなく、あらゆるシーンにおいて過去にやったことを同じように再現できるかどうかです。

再現性が重視される理由は、企業はその強みが偶然の結果でできたものでは意味が無いからです。

企業は存続する為に、継続的に利益を出し続けなければなりません。

たまたま運が良かったから「ビジネスコンクールで優勝した」、「全国大会にまぐれで出場した」とかよりも、自分の実力で何かを成し遂げた事でなければ再現性があるとは言えないのです。

強さを見つけるためにも自己分析をしよう

就活の強みを見つけるために
自分の強さを見つける為にも、自己分析には2種類のものがある事を理解してください。
強みを見つけるためには「就活の軸を明確化」する分析と、「自分の強みを明確化」する分析の2つの自己分析が重要です。

それぞれの自己分析の詳細と、なぜ必要なのかも併せて解説します。

就職活動の軸を明確化するための自己分析

まずは就活の軸を明確化するための自己分析です。

就活の軸が重要なのは、これが定まらないと自分が行きたい業界、企業ややりたい仕事などが見つからないからです。

大海原でコンパスの無い船は、遭難してしまうように、就活の軸は自分の方向性を定めるものです。

就活の軸を定めるために、下記の点を掘り下げてください。

  • どんな企業に入りたいのか
  • どんな働き方をしたいか
  • どんな人間になりたいか

どんな企業に入りたいのか、どんな働き方をしたいか

「自分はどんな企業で、どのような仕事をしていきたいか?」この点が定まらない就活生はとても多いです。

何となく有名そうだからといった理由で就職しても、後々後悔する確率が高いでしょう。

企業ブランドや社会的ステータスよりも、本当に自分が大切にしていることを見つめ直して下さい。
その上で「心の底から行きたい、働きたい」と思える企業や仕事を見つけましょう。

どんな人間になりたいか

「あなたが目指す人物像」を明確にするのは、仕事を考える際には非常に重要です。
なぜなら、将来どんな人間になりたいかが定まっていないと、ただ何となく仕事を選んでしまう事に繋がるためです。

将来目指す人物像が決まらない中でその中で何も考えず、自分のやりたくない仕事を選ぶと後悔する事になります。

一方で将来どんな人間になりたいかが明確であれば、そのなりたい人物像に近づける仕事を探せるので前向きに働ける可能性が高まります。

例えば人の成長をサポートし続ける人物になりたい、という事でしたら教育関係のお仕事に就くのがよいでしょう。一方で好きなゲームに関わり続けたい、という事でしたらゲーム会社やスマホアプリの開発会社で働くのが有効です。

このようにあなたが目指す人物像が分かれば、自ずと相性の良い仕事や職場関係が決まります。そのため、目指す人物像については明確にしておきましょう。

「自分の強み」を明確化するための自己分析

次は、自分の強みを明確化する為の自己分析です。

自分の強みを明確化する必要があるのは、その強みで企業はあなたの人材的な価値を判断できるからです。

「英語ができれば、商社で役に立つ」、「リーダーシップがあれば、営業部長として活躍できる」といったような形です。

それらを明確にするためにも以下が必要となります。

  • 過去の経験で評価を得た出来事
  • 熱中するくらいに情熱を捧げた経験

過去の経験で評価を得た出来事

過去の自分の経験で役立ってきた(客観的評価を得た)ことは何なのか?
どのようなマインドがその経験を生みだすのに必要だったのかなど、自分の魅力を一旦明確化してください。

