「メーカーに就職したい!」
「どんなメーカーがおススメなんだろう?」
「理系の方が有利って聞いたけど本当?」
メーカー就職は就活生にとって非常に人気が高いです。
ただ、一言でメーカーといっても業界や職種によってやっていることは様々です。
そこで、この記事ではメーカー就職について、年収や優良企業、ランキングや倍率など就活生が気になる内容について説明していきます。
また、文系はメーカーに就職できない? という噂についても紹介していきます。
ぜひこの記事を読んでメーカー就職についての知識を深め、就活を有利に進めていきましょう。
この記事の登場人物
富田:理工学部の3年生。自己主張は苦手だが心根は優しい草食系男子。メーカーを志望して就活をしている。
春山:経済学部の3年生。あだ名はハルちゃん。明るくハキハキしていて「考えるより動け!」の行動派。母子家庭出身で、化粧品や日用品など女性を対象とした仕事に就きたいと考えている。
白河:社会人3年目のヘッドハンター。ホワイトアカデミー在学中に内定をもらった東証一部の人材系企業で勤務。ホワイトアカデミーとは、特別講師という形で現在も付き合いが続いている。
メーカーとは?
日常生活をしていくうえでも仕事をしていくうえでも世の中は様々な物、製品で溢れています。
メーカーとはそれらの「モノ」を作り出す企業のことで、自動車から食品、衣服、精密機械など様々なメーカーが存在します。
これらの製造業は日本の国内総生産の約2割を占める産業でもあり、多くの労働者がメーカーに関わっています。
大きな分類で分けると、まず化学メーカーや鉄鋼メーカーなどの製品の原材料となるモノを製造する「素材メーカー」が挙げられます。
鉄鋼や紙、化学素材など作り出すものは様々です。
そしてそれらの素材を加工して組み立てる「加工・組立メーカー」があります。これは食品メーカーや自動車メーカーが該当します。
そして最後に「自社生産・加工メーカー」があります。自社で化学物質を研究・開発してそのまま生産します。
その素材をさらに自社内で加工して製品にまで仕上げて消費者に販売するというすべてを一貫して行います。
医薬品メーカーや化粧品メーカーがこれにあたります。
ビジネスモデル
それぞれのメーカーによってビジネスモデルは違っています。
他のメーカーに製品をおろすところや、直接消費者に販売をするメーカーもあります。
基本的にはメーカーは収益が安定していたり、規模が大きいところが多く、その業績も安定しているところが多くなっています。
人気度や倍率はどれくらい?
メーカーはテレビCMなどを行っていて知名度が高い企業も多く、就活生からは非常に高い人気を誇っています。
また、製造業は急に需要が下がるということもなく、業績も安定しているためにより魅力的な就職先となっているのです。
なかでも食品メーカーは日常的に知る機会も多く、規模が大きくて給与水準も高いことから特に人気となっています。
その他では、メーカーの中でも特に給与水準が高く、福利厚生もしっかりしているところが多い化学メーカーも人気です。
参考として高倍率になっている企業を紹介すると、
【食品メーカー】
明治(2750倍)、森永乳業(533倍)、味の素ゼネラルフーヅ(376倍)、ヤクルト本社(318倍)、カゴメ(308倍)、サントリー食品インターナショナル(275倍)、ハウス食品グループ(268倍)、味の素(267倍)、キーコーヒー(186倍)、アサヒビール(159倍)、昭和産業(144倍)、敷島製パン(143倍)
【化学メーカー】
帝人(303倍)、日本合成化学工業(298倍)、クラレ(250倍)、東レ(213倍)、三菱レイヨン(133倍)
Infraより引用(https://www.in-fra.jp/articles/4351)
となっています。
どこもかなりの高倍率になっていることがわかります。
B to BとB to Cの違いについて知ろう
メーカーは大きく分けるといくつかの種類があると紹介しましたが、そこで使われる言葉に「B to B」「B to C」というものがあります。
「B to B」とは「Business to Business」の略です。
