面接で緊張しない方法を緊張するシチュエーション別に解説

就活・転職活動時、誰もが悩むのが面接での緊張ですが、かく言う私も最終面接では緊張し、手から汗がダラダラ出てしまったものです。

人によっては緊張のあまり頭が真っ白になったり話せなかったりすることは勿論、震えや汗、吐き気に襲われるケースも少なくありません。

そこでこの記事では、そんな面接を乗り越えていただきたいという思いから面接で緊張しないための考え方やテクニックをまとめました。

それだけでなく、面接時の緊張があなたにどういう印象を及ぼすのか、緊張してしまった場合は不採用になってしまうのかなどについても記載しました。

内定請負人として数百名の就活生と接してきたからこそ、あなたに使える事例がたくさんあるので、ぜひこの記事を参考にして緊張する面接を乗り切ってくださいね!

この記事を書いた人:竹内健登

竹内校長の写真就活塾ホワイトアカデミー校長。デロイトトーマツグループの人材戦略コンサルタントを経て現在は就活コンサルタントとして活躍。

数学検定1級保持者で東京大学工学部卒にもかかわらず、自身の就活に失敗し就職留年した経験から企業の人材戦略の道へ。

新卒の学生が一流企業に内定するための独自の方法論と、3年後離職率・OpenWorkでの評価・帝国データバンクの評点を用いた客観的視点から日夜ホワイト企業を研究。

子どもを一流ホワイト企業に内定させる方法研究内容を自社メディアで掲載したところ、就活生や親御様の間で話題となり、月間で35万PVを達成した。

現在も、塾生がカリキュラムを消化したものの、ホワイト企業の内定を1社も得られなければ授業料を全額返金という方針で、上位大学だけでなく、全国幅広い大学の学生の就活指導を行なっている。

「就職浪人からANAグループに内定した! 」「留年すれすれから日本IBMに内定! 」「指導を受けた次の日から大手企業の面接で落ちなくなった! 」など、喜びの声多数。

著書に「子どもを一流ホワイト企業に内定させる方法」(日経BP社)がある。

面接で緊張する原因と緊張しない方法

指を差すビジネスパーソン

心や身体が張りつめた状態にあることを緊張と言いますが、人間は以下のような場面で緊張しやすいと言われており、面接ではその多くが当てはまります。

  • 人前で話す時
  • 人から見られている時
  • 初対面の人に会う時
  • 苦手なことをしなければいけない時
  • 目上の人と話す時
  • 未経験のことをしようとする時
  • 環境や人間関係が変わった時

緊張は防衛本能の一種であり、神経伝達物質であるノルアドレナリンが血中に多量に分泌されることで交感神経が刺激されて起こります。

交感神経が刺激されると心拍数、血圧、体温が急上昇するため、それを抑えようとして発汗や動悸、震え、喉の渇きなどの症状が表れたり、消化機能が抑制され食欲が減退したり腹痛に襲われたりします

緊張すると「緊張してはいけない」と焦って余計に緊張してしまうこともあるため、直ぐにでも緊張を止めたい・緩和したいなら、まずはある程度、緊張状態を受け入れることも必要です。

緊張しやすい人には4つの共通する特徴がありますが、面接で何度も失敗するほど緊張してしまう人は一度自分の性格を見つめ直す時間を持ちましょう。

自分が生まれてから大学に入るまでの流れを整理し、それまでに形成された性格と向き合ってください。

家族や友人に自分の性格について尋ねてみても新たな発見があるでしょうし、一人旅に出るのも知らない土地で自分を再認識できるきっかけになります。

①真面目で先を読もうとする

真面目な性格の人は人前に出ることを特別なことであると考えるため緊張しやすくなります。

「こうしなければいけない」「これをしてはいけない」という感情が強ければ強いほど、その枠から外れないようにという考えに縛られてしまうのです。

また、常に先を読もうとするタイプの人は「自分がすることで場の空気が悪くなるのでは?」「相手に変に思われるのでは?」というような予測をしてしまい緊張が増します。

②失敗した時のことで頭が一杯になってしまう

失敗したらどうしようという気持ちになり先行きの不安ばかりを持っている人は、失敗した時どうすればいいかというよりも失敗そのものに不安を抱いているので緊張しやすい傾向にあります。

もし失敗しても「失敗から得るものがある」「次で取り戻そう」というような考えを持つことができれば失敗への不安を減らせます。

まだ起きてもいないことを不安に思ってもどうにもならないという前向きな気持ちが大事です。

③トラウマになるような経験をした

「人前で大恥をかいた」「面接で頭が真っ白になった」「面接官にひどく叱責された」など、過去の経験がトラウマとなっているケースでは同じような状況になることを避けたいという思いから緊張してしまいます。

面接で泣きそうになってしまうという声は多くの就活生からいただきますが、かくいう私も圧迫面接を受けた時はその場で頭がパニックになりました。

明らかにこちらが知識も職歴もない状態で詰めてくる圧迫面接は辛いですが、精神的耐久性を見るために企業は圧迫面接をしてきます。

ただでさえ緊張している状態で圧迫面接をされることで涙を流してしまう人もたくさんいますが、人前に出るのが怖い、人前で自分の意見を言えないというタイプの人は過去の出来事を思い返してみると緊張の原因が分かるかもしれません。

