就活のグループディスカッションの対策方法や進め方を解説

就活のグループディスカッション対策
  • 「グループディスカッションの進め方が分からない」
  • 「グループディスカッションの練習方法は?」

といった疑問をお持ちではないでしょうか?

グループディスカッションとは、与えられたテーマについてグループで話し合い結論を出すという選考方法の一種です。

通常の面接対策のみで対応するのは難しく、グループディスカッションが原因で選考に落ちる学生も少なくありません。

それに加え、練習や対策方法が分からないことから、苦手意識を持ってしまう学生が多くいるのが現状です。

ここでは、グループディスカッションの進め方や議論するテーマの種類について解説します。

グループディスカッションの練習方法も詳しく解説するので、ぜひ最後までご覧ください。

この記事を書いた人:竹内健登

竹内校長の写真就活塾ホワイトアカデミー校長。デロイトトーマツグループの人材戦略コンサルタントを経て現在は就活コンサルタントとして活躍。

数学検定1級保持者で東京大学工学部卒にもかかわらず、自身の就活に失敗し就職留年した経験から企業の人材戦略の道へ。

新卒の学生が一流企業に内定するための独自の方法論と、3年後離職率・OpenWorkでの評価・帝国データバンクの評点を用いた客観的視点から日夜ホワイト企業を研究。

子どもを一流ホワイト企業に内定させる方法研究内容を自社メディアで掲載したところ、就活生や親御様の間で話題となり、月間で35万PVを達成した。

現在も、塾生がカリキュラムを消化したものの、ホワイト企業の内定を1社も得られなければ授業料を全額返金という方針で、上位大学だけでなく、全国幅広い大学の学生の就活指導を行なっている。

「就職浪人からANAグループに内定した! 」「留年すれすれから日本IBMに内定! 」「指導を受けた次の日から大手企業の面接で落ちなくなった! 」など、喜びの声多数。

著書に「子どもを一流ホワイト企業に内定させる方法」(日経BP社)がある。

そもそもグループディスカッションとは

グループディスカッションとは

グループディスカッションとは、就活生を数人のグループに分け、テーマを与えて議論させる選考方法です。

選考の初期段階で行われることが多く、面接だけでは分からない就活生の性格や適性を見極めるのを目的としています。

グループディスカッションでは、グループ内で協力し合うための対人能力が必要です。

なお、グループディスカッションと似ているものにグループワークがあります。

グループディスカッションは「議論の結論を出す」、グループワークは「議論によって企画書や制作物を作成する」という意味合いで使われる場合が多いです。

グループディスカッションの基本

グループディスカッションの基本

グループディスカッションを対策するには、まず、グループディスカッションについて知る必要があります。

ここでは、グループディスカッションの基本を詳しく解説します。

初めてのグループディスカッションを控えている方や、改めてグループディスカッションの対策を始めたい方はしっかりと目を通しておいてください。

与えられたテーマについて議論し結論を出すのが目的

グループディスカッションの目的は、与えられたテーマについて一つの結論を出すことです。

複数人の参加者がテーマに対して意見交換をし、最終的に一つの意見をグループの結論とします。

企業によっては、グループディスカッションの最後にグループの意見を社員の前で発表するケースもあります。

参加人数

参加人数

グループディスカッションの人数は企業によって異なります。

リクナビの就活準備ガイドが人事担当者に実施したアンケートによると最も多いのが2~5人のグループで、約61%の企業がこの人数でグループディスカッションを行っています。

次の多いのが6~10人で、こちらが約35%です。

基本的にグループディスカッションは10人以内で行われると考えて問題ありません。

所要時間

リクナビの就活準備ガイドが人事担当者に実施したアンケートによると、グループディスカッションの所要時間は、平均すると20~30分程度です。

企業によっては、30~40分と長めの時間を取っている場合もあります。

当然、参加人数が多いほどグループディスカッションの所要時間も長くなるので、臨機応変に対応しましょう。

オンライングループディスカッションもある

新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、オンラインでグループディスカッションを行う企業も増えてきました。

SkypeやZOOMなどWeb会議ツールを利用し、直接対面しないでグループディスカッションを行います。

会場に移動する手間が省ける反面、相手の感情を読み取りづらく、コミュニケーションが難しくなるデメリットがあります。

グループディスカッションの役割分担

グループディスカッションの役割分担

グループディスカッションはテーマを与えられてすぐに議論を始めるわけではありません。

テーマを与えられた後、役割分担する必要があります。

ここでは、グループディスカッションの役割をそれぞれ詳しく解説します。

進行係(リーダー・司会)