あなたの過去の経験であれば、部活動でも、バイトでも何でも構いませんがその内容が他人に誇れるくらいのものでないといけません。

例えば、「部活で県大会に出場した」、「バイトでリーダーを任され売り上げに尽力した」など自分が過去に頑張ったことを思い返してみて下さい。

熱中するくらいに情熱を捧げた経験

自分の強みは過去にどんなことに熱中していたのか掘り下げると出てきやすいです。
例えば、野球やサッカーなど打ち込んでいた方は、自己練習の経験があるかと思います。

野球やサッカーはチームプレーのスポーツなので、他人と息を合わせる協調性や思いやりも必要になってきます。

協調性などは、社会に出てからも常に必要とされる能力で、皆さんが仕事の中で他者と力を合わせていく場面で必要になります。

このようにチームで戦った経験は社会に出てからも、必ず役に立つ時がきますので、他にも自分だけの経験が無いか探してみましょう。

自己分析にはツールが便利

就活の自己分析ツールで強みを見つける
就活の自己分析には、AIの分析ツールを使用すると新しい発見ができる事があります。

自己分析ツールは、無料で性格や価値観の傾向、適正のある職種などを診断できるツールです。

スマホやパソコンなどでもスキマ時間に自己分析できますし、手軽で簡単だと就活生の間でも人気のツールです。

下記に特にお勧めできる就活用の自己分析ツールを紹介していきます。

キミスカ

キミスカ

画像の引用元:キミスカのHPトップより

キミスカの自己分析ツールは、企業と自分の相性を見る事ができます。

なぜなら、キミスカの適性検査を受けることで、客観的に自分自身がどんな仕事に向いているかを分析する事ができるからです。

150問という少々ボリュームのある質問に答える事で、より正確な結果を得る事ができます。

この検査を使うと、性格の傾向や価値観の傾向などが分かり、自分自身がどんな所に強みがあるのか分析するのにも役に立ちます。

自分が何に対して、適性があるのか学生のうちに知っておくことは、就職後のミスマッチにも繋がります。

キミスカのHPはこちら

My Analytics(キャリアパーク)

My analysis by career park
画像の引用元:キャリアパークのHPトップ

My Analyticsはキャリアパークが提供している自己分析ツールです。
36問の限られた質問に回答すると、あなたの性格タイプなどを診断する事が可能です。

36問の質問数であれば、授業の合間やバイトなどの移動時間の中でも、手軽に診断する事ができます。

「論理的なコンサル」「ガッツ溢れる営業」など、具体的な職種として結果が分かるので、自分が何に向いているのか一目瞭然です。

通常、他の自己分析ツールでは、自分の特性を知る程度に終わってしまいますが、My Analyticsでは、適職までを診断することも可能です。

以上のように忙しい学生にも、お勧めの自己分析ツールと言えるでしょう。

キャリアパークのHPはこちら

新RPGジョブ診断(Wantedly)