原材料を加工してできた鉄などを別の企業に販売している鉄鋼メーカーや、石油・化学などの化学素材を扱うメーカー、生産・製造するための機械を製造している機械メーカーなどがこれに当たります。
つまり取引相手が「企業」なのです。
「B to C」とは「Business to Consumer」の略です。
これらは原材料を製造しているメーカーから素材を仕入れて加工・組立を行うメーカーや自社で生産・加工した製品を消費者に販売するメーカーを指します。
自動車メーカーや医薬品メーカー、食料品メーカー、化粧品メーカーなどがこれに当たり、取引相手は「消費者」ということになります。
一般的に消費者に関わるのはこちらのメーカーになるために知名度は高めになっています。
職種
メーカーに就職をするといってもメーカーの中にも様々な職種があります。
一般的な企業に必ずあるような職種からメーカーならではというものもありますので、しっかりと職種を把握しておきましょう。
営業
顧客となっている企業や、消費者に対して自社の製品を販売するという会社の利益に大きく関わっている職種です。
相手は企業、商社、卸問屋、消費者など様々で、相手が求めている要求にどれだけ的確に答えられるかという対応力や、新たに販売先を切り拓いていく開拓力などの力が求められます。
また、この仕事は業務の成果が数字となってでやすいために成果報酬に大きな差がでる職種でもあります。
研究開発職
新たな製品を研究・開発したり、既存の製品を改良するための開発を行ったりするのが研究開発職です。
実験や分析などを繰り返すということもあって理系の職場となっています。
素材メーカーや自社で生産しているメーカーでは素材開発の基礎研究も行われるために、それにも携わっていきます。
次の時代に通用する製品が求められ続けている近年では特に創造力、独創性が求められる職種であると言えるでしょう。
広報
宣伝や広報を行う職種です。
テレビやラジオ、インターネット、紙媒体など様々な広告を使って自社製品を販売先や消費者に伝えることが仕事です。
幅広い展開力や有効的な企画力が試される部署でもあり、自社の製品をどれだけ社外にアピールできるかはこの宣伝・広報の職種にかかっていると言えるでしょう。
生産管理
自社で製造する製品が一定の品質を保っているかどうかの品質管理や適切な量を製造しているかどうかの生産管理などを行う部署です。
品質管理では細かいデータをとって検査を行い、その品質を管理します。
また、生産ラインを安定させ、過不足なく生産させていく管理も行うために管理力や計算管理などの力が問われます。
地道な作業でもありますが、しっかりと計画を立てて取り組むことができる人に向いています。
経理
会社の収入や支出を管理する経理部門です。
原材料の仕入れや販売利益、人事給与など会社のお金に関係するすべてを扱っていきます。
特に計算にたけた人物、お金を管理することから高い信頼性、簿記検定などを取得している人が向いていると言えます。
これはメーカーに限らず、どの業種でも存在する職種であると言えます。
商品企画
近年の流行、次世代の商品開発、市場で求められている需要、などを調査・分析することでどういった製品を開発していくかを決めていきます。
ここで集められたデータや分析した結果が研究開発職に送られ、新商品の製造にとつながっていきます。
情報力、調査力、企画力、データ管理などの能力が問われる職種です。
種類
モノを製造するのがメーカーとは言っても、何を作っているのかによってメーカーの種類も色々とあります。
ここでは様々なメーカーの業界について紹介をしていきます。
自動車
日本が誇る一大産業であるのが自動車メーカーです。
国内だけにとどまらず海外にも生産拠点、販売拠点をおく企業も多く、日本を代表する大企業が多いのも特徴的です。
近年はこれまでのデザイン性などを求めた車の開発だけではなく、ハイブリッド車などのエコカーや新たな動力源である電気自動車の開発など大きな転換期を迎えています。
それに加えて海外の自動車企業との競争も激化しており、常に動きがある業界となっています。
