- 「ここのところずっと気分が塞いでいて辛い。もしかして就活うつ?」
- 「どうやって今の状態から脱け出せばいいのか知りたい」
就活は一般的に精神的疲労がかかり、苦労する学生が多いです。
しかし「能力不足だから就活がうまくいかないんだ」と自分のことを必要以上に責めてしまうと、うつ病の症状が出る恐れがあります。
実際に、就活でうつ病の症状が出た学生は7人に1人と非常に多いです。
本記事では、就活うつになりやすい人の特徴や就活うつの予防策、うつになった場合の対処法などを解説します。
最後まで目を通せば、うつ状態でも就活を成功させたいときにおすすめの方法までわかります。
数学検定1級保持者で東京大学工学部卒にもかかわらず、自身の就活に失敗し就職留年した経験から企業の人材戦略の道へ。
新卒の学生が一流企業に内定するための独自の方法論と、3年後離職率・OpenWorkでの評価・帝国データバンクの評点を用いた客観的視点から日夜ホワイト企業を研究。
研究内容を自社メディアで掲載したところ、就活生や親御様の間で話題となり、月間で35万PVを達成した。
現在も、塾生がカリキュラムを消化したものの、ホワイト企業の内定を1社も得られなければ授業料を全額返金という方針で、上位大学だけでなく、全国幅広い大学の学生の就活指導を行なっている。
「就職浪人からANAグループに内定した! 」「留年すれすれから日本IBMに内定! 」「指導を受けた次の日から大手企業の面接で落ちなくなった! 」など、喜びの声多数。
著書に「子どもを一流ホワイト企業に内定させる方法」(日経BP社)がある。
目次
就活うつとは何か?
就活うつとは「就活中に起きたこと」がきっかけで、心身ともに不調を抱えてうつ状態となることです。
例えば下記のようなケースがあります。
- 布団に入ってもなかなか寝付けない
- やる気が出なくなり、何をしても楽しめない
人によって症状の度合いは異なりますが、重度のものだと、就活どころか日常生活を送るのも厳しくなってしまいます。
実際に「NPO法人POSSE」の調査では、就活生の7人に1人がうつ状態になるという調査結果があるのです。
参照元:NPO法人POSSE
就活は将来の仕事や進路を決める重要なステップです。
そのため気づかない内に自分自身に過度のプレッシャーをかけてしまい、就活うつになる学生が多いといえます。
コロナ禍特有のストレスによる就活うつもある
下記のように、コロナ禍特有のストレスによる就活うつもあります。
- インターンや合同説明会の開催が少ない
- オンライン就活がメインで、友人と就活の話をする機会がない
また就活では、ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)を聞かれる場面が多々あります。
しかし、コロナ禍では授業がオンラインになった上、課外活動も制限されている状態です。
そのためガクチカを見つける方法が限られてしまい、「アピールできることがない……」と思い悩む就活生も多くなっています。
就職活動での鬱の症状を診断するためのチェックリスト
就活うつになると以下のような症状が出ると言われています。
- 食欲低下
- 不眠
- だるさ、吐き気
- イライラする、情緒不安
- 重度のネガティブ思考
- めまい
- 激しい動悸
- 重度の眠気
- 耳鳴り
- ひきこもる
私が就活をしていたときはストレスがずっと続き、ベッドから出られず、段々と食欲がなくなってほぼ何も食べられない生活をしていました。
このときはかなり深刻なうつ症状であったと言えます。
就活うつになりやすい人の特徴
就職活動を行っている期間の精神的負担やストレスから、うつ病の症状を呈してしまうものを「就活うつ」と呼びます。
厚生労働省によるうつ病の定義は、下記の通りです。
うつ病は、気分障害の一つです。一日中気分が落ち込んでいる、何をしても楽しめないといった精神症状とともに、眠れない、食欲がない、疲れやすいといった身体症状が現れ、日常生活に大きな支障が生じている場合、うつ病の可能性があります。
引用元:みんなのメンタルヘルス総合サイト