進行係(リーダー・司会)は、グループディスカッションの進行を行う役割です。

グループメンバーの意見を上手く引き出し、それを整理して結論を導き出します。

会話の流れを読みながら、全員の意見を引き出す必要があるため、グループディスカッションに初めて参加する方にはやや難易度が高い役割です。

書記係

書記係

グループディスカッションの書記係は、グループメンバーの意見の要点を記録する役割です。

意見を取りこぼさずメモしながら、ディスカッションが荒れた場合には要点を伝える役割を担います。

議論内容を体系的に理解し、客観的に見て分かりやすいように整理するのが得意な人におすすめです。

時間管理係(タイムキーパー)

時間管理係(タイムキーパー)は、グループディスカッションの時間配分をコントロールする役割です。

ディスカッション中は時間を忘れがちなので、時間オーバーにならないよう経過時間を伝える必要があります。

また、ただ経過時間を伝えるだけではなく、ディスカッションの流れによって時間配分を変えて、臨機応変に対応するのも時間管理係の役割です。

発表者

グループディスカッションにおける発表者は、与えられたテーマに対して意見を出し議論を行う役割です。

発表者は積極的にディスカッションに参加することが大切です。

その際は、明確な根拠を提示したうえで、意見を述べましょう。

根拠を示すことで議論を深めやすく、有意義なディスカッションになります。

王道の進め方

グループディスカッションの進め方

グループディスカッションは、企業によって内容が異なりますが大まかな流れは共通しています。

ここでは、グループディスカッションの進め方について、手順ごとにそれぞれ詳しく解説します。

グループディスカッションのやり方や流れを知るための参考にしてください。

グループディスカッションについての説明を聞く

まずは、企業の人事担当者からグループディスカッションについての説明を受けます。

テーマや制限時間、ディスカッション時の注意事項などを説明するので、しっかりと聞いておきましょう。

自己紹介をする

自己紹介する

次に、グループのメンバー同士で自己紹介をします。

本格的にディスカッションを始める前に自己紹介を挟むことで、グループディスカッションの緊張をほぐせます。

長々と自己紹介する必要はなく、「〇〇大学の〇〇です。今日はよろしくお願いいたします」と大学と名前を伝える程度で大丈夫です。

役割分担

自己紹介が済んだら、グループディスカッションの役割分担を決めます。

企業側で決めるわけではないので、グループ内で話し合って役割分担を決めてください。

最初に進行係を決め、その後に他の役割を決めていけば役割分担をスムーズに行なえます。

タイムスケジュールを決める

役割分担が済んだらグループディスカッションのタイムスケジュールを決めます。

検討時間や議論時間、意見をまとめる時間などそれぞれ事前に決めておきましょう。

また、全てスケジュール通りに進まない場合もあるので、数分程度の予備時間を確保しておくのがおすすめです。

就職活動におけるグループディスカッションの種類

グループディスカッションの種類

グループディスカッションは大別すると、5つに分類されます。

グループディスカッションの種類によって、求められる思考力や評価点が異なり、それぞれ意識しなければいけないポイントも異なるので注意が必要です。

以下では、グループディスカッションの5つの種類について詳しく解説します。

抽象テーマ型

抽象テーマ型とは、抽象的なテーマから結論を導き出すことを目的としたグループディスカッションです。

抽象的なものや不明瞭なものを、意見を出し合い具体的な言葉で定義づけするのが特徴になります。

抽象テーマ型の例は次の3つです。

  • 社会から評価される企業の定義とはなんですか?
  • 友人の誕生日にプレゼントして喜ばれるものはなんですか?
  • 無人島に物を一つ持っていくなら何を持っていきますか?