特に電気自動車はこれまでの自動車メーカーだけではなく「家電量販店」も生産、販売の動きを見せています。
ますますその研究開発が進んでいくことが予測されているのが自動車メーカーなのです。
代表的な企業としては、
トヨタ自動車、ホンダ、日産自動車、スズキ、マツダ、ダイハツ工業、三菱自動車、SUBARUいすゞ自動車、日野自動車
などがあります。
食品・お菓子
毎日の食事に大きく関わることが多いために消費者との関係性が非常に強いメーカーでもあります。
それだけに知名度も高く、消費者の声が企業に伝わりやすいという特徴もあります。
扱っているものが消費者が口にするもの、お菓子などは子どもが食べるものであるという特性上、健康被害などには特に敏感で、それによっての業績の大きな変動があるというのも特徴です。
また、お菓子業界は少子高齢化の影響も強く受けていることもあり、新たな客層の開拓や海外進出も計画されています。
主な企業としては、
味の素、キユーピー、カゴメ、ハウス食品、日清食品、伊藤ハム、日本ハム、明治、森永乳業、雪印メグミルク、山崎製パン、ロッテ、日清製粉
などがあります。
飲料
食品メーカーと同じく消費者と密接な関係にあるのが飲料メーカーです。
現在特にビール系飲料の苦戦が目立っています。
出荷量はビール、発泡酒ともに前年比マイナスとなっており、さらに2026年からビール系飲料の税制が一本化されることが発表されてからは各飲料メーカーは自社ブランドの整理を始めています。
また、流行の動きがはやく、常に新商品が開発・販売されている業界でもあります。
コンビニやスーパーでは常に新しいジュースなどが並んでいることからも明らかです。
高い商品開発力が求められる業界だと言えるでしょう。
主な企業としては、
アサヒ、キリン、サッポロ、サントリー、コカ・コーラ、伊藤園
などがあります。
化学
原油を精製してできる「ナフサ」を原料として化学繊維や電子材料、塗料や石鹸・洗剤などを生産するのが化学業界です。
どれかに特化して製造している化学メーカーから、幅広く生産している大手企業のような「総合化学」メーカーもあります。
統合や合併などが進んでいる業界でもあり、古い設備の廃止、新拠点の建設などの動きが多くみられています。
主な企業としては、
三菱ケミカルホールディングス、富士フイルム、住友化学、三井化学、旭化成、信越化学工業、積水化学
などがあります。
鉄鋼
原材料である鉄鉱石とコークス(石炭)を使って銑鉄をつくり、精錬して鉄鋼をつくる高炉メーカーや、鉄のスクラップを原料にして鉄をつくる電炉メーカー、特殊鋼をつくる特殊鋼メーカーなどが鉄鋼メーカーです。
近年中国などが安価で大量に鉄鋼を作り始めていることから海外競争が激しく行われている業界でもあり、国内産業も岐路を迎えています。
日本は高い技術力を活かした鉄鋼や特殊鋼を製造するほか、海外に拠点を設置するということが増加している業界です。
主な企業としては、
新日鐵住金、神戸製鋼所、住友金属工業、JFEホールディングス、東京製鉄、三菱マテリアル
などがあります。
医薬品・化粧品
医療用医薬品、一般用大衆薬、後発医薬品(ジェネリック)などに分類される医薬品メーカーや資生堂、花王などの化粧品メーカーはとにかく新薬、新製品の研究開発に多額の費用がかかります。
それだけに資本の調達が義務付けられており、ここも統廃合などの業界再編が強く勧められています。
武田薬品のように後発医薬品メーカーと協調姿勢を見せる企業も出ており、これからのそれぞれの企業の動きに注意が必要です。
主な企業としては、
武田薬品工業、アステラス製薬、第一三共、エーザイ、大塚ホールディングス、中外製薬、資生堂、花王、コーセー
などがあります。
電機
洗濯機、冷蔵庫などの白物家電やテレビ、レコーダー、スマートフォン、パソコンなど電気機器、電子部品など日本の基幹産業とも言われた業界です。
しかし、近年東芝やシャープなど経営が破たんする企業も増えるなど業界自体が苦戦しているとも言われています。
海外の大手企業に買収されたり、外資系企業の資本が入っている場合も多くこれからの経営には注意しなければなりません。