画像の引用元:WantedlyのHPトップ

Wantedlyが提供する自己分析ツールの新RPGジョブ診断はお勧めのツールです。

簡単な20の質問に答えるだけで、あなたの持つ強みや特性を診断できます。

新RPGジョブ診断は、2日で10万人が使用したジョブ診断とWantedlyがタッグを組んで生み出した自己分析のツールです。

一度このツールを開いて頂くと分かりますが、ドラクエを彷彿とさせるようなゲームをモチーフにした世界観を楽しみつつ自己分析ができます。

特に、「あなたが仕事をする上で大切なこと」を教えてくれる事が1番のポイントとなっています。

「何を成し遂げるかを重視」、「誰と仕事をするかを重視」という2つの軸から自分の価値観を分析する事ができます。

楽しみながら、自己分析をやっていきたい学生にはお勧めと言えるツールです。

WantedlyのHPはこちら

強い事が思いつかない場合におすすめの方法

就活の強みが思いつかない場合
どれだけ自己分析をしてみても、強みが出てこない思い出せないような方は、以下のことも検討してみるのが良いでしょう。

  • 弱みを言い換えてみる
  • 家族・知人に聞いてみる
  • 過去を振り返る

順番に説明します。

弱みを言い換えてみる

自分の強みが思いつかない時に、使えるテクニックとしては、あえて弱みを言い換える方法です。

弱みを言い換える方法が有効なのは、弱みを別の視点から見た場合、強みにとることもできるからです。

  • 「落ち着きがない→行動力がある」
  • 「引っ込み思案気味である→落ち着いていて、慎重」
  • 「何も考えず突っ走ってしまう→行動力がある」

などこちらは、自分で一人で考える際などに使える技術です。

多くの方は日常で自分の長所や強みについて考えるよりも、短所や弱みについて考えることの方が普段は多いでしょう。

それを逆に利用していくことで長所を見つけ出すのです。
もし自分の短所しか見つからないような場合は、それを言い換える方法で乗り切りましょう。

家族・知人に聞いてみる

家族知人に聞く
自分の強みはどんなものがあるか、家族や知人に聞いてみるのも手です。

理由としては、自分の事を客観的に観れるからです。
普段何気なく生活していると、自分のことは意外と自分では気づかない事の方が多いです。

ですが自分の身近な家族や、知人、友人などはいつもあなたの行動を見ています。
なので、誰よりもあなたにどんな特徴があるのか、どんなところが強みなのか、実は意外と一番知っています。

普段周りから何も言われる事がなくても、周りの人はあなたの長所や短所をイメージしていると思います。
だからこそ、身近な人に聞くのが一番効率が良いと言えるのです。

過去を振り返る

3つ目としては、過去を振り返るです。
過去を振り返るとは、自分の今までの人生の中で、特に頑張った点や困難を乗り越えた点を見直す事です。

過去を見直す事で、自分の強みを再認識できるのが、このやり方がおすすめと言えるポイントです。

自分の高校〜大学までの経験の中で、他の人から良い評価をされたエピソードなど無かったか振り返ると良いでしょう。

部活動でも、サークルでも趣味でも何でも構いませんが、特に自分の記憶に残っている事を思い返すのがいいです。

自分が熱中してのめり込めた事や、情熱を捧げられたこと、何故か人より上手くできた経験など掘り下げるようにしてみてください。

ES用 !効果的な書き方・伝え方フレームワーク

就活の強みの書き方
エントリシート作成の際は、強みについては下記のようなフレームワークを用いて作って自己PR欄に書くのが良いでしょう。

  • 強みの結論
  • 強みの原点
  • 強みの事例
  • 強みの結果と貢献
  • 強みの活かし方

下記は強みの詳細になります。

強みの結論強みは結論から述べる事で、相手が冒頭から話の概要を理解できるようになります。
強みの原点強みの原点では、あなたがその強みを発揮するとなったきっかけを示すものです。
強みの事例強みの事例では、具体的にその強みはどういった場面で発揮され、なぜそれが強みとして認識できたかの事例を説明する形になります。
強みの結果と貢献強みの結果と貢献では、その強みがどういった結果をもたらし、何に貢献したかを説明します。
強みの活かし方強みの活かし方は、自分の強みは会社でこのような仕事に活かせるとイメージさせるような言い回しをしましょう。

初対面の人に強みを話す際に、結論から入ると全体像を相手がイメージしやすいです。

強みの結論に至るまで、どのようなきっかけで強みのエピソードが生まれたのか、そしてその結果何に貢献して、どう活かせたか。

これを上手く話すには、下記のフレームを参考にしましょう。

1.強みの結論

「私の強みは、○○です」と最初に結論から入る事が重要です。

なぜなら自己PRでは結論から入るのが、話を理解させやすくする効果があるからです。
まず主張の主旨をはっきりさせておくことで、「何を言いたいのか」という相手が想像する労力を取り除き、その先が耳に入りやすくなります。