抽象テーマ型では、議論の前に前提と目標を定義づけすることが求められます。

最初にこれらをしっかりと決めていないと、議論を進められず、前提に戻ることになりやすいためです。

また、意見出しではこのとき決めた定義から逸れないようなアウトプットを意識してください。

抽象テーマ型では、創造性や状況把握力が評価されます。

また、抽象テーマ型では、ディスカッションの結果より議論の進め方が重視されるので、条件づけや意見出しを積極的に行ってください。

課題解決型

課題解決型

課題解決型では、企業から与えられた課題の解決方法をディスカッションします。

漠然としていて、結論がいくつも出せるようなテーマについて議論するのが特徴です。

また、他のテーマと比較して制限時間が長い傾向があります。

課題解決型の例は次の3つです。

  • デパートの売上を1.5倍にする方法を考えてください
  • 若い女性に自社商品の認知度を上げる方法を考えてください
  • 自社の事業を活用して立ち上げるべき新規事業を考えてください

課題解決型では、最初に議論の範囲を決める必要があります。

漠然とした状態でディスカッションを始めるのではなく、話題の焦点を絞ることでスムーズに議論可能です。

課題解決型のグループディスカッションでは、本質を理解する能力や、段取りを整える能力が評価されます。

また、課題解決型では、他の参加者のアイデアを否定するのは避け、積極的に意見を引き出そうとする姿勢が重要です。

資料活用型

資料活用型では、事前に資料を与えられ、それをもとに与えられたテーマの解決策などをディスカッションします。

解決策を述べるための根拠が、資料に記載されているのが特徴です。

資料活用型のテーマ例が次の3つです。

  • 5つの店舗のうち、ショッピングセンターのテナントの空きにどの店舗を開店させる?
  • 次のデパートで売上目標を上げるために必要な施策は何?
  • 5人の就活生の中から、採用枠2枠で誰を採用すべき?