また、IT関連に特化している企業や部門は成長し続けていることが多く、IT分野やAI分野はまだまだ伸びていくと予想されています。
主な企業としては、
パナソニック、ソニー、東芝、シャープ、日立製作所、三菱電機、富士通、NEC
などがあります。
就職偏差値ランキング
2019卒用 & 2018卒用向け メーカー総合の就職偏差値ランキング
[65] トヨタ━━━
[64] サントリー [63] 新日鐵 味ノ素 キリン [62] 三菱重工 アサヒビール 任天堂 旭硝子 [61] 日産 JFE ホンダ 信越化学 [60] デンソー コマツ JT 日清製粉G本社 花王 キーエンス 富士フィルム 住友化学━━━
[59] 日東電工 旭化成 日立製作所 東レ 住友電工 ファナック [58] 住友鉱山 JX金属 三菱ケミカル 明治 サッポロビール [57] 三井化学 三菱マテ 川崎重工 三菱電機 豊田自動織機 ソニー [56] 住友重機 積水化学 カルビー キッコーマン 三菱ガス化学 クラレ 武田薬品 クボタ 古河電工 日清食品 パナソニック 島津製作所 キヤノン 富士ゼロックス 村田製作所 [55] 王子製紙 オムロン TDK リコー イスゞ 日立化成 JSR 宇部興産 大陽日酸 日本触媒 ブリヂストン IHI 帝人 東ソー アイシン精機 昭和電工━━━
[54] 日本製紙 神戸製鋼 カネカ ダイハツ 日本ガイシ トヨタ車体 ジェイテクト 日本ゼオン 太平洋セメント 日本電気硝子 ニコン エプソン カゴメ 日立金属 三井金属 ユニチャーム アステラス オリンパス アイシンAW [53] 東京エレクトロン 東洋水産 日本軽金属 日新製鋼 塩野義 資生堂 YKK NOK 江崎グリコ ヤクルト コクヨ コニカミノル TOTO [52] 日産化学 ヤンマー ブラザー工業 古河機械 富士重工 日本精工 ライオン 大同特殊鋼 日本ハム ハウス食品 ヤマハ発動機 [51] 不二製油 日本ペイント 関西ペイント エアウォーター 電気化学 第一三共 中外 ダイキン コーセー 富士通 NEC就職偏差値ランキング委員会より引用(http://jobrankingcommittee.com/contents.php?c0=5&c1=1&c2=1)
就職偏差値とはその企業の就職のしやすさや人気を数字にしたものです。あくまで一般の人が私的に作ったものであり、公的なデータではないので、軽く参考にしておく程度にしておきましょう。
やはり大手企業で知名度が高く、経営や業績が安定しているところに人気が集中しています。
特に日常生活に関わっている食料・飲料系のメーカーが安定して上位にきているのが特徴的です。
年収ランキング
ここでは業界ごとに年収上位の企業の平均年収と平均年齢をご紹介していきます。
データは全て平均年収.jpより引用しています。
水産・農林業
- 1位:日本水産 807万円・42.4歳
- 2位:マルハニチロ 719万円・41.6歳
- 3位:極洋 663万円・39.7歳
- 4位:サカタのタネ 611万円・37.1歳
- 5位:ネコ種苗 541万円・43.1歳
鉱業
- 1位:国際石油開発帝石 919万円・39.4歳
- 2位:三井松島産業 885万円・43.2歳
- 3位:石油資源開発 810万円・39.6歳
- 4位:K&Oエナジーグループ 798万円・44.1歳
食品
- 1位:サントリー食品インターナショナル 1,014万円・39.8歳
- 2位:アサヒグループホールディングス 996万円・42.2歳
- 3位:明治ホールディングス 973万円・42.0歳
- 4位:キリンホールディングス 963万円・40.9歳
- 5位:味の素 951万円・43.0歳
化学
- 1位:三菱ケミカルホールディングス 1,144万円・47.1歳
- 2位:富士フィルムホールディングス 1,069万円・43.6歳
- 3位:積水化学工業 933万円・42.8歳
- 4位:ユニ・チャーム 866万円・42.0歳
- 5位:大陽日酸 858万円・41.8歳
医薬品
