プラント業界、っていう用語は聞いたことがあっても、実際にどんなことをやっているのかあんまりわかっていない方はいませんか?
「なんだか、高収入らしいぜ」とか、そんな噂を聞いても、実際の業界の中身を知らないと不安ですよね。そこで今回は、プラント業界について、悩める就活生の会話を通して解説していきます。
そもそもプラントとはなんなのか、プラント業界の特徴だったり、ニュースだったり、今後の展望だったり…就活生必見の内容がバッチリ詰め込んでありますから、どうぞ最後までお付き合いくださいね。
この記事の登場人物
富田:理工学部の3年生。自己主張は苦手だが心根は優しい草食系男子。メーカーを志望して就活をしている。
春山:経済学部の3年生。あだ名はハルちゃん。明るくハキハキしていて「考えるより動け!」の行動派。母子家庭出身で、化粧品や日用品など女性を対象とした仕事に就きたいと考えている。
白河:社会人3年目のヘッドハンター。ホワイトアカデミー在学中に内定をもらった東証一部の人材系企業で勤務。ホワイトアカデミーとは、特別講師という形で現在も付き合いが続いている。

先輩からプラント業界おすすめされたんだけどさ〜、そもそもプラントってなんなのかいまいちわかんないんだよね。

うーん、確かに私もプラントってなんだかよくわかってないかもしれないなぁ。

よし、それじゃ今回は、プラント業界について研究していきましょうか。

はい!よろしくお願いします!
そもそもプラントってなに?

白河さん、そもそもプラントってなんですか?

プラントっていうのは、様々な種類の機械や装置がいくつも組み合わさって形成される設備のことです。

…なんだか、分かるようなわからないような…。

例えば、ゴミの焼却場を考えてみてください。ゴミを燃やすためには、まずゴミを運ぶクレーン、そしてゴミを燃やす焼却炉、煙を処理する送風機、有害物質を取り除くフィルターなど、様々な設備が必要になってきますよね。これらのことを総称してプラントというんです。

へぇ〜、そうなんですか。知らなかった。
あなたの代わりに業界研究をやってみた

プラントがなんたるかはわかったんですけど、業界研究ってなると難しそうだな〜。白河さんやってくれないかなぁ〜。

それじゃあしょうがない、富田くんのためにプラント業界の業界研究をやっていきましょうかね。

やったー!

次からは自分でやってよね。

はーい。
業界の特徴とは?

さあ、まずはプラント業界の特徴から見ていきましょう。

よろしくお願いします!
特徴①必要な資本が大きい

プラントをつくるのには、巨額のお金がかかります。どうしてか想像つきますか?

えーと、さっき様々な種類の装置が組み合わさってる、って言ってましたよね?装置が組み合わさっている分お金も高くなるんじゃないですか?

そうですね。加えて、プラントとは私たちの生活に欠かせないことが多いんです。例えば先ほどのゴミ焼却場だったり、綺麗な水を作るためのプラントだったり、石油精製のプラントだってあります。暮らしに必要不可欠だからこそ、ケチケチして建設したりするのは考えにくいですよね。

へぇ〜、プラントってすごいんだな。

また、石油精製などは、複数の原料が必要ですよね。原料から製品が作られ、そこには副産物も発生します。そして副産物から新たな製品が生まれることもありますから、プラントの規模はさらに大きくなっていきます。それに伴って必要な資本も大きくなっていくんですよ。1件あたり数千億円になることもあります。顧客の新規獲得、大規模さが売り上げに関わってきますよ。
特徴②プラントの輸出を行うこともある

プラントの輸出…ってどういうことですか?

先進国から途上国へ、プラントの輸出を行うこともあるんです。

すっごく巨大なプラントを、どうやって輸出するんですか?