うつ病になると就活のみならず、日常生活に異常をきたすほど思考力が低下し、長期間無気力状態が継続します。
日本労働組合総連合会による就職活動に関する調査によると、3人に1人の就活生が「自分は価値のない人間なのではないか」と感じています。
参照元:日本労働組合総連合会
苦しんでいるのはあなただけではありません。
下記の特徴が当てはまってしまう場合は要注意なので、どれかに当てはまっていないかチェックしてみましょう。
- 真面目
- 完璧主義
- ネガティブ思考
- 周囲の評価を気にする
- 我慢や遠慮をしがち
- コミュニケーションやアピールが苦手
- 趣味や運動習慣がない
- 元々うつになりやすい遺伝子を持っている
- 優しくて大人しい
このような特徴の人が面接で立て続けに落ちた場合、「受け入れてもらえなかった」というマイナスの感情を過剰に溜め込む傾向があります。
頭の中でネガティブなイメージがどんどん反芻され、どこを受ければ良いかわからなくなって就活が怖くなり「もうダメかも……」と弱気になるのです。
やがてドーパミンやアドレナリン、セロトニンなどの元気の素になる脳内物質が不足し、「とりあえず受けなきゃ親に顔向けができない」とは思うものの、やる気が出なくなってしまいます。
結果的にストレスが溜まり過ぎて爆発しそうになったり、すごく鬱々としてきて頭の中が不安で一杯になったりして、就活うつに至ります。
就活うつになる原因
今「就活が辛い、もう何もしたくない」と感じている方こそ、就活うつになる原因を知っておきましょう。
どのような思考や行動に問題があるのかが明確になれば、対策方法も見えてきます。
ここでは、就活うつになる原因について解説していきます。
誰にも相談せず1人で就活をしていること
「将来を決める就活は自分の力でやるものだ」のように周りを頼らないのは、就活うつになる原因の一つです。
就活を自分だけで進めようとすると、悩みや不安を感じても誰にも相談できず、一人で抱え込みやすくなります。
学生一人の力ではどんなに努力しても情報収集の限界があったり、偏りができてしまったりして、視野が狭まってしまうケースも多いです。
その結果「思うように書類選考や面接に通らない……」など就活の難易度が高まるため、悩みが増えて就活うつにかかってしまいます。
自分と他の就活生を比較してしまうこと
2つ目の原因は、自分と他の就活生を無意識に比較してしまうことです。
本来は人それぞれ目指す道が異なる上、就職によって人生が決定づけられるものではありません。
しかし、他の就活生と比べる癖がついた場合、劣等感を覚えたり必要以上に焦ったりするなどストレスを感じやすくなります。
「自分は志望した企業に内定がもらえなかったのに、周りはうまく行っている。自分は駄目な人間なんだ」といったように、自分を責めて就活うつにかかってしまうのです。
インターンや面接の選考で落ちて自信を失うこと
就活中は選考に落ちて、お祈りメールをもらう機会も多々あります。
受験や資格取得などは、自分の努力次第なところが多いです。
一方で就活は企業とのマッチングなので、自分の努力以外に「企業との相性」などさまざまな要因が関係しています。
実際は縁がなかっただけにもかかわらず、選考に落ち続けると、自分の能力不足だと思ってしまいがちです。
自分自身を否定されていると感じて自信を失い、就活うつになってしまうでしょう。
就活の失敗で自分を責めてしまうこと
試験で良い点数が取れなかったり、 部活動で活躍できなかったりするのは本人の努力不足なケースが多いです。
これと同様に「就活も本人の努力次第」だと考えてしまう就活生もいます。
しかし、企業は学生の能力や人柄に加えて「自社の社風に合うかどうか」という基準を持って選考しています。
本当はあなたの能力や性格に問題はないのに「何か自分に欠点があるのでは」と責め続けてしまうと、就活うつに陥りやすくなるのです。
スケジュールに就活の予定しかないこと
毎月のスケジュールに就活の予定しか入れていないことも、就活うつの原因の一つです。
就活では書類選考・面接・グループワークなど、緊張を強いられる場面が多くあります。