- 1位:ソレイジア・ファーマ 1,397万円・49.1歳
- 2位:シンバイオ製薬 1,181万円・48.9歳
- 3位:そーせいグループ 1,150万円・45.8歳
- 4位:第一三共 1,133万円・43.4歳
- 5位:大塚ホールディングス 1,077万円・44.5歳
鉄鋼
- 1位:JFEホールディングス 938万円・44.0歳
- 2位:新報国製鉄 795万円・41.3歳
- 3位:日立金属 773万円・43.9歳
- 4位:エンビプロ・ホールディングス 730万円・43.9歳
- 5位:大同特殊鋼 726万円・39.6歳
非鉄金属
- 1位:日本軽金属ホールディングス 988万円・51.9歳
- 2位:住友電気工業 794万円・42.0歳
- 3位:古河機械金属 787万円・45.8歳
- 4位:DOWAホールディングス 786万円・42.5歳
- 5位:住友金属鉱山 783万円・43.3歳
機械
- 1位:ディスコ 890万円・39.0歳
- 2位:栗田工業 884万円・42.2歳
- 3位:セガサミーホールディングス 883万円・40.4歳
- 4位:三菱重工業 841万円・39.2歳
- 5位:三井海洋開発 833万円・38.5歳
電気機器
- 1位:キーエンス 1,755万円・35.3歳
- 2位:ファナック 1,317万円・42.2歳
- 3位:ユアサ 1,135万円・52.6歳
- 4位:レーザーテック 1,027万円・43.8歳
- 5位:横河電機 975万円・44.7歳
輸送用機器
- 1位:IJTテクノロジーホールディングス 996万円・49.6歳
- 2位:トヨタ自動車 851万円・39.0歳
- 3位:シマノ 830万円・39.6歳
- 4位:デンソー 826万円・43.4歳
- 5位:日産自動車 816万円・42.8歳
その他製品
- 1位:バンダイナムコホールディングス 1,353万円・46.2歳
- 2位:任天堂 927万円・38.3歳
- 3位:ヤマハ 899万円・45.0歳
- 4位:パラマウントベッドホールディングス 880万円・44.4歳
- 5位:パイロットコーポレーション 773万円・44.2歳
業界によってかなりの差がありますが、なかでも「医薬品」「電機」のメーカーの上位がかなりの高額な年収となっていることが分かります。
5つのメリット
ここからはメーカーに就職することのメリットを紹介していくよ。
メーカーは高い就職倍率からもわかるように非常に人気の就職先です。
それはやはりホワイト企業というイメージが強いからかもしれません。
ここではメーカー就職のメリットをいくつか紹介していきたいと思います。
給料が良い
メーカーの年収上位ランキングを見てもわかる通り、給与水準が非常に高く設定されています。
大きく成長している規模のメーカーは安定した生産基盤を持つために、業績も安定しやすくなり、それが安定した給与水準につながっていると言えます。
業界の安定性が高い
やはりメーカーの特徴としては業績が安定している、業界自体の安定性が高いということがあります。
電子部品などを製造しているメーカーは販売先は海外にも目を向ければ無数にあります。
そのため業績が急激に落ちるということがなく、業界自体が安定していると言われているのです。
休みがきちんととれる
メーカーに勤務している場合、よほどのことがなければ突発的に大量生産をしなければならないということがありません。
そのため決められた休日をしっかりととることができるという強みもあるのです。
ワークライフバランスがとりやすい
メーカーは残業時間が少なく、休日もしっかりととれるためにワークライフバランスがとりやすいという特徴があります。
プライベートな時間がとれやすいというのは労働者にとっては重要なことなのです。
転職がしやすい
メーカーで勤務していた人はその経歴が認められやすく、転職をしやすいというメリットもあります。
また、そのメーカーで業務に必要な資格や免許を取得しているとその強みはさらに向上するでしょう。
5つの大手企業
トヨタ自動車