結論から入れば、後に述べることはすべてそれに関連するので、紐付けながら捉えられ、核となる主張がより明確になるのです。

強みの結論例文

「私の強みは粘り強さです。小学校から大学まで野球部に所属し、大学ではキャプテンとしてチームを引っ張ってきました。」

2.強みの原点

強みの原点
次のポイントである強みの原点を説明していきます。

強みの原点が重要なのは、下記の理由です。

強みのきっかけとなる出来事を述べることで、あなたがどういった経緯でその強みを発揮できたのか? なぜその力が判明したのか? という事が分かります。

原点を話すことでストーリー性が生まれ、より話に説得力が増すこともポイントです。

物語として人に話せるモノであれば、より相手も順を追って理解できるのです。

強みの原点

「強みの原点としては、自分が大学生の野球部時代の怪我が原因で、その粘り強さが判明しました。」

3.強みの事例

事例
次に、強みの事例です。

文字通り過去に経験/発揮した強みの事例を交えることが重要なのは、よりあなたの結論/話に信憑性を持たせる事が可能だからです。

自分が本当に「全国大会で出場した」などの経験があるのなら、それを裏付けるほどの話ができるはずです。

「毎日苦しい練習に耐えた」、「チームメイトを励まし引っ張った」など何かしらの理由が無ければ、全国には行けないはずです。

強みの事例
「私は、大学の4年時に肘を痛めてしまい半年ほど練習にも参加できず、大会も出られませんでした。

そこですぐに諦めるのではなく、キャプテンとして自分ができることはないか模索し、常にチームメイトの練習のサポートをしておりました。

球拾いから、ピッチングマシーンを使ったバッティングの練習、グラウンドの整備、守備を強化する為のノック練習など何でもやりました。」

4.強みの結果と貢献

そして強みの結果と貢献です。

強みの結果と貢献を説明しなければならない理由としては、「頑張った結果どうなったか?」、「何をどのように導いたか」
これらが分かるからです。

結果このようになり、「チームを優勝に導いた」などは、自分にはその能力がある事を証明できます。

強みの結果と貢献の例

「上記のチームメイトのサポートを続けた結果。自分のチームは、全国大会に出場するまでになりました。

怪我をしている自分が、毎日チームの練習に付き合ったことで、部員たちの士気が上がりモチベーションの維持に繋がったのです。

自分が出れないのは悔しかったですが、それでもチームの一部員として支えられたことは強みの粘り強さが現れる結果となりました。」

5.強みの活かし方

最後に強みの活かし方を説明する必要があります。

なぜなら、自分の強みの結果と貢献が企業にとってどのように役に立つか伝えなくてはならないからです。

自分の強みが企業の仕事の中で、そのまま活かせるようなモノであれば、企業はあなたを採用したいと考えるでしょうし、その逆も然りです。

強みの活かし方の例
「以上のように私の武器である、粘り強さは貴社で使えるものと考えています。

例えば、業績が悪くなった時や何らかのトラブルで職場の雰囲気が悪くなった時、自分の粘り強さで周りをサポートし続ける事ができます。

直接他の人の業務をサポートできなくても、間接的には何かで支えられるはずです。

特に貴社の新事業立案の際には、モチベーションを高めるためにも私の粘り強さは役に立つと考えております。」

効果的に強みをアピールするためのポイント

就活の強みをアピールするには
次に強みをアピールするためのポイントとして、強みの作成時に重要なポイントや注意点を解説します。

説得力のある強みを作成するには、下記の流れを抑えておきましょう。

主観的な強みと客観的な強みを組み合わせる

強みは、主観的なものと客観的なものを組み合わせると良いです。
なぜならこの2つを組み合わせて伝えると、より強く相手にアピールできるからです。

主観的な強みとは

自分の性格にも依存するような「協調性」「責任感」「コミュニケーション力」といった、自分の視点から話せるような強みのこと。

客観的な強みとは

協調性といった自分の強みを発揮し、何かの結果へと繋がり活かす事ができる強み。「強みを発揮し、コンクールで表彰された」、「〜の難関な資格を取れた」など。

数字やデータを交える

数字やデータ
強みをアピールするには、数字やデータを入れると効果的です。

理由としては、企業は数字やデータなど動かせない事実は確実な材料として判断でき、自社で活躍できるかどうかがより見分けやすくなるからです。

例えば、バイト先で売り上げを上げた経験を強みとしてアピールするのであれば、何をして具体的にいくらまで上げる事ができたのかという点を説明する事が必要です。

数字自体は動かすことのできない事実です。+αで他者からの評価も一緒に説明するとより強調する事ができますよ。

事実を述べる

就活の強みをアピールする時は、事実を伝えるようにしましょう。

当たり前ですが、嘘を伝えてはいけないからです。
基本的に企業は何人もの就活生と、何百回も面接を繰り返しています。

なのであなたの話が、嘘なのか真実なのか話を聞けばすぐに分かります。
他にも、ただ事実をそのまま伝えるのではなく、客観的な評価も得られるように伝えれば、企業側も理解しやすくなります。