そのため選考の予定をびっしり入れ過ぎてしまうと、息抜きする余裕がなくなり「就活するために毎日を生きている」状態に陥ります。
精神的・身体的に疲労が溜まっていき、気付いたら就活うつになってしまうのです。
高難易度の企業だけ志望していること
次のような高難易度の企業ばかり受けて落ち続けた場合、余計に追い詰められたり自信を失って就活うつになったりする可能性が高いです。
- 知名度が高く、多くの学生が志望している企業
- 採用人数が少ない企業
就職先の理想を持つのは良いことですが、選考を受ける企業を絞りすぎてしまうと内定をもらえる確率も下がります。
「難易度の高い企業=自分に合った企業」とは限らないので、少しずつ視野を広げることが重要です。
親の期待でかなりのプレッシャーを受けていること
「親の期待に応えようとストイックになってしまう人」も就活うつになりやすいです。
親の期待に応えるべく名の知れた大企業を受け続けるも、選考にことごとく落とされてしまうことに。
親にはもちろん相談できずにまた大企業を受け、結局負のスパイラルから抜け出せなくなるケースです。
家に帰ったら就活のことを聞かれ、逃げ場がないように感じて「もう生きてるのもしんどい……」と自ら命を絶ってしまう学生もいます。
就活でうつ病になるのは甘えではない
ストレスから就活うつになってしまった自分を「こんなことでうつになるなんて、甘えてるんじゃないか?」と責めてしまい、自ら押しつぶしていませんか?
確かに就活が長引くほどまわりは選考が進むので、焦る気持ちが募ります。
プライドが高い人ほど「就活ができないことを周りに知られたくない」と隠してしまい、一人で抱え込みやすいです。
特に優秀な学校にずっと通ってきて高学歴の学生の場合は、下記のような傾向があります。
- 周りから「この大学なんだからこれぐらいの企業には行けるだろう」という目で見られる
- 「有名企業に受からない自分には価値がないんだ」など自らプレッシャーをかけてしまう
その結果有名企業しか受けず、内定をもらえなくて就活うつになってしまうのです。
このように、就活うつになるときは環境や周りからの期待、性格などさまざまな原因が絡み合っています。
自分一人では防ぎようがないことも多いので、「自分は甘えている」と思う必要はありません。
大切なのは、就活うつの症状を軽減したり予防したりする方法を知り、少しずつでも実践していくことです。
就活うつを予防する対策
就活はライフプランに関わる大きなイベントのため、頑張りすぎてしまい、疲労が溜まってしまう方も多いです。
就活うつは誰もがなってしまう可能性があるので、予防方法を知っておくことが重要です。
ここでは、就活うつを予防するための方法について紹介します。
食事をしっかり摂る
食事をしっかりと摂ることは、就活うつの予防につながります。
「ファストフードばかり食べている」「決まった時間に食事を取らない」といった乱れた食生活はうつ病の原因になる上、体調不良や健康障害を引き起こしやすいです。
例えば下記のような食生活を心がけましょう。
- 果物・野菜・魚介類・全粒穀物・オリーブオイルをバランスよく食べる
- タンパク質を多く摂る
特にタンパク質を窃取することで、セロトニンやドーパミンといった幸福を感じるホルモンが出やすくなります。
またしっかりと噛んで食べると、よりホルモンの分泌が促されるのでおすすめです。
息抜きの時間を作る
就活は初めての経験をすることが多く、ストレスが溜まりがちです。
毎日就活の連続では心身ともに疲れ切ってしまうため、気持ちを切り替えられる「息抜きの時間」を意識的に作りましょう。
例えば次のような時間です。
- 友人や家族と出かける
- 趣味に没頭する
- 筋トレで体を動かす
定期的にストレス発散することでリフレッシュでき、良い精神状態を保ちやすくなります。
自己分析をやり過ぎない
就活では自己分析が重要ですが、自己分析にこだわり「自分のやりたいこと」を突き詰めようとし過ぎると、自己嫌悪に陥りやすくなります。
- 周りはみんなやりたいことを見つけて就活をしているのに、自分はまだ見つかっていない
