受かるエントリーシート(ES)を書くためのたった3つのポイント

「エントリーシートって何をどうやって書けばいいんだ?

特に何も実績がないし、書くことがないんだが……」と悩んでいませんか?

今回は、まわりの就活生と圧倒的な差をつける受かるエントリーシートの書き方をご紹介します。

実績があってもESは通らない

そもそも受かるESってどんなものだと思いますか?

就活生に聞いてみると、大体こんな答えが返ってきます。

  • 字が綺麗
  • 分かりやすい
  • 実績や人とは違った経験がある

字が綺麗だとか分かりやすいというのはその通りでしょうが、実績や人とは違った経験が必要だという考え方は正直言って誤解です

私は学生団体の代表を2つと1つのサークルの代表を務め、またそれだけでなく5社でインターンを行い、長期インターンにも2社ほど行っていました。

また学生のうちからビジネスを行い、実際に月数万円の収入を得るなど、自分で言うのもなんですが、普通の学生とは違った経験をしてきたと思っています(笑)

そんな僕は、ESはおろか就活なんて「楽勝だろう」と正直思っていました。

しかし、実際には多くのES選考で落とされてしまいました。

その一方で、サークルで3年間飲みまくり、女の子と遊び放題していた友人がいくつもの企業で次々とESを通過させ、さらに大手企業の内定でさえもいくつか手に入れていたのです。

今まで数多くの就活生の受かったESや落ちたESを見てきた私は、人と違った実績というのが受かるESを書くために必ずしも必要でないことに気づきました。

正直言って、学生の実績なんて企業の方から見たらたかが知れているんですよね(笑)

学生時代に会社を設立して◯百万円稼いだ、とかいうなら話は違うと思いますが……

自分に都合のいいように書かない

ここからは、具体的に受かるESを書くためのポイントについて解説していきます。

受かるESを書くための1つ目のポイントは自分に都合のいいように書かないことです。

これは、とある東大生が実際に提出して落とされたESです。

バンクオブアメリカ・メリルリンチおよび第1志望部門への応募理由をご記入ください。(日本語) 500文字以下

私がバンクオブアメリカ・メリルリンチの投資銀行部門を志望する理由は、幅広い分野において高いスキルと専門性が求められる仕事であること、業務が社会に与える影響が大きいこと、様々な業務をこなしていく中で多様な知識を得ることができると考えられることの3つが挙げられます。私は、様々な環境で学習していく中で獲得した思考力を最大限に活かし、常に高い能力を発揮し続けることが求められる投資銀行部門に貢献したいと考えています。また、様々な企業・業界を顧客として、M&Aアドバイザリーや株式引き受けなどの業務を引き受け働いていく中で私は、IoTやロボティクスが発展し、過去の100年間を上回る成長をするとも言われるこれからの20年間の世界の潮流を予想し、これからの日本の産業が金融や政策などの側面から、どのようにすれば再び世界で台頭していけるかについて考えてみたいと思っています。100年の歴史をもつバンクオブアメリカ・メリルリンチが蓄積してきた情報やノウハウは、私を最大限に活用する力と、私を最大限に成長させる力の両方を持っていると、私は思っております。

あまりに自分本位過ぎますよね。

特に、一番最後の行の

100年の歴史をもつバンクオブアメリカ・メリルリンチが蓄積してきた情報やノウハウは、私を最大限に活用する力と、私を最大限に成長させる力の両方を持っていると、私は思っております。

というのは、あまりにナルシスト過ぎますよね……

こんなES 、正直言って不採用はおろか人事の方もドン引きです。

「貢献したいこと」と「その理由」を書く

自分都合で書かないためのポイントは仕事は誰かの役に立つためのものだという考え方を持つことです。

このマインドセットが受かるESを書くためには欠かせません。

多くの学生は何かを貰うことに慣れ過ぎ、仕事で自らが価値を与えることより仕事を通じて自らが何かを得ることに意識が向いてしまいます。

それゆえ興味本位で仕事を選び、「成長したいから」などとESに書き、企業を自分の都合のいいように使おうとしている意図が見え透いてしまうためにESで落とされてしまうのです。