ただ単に「私はバスケが得意です。」と伝えるとどの程度得意なのか抽象的で、真偽は不明です。

ありのままの真実として「私は、バスケで全国大会に出場した経験があります。」と伝えると、その実績は紛れもない事実として認識されます。

自分が本当に経験した出来事や事実を述べる事を徹底しましょう。

中長期で培われた内容にする

中長期の内容

中長期で築いてきた経験などを元に、強みを作っていきましょう。

中長期での経験の強みが必要なのは、長期的に活躍できる事もPRできるからです。

社会人生活は、学生の経験の延長にあり、本人の能力や素養も同じように学生の延長上に成り立つものです。

「長い時間の流れの中で本人が変化、成長してきたプロセス」は、そのまま「入社後どう変わっていくのか、成長するか」にも繋がります。

強みのエピソードで、ある一つの出来事などを話す人は多いです。
一方で数年掛けて成し遂げたような話は、より聞き応えが生まれるので会社でも長期的に活躍すると思われる傾向にあります。

企業の事業内容と関連性を持たせる

強みをアピールするときのポイントとして、企業の事業活動に結びつけるという事は重要です。
理由は、あなたの強みがどんな素晴らしいものであっても、それがもし企業の事業内容に結びついてなければほとんど意味が無いからです。

どのような事業で、どういうポジションで強みを活かしたいのかまでを話すことで、あなたの入社後の仕事の中で活躍するイメージを持ってもらう事ができます。

自分の強みが、体力であったり、数字に強かったり色々あるかと思いますが、上手く仕事内容に結びつけるようにしてください。

オリジナリティのある内容にする

オリジナルの内容
自分の強みをアピールする際は、誰かの言い回しや、コピペなどではいけません。

なぜならあなた自身のオリジナリティが無いと、話に説得力が生まれないからです。
自分の経験談や、乗り越えた困難なことなど強みと言えそうな内容であれば、何でも構いません。

自分だけにしか語られないような、独自のものであれば、面接の際でも咄嗟の受け答えですぐに回答することもできるでしょう。

自分だけの強みをアピールしてください。

面接における効果的な強い点の伝え方

効果的に伝える
面接においては、PREPが有効です。

PREPとは「Point 結論、Reason 理由、Example 事例、Point 再度結論」の略です。
PREPが有効な理由は、以下です。

  • 結論から始まるので話の概要を理解しやすい
  • 面接などの短い時間の中でも、効率的に自己アピールできる
  • 話の構成を作りやすい

PREPのそれぞれの要素について、下記に説明します。

1.結論

上記で述べたように、面接では結論から入るのが基本です。

まず一番最初に主張するテーマをはっきりさせておくことで、「何について話したいのか?」という頭を使わせる労力を無くします。

結論を最初に明確に伝えるだけで、これから話す内容の7割くらいは相手にも予想できるようにしてあげるイメージです。

こうすることで、次に根拠や事例など順番に話していっても、話の内容で混乱することなく頭にすんなり入ってくるのです。

「私の強みは〇〇です。」とできる限りシンプルに、かつ分かりやすい単語を使うようにしましょう。

2.根拠

根拠
結論の次には、根拠を提示する事が重要です。(ロジカルな思考をアピールできる)