④劣等感が強い

「あの人はできているのに、私はできていない。周囲の人と比較して自分は劣っている」と考えてしまう劣等感が強い人は不安を感じ過ぎてしまい極度の緊張に繋がります。

隣に高学歴の人がいて堂々と発表している時などはまさにこの典型例ですが、劣等感を感じないよう日頃から自分の軸をよく確認しておきましょう。

緊張しない人になるための4つの考え方

はにかむ就活生
竹内
緊張は考え方の持ちようによってかなり軽減できますが、有効なのは以下の4つの考え方です。
  1. 緊張を恐れない
  2. 完璧である必要はないので取り繕うのをやめる
  3. 失敗してもいいやと考え、自分が輝いていた瞬間を思い出す
  4. 自分に過度な期待はしない

詳しく解説します。

①緊張を恐れない

緊張や不安を全く感じずに面接に臨みたいと考える人も多いですが、適度な緊張であれば一時的に集中力が増したり置かれている状況を客観視できたりするというメリットもあります。

リラックスした状態では注意力が散漫になることもあり、場合によってはミスしてしまうこともあるので、適度な緊張感があることでいつも以上の力を発揮できます。

少しくらい緊張していたとしても「よっしゃ! 緊張している! これで最高のパフォーマンスができる!」と捉えて緊張を恐れないようにしましょう。

「緊張しては駄目だ!」と考えるほど緊張しやすくなるので、「緊張してもいいや」と構えて面接に臨むことが大切です。

もし緊張してしまったら「緊張しない人は人間じゃ無いだろ? そんな奴はどうせ落ちる」と考えると気分がだいぶ楽になります。

また、緊張は誰でもするもので、あなた以外の求職者もみんな緊張しているので、不安になることはありません。

緊張したら落ちると思っているかもしれませんが、緊張だけを理由に意欲ある就活生を落としてしまうと企業にとっては勿体無いので、採用担当者は就活生が緊張しているだけでは落としません

実は、マイナビの調べによると、面接で緊張し、落ちたと思ったにもかかわらず受かった事例は結構ざらにあります。

■落ちたと思った面接で受かったことはありますか?

ある 170人(42.1%)
ない 234人(57.9%)

引用元:マイナビ

緊張しても印象が悪くなりマイナス評価になることは無いので、緊張することは駄目なことではないという意識を持つことが大切です。

②完璧である必要はないので取り繕うのをやめる

完璧な人間はいませんし、完璧な人間に好意を抱く人間もそこまでいません。

むしろ、人間は欠点が多い人や失敗をたくさんしている人に好印象を抱くようにできているので、完璧である必要はありませんし、完璧でない方が良いです。

就活の最終局面の人には「ありのままの自分を見せていいんだよ」というアドバイスをよくしますが、面接で大事なのは決して取り繕わないことです。

勿論、それまでの準備やビジネスマナーの体得、言葉遣いの矯正は必要ですが、最後はもう運しかないので、そこまで来たら変に取り繕わずに素でいきましょう。

ありのままのあなたを面接官にぶつけてダメならその会社とあなたが合わなかっただけなので、心配せずにいきましょう。

むしろ、面接官はプロなので、その場しのぎの答えをしたところで即座に見抜きます。

分からなかったら「申し訳ありません、分かりかねます」と言ってしまってOKなので、決して知ったかぶりをしないようにしましょう。

自分を実力以上に良く見せようという気持ちは逆効果なので、相手の話をよく聞き誠心誠意答えるようにしましょう。

③失敗してもいいやと考え、自分が輝いていた瞬間を思い出す

何事もプラスに考えられる人は緊張しにくい傾向にありますが、「誰でも失敗することはある」「失敗は成功の鍵」とポジティブに考えることで極度の緊張状態に陥ることを防げます。

緊張しにくい人は失敗を恐れず何事にもチャレンジしようという気持ちを持っていますが、それは失敗したことで得るものもあるし、失敗してみないと分からないこともあるという考え方によるものです。

失敗を恐れず駄目で元々という気持ちを持つことで気持ちを落ち着かせ、「失敗してもいい」ぐらいの気持ちでいられると緊張し過ぎることはありません。

面接でも「失敗してもいいや、ちょっと言葉に詰まってもいいや」と考えれば少し失敗をしても「後で挽回すればいいや」と大らかに構えられ緊張しなくなります。

実演販売を完璧にこなした販売員よりも途中で何度もトチった販売員の方が聴衆からの好感度が高くなるように、心理学の実験によれば「失敗はむしろ好感度につながる」ことも分かっています。

失敗しても「よし、失敗! これで好感度アップやで!」程度に捉えて失敗を恐れ過ぎないようにしてください。

また、心理学者のソニア・リュボミルスキーによれば、人は自分が活躍した瞬間や輝いていた瞬間を思い出すだけでポジティブな気持ちになり自信や自己肯定感が強まります

別の心理学の実験によれば、5秒間手を力強く握りしめるだけで自信を司る男性ホルモン(テストステロン)が高まり自己肯定感や自信が強まることが分かっています。

自信が高まれば、当然、面接で緊張しなくなるので、面接前に自分が活躍した瞬間を思い出し、力強く手を握り「やるぞ」と心のなかで叫んでみてください。

④自分に過度な期待はしない

完璧主義の人や理想が高い人は、案外、自分に過度な期待をしがちです。

それは向上心があってとても良いことですが、「自分はこの面接に合格して当たり前」と思い込んでしまうと緊張してきます。

また、万が一その面接に落ちてしまった際に立ち直るまで相当な時間がかかるのでリスクが大きいです。

自分に過度な期待をせず、受かったらラッキーという心持ちで面接に臨めるようにしましょう。

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一番のポイントは事前準備

紙とシャーペンとスマホ

今思えば言葉が上手く出てこない原因の大半は準備不足だったので、怠りなく準備しておくことで自信を持てるようになり、過度な緊張を避けることで面接で話せないという状況を回避できます。

