この記事の登場人物
富田:理工学部の3年生。自己主張は苦手だが心根は優しい草食系男子。メーカーを志望して就活をしている。
春山:経済学部の3年生。あだ名はハルちゃん。明るくハキハキしていて「考えるより動け!」の行動派。母子家庭出身で、化粧品や日用品など女性を対象とした仕事に就きたいと考えている。
白河:社会人3年目のヘッドハンター。ホワイトアカデミー在学中に内定をもらった東証一部の人材系企業で勤務。ホワイトアカデミーとは、特別講師という形で現在も付き合いが続いている。
目次
業界の仕組みやビジネスモデル
広告業界は主に広告代理店と呼ばれる企業が中心となっている業界だよ。その他にはメディアレップやアフィリエイトを取り扱っている企業などがあるんだ。
広告代理店のビジネスモデル
『「会社四季報」業界地図 2019年版』より作成
メディアが広告主から受け取った広告料金の一部を取引手数料として支払ってもらうほか、広告の企画・制作料も大きな収益源になっているんだよ。
現状や動向
これまでの歴史
ただ、もともとの広告代理店は新聞社などの媒体社の広告枠販売を代理していたんだ。
ちなみに日本で1番初めの広告代理店は毎日新聞(旧東京横浜毎日新聞)の広告取次業として1888年に創業した廣告社と言われているよ。
そうして広告枠を販売することに付加価値を与えるために行ったサービスこそが、コピーライティングやマーケティング調査などの現在の広告代理店の主な仕事である宣伝業務なんだ。
現在のトレンド
AdverTimes(アドタイ) by 宣伝会議(https://www.advertimes.com/20170223/article244774/)
景気との連動性
だから、ある企業の売り上げが落ちるとその企業が使える広告宣伝費も少なくなり、結果として広告業界に入ってくるお金も少なくなってしまうということなんだ。
繁忙期はいつ?
あとは年度初めもゴールデンウイークに向けて忙しくなるし、年度終わりも予算の消化などで忙しくなるね。
例えばテレビ業界だとドラマなどの番組が切り替わる時期が忙しくなるし、出版系だと3月の決算期が1番の繁忙期だね。
特徴的なことは?
クライアントが納得してくれる仕事をしなければいけないから、クライアントが突然意見を変えてきたり、無理なスケジュールをお願いしてきても何とか対応しなければならないんだ。
でももっと大事なのが、時代の流行や人々の動きを逃さずについていくという意味でのスピード感だよ。常に時代の最先端を行き、新しい広告を打ち続けなければいけないのは広告業界だからこそだね。
働き方やワークライフバランス・離職率は?
ただ、世間からのバッシングもあって様々な企業が改革に乗り出しているのも事実だよ。電通は業務効率化のために80億円を使う見込みだし、博報堂も新たに働き方改革を主導する専門部署を設置したよ。
それに、広告業界は激務だとよく言われるけど、その分給与水準や福利厚生は充実しているところが多いんだ。それに週休二日制を採用している会社も多いんだよ。
だから離職率もほかの業界に比べて特段高いわけでは無いんだ。給料もしっかりもらえるから、生活していく上でお金に困ることもあまり無いだろうね。
ただ、仕事よりも家庭を重視したいという人には少し向いてないかもしれないね。
市場規模
2007年をピークにして、世界経済の停滞とともに縮小してたんだけど、現在では2000年頃の水準に戻っているよ。また、世界での市場規模は64兆2,464億円に上るんだ。
ここまで回復したのも、インターネット広告の役割によるところがとても大きいんだよ。
ランキング
じゃあ早速見ていこうか!
平均年収ランキング
広告業界 平均年収ランキング (平成27-28年)
- 1位:電通 1,228万円
- 2位:博報堂DYHD 1,035万円
- 3位:アサツーディ・ケイ 827万円
- 4位:サイバーエージェント 772万円
- 5位:GNU 619万円
- 6位:デジタル・アドバタイズ 602万円
- 7位:共同ピーアール 599万円
- 8位:バリューコマース 584万円
- 9位:セプテーニ・HD 582万円
- 10位:ゲンダイエージェンシー 577万円
ただ、最近はネット広告分野の成長が著しいから、それを主に取り扱っているサイバーエージェントやセプテーニ・HDなどの企業は今後伸びていく可能性が十分にあるね!