- やりたいことがないと人生が地獄になってしまうんじゃないか
そうやって就活に対して真剣に取り組もうとするあまり、無理に正解を出そうとすると、就活もうまくいきません。
その結果企業選びを誤ったり、面接対策の時間を作る余裕がなかったりして選考に落ち、余計に就活が嫌になってしまうのです。
無理にやり過ぎてしまった場合は一度気分転換をしましょう。
就活をやらないとヤバイという気持ちはわかりますが、「もう休みたい」という気持ちも大切にすることが重要です。
就活うつになってしまう前に、まずは一旦落ち着いて就活に取り組める精神状態を作っていきましょう。
仲間や大学のキャリアセンターに就活の状況や悩み事を話す
就活は十人十色で人それぞれ異なるため正解はありません。
その分、悩み事は絶えないでしょう。
悩みができたら一人で抱え込まず、友人や家族、キャリアセンターに話を聞いてもらうことがおすすめです。
人に話すことでストレス解消になるだけではなく、新たな情報を得られたり、客観的な意見をもらったりすることもできます。
「自分は駄目だと思っていたけど、ただやり方が悪かっただけなんだ」といったように、視界が開けて就活うつを防げる可能性が高いです。
他人に合わせず自分のペースで就活する
就活の状況を友人と報告・相談しあうのは良いですが、比較しすぎないことは大切です。
周りを気にしてもキリがありませんし、就活に成功している人ばかりが目に入ったら気が滅入って劣等感を感じてしまいます。
人それぞれ目指す道は異なりますし、他人と比較しても自分のためにはなりません。
他人に合わせず、自分のペースで就活するようにしましょう。
自分の就活の原点を振り返る
就活は自己分析を行って、過去の自分や今の自分について深く知ることが重要です。
他人と比較したり、有名な企業に行くのが成功だと思い続けたりして、自分のしたいことを忘れていないでしょうか。
育ってきた環境や経験したことを再認識して、自分について深く理解することで強みも見えてくるものです。
まずは他人の状況や世間の常識などは考えず、「私はこうなりたい、こんなことをしたい」と思うことを紙に書き出してみましょう。
夜更かししない
睡眠不足はストレスの蓄積につながるだけではなく、勉強や仕事の能率を下げてしまいます。
実際に、6時間未満の睡眠を10日間続けると「24時間徹夜したのと同程度の認知機能になる」という研究結果があるのです。
参照元:東洋経済オンライン
「酔っぱらいと同じくらい低いパフォーマンス」になるため、就活もうまくいかなくなります。
面接で自分の意見をしっかりと述べるためにも、1日6時間以上の睡眠をとって頭を働かせるようにしましょう。
就活うつになってしまったときの対処方法
食欲の低下・めまい・ネガティブ思考など、うつの症状が見られたときはどのように対処すれば良いのでしょうか。
ここからは、就活うつになってしまったときの対処方法を解説します。
日光浴をする
日光を浴びると、幸せホルモンと呼ばれるセロトニンが分泌されます。
セロトニンはストレスを軽減させる作用があるので、恐怖や不安な気持ちを和らげることが可能です。
セロトニンの分泌が活発になると、精神を安定させる効果があるだけではなく、日が沈んだ後にメラトニンの分泌量も増えます。
メラトニンは体内時計を調整し、自然な眠りを誘う作用がある睡眠ホルモンと呼ばれています。
日光浴をすることで2つのホルモンの分泌が活発になるため、精神が安定し睡眠リズムが整いやすくなるでしょう。
姿勢を良くする
姿勢が悪いと自律神経のバランスが乱れる要因になります。
呼吸をするときに骨や筋肉の可動範囲が狭まり、体内に入れる空気の量が減ってしまいます。
その結果呼吸が浅くなって交感神経が優位な状態が続いたり、血液の流れが悪くなったりして、自律神経のバランスが崩れてしまうのです。
なるべく腹筋に力を入れて背筋を伸ばし、姿勢を良くすることを心がけましょう。
悩み事・不安なことを就活に悩んだ経験を持つ仲間や先輩に相談する
悩み事や不安なことは、就活経験のある仲間や先輩に相談するのがおすすめです。