人前で話すことに慣れているイメージがある歌手やスポーツ選手も事前の準備を繰り返し行っているといいますが、準備を整えれば整えるほどプレッシャーを跳ね返せるのです。

面接は学生と企業とのマッチングの場であり、企業にとっても学生にとっても将来一緒に働くかもしれない仲間と出会う貴重な場なので、なるべくあなたらしく答えることが望まれます。

面接担当者が聞きたがっていることと知りたがっていることに対して真摯に答え、面接担当者との会話のキャッチボールを成立させることが大切です。

そんな中で喋れない・話せないとキャッチボールにならないので、事前に答えを準備してあなたらしさをアピールできるようにしておいてください

事前に話す内容を確認したり持ち物を確認して忘れ物が無いように備えたりすることは緊張対策として有効ですが、前日に確認すべき3つのポイントを紹介するので当日に焦らないよう準備を万全にしておきましょう。

①質問と回答の準備を整える

企業理念などの企業情報や志望職種の職務内容などを復習し、面接でよくある質問を予想して予め回答を準備しておきましょう。

以下のよく聞かれる質問の例をしっかり頭に入れておけば面接本番で焦らず答えられます。

  • 数ある企業の中でなぜ当社を選んだのですか
  • あなたの強みと弱みを教えてください
  • 入社後はどのような仕事をしたいですか
  • 最近、仕事以外で関心のあるニュースはありましたか
  • 転職理由は何ですか

余裕があれば逆質問の準備をしておくと面接で聞かれた際もスムーズに対応できますが、あなたの仕事選びの軸と企業の軸に不一致が起きていないか今一度確認しておきましょう。

なお、メモ帳に言いたいことを全部書き出して内容を丸暗記する学生がよくいますが、全てのメモを覚えるのではなく要点だけをかいつまんで言えるようにしましょう。

丸暗記しようとすると全ての文言を正しく言える必要が出てきてしまうためハードルが上がります。

実際、私も発表などで緊張する可能性がある場合には「言いたいことを1つに絞る」という考え方で臨んでいますが、「これだけ言えればいい」ということがきちんと言えれば全然緊張しません。

②時間・場所と担当者

面接の時間と場所を確認し、予定の30分前には到着できるようにスケジュールを組み、交通機関が遅延・運休する場合も考慮して複数の移動手段を考えておくと安心です。

会社に着いてから呼び出す社員の名前や部署も予めメモしておく必要がありますが、最終面接では企業の役員か社長が出てくるので特に緊張しやすいです。

彼らの風貌はときに威圧的だったりすることがありますし、何より企業ページでずっと見てきた(よく分からない)すごい人が目の前にいることに畏敬の念を抱いて緊張してしまうこともよくあります。

事前に社長のブログなどを読んで相手が何を考えているのかを理解してから臨むようにしてください。

③持ち物や服装

面接に必要な持ち物が揃っているか確認し、履歴書や職務経歴書などの応募書類、筆記用具、腕時計、ハンカチとティッシュなどを用意しましょう。(女性はストッキングの替えも忘れずに)

面接の服装はスーツが基本ですが、Web業界やクリエイティブな職種で私服を指定された場合は清潔感のあるオフィスカジュアルで問題ありません。

悩んだら企業のパンフレットやホームページに載っている社員の服装を参考にしましょう。

服は前日までにクローゼットから取り出して目立つ汚れやほつれがないかも確認しておきましょう。

お風呂に入ってしっかりと睡眠を取っておく

入浴には交感神経の高ぶりを抑え副交感神経を優位にする作用があるので、緊張対策をしっかりと行い翌日に備えるためにも前日はお風呂に入って十分な睡眠を取りましょう。

お湯が熱すぎると交感神経を刺激してしまうため、お風呂の温度は38~40℃がベストです。

また、睡眠不足は脳を興奮させるので夜更かしは避けましょう。

「面接は午後からだから昼までたっぷり寝よう」という考えもNGです。

生活リズムの乱れは心身の不調につながるので、普段通りに起きられるよう就寝時間を調整しましょう。

薬で対策をするのはあり?