売上高・シェアランキング
広告業界 売上高・シェアランキング (平成27-28年)
- 1位:電通 4兆5,139億円・65.7%
- 2位:博報堂DYHD 1兆2,152億円・17.7%
- 3位:アサツーディ・ケイ 3,519億円・5.1%
- 4位:サイバーエージェント 2,543億円・3.7%
- 5位:デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム 1,449億円・2.1%
- 6位:セプテーニ・HD 645億円・0.9%
- 7位:オプトHD 640億円・0.9%
- 8位:アイレップ 580億円・0.8%
- 9位:アドウェイズ 396億円・0.6%
- 10位:ファンコミュニケーションズ 357億円・0.5%
業界動向サーチ(https://gyokai-search.com/3-ads.htm)
海外だと?
これまでは日米欧など先進国の「メガ・エージェンシー」と呼ばれる企業が市場をけん引してきたけど、今後はデジタル広告を特使とする企業がさらに成長していくと言われているよ。
職種研究
クリエイティブ
広告を制作する際の統括となるクリエイティブディレクター、キャッチコピーなどの言語的な側面を担うコピーライター、さらにはアートディレクターと呼ばれる絵の部分を担当する人もいるんだ
それに、今の時代のデザインはパソコンを使って作ることがほとんどだからそういったツールも使えるに越したことはないね。
それなのにコミュニケーション能力がなかったら仕事にならないよね。だからクリエイティブ職はコミュニケーション能力が大切なんだ。
分析
この分析があるからこそ、クライアントにとって最も効率が良く効果的な広告戦略が生み出せるんだ。
「何が売れるのか?」を考えるには消費者の視点はもちろん、あるときは競合の企業の立場を考えないといけないときもあるからね。
ただデータを読み取るだけじゃなくて、様々な視点から物事を分析できる能力が求められるんだ。
営業
それにクライアントの売り上げに貢献しつつ、自社の利益のことも考えなければいけないし、社内のほかの部門と調整しなければいけないこともあるんだ。
だから、様々な意見を集約したうえで自らの意見をしっかり伝えられるような人が向いているといえるね。
魅力ややりがいは? 有名人には会える?
自分の作った広告を大勢の人が見てくれて、それをきっかけに何かアクションを起こしてくれるってすごく嬉しいことだよね!
大きいキャンペーンやプロモーションなどを担当しているとより会える機会が増えるんじゃないかな。
ただ、そういう動機だけだと絶対に受からないってことだけは注意しておいてよ(笑)
役立つ本3選
オススメの本1:業界地図
最近の動向や企業の関係図など簡潔で分かりやすくまとめてあるから、気になる業界があるならまずは業界地図を開いてみることをおススメするよ。
オススメの本2:広告業界の動向とカラクリがよくわかる本
オススメの本3:広告の基本
ネット広告関連の記述も多いから、最新の広告業界の流れを知ることができるのもおすすめポイントだよ。
プロモーションやキャンペーンなどにおいて、複数の媒体を組み合わせてお互いの弱点を補う広告手法のこと。漫画を映画化することなどがこれに当てはまる。 そもそも、チャネルとは小売り活動における企業と消費者との接点のを言います。オムニチャネルとは、リアル(実店舗)とネット(インターネット通販)を連携させ、ユーザーにアプローチする戦略のこと。 実際の店舗とECサイトといった従来のチャネルだけでなく、ECサイトを含めた様々なチャネルを用意することで、ユーザーの満足度を向上させ、リピート率や売り上げ向上を狙うことができる。 人々が「何かをしたい」と思って、反射的に目の前にあるデバイスで調べたり、購入したりという行動を起こす瞬間のことをいい、Googleが2015年7月に提唱したものです。 これらの瞬間をきちんと分析し、測定することができれば、モバイルの価値を最大限にしマーケティングなどに大いに役立てることができる。 それぞれの英語の頭文字がBeauty, baby, beastとなることから3bの法則と呼ばれているんだよ。 それもあって、業界全体の先行きはそれほど悪くないと言えるだろうね。 広告代理店の年齢別年収推移と給与ボーナス推移(年収・月額給与・ボーナス) 平均年収.JP(https://heikinnenshu.jp/tokushu/kokokudairi.html#chapter3) ただ広告として認知してもらうだけでなく、消費者に実際に購入してもらうところまで促すのがポイントだね。 