あぁ、飛行機でプラントを運ぶところを想像しちゃいましたか?それは違います。現地に先進国の技術者が派遣されて、そこで現地の技術者と一緒にプラントを建設していくんですよ。

なるほど…。飛行機とか船でプラントを運ぶのかと思っちゃいました。
どんだけ大きい乗り物なの、それ…。

プラント建設が成功すれば、現地に与えられる効果は計り知れません。市場は広がり、現地の生活基盤は大きく進展。そして現地産業の活性化も狙えます。

なんだかいいことばっかじゃないですか!プラント素晴らしい!

ただ、懸念点もあります。

どんなところですか?

プラントを輸出するためには、第3国との協力が欠かせませんよね?もし、建設途中に国同士の関係が悪化したらどうなるでしょうか?

建設はストップ、ですよね…。

そう、建設がストップする可能性がありますよね。すると、建設予定日は遅れ、お金も余分にかかってしまいます。維持費がありますからね。このようにプラント産業は、国際情勢の変化にかなり影響を受ける業界なんです。

なるほど、こりゃ大変だ…。
知られざる結婚事情とは!?

今回は結婚についても話してくれるんですね。

いやー、富田くんが興味あるかな、と思いまして。

まぁ、興味はなきにしもあらず…。

じゃあ、解説しましょうか。プラント業界はかなりの男社会です。「出会いがない〜!」なんていう男性の声が聞こえてきます。それに、先ほどプラントを海外に輸出することもあると言いましたよね?それに伴って海外出張も増えてくるんです。

なんか、結婚を将来設計に組み込んでいる人にとってはかなり難しいような…。

そうですね。でも、比較的年収は高い方ですし、「あ、僕の職業はプラントエンジニアです」って言われるとなんだかカッコよく見えてきませんか?
カッコイイ!かっこいいです、それ!!!

しかも「海外出張は多いので、英語もそこそこ話せますよ」って言うと、魅力が増しませんか?
増してます!めっちゃ魅力増してます!

プラント業界を目指すあなた、恋愛を諦めるにはまだ早いですよ。これからの行動次第です!
白河さん!!!ありがとうございます!!!

(業界研究全然関係ないんですけど…)
ニュースは何があったの?

さて、ここからはプラント業界のニュースを見ていきましょうか。

よろしくお願いします!
東洋エンジニアリング、インドでパン用イースト生産設備建設を受注

ええっ!パンですか!さっきまでなんだかかっこいいプラントの話しか聞かなかったので、ギャップがあるんですけど…。

ほら、身近なもののプラントも建設している、って説明したじゃないですか。

まぁ、そうですけど…。

インドは急速に成長を続けている国の1つ、いわゆる新興国です。インドでは、イーストの原料となる糖蜜の生産が世界2位だそうですから、この立地を生かして建設していくようですよ。

どうして今、イーストのプラントなんでしょうか?

さっき、インドは新興国であると説明しましたよね。成長に伴って、パンの消費量が増加しているんです。国内での消費が増えたからイーストのプラントに着手したんでしょう。

なーるほど。

そうだ、”Make in India”という政策は知っていますか?

え、なんですかそれ?

説明していきましょう。今までの企業は、安価な人件費を目当てに中国で生産活動を行ってきました。膨大な設備投資により、中国が大規模な発展を続けてきたのは周知の事実です。

はい、それは知っています。

ですが、度重なる中国での問題、例えば劣悪な商品などによって、中国への進出を取りやめる企業も増えていたのです。多くの企業は、中国に変わる生産拠点を探してきました。そこに目をつけたのがインドです。

ここで、“Make in India”が出てくるわけですね。

その通り。海外からの投資を受け入れま〜す、どうぞ生産拠点にしてくださ〜い…っていうゴーサインを出したわけです。これで、生産拠点の増加が見込めますよね。経済発展も望めます。

なるほど……
(参考:https://plant.ten-navi.com)
川崎重工、四條畷市交野市清掃施設組合向けごみ処理発電施設・リサイクル施設を納入

おおっ、話に出ていたゴミ処理施設じゃないですか!