先程のESには「どのように会社に貢献したいのか」や「なぜそう思ったのか」といった理由が書かれていませんでしたが、このようなESは全て落とされてしまいます。

今一度自分の職業観を見直し、その仕事を通してどのような価値を提供したいのか、なぜそう思うのかの2つは必ず書くようにしましょう。

言いたいことを1つに絞る

受かるESを書くための2つ目のポイントは言いたいことを1つに絞ることです。

次も落ちたESの一例です。

(志望動機・JR東海)

私は、小学生の頃から鉄道というものに何かしらの興味をもっていました。小学生の頃は車両の外見に、中学生では旅行での魅力に、高校生では技術に興味をもちました。これは、自分が年齢を重ねるとともに、鉄道が持つデザイン、システム、テクノロジーというものに惹かれていたのではないかと思います。大学生になり、ビジネスモデルについての勉強をし始める中で、日本の鉄道のシステムや、駅ビルという経済モデルについて知り、その合理性についても興味を持つようになりました。その中で気になったシステムの中に、運輸系統についても興味を持つようになりました。

ぶっちゃけ何を言いたいか分かりませんよね……

小学校の頃は◯◯、中学校は◯◯、高校は◯◯、大学は◯◯

お前の経歴なんて聞いてねえよ、という話しです(笑)

言いたいことを1つに絞り、そのエピソードに深みを持たせるようにしましょう。

「正しい論理」×「感情が動かされる構成」で書く

受かるESを書くための3つ目のポイントは「正しい論理」×「感情が動かされる構成」で書くことです。

以下も落ちたESの一例です。

(モルガン・スタンレー)

私が自分の職業に求めることは、チームメイトやライバルの持つ様々な価値観を知り、知識を蓄え、それを考察することで、互いを研磨し、楽しく成長できる環境です。私は、自分が興味を持った内容について可能な限り突き詰めて情報収集し、自分が納得できるまで考え抜きたい人間であると思っています。私は、広範囲の情報を収集し、編集する思考力と論理力を求められる金融市場という業界で、高い能力を発揮できると信じています。また、その中でも、日本の金融市場と強い結びつきを持つモルガン・スタンレーは、成熟した日本市場だけでなく、市場が成長していく新興国市場などへと進出していく日本企業や、新たなビジネスチャンスを日本に見出す企業にとって、M&Aや資金調達の面で必要不可欠であると考えます。企業と投資家をつなぎ、金融資本の流動性を高く保つ仕事を通じて、世界情勢や、日本の産業というものを金融という側面から観察し、その知識を蓄えたいと私は考えています。

だから何?

というのが、このESを読んだ時の率直な感想ではないでしょうか?

正しい論理構成も組まれていなければ、読み手の感情が動かされるようなエピソードも書かれていないですよね。

正しい論理構成の型”PREP法”

ロジックを組み立てる上で使いやすく分かりやすいのがPREP法です。

以下のように使います。

  • Point:まず結論を述べる
  • Reason:続けてその理由を述べる
  • Example:具体的なエピソードを述べる
  • Point:まとめとしてもう一度結論を述べる

これを使えば、少なくとも「だから何?」と思われることはなくなります。

感情が動かされる書き方”ドラマチックプレゼン”

エピソードの部分はドラマチックに描くと、より魅力的に映ります。

困難だったことや、それを乗り越えるための苦労などを描くと話に深みが出ますよね。

嘘を書いてはいけませんが、エピソードの見せ方を工夫して読み手の共感を得ること自体は問題ではないので、そのような書き方をした方が、より読み手の心を掴みやすいESになります。

シンプルに書こう

ESを書く上で気をつけるべき点についてお伝えしてきましたが、何も難しく考える必要はありません。

  • 仕事で提供したい価値とその理由を書く
  • 言いたいことを1つに絞る
  • 正しい論理構成で書く
  • ドラマチックに描く

これらの点を意識するだけでも随分と魅力的なESになるでしょう。

ESは最終面越までついて回ります。

それに耐え得るだけの内容を盛り込んで完璧なESを仕上げてくださいね。