これはよほど重度の緊張に苦しんでいる方だけに試していただければと思いますが、緊張克服LABによると「イララック」や「インデラル」といった薬が一時的に効果をもたらすようです。

現在では通販で簡単に薬を入手できる分、用法・容量を守って正しく使ってください。

ただし、薬は根本的な改善には役立たないので、やはり普段から緊張対策をすることで根本的な解決に努めてみてください。

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直前に心がけるべき8つのこと

指を指す女性
竹内
明日面接の人は必見! ここからは、面接直前に応接室でできる8つの緊張対策を紹介していきます。
  1. 話す内容を考える
  2. 緊張をほぐすストレッチや軽い柔軟体操をする
  3. 歯見せ笑顔とポジティブフレーズで心を整える
  4. 足先を動かしグラウンディング
  5. 腹式呼吸で気持ちを落ち着ける
  6. 自分だけのリラックス方法を決めておく
  7. 好きな人を思い出して妄想を繰り広げる
  8. 置かれた状況を俯瞰してみる

具体的に説明していきます。

①話す内容を考える

応接室で再度行っていただきたいのは質問と回答を想定することですが、就職・転職の面接では「どうしてこの会社を希望したのか」「この会社で実現したいこと」などといった志望動機を必ず聞かれます。

また、「自分が会社にどう貢献できるか」といった自己アピールも大切なので、「自分のやりたいこと、できること」をきちんと棚卸し、整理して頭の中で反芻しましょう。

一旦文章に起こし何度も読み込んで頭と心、口に覚えさせられればベストです。

全文を暗記すると逆効果なのでキーワードだけでも大丈夫ですが、これだけは外せないというインパクトのある言葉を中心にピックアップしてください。

②緊張をほぐすストレッチや軽い柔軟体操をする

面接に挑む前に軽い柔軟体操をしてリラックスするのもオススメなので、面接会場に早めに入るようにして見えない場所で行うとよいでしょう。

柔軟体操ができない場合は屈伸したり腕を伸ばしたりする軽い動きでも緊張で固まった身体をほぐせます。

緊張すると筋肉が硬くなり表情が強張ってしまいますが、体が硬くなってさらなる緊張を招き緊張するという悪循環に陥る可能性があるので、以下に示すストレッチが効果的です。

特にふくらはぎはオススメです。

①背伸びのストレッチ

  1. 胸の前で両手を組み5秒ほどかけて鼻から大きく息を吸います。
  2. 手を組んだまま大きく息を吐き、腕をまっすぐ上まで伸ばします。10秒ほどかけてゆっくりと伸ばすことがポイントです。
  3. 上記を数回繰り返します。肩や首まわりの力が抜けて緊張がほぐれます。

②表情のストレッチ

  1. 顔のパーツを中心に集めるつもりで顔をしかめます。レモンなど酸っぱいものを食べたときの表情が理想です。
  2. 顔のパーツを外に広げるように目や口を大きく開きます。
  3. 上記を数回繰り返します。顔の筋肉がほぐれて自然と柔らかい表情を作れるようになります。

③ふくらはぎのストレッチ

  1. ふくらはぎを足首から太ももの方に向かってマッサージします。
  2. ふくらはぎの血行を促すことで緊張をほぐして足の震えを止める効果があります。

④手のツボ「合谷」を押してリラックス

手の甲にあるツボ「合谷(ごうこく)」は自律神経のバランスを整え緊張を和らげる効果がありますが、合谷は親指と人差指の骨の分かれ目のくぼみにあるツボです。

両手のツボを30回程度、気持ち良いと感じる強さで押してみましょう。

③歯見せ笑顔とポジティブフレーズで心を整える

応接室では心がピリピリと緊張してしまうものですが、度が過ぎた緊張に心が支配されてしまうと表情が強張って大切な第一印象で損をしてしまいます。

「緊張したくない」「リラックスしたい」「上手くやりたい」といった漠然とした思いでいるより、「笑顔で話そう」「ゆっくり話そう」「深く息を吐こう」といった具体的に心がけたいことを意識するのがポイントです。

また、入室前に手鏡で「歯見せ笑顔」を確認すると鏡に映った自分からエネルギーをもらえますが、加えて私がおすすめしたいのがポジティブなフレーズを心の中で唱えることです。

例えば「面接で出来ることをやり切るんだ!」「今日も私は善き人でありたい。みんなを幸せにしたい。」などと心の中で唱えてみましょう。

そうすると、応接室のドアを開けた瞬間からとても良いオーラを纏えるので、緊張している自分を認めた上で飛び切り素敵な笑顔で面接会場に向かえます。

④足先を動かしグラウンディング

足首を前後にひたすら曲げて伸ばしてを繰り返すことで血流がふくらはぎから脳に上ってきて、かなり脳が活発に動き非常にリラックスできます。

緊張している時は浮足立ってしまっている状態にあり、自分を見失いやすく面接でも自分を表現しにくくなりますが、地に足を着けるために次のような行動とイメージを使いましょう。

  • 靴を履いたままで構わないので両足をきちんと床に着け足の裏の感覚に意識を向けます。(足の裏にはどんな感覚が伝わって来るでしょうか? 堅いでしょうか? 冷たいでしょうか?)
  • 足を上げたり下げたりして足の裏に伝わる感触をまた確認します。(音がしましたか? 温かいですか? 柔らかいですか?)
  • 再び両足を床に着け、今度は裸足で土の上に足を置いているイメージをしてみます。

足の裏に土や草、砂の感触を想像し、足の指をギュッと握って土や砂を掴むイメージをしばらく続けると不思議と緊張がほぐれます。

⑤腹式呼吸で気持ちを落ち着ける

面接前に「心臓がバクバクいってきたな」と思ったら目を閉じながら腹式呼吸を行いましょう。

腹式呼吸には自律神経のバランスを整え緊張をほぐす効果があり、脳に酸素を送り落ち着いて考えらえるようになりますが、立ったままでも座ったままでもできるため面接の直前にもぴったりです。