そうですね。これはゴミ処理に加え発電、リサイクル施設も伴っているようですから、かなり大きいプラントです。調べたら敷地面積は57,000平方メートルもありましたよ。東京ドームよりちょっと大きいくらいですかね。

ご…ごまんななせん!?

だからさっきも言ったでしょう、プラントは大規模なんです。計り知れないほどの作業員、材料、敷地が必要になります。時には国家プロジェクトに関わることもありますからね。

プラント業界ってすごいな、世界を変える一端を担ってるじゃん。
(参考:https://plant.ten-navi.com)
主な企業ってどこ?

プラント業界って、どんな企業があるんですか?

ちょっとリストを作ってみましたよ。
- 日揮
- 千代田化工建設
- 東芝プラントシステム
- 東洋エンジニアリング
- 栗田工業

正直な感想を言ってしまうと…。あんまり聞いたことない企業名が多い気がします。

人によってはそんな感想を持つ方もいるかもしれませんね。しかし、日揮などは世界からの評価も高く、業界最大手ですよ。

確かに私も、日揮は聞いたことあります!
今後はどうなるの?

白河さん、プラント業界の今後の展望を教えてください!

そうですね、それでは、今後のことを話す前に、これまでのプラント業界のことを知っておきましょうか。過去を知らないと、今後は語れません。
これまで

プラント業界の過去の推移を見てみましょう。平成17年から平成19年まで、プラント業界は拡大の一途にありました。しかし、平成19年から平成22年までの業界規模は減少しています。そして、平成22年から27年まで、再び拡大しているんです。

拡大と縮小を繰り返しているんですね。

そうです。新規案件を取れるかどうかが関わってくるので、新しい資源などが発見された年には、爆発的に利益が増えるはずですよ。

なんで、平成17年から19年まで、業界規模が拡大したんですか?

世界的に、エネルギー価格が高騰したんです。ですから、中東で石油・ガスプラントの需要が高まりました。

あ、そっか。エネルギーが高い時に、石油なんかは売り出しておきたいですもんね。

そうですね。この需要の高まりが、プラント業界の規模拡大を後押ししたんです。しかし、平成20年に状況は変わります。

何があったんですか?

原油価格の下落により、先ほどの中東を中心としたプラントの発注が延期されるようになったのです。

え、それってプラントの企業にしたら、利益が入ってくるのが遅れる、ってことですよね?

そうです。それに加えて、秋には金融危機がやってきます。その影響で中国、インド、東南アジアの新興国でのプラント需要がストップしていきます。

プラント業界の危機、ってわけですね…。

ですが、平成22年以降は、世界的に天然ガスのプラントなど、再びエネルギーに関連したプラントの需要が高まり、業績は拡大。アメリカのシェールガス開発の発展も、この業績拡大を後押ししました。

なるほど、なるほど…。
今後の展望は?

それで、これからプラント業界はどうなっていくんでしょう?

業界全体を見ても、プラントの新規建設、というのは少なくなっていくと考えられます。ですから、これからは新規建設よりも既存のプラントのメンテナンスや、改築というものに業務がシフトしていくでしょうね。

そっか、これまでは1つプラントを作れば業績が上がる、って感じだったけど、これからは継続的な業績を求めていく感じなんですね。

そうです。今、プラント業界では人手不足が深刻です。今主力なのは40代から50代の技術者。新しい人材が育たないと、これからの継続的なメンテナンスという面では、早急に対応しなければなりません。

うーん、いろいろ考えることがたくさんありそう…。

そして、1つ付け加えるならば、これからのプラント業界は日本国内ではなく、海外を拠点として発展していきます。それこそ先ほども解説したインドのような新興国を拠点とするでしょうね。それを考えると、今プラント業界を志望しているなら、語学力は必須ですよ。

技術力と、語学力……プラント業界、頑張らないと就職は難しそうだ〜!
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プラント業界についての知識を蓄えることはできたでしょうか?
この記事があなたの就職活動の小さな助けになりますように。