誰もが知っている自動車メーカーであるトヨタは国内に限らず海外にも多くの生産拠点や販売拠点を持っている大企業です。
「豊かな社会づくりに貢献し、国際社会から信頼される良き企業市民をめざす」という理念を持ち、日本の自動車業界をリードし続ける企業と言えるでしょう。
資生堂
世界で120もの国や地域で業務を展開しており、日本国内、アジア圏でも1位の業績をあげ、売上高は1兆円を超えるという大企業です。
「100年先も輝き続ける」ことを目的とした中長期戦略を行っており、ますます成長を続ける姿勢がうかがえます。
会社の方針としては「世界中のお客様、社会から支持され、必要とされる会社を目指す」となっており、まさにそれを実践している企業と言えるでしょう。
ソニー
電機・電子関連だけでなく映画や音楽、金融、保険業などとにかく幅広く事業を展開している大企業がソニーです。
「人々をワクワクさせ、新たな感動を呼び起こす」ことを企業の理念としており、次世代を考えた事業を展開しています。
近年ではAI×ロボティクス事業などの新しい分野にも力を入れています。
味の素
ただ料理はおいしければ良いという考えではなく、「おいしく食べて健康づくり」という理念を持って運営されているのが味の素です。
食品、アミノサイエンス、そして医薬・健康分野で、広く社会に貢献している企業だと言えるでしょう。
サントリーホールディングス
「水と生きる」をテーマに運営している企業です。
ウイスキーやビール、ワイン、清涼飲料や健康食品など食品・飲料に関する事業を展開しており、
「地球にとって貴重な水を守り、水を育む環境を守っていくこと」
「水があらゆる生き物の渇きを癒すように、社会に潤いを与える企業であり続けること」「水のように柔軟に常に新しいテーマに挑戦し、新たな価値を創造していくこと」
を企業理念としています。
3つの優良企業
ホワイトな傾向が強いと言われるメーカー企業のなかでも特に「優良企業」と言われている企業を3つ紹介していきます。
優良企業① 昭和産業
小麦粉や植物油、パスタなどの穀物主原料の食品素材を製造している食品メーカーです。非常に安定した業績を誇っており、営業利益が高い位置で安定しているのが企業の運営の好調さを表しています。
給与水準も高く推移しているのも高評価のポイントです。
優良企業② 栗田工業
水処理装置事業と水処理薬品に強みを持つ水処理関連の事業を幅広く展開する、この業界では最大手のメーカーです。
平均年収も非常に高くなっており、その運営の好調さが表されています。
最近では半導体製造工程等で使用される超純水製造装置等も提供され、ますます業績は安定しています。
優良企業③ シスメックス
血液検査、尿検査や生化学検査等に必要な検査機器・試薬で高シェアを誇る臨床検査の総合メーカーです。
特に血液成分測定装置では世界シェアトップであり、海外での売上が8割を超えるグローバル企業となっています。
特徴的なのは営業利益率で、2017年度の決算では20%を超えています。これはあらゆるメーカーのなかでも極めて優秀な数字と言えます。
この利益が報酬となっているだけに給与が高くなっているのがわかります。
文系には不利?
メーカーは理系学生が就職するというイメージがあります。
それはやはり「研究開発職」「生産管理」などの職種が理系メインとなっていることが関係していると言えるでしょう。
しかし、文系だからメーカーに就職できないというわけではありません。
当然ですがメーカーにも文系の人は勤務しています。メーカーには総務や人事などの総合職、事務職が存在します。
こういった部署には文系も数多くいます。また、営業も全員が理系というわけではありません。
そう考えると文系だからメーカーに就職できないということはないと言って良いでしょう。
自分に向いている業界を見極めよう
メーカーはあらゆるモノづくりに関わる仕事で、仕事にも日常生活にも欠かせない企業と言えます。
消費者に密接に関係している業界も多く、イメージもしやすいかもしれません。
ただ、メーカーといっても様々な業界がありますし、それぞれに特色も違っています。
自分に適している業界をしっかりと選んで情報を集めていきましょう。