腹式呼吸のやり方は以下の通りです。

  1. お腹を膨らますよう意識して鼻から大きく息を吸います(5秒)
  2. 息を止めます(5秒)
  3. 肩の力を抜き、お腹を凹ませるつもりで口から全ての空気を吐き出します(10秒)
  4. 息を止めます(5秒)
  5. 上記を5〜10セット程度繰り返します

息を止めると苦しくて緊張状態になりますが、吐き出したり吸いこんだりを繰り返すことにより緊張から緩和状態になります。

こうして緊張と緩和を繰り返すことで副交感神経を優位にしリラックスした状態を作り出せるので、この呼吸法を3~5分続けてみてください。

⑥自分だけのリラックス方法を決めておく

面接直前に行える自分だけのリラックス方法を決めておきましょう。

嗅覚は脳に直接刺激を与えるため、アロマテラピーなどの匂いを活用した方法は気分転換に最適です。

ただし、香水の付け過ぎはNGなので、ハンカチに香水を数滴垂らして匂いを嗅ぐ、アロマスプレーを数回プッシュするなどの方法で対応しましょう。

また、音楽を聞くことにもリラックス作用があり集中力を高めてくれるので、勝負時に聴くお気に入りの音楽を決めておくと良いでしょう。

自分の好きな曲が一番ですが、迷う場合は緊張を緩和する効果があるクラシック音楽がオススメです。

⑦好きな人を思い出して妄想を繰り広げる

就職活動中でも恋していいですが、面接前に緊張してきたら好きな人を思い出してみてください。

一緒に遊んでいる姿やご飯を食べている姿でも良いですが、好きな人がいない場合は好きなアニメの主人公や芸能人でも構いません。

緊張をほぐすためには面接から意識を離す必要がありますが、好きな人を思い出すと自然に笑顔になれ、リラックス効果をもたらします。

⑧置かれた状況を俯瞰してみる

面接前でガチガチに緊張している自分を神の目線から見下ろしてみましょう。

客観的に俯瞰することで「なんだ、案外、大したことないんだ」と思えるかもしれません。

地球レベル、宇宙レベルで自分を見下ろすことでちっぽけな悩みに思えてくればしめたものです。

面接というレベルで緊張するのがバカバカしくなるかもしれませんよ。

なお、ここまでやっても面接前に極度の緊張が襲ってくる場合は、いっそのこと開き直ってみましょう。

「準備は完璧にしてきたんだから、それで落ちたらしょうがない」と思おうとすると意外に気持ちは落ち着きます。

緊張が緊張を呼んでしまうので、「これで落ちたらまぁしょうがないよね」という気持ちで臨むと案外上手くいくものです。

面接中にできる緊張のほぐし方5選

就活生と人事担当者
竹内
ここからは、面接中に使える緊張のほぐし方について5個取り上げていきます。あなたに合ったものがあるはずです。
  1. 面接官を可愛いキャラクターに例える
  2. 面接の流れに身を任せる
  3. 念仏や好きな名言を唱える
  4. 合格したビジョンを想像する
  5. 面接官と短時間で馴染んでしまう

これらのポイントを日頃から意識して面接に臨むと極度の緊張は感じずに練習通りの受け答えができるようになります。

①面接官を可愛いキャラクターに例える

面接官にこちらをじっと見つめられると「間違ったこと言ってしまったかな」と不安になったりしますが、そんな時は面接官はみんな小動物だと思うと良いです。

具体的には、ネズミ、猫、犬、ハムスターなどの可愛い動物をイメージすると緊張がほぐれます。

面接官の顔色を伺い過ぎたり気にし過ぎたりするのがダメなので、それをしなくなるようなものに置き換えることが大事です。

別にトレンディエンジェルの斎◯さんでも良いと思いますが、斎◯さんがキツイ質問を投げかけてくる場面を想像しただけで少し笑えませんか?

その余裕が面接時に1秒でも作れれば緊張もほぐれていきます。

また、面接官の目を見ると緊張して目線が泳いでしまう場合は顎や額に焦点を当てましょう

適度に視線を逸らすことも大切ですが、不自然にキョロキョロしていると面接官に「落ち着きがない人だな」とマイナスの印象を与えてしまいます。

面接担当者が複数いる場合は「ワンセンテンス・ワンパーソン」を意識して平等に目線を合わせる工夫も有効ですが、自分が面接官だったらどのような対応が好ましいと感じるか考えてみましょう。

②面接の流れに身を任せる

私は大学生の時に100人以上の前で20分間のスピーチを行ったことがありますが、その時一番緊張したのは自分の前の人がスピーチをしていた数分間です。

ステージ裏で待っている時には何も考えずにぼーっとするようにし、深呼吸を繰り返すぐらい緊張していましたが、いざステージ上に立って話し始めると自然に緊張が止まっていることに気付きました。