資料活用型では、資料から正確に情報を読み取ったうえでのアウトプットが必要です。

また、資料活用型のグループディスカッションでは、論理的思考力や要点を素早く把握する能力が評価されます。

その他、資料活用型では結論が重視されるため、具体的な根拠を意識してアウトプットすることが大切です。

ディベート型

ディベート型

ディベート型は、テーマに対してグループ内で賛成派と反対派に分かれて議論を行うタイプのグループディスカッションです。

賛成派と反対派の分け方には実際の自分の意見を反映するパターンと、企業側に決められるパターンの2種類があります。

ディベート型のテーマ例が次の3つです。

  • テレワークは拡大すべきか否か
  • コンビニに24時間営業は必要か否か
  • 消費税は上げるべきか否か

ディベート型では、対立する相手に対し自分の正当性を証明するようなアウトプットが必要です。

また、相手方の意見を聞いたうえで、デメリットや矛盾点を突くことで議論を進めましょう。

ディベート型で評価されるのは、相手を説得するための論理性や相手の意見をしっかりと聞く協調性です。

また、議論が熱くなっても攻撃的にならないように注意してください。

フェルミ推定型

フェルミ推定型は、実際に調べることが困難なテーマに対して、仮説や論理を建ててディスカッションするものです。

結論が正解に近いかどうかより、そこに至るまでにどのような過程を経たのかが重要になります。

フェルミ推定型のテーマ例が次の3つです。

  • 日本に電柱は何本あるか
  • 今この瞬間に寝ている人は何人か
  • 日本にあるコンビニはいくつか

フェルミ推定型では、他のテーマと比較してより論理的なアウトプットが必要です。

テーマで指定された内容を細分化して数字を仮置きし、それらを論理的に組み合わせなければなりません。

また、フェルミ推定型では、論理性に加え推定に必要な条件を思いつく独創性も評価されます。

その他、フェルミ推定型では、様々な要素を検討する必要があるため、グループメンバーで協力することが重要です。

企業がグループディスカッションを行なう目的

企業がグループディスカッションを行なう目的

企業がグループディスカッションを行う理由は、大別すると2つです。

それぞれ詳しく解説していきます。

就活生の協調性・コミュニケーション力を見るため

グループディスカッションは、就活生の協調性やコミュニケーション能力を判断するために行われます。

多くの仕事では、働いていくうえで協調性やコミュニケーション能力は不可欠です。

しかし、通常の面接のみでは、就活生のこれらの能力を測れません。

その点、グループディスカッションではグループ内の空気を読み、他者への配慮が必要になります。

ただ自分が意見を主張するだけではなく、周りの意見を引き出したり、意見をまとめたりすることも評価の対象です。

複数人の候補者を一度に選考するため

企業がグループディスカッションを行う利点の一つが、一度に複数の候補者を選考できることです。

グループディスカッションは、一人一人行う面接と比較して、時間あたりの選考できる人数が多くなっています。

そのため、応募者が大量にいる企業では、選考序盤でグループディスカッションを取り入れることで、一度に多くの就活生をふるいにかけることが可能です。

企業がグルディスで見ているポイント

企業が重視しているポイント

グループディスカッションを対策するには、企業が重要視している点を知ることが重要です。

ここでは、グループディスカッションで企業が重視している6つのポイントについて詳しく解説します。

ビジネススキルがあるか

グループディスカッションでは、就活生に基本的なビジネススキルがあるのかを見られています。

企業は、ディスカッション中の振る舞いをチェックし、就活生に最低限のマナーが身についているのかを確認します。

具体的に見られる点の例は、次の通りです。

  • ビジネスマナーを守っているか
  • 敬語は使えているか
  • 相手の話を聞けているか

上記は就活するうえで当然身につけておくべきものですが、それがグループディスカッション中も守れているかが重要です。

協調性があるか

協調性

グループディスカッションで見られるポイントの一つが、協調性の有無です。

企業は、場の空気を読み、他者へ配慮できる就活生を求めています。

企業はグループディスカッションで、他のメンバーへ配慮できているのかをチェックし、協調性の有無を判断しています。

企業からの評価を上げるためには、他のメンバーの意見をきちんと聞くのと同時に、意見が出せていないメンバーを促し、意見を引き出すことが重要です。

論理的思考力があるか

グループディスカッションでは、就活生の論理的思考力が見られています。

論理的思考力とは、物事を客観的に把握する能力や具体的な根拠を示したうえで物事を説明できる能力です。

議論中に、根拠がない意見を述べたり、意見がコロコロ変わったりするといつまで経っても話がまとまりません。

グループディスカッションという時間制限がある場で話し合いをまとめるには、根拠を示しながら一貫して筋の通った意見を述べることが大切です。

主張力・説得力があるか

主張力・説得力

グループディスカッションでは、就活生に主張力や説得力があるかを見られています。

社会で働いていくには、相手の意見を聞くことに加え、自分の意見を主張することも大切です。

グループディスカッションでは、自分の意見をしっかりと伝え、結論を出すのに貢献できているかが重要視されます。

ただし、大きな声で話したり口数多く話したりしても主張力にはつながりません。

簡潔で分かりやすいように意見を主張することを意識しましょう。

課題発見力・問題解決力があるか

企業は、グループディスカッションを通して就活生に課題発見力や問題解決力があるかを見ています。

課題発見力や問題解決力とは、現状を分析することで課題や目的を明確にする能力です。