就活経験をしてきた方は、就活の辛さや乗り越える方法を知っています。
「同じような経験をしたから、その気持ちわかるよ」のように親身になって聞いてもらうことで、自然と気分も和らいでいきます。
もし周りに話せる相手がいない場合は、就活SNSやアプリなどを活用してみましょう。
選考結果と自分の能力を連動して考えない
- 「自分の能力不足で選考に落ちた」
- 「努力が足りなかったから採用してもらえなかった」
就活うつのときは上記のように考えて、さらに気分が滅入ってしまいがちです。
しかし、企業は学生の能力だけではなく「学生の人柄が社風に合うか」、「相性が良さそうか」などの基準でも判断しています。
そのため、学生の能力や努力だけではどうにもならないケースもあるのです。
「自分とその会社には縁がなかったから落ちただけだ」と捉えることで、自信を取り戻しやすくなります。
睡眠時間を十分に摂る
睡眠不足はストレス蓄積に大きく影響し、ネガティブ思考の原因にもなります。
睡眠時間が6時間未満になると、日中眠たく感じるだけではなく、脳機能が低下するという研究結果もあるほどです。
参照元:東洋経済オンライン
うつになると不眠症の症状が出て寝つきが悪くなると言われていますが、まずは生活リズムを整えて1日6時間以上睡眠をとれるようにしましょう。
肉体の疲労をとり精神的ダメージを回復させるようにするのが大切です。
インターネット・SNSのネガティブな情報を遮断する
インターネットやSNSで就活と入力すると「うつ」や「死にたい」などのネガティブな言葉が並び、ダメージを受けやすい情報に溢れています。
「このまま見ていると自分も影響されるかも」と感じたら、しばらくインターネットやSNSをやめてみることがおすすめです。
知らなくても良い情報を遮断することで、ネガティブな感情に引っ張られることがなくなり、精神的に安定しやすくなります。
空いた時間は自分の趣味に没頭するなど、気持ちが安らぐことに費やしましょう。
運動する
鬱々としているときには頭の方に血流が回ってないので、運動が効果的です。
運動は抗うつ剤よりも効果的で再発率が低いと言われており、運動するだけで就活うつが治る人もいるほどです。
吐き気やだるさで外に出ることさえ億劫かもしれませんが、ひきこもっているとますます気分が落ち込み、負のスパイラルに陥りかねません。
少しだけ起き上がって、下記のような軽い運動に取り組んでみましょう。
- 軽いジョギング
- ストレッチ
- ヨガ
例えばテニスだったら、良いショットを打ったら「意外といけるじゃん!」というポジティブなフィードバックを頭に入れることで脳が活性化していきます。
また筋トレやランニングでもアドレナリンが出てくるので、うつ対策に非常におすすめのスポーツです。
リフレッシュ・気分転換する時間を設ける
「就活うつになりかけているかも」と思ったときは、リフレッシュや気分転換する時間を設けるのがとても大切です。
就活うつの状態で無理して頑張り続けると症状が悪化して、実力が発揮できず、本来ならば通れたであろう選考に落ちてしまう恐れもあります。
下記のような時間を意識的に作り、少しだけ就活から離れてみましょう。
- 友人や家族と遊びに行く
- 行ったことのない場所に出かける
- ハーブティーなど気分が落ち着く飲み物を飲む
ストレスの原因である就活から離れる時間をとることで気分転換でき、パフォーマンスを上げやすくなります。
就活を一時中断する
就活うつの症状がひどい場合は、思い切って就活を一時中断するのも一つの手です。
就活をストップするのは抵抗があるかもしれません。
しかし、パフォーマンスが十分でない状態では、就活で良い結果を得るのは困難です。
たとえ内定をもらったとしても、働ける状態にならない可能性もあります。
自分の体を第一に考えて、就活を一時中断することも視野に入れましょう。
就活でうつになったら専門家に相談しよう
就活うつになったときは、自分で対処しようとせず専門家に相談しましょう。
いきなり精神科に行って抗うつ剤を飲む就活生も多いですが、余計に症状が悪化してしまう恐れもあります。