「緊張して失敗したらどうしよう」と考えず、何度も何度も練習した自分の努力を信じて流れに身を任せていたからです。

意識を緊張に向けなければ自然に緊張は止まるので、緊張感を楽しんで流れに身を任せるのが緊張を緩和させる1つの方法です。

③念仏や好きな名言を唱える

面接中に緊張してしまった場合は念仏や好きな名言を心の中で1回唱えてみましょう。

自分の好きな選手や偉人の名言は勿論、自分の信じている宗教の言葉や正月に引いたおみくじに記載されていた言葉でも構いませんので、とにかく唱えてみることが重要です。

過去に私が使っていたおすすめの名言を3つほど紹介しておきますので、何も名言が思いつかない人はこれを参考にしてください。

  • 緊張できるのも才能
  • 3回までならミスしても大丈夫
  • 予想外の人生になっても、そのとき幸せだったら良いんじゃないかな。(松岡修造)

これらを使っていただいても結構ですが、できれば自分にあった名言を日頃から用意しておきましょう。

④合格したビジョンを想像する

面接中は相手と会話のキャッチボールを意識せねばなりません。

そのため、目の前の面接官に集中して可能な限り雑念を取り去ることが基本ですが、気持ちに余裕を持たせるためにも、ほんの少しくらいなら妄想にふけってみてもよいでしょう。

具体的には、面接に見事合格して内定を獲得している近い将来の自分をイメージしてみるのです。

目指すべき将来的なビジョンを明確にすれば、今こそ頑張らなければならないと踏ん張れるようになりますが、面接官から質問されている間などは自分の世界に入らず現実と向き合うようにしましょう。

いくら将来的なビジョンをイメージできたとしても、目の前の面接を突破できなければ意味がありませんから。

⑤面接官と短時間で馴染んでしまう

話していて緊張する理由は人それぞれですが、「相手のことがよく分からない」「威圧感を感じる」「自分がどのように思われているか不安」といったものが多い傾向にあります。

それらを解決する理想的な方法は面接官と馴染んでしまうことですが、面接の合否を考えずに楽しく相手と会話して自分の良さを伝えようと努力するだけでも面接での緊張感はほぐれてきます

約30分という短い時間の中で初対面の相手と馴染むには時間が足りないと感じるかもしれませんが、相手の口調や見た目に親近感を感じられる部分が少しでもあれば、それを取っ掛かりとして相手のことを好きになれるように努力してみてください。

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緊張しすぎてしまったときの対処法

面接をする男性

ここからは面接中に緊張してしまった場合の対処法を場面別に紹介するので、これまでの面接で失敗してしまったのであれば次の面接までにしっかりと対策や練習をしておきましょう。

汗が出て震えが止まらない時の対処法

緊張すると見た目で分かる変化として、まず額や手の平から汗が出ますが、過度に緊張すると大汗になり衣類に汗染みができたりもします。

私も最終面接を受けている時には社長の前で思いっきり緊張してしまったものですが、そうすると手に汗がたくさん出てしまい、スーツのズボンで拭いていました。

額のテカリはあまり良い印象ではないので、額に汗が出る人は普段からハンカチを持参しておきましょう。

また、私は面接で緊張して手足や声が震えたことはありませんが、私に会いに来る人が緊張のあまり震えていることはよくあります。

年上の人と会う場合や相手の素性が分からない場合は警戒心が働いて震えてしまうこともあるので、事前に相手のことを調べたり震えを抑える薬などを使ったりして精神を落ち着かせておきたいものです。

吐き気や貧血によるめまいがするときの対処法

これは私がお仕事をお願いしているライターさんの事例なのですが、緊張のあまり吐き気がすることがあったそうです。

人に会うのが怖かったりしてその瞬間から逃れたいにもかかわらず逃れられないとき、どうしようもなくなってパニックになり、それが吐き気につながる……この症状は面接官に会う前から出るそうです。

その方は圧迫面接は受けたことはなかったそうですが、もし圧迫面接だったらその場で本当に吐いてしまったかもしれません。

吐き気や貧血によるめまいが表れた場合は「緊張で少し吐き気(めまい)がするので一度休ませていただけませんか」とすぐ面接官に申し出ましょう

「面接を中断したら落とされるのでは?」と心配に思うかもしれませんが、無理をして倒れてしまうと企業にも迷惑がかかります。

トラブルに遭遇した場合、冷静に判断する能力も社会人にとっては重要ですが、これらの症状が頻繁に繰り返される場合は病院を受診し、きちんと検査を受けましょう。

頭が真っ白になり考えてきた内容が飛んでしまうときの対処法

想定外の質問をされたり自分と同じグループの人が自分が言おうと思っていたことを先に言ってしまったりしたせいで自分のプランが狂ってしまい頭が混乱してしまう人は少なくありません。

答えられず沈黙してしまうと余計に焦りが増すので、慌てずに自分のペースを保つためにも面接官の言葉を復唱することで考えを整理し、気持ちが落ち着くようにしましょう。

「すみませんが、緊張で話がまとまらなくなってしまいました。少し考える時間をいただけませんか?」と申し出てまずは深呼吸で気持ちを落ち着かせ、考えを整理するのも手です。

また、顔が赤くなったのを見て面接官から「緊張していますか?」と聞かれたら素直に「緊張しています」と答えましょう

「第一志望の面接なので緊張しています」と志望度が高いことをアピールしても良いですし、あえて緊張しているということを口に出すことで気持ちが楽になることもあります。

「緊張していません」と答える手もありますが、逆に余計な力が入ってしまうこともありますし、見栄を張らずに本音を打ち明けることで面接官もリラックスした雰囲気を作ってくれることがあります。