なぜならその結論に至った理由や根拠が弱いと、話の裏付けとして証明する力が弱くなるからです。

よく推理小説などで、証拠を犯人に突き付けて、その人が犯人だと判明するシーンを思い浮かべれば分かります。

証拠が不十分であったり、事実を裏付けるほどの(指紋など)決定的な証拠でないと犯人を立証する事ができず不起訴となってしまいます。

就活での例を挙げるなら

「私はリーダーシップが強みです。理由は、50名いるアルバイトの中で店長の代わりとして抜擢されたからです。」

このように明らかに、動かせない事実を根拠とするなどして結論を補いましょう。

3.事例

根拠の次は、事例を挙げましょう。

理由は、事例を挙げる事で具体的に話が分かり、初対面でも話の理解がより円滑になるからです。

強みについて結論を述べ、それを裏付ける根拠やデータを提示した後は、それが生まれる事になったエピソードを伝えましょう。

例えば、人間の脳は単語帳などをひたすらやっても大抵はそこまで記憶できません。

一方漫画などのストーリー性があるモノの内容は、「あのキャラの有名なシーンのセリフだ!」と重要な言葉、単語の記憶を強化します。


「私の強みは、継続力です。理由は、小学生の頃から12年間テニスを続けており、大学でも部活で続けています。

元々体力のある方では無かったですが、毎日練習終わりに、5kmのランニングを休む事なく継続しました。

その結果、県大会にも出場する事ができました。」

4.結果

結果
事例を述べたあとは、最後に再度結論を持ってきてください。
これによりあなたの本当にアピールしたい強みが、面接官に再認識されます。

最後に結論を述べると、話がまとまり、自分の強みを再度アピールすることができます。


「私の強みは課題解決力です。
NPOの学生団体でイベントの運営に携わっていた時に、イベント毎に準備の遅延が生じていました。

この問題を解決するには、組織内で徹底した情報共有が必要だと考えました。
そこで運営メンバー内で、何かトラブルあっても、すぐにチャットで連絡取れるように情報共有アプリを導入し、誰でも気軽にやり取りできる体制を整えました。

どんな小さなことでも、簡単に投稿できるのが意外と役に立ちました。

その結果、慢性化していた準備の遅延が解決され、それ以来イベントの開催に一度も遅れることは無くなりました。

以上のように、自分の課題解決能力を貴社の広報部門のPRイベント事業などで、発揮したいと考えています。」

多くの就活生が使う6つの強みワードとその例文

就活生が使う就活の強み
それではこれまで紹介した、フレームワークを使って下記に例文を載せていきます。
これらの例文を参考にしながら、ESや面接で活用するようにしてください。

継続力について述べる場合の例文

それでは最初の例文として、まずは継続力について例を挙げますので参考にしてみてください。

例文:継続力

「私の強みは、継続力です。
小学生の頃から、大学までバスケ部を続けており、大学でも部活動として継続してきました。

私は元々スタミナが周りより劣っていていつもハードな練習についていくのでも精一杯でした。

その差を無くすために、プロのプレイヤーのトレーニング方法を見たり、部活動以外に週3回5時間位の社会人の練習チームに参加し、チームに紛れてトレーニングにも励みました。