インターネットやモバイルとの提携も進んでいて、これまでの媒体の伸び悩みに困っている広告業界にとって期待の集まる分野なんだ! それに電通という最大手企業が積極的に改革を始動させたことで、業界全体の意識も少しずつ変わりずつはあるね。 2017年にP&Gの最高責任者がスピーチで指摘したことで、世界にネット広告の負の部分が大きく広まったんだよ。 様々な情報が入り乱れる現代のネット社会において、「信頼できる広告」を作ることは広告業界の重要な課題と言えるね。 コンサルティング業界はクライアントの支援という点では、広告業界とある意味似ている部分があるんだ。 近年、アメリカでは様々なコンサルティング企業が広告・マーケティング市場に参入してきていて、IBMやデロイト・アクセンチュアなどの大企業が広告会社を買収するケースも増えてきているんだよ。 1コースだいたい20人くらいになっていて、共通講義や発想演習、プレゼンなどしっかりとしたカリキュラムが組まれているよ。 ADK(アサツー・ディ・ケイ)でのインターンは「学ぶ」というよりも「実践」という色が強いインターンだね。 オリエンテーションとプレゼンを繰り返すことで、実際の広告業界の仕事がどういうものなのか体感できます。 ここのインターンは他の企業のインターンと違い、「オンライン・インターンシップ」で本質的なキャリア育成力を身につけることができるインターンを行っているよ。 つまり、場所や時間の制約を受けることなくインターンをすることができるんだよ。 本選考はもちろん、インターンさえ非常に狭き門なんだ。だからこそ、ESは丁寧に時間をかけて丁寧に書こうね! スキルは入社してから身に着ければいいけど、やる気や人間性といった根本的なところは簡単に変えられるものではないから、むしろそこを見て適性があるかどうか判断されると思った方がいいだろうね。 だから、志望動機でもほかにと人には書くことのできないオリジナリティのあるものを書くよう心がけよう! サークルや部活など自分しか体験していないエピソードを志望動機に結び付ければ、独創性にある自分だけの志望動機が書けるはずだよ。 なぜ気に入ったのかという理由を、その広告が作られた背景や意図を理解して答えることが重要だよ。また、自分ならどう表現するか伝えるのもアリだね。 これも発想力やアイデアが試されているから、印象に残るような真新しいものがいいね。普段から広告に敏感になって、自分なりの表現を考える癖をつけておくといいかもしれないね。 広告業界では営業が非常に重要なアクターなんだけど、営業にはコミュニケーション能力は必要不可欠だけらね。 それにクリエイティブな業界でやっていくなら、自分の考えを発信できる力も必要になってくるよね。これも無難に伝えるだけじゃなくて、印象に残るようなインパクトのある表現で伝えられるとなお良いね。 広告業界では常に時代や流行の流れを把握しておく必要があるから、普段からこまめにチェックする習慣をつけようね! ITmedia ビジネスオンライン によると、VOYAGE GROUPと電通100%子会社のメディアレップであるサイバー・コミュニケーションズ(CCI)が10月31日、経営統合すると発表しました。 この統合は、広告プラットフォームや技術に強いVOYAGE GROUPと、マスメディアやナショナルクライアントへのリーチ力を持つ電通とCCIが協力することで相乗効果を生み出せると期待されています。 Yahoo株式会社は不正に広告費をだまし取る手法「アドフラウド」対策の強化として、広告配信の一部を停止することを発表しました。 現在のWeb広告は配信のシステムが複雑化しており、広告主や配信事業者でさえも自分の広告がどんなサイトに出ているのかを正確に把握することは非常に困難とされています。 アドフラウドはこれを悪用したもので、このような悪質な広告は本来の広告としての効果はありません。 Yahoo! JAPANは今後も広告配信面の審査・パトロールの強化、サイト運営者確認の厳格化など、不正排除と検知精度向上に力を入れていくと述べています。 2人とも、これからも就活頑張って! また困ったことがあったら何でも言ってね。今後の展望や将来性
収入と安定性
将来有望な分野は?
問題点や課題
問題点や課題①働き方改革
問題点や課題②アドフラウド問題
問題点や課題③コンサルティング業界との戦い
オススメのインターンは?
オススメのインターン1:電通
オススメのインターン2:ADK
オススメのインターン3:セプテーニ・HD
志望動機はこう書け!
ESの志望動機を書く際のポイント
最新ニュース
ニュース ①VOYAGE GROUPとCCIが経営統合
ニュース ②ヤフー、アドフラウド対策で一部広告を配信停止に
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