声が震えたり早口になって喋り過ぎてしまったりするときの対処法

緊張のあまり声の大きさが十分でなかったり声がかすれてしまったりという症状を私は就活時代に経験しましたが、声の震えを止めるためには思い切って大きな声を出しましょう。

声のボリュームを上げることで声帯が安定し震えを止める効果がありますし、口角を上げて笑顔を心掛けることでも声の震えをカバーできます。

また、つい話すスピードが早くなってしまう人は「1分間に300文字程度」を意識して予め練習しておきましょう。

これは人の話す適切な速度と言われており、ニュースでアナウンサーが話す速度とほぼ同じです。

話す時に句読点を意識すると声のメリハリが付いてさらに聞き取りやすくなります。

緊張すると自分が思っているより長く話してしまうものですが、話さなければと考えるだけで緊張の度合いは自然と上がっていきますし、話はダラダラと長くなります。

それを避けるためにも「話さなければいけないんだ」という精神を捨てる必要があるので、言いたいことを1つに絞り、これだけ言えれば良いんだという心構えを持ちましょう。

面接は会話のキャッチボールなので、話した量より会話の数を意識してみてください。

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普段からできる6つの対策法

ガッツポーズをする就活生と面接官

面接当日から本番にかけての対策が基本ですが、それ以前にも準備できることはあるので、普段から緊張を緩和させる方法を知り、講義の間や移動時間などを有効活用して実践しましょう。

取り上げた克服方法は以下の6個です。

  1. 歯見せ笑顔の練習をする
  2. 体をリラックスさせるマッサージをする
  3. 緊張を抑える食べ物を摂取する
  4. ハキハキと話す訓練をする
  5. 人目に慣れる訓練をし、初対面の人と積極的に話す
  6. とにかく場数を踏み慣れてしまう

詳しく解説します。

①歯見せ笑顔の練習をする

歯見せ笑顔が自信につながるという話をしましたが、歯見せ笑顔には印象をアップさせる効果もあるので、印象アップ間違いなしの歯見せ笑顔を作るのに効果的な表情トレーニングもご紹介します。

  1. 頬骨の下をこめかみ方向に向かって親指でぐいぐいと押し上げてください。
  2. 目のまわりもほぐします。目頭から眉に沿って骨の下をこめかみに向けて押していきます。

どちらも痛いほどやる必要はありませんので、程よく気持ちの良い程度にしましょう。

10秒×2カ所×3回、1日1分程度でOKですが、顔がポカポカと温かくなるのを感じられたら効果が出ている証なので表情がぐんと明るくなります。

このトレーニングをして顔の筋肉がほぐれたら歯見せ笑顔の練習を行ってください。

楽しいこと、幸せなエピソードを思い出して、にっこり笑ってみると、わざとらしくない自然な笑顔になっていきます。

②体をリラックスさせるマッサージをする

筋肉と緊張が関係しているという話は前にも述べましたが、週に2度でもよいので体をリラックスさせる時間を設けると面接時にいつもより緊張を感じないようになる可能性が大いにあります。

マッサージの中でもリンパマッサージはリラックス効果が高いものとされていますが、以下に方法を記載したので、ぜひ一度試してみてください。

  1. 腕を伸ばし、逆の手で手首を掴みます。そこから脇の下まで5回さすり上げましょう。反対側の腕でも同様に行います。
  2. 腕を少し下に向け、肘を軽く曲げます。逆の手で手首を上から掴み、そこから腕の外側を通り、脇の下まで5回さすりましょう。反対側の腕でも同様に行います。
  3. 手首の内側から指3本分上を親指でゆっくりと押します。反対側の手首も同様に行いましょう。

③緊張を抑える食べ物を摂取する

体の調子を整え体質改善をする際に大事なのは「食」ですが、緊張を抑えるのに効果的な食べ物を意識的に摂取すると良いです。

スキンケア大学によると、緊張を抑えるために必要な成分はセロトニンと呼ばれるものです。

セロトニンはトリプトファン(必須アミノ酸の1つ)とビタミンB6から作られているので、それらが摂れる食べ物を意識的に摂取する必要があります。

トリプトファンを多く含む食べ物

  • かつお
  • レバー
  • 大豆製品

ビタミンB6を多く含む食べ物

  • マグロ
  • さんま
  • バナナ

ビタミンB6はバナナを丸1本食べるだけで1日の摂取量の約半分が摂れますが、体質改善のためには上記のような食品を上手く食事に取り入れていきましょう。

食生活が偏っているなどで日々の摂取が難しい場合はサプリメントで補うことも大切です。

④ハキハキと話す訓練をする

声の大きさは自信の表れとみなされますが、あがり症の人には声が小さい人が多いので普段からハキハキ話す練習をしましょう。

大きな声を張り上げたり声の高さを無理に高くしたり低くしたりする必要はなく、下腹部にきちんと力を入れて張りのある良い声を出せば十分です。

ありのままの個性で「相手に届く声」は十分作れるので、慣れるまでは1日1分、慣れてきたら週1回程度、立った状態や座った状態で練習すると本番前の気持ちのスイッチにもなります。