グループディスカッションでは、抽象的なテーマを与えられそもそも何について話せばいいのか分からない場合が少なくありません。

そういったテーマでは、自ら話し合うべき課題を見つけ、解決する必要があります。

企業が求めているスキルがあるか

グループディスカッションでは、企業が求めているスキルがあるかどうかを判断されます。

企業によっては、就活生に営業力や交渉力を求めている場合があります。

その場合には、グループディスカッションで、それらのスキルが発揮されているかが重要です。

グループディスカッションを通してその企業が求めているスキルをアピールする必要があります。

代表的なグループ討論の練習方法

グループディスカッションの練習方法

グループディスカッションは、本番までどんなメンバー・テーマで話し合うか分からないため苦手意識を持っている就活生も少なくありません。

しかし、しっかりと対策すれば選考を通過する可能性を高められます。

ここでは、グループディスカッションの練習方法について詳しく解説します。

仲間同士でディスカッションする

グループディスカッションを練習したいときは、仲間同士で模擬グループディスカッションを行いましょう。

ゼミや大学の友人・知人同士の他、OBにも声をかけてメンバーを揃えればグループディスカッションの練習ができます。

仲間同士で練習するときのポイントは、馴れ合いにならないように注意することです。

有意義な練習にするために、緊張感を持って練習しましょう。

また、練習後には参加者同士でフィードバックし合うことを心がけてください。

客観的に見たときの問題点を、相手に指摘してもらえます。

ディスカッションの練習を録画する

練習を録画する

グループディスカッションを練習するときは、それを録画するのがおすすめです。

自分が話している姿を録画して確認することで、客観的に問題点を確認できます。

語尾が小さくて聞き取りづらかったり、相手が話し終わらないうちに話し始めていたりといった問題点が判明することがあるので、それらの癖がないかチェックしましょう。

また、話し方以外にも、グループディスカッション参加中の仕草に問題がないかも確認できます。

持っているスマホなどを使えば問題ないので、練習するときは必ず録画して後で確認できるようにしましょう。

一人で時間を決めテーマへの結論を出す練習をする

グループディスカッションは、一人でも練習可能です。

グループディスカッションで頻出するテーマに対し、時間を決めて結論を出す練習をしましょう。

頻出テーマは、Webなどでリサーチ可能です。

また、練習するときは様々な意見を想定しながら、結論を導くことを意識して練習してください。

これは、本番のグループディスカッションでは複数の意見をまとめながら、自分の意見を発言する必要があるためです。

もし時間内に結論を出せなかったら、どこで詰まってしまったのか見直しましょう。

オンライングループディスカッション練習時の注意点

オンライングループディスカッションの練習方法や注意点

コロナウイルス感染症の流行以降、Web会議ツールを用いたオンライングループディスカッションが実施されることが増えています。

そのため、今から就活を始める学生の方は対策が不可欠です。

大まかな流れは対面と変わりませんが、一部、オンライングループディスカッションならではの注意点があります。

ここでは、オンライングループディスカッションの練習方法や注意点を解説します。

Web会議ツールに慣れる

オンライングループディスカッションを受ける際は、事前にWeb会議ツールに慣れておきましょう。

Web会議ツールは、ZOOMやSkype、GoogleMeetなど受ける会社によって様々です。

名前やメールアドレスの登録や、アプリのダウンロードなどが必要な場合は事前に済ませておきましょう。

また、マイクやWebカメラが設定できているかも確認し、可能ならグループディスカッション前に友人とWeb会議ツールを使って通話するのがおすすめです。

カメラに目線を合わせて話せているかチェック

カメラへの目線をチェック

オンライングループディスカッションを練習するときは、カメラに向かって目線を合わせて話せているかチェックしましょう。

カメラの位置にもよりますが、モニターを見ながら会話するとカメラから目線が外れてしまいます。

自分が発言するときは、しっかりとカメラを見ながら発言しましょう。

また、カメラ越しでは表情が伝わりづらいので、対面より表情を作ることを心がけてください。

多人数のオンライン通話で話す練習をする

オンライングループディスカッションを控えている方は、多人数のオンライン通話で話す練習をしましょう。

多人数でオンライン通話をすると、お互いの声が被って聞き取れなかったり、音声がズレて聞こえたりする場合があります。

対面より、会話の間を取るのが難しくなるので、友人など周りの人間に協力してもらい、Web会議ツールを使っての多人数会話を練習しておきましょう。

練習後にはフィードバックを受け、聞き取りやすい話し方をできていたか確認することも大切です。

集団討論で落ちる人がやりがちなNG行動集

グループディスカッションのNG行動

グループディスカッションには、選考落ちの原因となるNG行動があります。

ここでは、グループディスカッションのNG行動とその理由を解説します。

参考にして、本番でNG行動を取らないように心がけてください。

発言をほとんどしない

大前提として、グループディスカッションで発言をほとんどしない人はNGです。

グループディスカッションでは、コミュニケーション能力が評価されます。

発言しない人は企業側も評価のしようがなく、選考落ちの原因になるので注意してください。

意見を求められたら自分の意見をしっかりと述べ、仮に誰かが話し続けている場合には、他の人に話題を振ったり、自分の意見を入れたりなどアピールを欠かさないようにしましょう。