その練習を中高6年間継続した結果、部内でもトップクラスのスタミナを手にいれ、県大会に出場しベスト4に入る事ができました。

この経験を通じ、努力と継続で成果を出せることを体感しました。

貴社の職場でも、自分の欠点を努力と継続で補い、成果を出す事を忘れずに取り組みたいと考えています。」

責任感について述べる場合の例文

責任感
例文:責任感

「私の強みは、責任感です。

大学のビジネスサークルとして、イベント集客を計画していた時にこの強みを発揮しました。

開催3週間前の時点で、参加予定者はノルマの3割程度の30人くらいしか応募がありませんでした。

原因として、「学生にイベントが知れ渡っていない」、「あまりこのイベントの魅力が訴求できていない」この2点に注目しました。

そこで、大学の食堂やラウンジなどを使い、生徒の前でイベントを告知したり、何人か学生を集めてミニイベントなどを開催して簡単に魅力を伝えたりもしました。

イベント当日になると、予約人数はあと一歩のところで満員だったので、早朝などに校内でイベントのPRとチラシを配布し、ギリギリで目標人数を達成しました。

このように、「一度決めた目標は、あらゆる手を使って達成するというプロ意識を伴う責任感」を貴社の営業職で活かしたいと考えています。

仕事の中でも、一度決めた目標は絶対にやり遂げるつもりでこなしていきたいと思います。」

実行力について述べる場合の例文

例文:実行力

「私の強みは、実行力がある事です。
大学時代に、アルバイトでウォーターサーバーの販売員をやっておりました。

働き始めて1年目の最初の頃は、自分の販売スキルについてまずは大まかに把握しました。

その上で、自分はあとどのくらい販売スキルが伸びるのかイメージし、1年目の下半期でのノルマ数値を上半期の3倍に設定しました。

目標設定した上で、下半期の最後までに自分がどれだけの日数を稼動できるか計算し、成績を伸ばし続けるにはどうすべきか常に考え行動しました。

例えば、お客さんの客層によって、自分の会話の口調やトーン、話題などを使い分けて、相手の懐に入り込むなどして見事目標数値を達成できました。

長期のスパンで達成していく目標を設定し、目標のゴールに辿り着くためにプランを練り実行していく力が発揮できたと考えています。

貴社の、金融部門でのセールスでもこのような実行力を活かして、プロジェクトの成功に導いていきたいと考えております。」

行動力について述べる場合の例文

行動力事例

例文:行動力

「私の強みは行動力です。
大学1年生の時に長期でインターンに参加しました。

アプリ開発のベンチャー企業で開発部に配属され、約1年のインターンを経験しました。

当初の目標としては、自分のアプリ開発スキルを磨くためにやっていましたが、思うようにベテラン勢についていくことができませんでした。

このままではまずいと判断し、改善のために解決手段を考えました。
自分のコーディングのどこにミスがありバグ(欠陥)が発生しているのか、対策ツールなどを使い、あらゆる先輩のやり方を真似しながら処理していきました。

苦手なプログラミング言語の領域などは、海外の動画などでも学習をしました。
その結果、配属5ヶ月目で自分の開発したアプリがバズり、開発部でも新人賞を受賞する事ができました。

このように、自分の課題に対して、克服方法を考えて次に必要な行動を取ることを学びました。
この行動力は、貴社のWebアプリ開発の領域で、発揮できると考えています。」

リーダーシップについて述べる場合の例文

例文:リーダーシップ

「私の強みはリーダーシップがあることです。
私は、大学時に広告研究サークルで代表を務めておりました。

私が担当した年度は、サークル運営で使える費用が前年度から70万ほどカットされ、運営の維持が厳しくなりました。

そのため、資金集めで協賛金を貰う必要性があると判断しました。
私は、各部員でチームを結成するようにして、電話営業していくことを提案し、大学周辺の企業や商店街の飲食店、デパートなどに電話を掛けました。

その結果、協賛金を70万円集める事に成功し、何とか自分の代でも広告サークルの維持を継続する事ができました。

窮地立たされても、自分が指揮を取り、困難を解決していく事をこの経験で学びました。
このリーダーシップは、貴社の企画部署でも、発揮できるものと考えております。」

協調性について述べる場合の例文

協調性の事例

例文:協調性

「私の強みは、協調性があることです。
大学の中国語サークルで、学祭出展時のリーダーを任されることになりました。

そこで、まずは部員同士が意気投合できるように、飲み会などを開き、皆で盛り上がれるゲームなどを提案しました。

また飲み会の場では、サークルの良いところだけではなく、改善した方が良い部分も話し合い、お互いに本音を出してもらう事を意識しました。

その結果、学祭出展もチームで連携が取れ、自分のサークルの模擬店が一番の売り上げを上げることに繋がりました。

このように、組織の中で上手くお互いに意思疎通していく協調性が自分の強みです。
この力は、貴社の総務部でも、互いの本音を引き出す際に役に立つものと考えております。」

このページのまとめ

就活の強みのまとめ
今回は、就活生に向けた強みの書き方、伝え方についてまとめました。
記事の中で解説した内容を下記にまとめます。

  • 強みには主観的なものと客観的なものがある
  • 自己PRの中でアピールできそうな強みを伝えよう
  • 企業は強みから、あなたの性格や仕事で活躍しそうかなどを見ている
  • 就活の軸と、自分の強みを明確にするための自己分析が必要
  • 自己分析はツールに頼っても良い
  • 弱みを強みに言い換えてもPRになる
  • ES作成にはフレームワークを使う
  • 主観的な強みと客観的な強みを組み合わせると良い

就活の強みをいきなり思いつくのは難しいかもしれませんが、過去の自分の経験や事例、周りの知人から聞いてみるなどして振り返ってみましょう。

また強みはESでも面接でも使うことになるので、しっかりと作り込む必要がありますよ!