⑤人目に慣れる訓練をし、初対面の人と積極的に話す

面接ではたった10~20分の言動での評価が合否につながってしまうので緊張するのはある意味当然のことです。

人に注目される経験は日常生活でそれほどあるわけではないので慣れていないのは当然ですが、面接で緊張しやすい人は以下の例のように日頃から人目に慣れる訓練をしましょう。

  • カフェ、ショップ、美容院などで店員に話しかける
  • バスや電車では積極的に席を譲る
  • セミナーや研修に出たらできるだけ発言や質問をする

知らない人と話す時はどうしても緊張しますが、面接で緊張する理由が人見知りによるものなら勇気を出して初対面の人と積極的に話しましょう。

学校であまり関わりのない人に話しかけてもよい刺激になりますし、ボランティアなどに参加して全く関わりのない人と話してみても新しい価値観を得られます。

人と話すことが苦でなくなるくらいまでになれば面接官が相手でも以前より緊張しにくくなります。

⑥とにかく場数を踏み慣れてしまう

面接に苦手意識がある場合は、とにかくたくさんの企業の面接を受け続け、少しずつ面接に慣れ緊張しなくなっていくようにするのが最良です。

面接を何度も体験していると、ある日突然、完全に慣れてしまったのか「なんだ、面接なんて大したこと無いじゃん」と非常にリラックスして面接に臨めるようになる人もいます。

慣れるまでにかかる期間は人それぞれで、中には最後まで慣れない人もいるからこそ、ここまでで紹介してきた対策法を試しつつ、少しずつ慣らしていく必要があるのです。

第一志望以外の企業も積極的に受け、不採用でも大丈夫と安心できる状況で面接を繰り返して少しづつ慣れていくと次第に緊張しにくくなっていきます。

大手企業が面接を始める前に中小企業・外資系企業・ベンチャー企業は面接を行っているので、これらの企業の面接に積極的に足を運び、面接の場数を踏んだ上で大手の面接に臨みましょう。

また、一般企業や就職支援サービスが主催している面接セミナーへの参加も合格を目指すための実践的な対策方法なので、実際の面接に近い状況でのやり取りで自信をつけてください。

面接の内容に対しフィードバックがもらえる場合もあり、自分がなぜ緊張して失敗するのかを客観的に判断してもらうことで新しい気づきと出会えるでしょう。

なお、面接時の状況に慣れたり相手に与える印象をチェックしたりするには模擬面接が効果的ですが、練習を繰り返し行うことで自信が持てるようになり落ち着いて面接に臨めます。

1人で練習する場合は、ぜひスマートフォンのカメラで動画を録って他人の目から見た自分の立ち振る舞いをチェックしてみてください。

たかがカメラですが、人に何かを伝えようと思うとそれだけで緊張してしまうものなので、動画を撮って声の大きさやトーン、姿勢や目線、服装などをチェックすると効果抜群です。

一期一会を大切に

握手をするビジネスパーソン達

面接では志望度が高いほど緊張の度合いも高くなりますが、面接官は応募者が緊張していることは分かっているので、回答に詰まったとしても焦らず落ち着いて話すようにしましょう。

緊張によって精神がピリッとすることで好印象に繋がる場合もあるので、緊張が逆にあなたに良い影響を及ぼすように緊張の良い面を引き出したいものです。

また、最低限の礼儀やマナーは必要ですが、あまりに堅苦しかったり型にはまった言い回しを繰り返したりするだけではあなたの人となりや思いは伝わりません。

あなたが企業のことを知りたいと思っているのと同様に、面接担当者も「この人はどんな人なのか」「どんな思いを持っているのか」といったあなたの素を知りたいと思っています。

ありのままの自分を伝えるためにも、自分なりの緊張対策、あがり防止策を講じて自分らしく振る舞える環境を整えた上で自信を持って面接に臨みましょう

なお、緊張のあまり頭の中が真っ白になってしまい何も話せないような場合はいわゆる不採用フラグが立ってしまいますし、営業職を志望している場合は緊張してしどろもどろになってしまうと不利に働いてしまう場合があります。

なぜなら、営業というのは見知らぬ人と話しながら交渉をまとめていく仕事で毎日が緊張の連続だからです。

そんな毎日を過ごすことを考えると、面接に慣れていないというのはそもそも適性がないとみなされてしまうこともあるので、営業職を受ける場合は日頃から特に入念にトレーニングをしておきましょう。

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落ちる場合でも自分を否定する必要はない

メモを取る女性

就活が長引くと体力的にも金銭的にも辛くなってきますが、面接まで進めたものの何度も落ちてしまうと次第に自分を責めるようになります。

人によっては追い詰められて鬱になってしまいますが、そうなっては元も子もないので、面接で緊張し過ぎて落ち続けても自分を否定された気持ちにならず、落ち着いて今後のことを考えていきましょう。

就活に与えられた期間はどんどん少なくなっていくので、緊張が原因による面接の失敗が続く場合はただ落ち込んでいても仕方ありません。

就活では受かる会社より落ちる会社の方が多いので、不採用通知を貰ったら何がいけなかったかを考え次回に生かせるよう対策を考え手を打っていくことが重要です。

とは言え、既にうつ状態に陥っているという方もいると思いますので、その場合は以下の記事も併せてご覧ください。

就活うつからの克服方法についての記事はこちら