進行を妨げる

進行を妨げる

グループディスカッションでは、進行を妨げるような振る舞いはNGです。

グループディスカッションに参加する就活生の中には、相手の意見を批判したり論破しようとしたりする人がいます。

しかし、グループディスカッションでは自分の意見を押し通したり他者の批判を続けたりすると迷惑行為と判断され、評価が落ちるので注意が必要です。

グループディスカッションでは、就活生の協調性も見られていることを意識しましょう。

クラッシャー対策をしない

グループディスカッションでは、クラッシャー対策をしないのはNGです。

クラッシャーとは、自己主張が激しく、自分中心で議論が進行しないと気が済まない人です。

クラッシャーは自分の意見を押し通し、相手の意見を否定するため、一人でもいると話し合いが進みません。

他の参加者は被害者なのですが、議論が停滞しているのは事実なので、グループディスカッショ参加者全員の評価が落ちてしまいます。

グループディスカッションでは、必ずクラッシャー対策するようにしましょう。

具体的な対策方法は後述しています。

自分の意見を主張しすぎる

自分の意見を主張しすぎる

グループディスカッションでは、自分の意見を主張しすぎるのはNGです。

もちろん、発言しないのは良くありませんが、他者の意見を遮るほど発言しすぎるのはマイナス評価となります。

グループディスカッションでは、協調性が大切です。

自分の意見だけ主張するのではなく、他のメンバーに話を振ったり意見を引き出したりすることを意識しましょう。

また、話が長かったり、まとまりがなく何を伝えたいのか分からなかったりするような発言もNGです。

簡潔で分かりやすい発言を心がけてください。

声が小さく採用担当者が聞き取れない

グループディスカッションでは、採用担当者が発言を聞き取れないと評価されません。

声量が小さいと他の人の発言にかき消されたり、そもそも採用担当者まで聞こえなかったりとマイナス評価の原因になります。

採用担当者に聞こえる程度の声量を意識しましょう。

また、発声に抑揚がないと聞き取りづらくなります。

グループディスカッションの練習を録音し、抑揚をつけた聞き取りやすい発声ができているか確認するのがおすすめです。

不快な立ち振る舞いをする

グループディスカッションでは、発言以外に不快な立ち振る舞いをするのもNGです。

不快な立ち振る舞いをしていると、他の参加者の集中力に影響しますし、採用担当者からも態度が悪く映ります。

グループディスカッションの不快な立ち振る舞いの例は、次の通りです。

  • 腕組みをする
  • 足を組む
  • 頬杖をつく
  • 椅子にだらしなく座る
  • キョロキョロと目線を動かす
  • 採用担当者の方を見る
  • 貧乏ゆすりをする
  • ペンを回す
  • 髪をいじる
  • 爪を噛む