早めに就活の専門家やキャリア支援のプロに相談し、第三者だからこそ言える客観的な意見をもらいましょう。
現状や悩みを打ち明けることで心のもやもやが晴れ、症状が回復する場合もあります。
実際に就活の専門家に相談することで気分がすっきりし、内定をもらえるようになった就活生は多いです。
私自身も就職留年してしまったときは周りに同期がいませんでしたが、プロの方が親身になって相談に乗ってくださったおかげで、就活うつが少しずつ改善して前向きな就活を再開できました。
うつ状態でも就活を成功させたいときにおすすめの方法
就活うつの状態であっても「わかっているけど、どうしても就活は続けたい」という学生も多いのではないでしょうか。
就活うつの状態や、少し回復したものの万全の状態ではないときの就活方法を紹介します。
逆求人サイトの活用
1つ目の方法は、逆求人サイトを活用することです。
逆求人サイトとは企業が学生の特徴を見て、採用したいと思ったときにオファーを出すサービスのこと。
そもそも就活は企業と学生がマッチングするための機会です。
そのため企業は能力が高い学生よりも、「自社の雰囲気に合って活躍してくれそうな学生」を求めています。
逆求人サイトを活用することで、自分とマッチング精度の高い企業からスカウトが面接できるので、採用される可能性も高まります。
今まで気がつかなかった優良企業と出会えるケースもあるので、興味がある方は利用してみましょう。
就活塾・就職エージェントの活用
有料の就活塾や無料の就職エージェントなど、就活のプロに相談することもおすすめです。
業界の特徴や志望企業の対策方法などを教えてもらえるため、就活をスムーズに進めやすくなります。
就活塾・就職エージェントそれぞれで受けられるサービスは、下記の通りです。
就活塾 | |
| |
就職エージェント | |
|
就活塾や就職エージェントによって詳しいサービス内容が異なるケースもあるので、公式サイトをチェックしてみましょう。
治らないと内定できないので休学もアリ
なかなか就活うつが治らない場合は、休学することも選択肢の一つです。
例年6~7月頃になると、理系の研究室や文系のゼミに行くのをためらう人が出てきます。
進路が決まっていないと、周りに変なことを言われるのが恥ずかしくてメンツも立たない上、教授に何て言おうかと悩んで行きづらいですよね。
そんなときは休学を考えてみるのもありです。
中途半端に休んだところで、就活うつの症状から完全に回復しないと就活はうまくいきません。
ゆっくり落ち着いてから就活を再開してみましょう。
また「どうしてもここじゃなきゃ駄目だ!」という企業がなく、そもそも就職したくない場合は、視野を広げることもおすすめです。
就職にこだわらなくても起業やフリーランスなど、稼ぐ手段は多くあるので、就職しなかったくらいで人生は終わりません。
専門家に相談するなどして今一度自分とじっくり向き合い、納得のいく今後の生き方を模索してみましょう。
もし「就活うつがひどくて死にたい……」と思い詰めている方は、下記の記事をご一読ください。
→就活で死にたくなる4つの原因と解決法を東大卒が実体験付きで解説
まとめ
今回は就活うつの原因や予防方法、かかってしまった場合の対処法について解説しました。
最後にこのページの内容をまとめましたので、ぜひご覧ください。
- 就活生の7人に1人がうつ状態になる
- コロナ禍で友人や他の就活生と接する機会が減り、うつにかかりやすい環境になっている
- 真面目で完璧主義な人や、他人と比較しがちな方は就活うつに陥りやすい
- 自分のペースを守り、適度に息抜きすることが大切
- 自分一人で抱え込まず、就活塾やエージェントを活用するのも効果的
- どうしても就活うつが回復しない場合は、就活の中断や休学も視野に入れる
就活に励んでいる学生なら、誰もが就活うつにかかってもおかしくありません。
まずは一度心と体を休める時間を作り、周囲の人の力を借りながら回復を目指しましょう。
少しでも「就活のプロに、今の状態や今後の進め方を相談してみたい」と思った方は、下記の記事を参考にしてみてください。