グループディスカッション中、他の参加者が発言している間は気が抜けてしまい、上記のような振る舞いをしている就活生も少なくありません。

自分が発言しているとき以外も気を抜かないようにしましょう。

円滑に議論を進めるコツ

グループディスカッションのコツ

グループディスカッションには、上手く進めるためのコツが存在します。

コツを踏まえてグループディスカッションに臨めば、「グループディスカッションが上手くいかず、採用担当者からの評価も下がった」といったことを避けることが可能です。

ここでは、グループディスカッションを上手く進めるコツを詳しく解説します。

評価されるポイントを押さえておく

グループディスカッションに臨むときは、企業に評価されるポイントを押さえておくのが重要です。

グループディスカッションでは、協調性やコミュニケーション能力が評価されるのは前述しました。

それに加え、与えられるテーマによって企業が重視しているポイントが異なります。

事前にテーマごとの評価ポイントを把握しておき、本番では適切な役割を演じることで高い評価を得られます。

テーマごとの評価ポイントは、上記の「グループディスカッションで企業が見ているポイント」で解説しているので、参考にしてください。

結論が出ないときはテーマに沿っているか振り返る

テーマの趣旨に合っているか振り返る

グループディスカッションで結論がまとまらないときは、テーマを振り返り議論内容が趣旨に合っているかを振り返りましょう。

議論が白熱してくると、収拾がつかなくなり制限時間内に話がまとまらない可能性があります。

制限時間内に結論を出すためにも、議論が深まった段階で一度テーマの内容を振り返り、趣旨にあったディスカッションになっているかを確認することが重要です。

また、議論が激しくなってきたときほど、冷静な発言を心がけましょう。

知ったかぶりをしない

グループディスカッションでは、知見がまったくないテーマについて話し合う場合があります。

その場合は、知ったかぶりで議論するのは避けるようにしてください。

グループディスカッションでは、事前の知識量で選考の結果が決まることはほとんどありません。

あくまで、結論を出すまでの過程が評価されます。

知識がない場合には、他の参加者の中で知識がある人の意見を引き出したり、仮説を出したりして結論を導くために貢献しましょう。

時間配分を意識する

時間配分を意識する

グループディスカッションでは、時間配分を意識しましょう。

グループディスカッションには、制限時間が定められており、あまり議論が長引くと時間内で結論を出せません。

意見交換や意見のまとめなど、それぞれどのくらいの時間を使うのか事前に決めておくことが大切です。

もし、時間内に結論が出すのが難しそうなら「仮に〇〇として進めたいと思います」といったように進行のために議論を切り上げることも必要になります。

付箋やノートなど目視できるアイテムを使う

グループディスカッションでは、議論を効率的に進めるために、付箋やノートなど目視できるアイテムを使いましょう。

筆記具を用い、議論内容を目に見えるように書いてまとめておけば、メンバーが議論の流れを視覚的に把握しやすくなる利点があります。

それによって、グループ内の共通認識を醸成し、積極的な議論を促すことが可能です。

議論中に困った時の対処法

グループディスカッションで困ったときの対処法

グループディスカッションのテーマや他の参加者は自分では選べません。

そのため、予期しない困った事態が発生する可能性があります。

ここでは、グループディスカッションで困ったときの対処法を紹介します。

クラッシャーが出てきた場合

前述した通り、グループディスカッションでは参加者にクラッシャーがいる場合があります。

クラッシャーは、自分の意見に固執したり他人の意見を否定したりとタイプは様々ですが、議論を妨害するという点は共通です。

クラッシャーのタイプとその対策法をまとめた表が次の通りです。

自分の意見に固執しているクラッシャー 落ち着いて他の参加者に話を振り、意見を引き出す
他人の意見を否定するクラッシャー 否定だけではなく代案を出すように指摘する
最初に意見出し段階での批判を禁止するようルールを提示する
見当外れな意見を言うクラッシャー ひとまず意見を受け止め、その後「今何を議論しているか」を確認する

グループディスカッションでは、クラッシャーがいたとしてもきちんと結論を出すことが求められます。

クラッシャー対策は欠かさないようにしましょう。

周りが自分よりも高学歴でスペックが高い場合

周りが自分よりも高学歴でスペックが高い

グループディスカッションでは、周りが自分よりも高学歴でスペックが高い場合があります。

最初の自己紹介で周りの大学名を聞き、学歴コンプレックスによって萎縮してしまう方もいると思います。

大学名を言いたくない場合は、自己紹介で大学名を省いても問題ありません。

また、少なくともグループディスカッション内で学歴によって減点されることはありません。

学歴は気にしないで、堂々と発言するようにしましょう。

全く分からないお題が出てきた場合

グループディスカッションでは、全く分からないお題が出てくる場合があります。

しかし、知識がないからといって発言せずに聞いているだけでは悪印象です。

この場合には、「この〇〇について知識がないので教えてもらえますか?」と他の参加者に聞くことで会話に入っていきましょう。

参加者の中でもそのテーマの知見がある人から具体的な説明を受けられるはずです。

説明を受けた後、積極的に議論に参加していけば問題ありません。

時間が足りなくなった場合

グループディスカッションでは、議論が滞ったり時間配分が上手くいかなかったりして時間が足りなくなる場合があります。

その場合には、テーマの中で最重要と思われる議題に絞ってディスカッションしましょう。

時間が足りないことを認識した段階で、「このテーマの〇〇と〇〇について決めたいと思いますがいかがでしょうか」と進めていくのが無難です。

グループディスカッションでは、時間切れで結論を出せずに終わると参加者全員の評価が下がってしまいます。

時間内に結論を出すことを意識して議論しましょう。

このページのまとめ

このページのまとめ

マイナビのキャリアリサーチLabの調査によると、2022年卒の就活では、就活生の半数以上がグループディスカッションを経験しています。

苦手意識を持っている方も多いですが、就活を有利にするには事前にグループディスカッションの練習が必要です。

この記事のまとめは次のようになります。

  • グループディスカッションでは、与えられたテーマに対し2~10人の参加者で話し合って結論を出す
  • グループディスカッションで重視されるのは協調性とコミュニケーション能力
  • グループディスカッションでは、最初に役割分担と時間配分を決める必要がある
  • 友達や知人を交えた練習では、発声や姿勢に問題がないかチェックする
  • オンライングループディスカッションも増えてきたので、Web会議ツールやカメラを事前にチェックする
  • グループディスカッションでは発言しないのも駄目だが、自己主張しすぎるのもNG
  • クラッシャーがいると参加者全員の評価が下がるので、クラッシャー対策は必須

グループディスカッションでは、協調性やコミュニケーション能力、論理的思考力が必要です。

自分の意見を積極的に主張するのと同時に、他の参加者の発言を促すことで、より良い結論を導き出せます。

グループディスカッションの種類や、企業が重視しているポイントを知ったうえで対策を行いましょう。