就活全落ちした人間が語る、無い内定の6つの要因

春山
就活全落ちなんて考えるだけでぞっとする…
富田
最近よく聞く無い内定」ってやつだね。でも、たくさん受けてればどこか1つくらい受かるでしょ。
白河

いえ、それがそうもいかないものなんですよ。

私の友人に、現在は無事コンサルタント業をやっているけど、昔就活で全落ちを経験した人がいます。

就活で全落ちしてしまう人、意外と多いんですよ。

春山
ええ! そうなんですか? なんだか他人事じゃなくなってきた!
富田
実際そうなると、「もう自分はどこにも行けないかもしれない…」とか思って心が折れそうだなぁ。
白河

そうなんですよ。彼女は書類選考Webテストは通過しても面接で落とされ続け、人格を否定されているようで精神的に苦しかったと言っていました。

今回は彼女に取材して、「もう自分と同じような経験をしてほしくない!」ということで、たくさんのことを話してもらいました。それをもとに就活全落ちの原因、そして全落ちしてしまったらどうしたらいいかを考えていきましょう!

この記事での登場人物の紹介

富田:理工学部の3年生。自己主張は苦手だが心根は優しい草食系男子。メーカーを志望して就活をしている。

春山:経済学部の3年生。あだ名はハルちゃん。明るくハキハキしていて「考えるより動け!」の行動派。母子家庭出身で、化粧品や日用品など女性を対象とした仕事に就きたいと考えている。

白河:社会人3年目のヘッドハンター。ホワイトアカデミー在学中に内定をもらった東証一部の人材系企業で勤務。ホワイトアカデミーとは、特別講師という形で現在も付き合いが続いている。

この記事の内容はこちらの動画でも解説しています↑

試行錯誤の就活をするも全落ちした6つの要因

頭を抱えて悩む女性

まず、簡単に彼女の就活情報をご紹介しておきます。

  • 学歴:某公立大学人文系学部
  • 受けた企業規模:大企業→中小・ベンチャー企業
  • 受けた業界:外資系金融・コンサル→日系経営・ITコンサル→IT・コンサル(ベンチャー)、スポーツ業界

最初だけ外資系偏重だったようですが、その後は業界を絞り過ぎず、広げ過ぎずの就活をしていました。

スポーツ研究室所属でしたので、スポーツ業界も見ていたみたいです。

結果、大手中小含め20社ほど全落ち。その後もいくつか受けるものの、ほとんどが面接落ちで内定は1つも取れませんでした

気を取り直して2度目の就活をするも15社連続で落ち続けてしまったようです…

さて、この就活の何がいけなかったのでしょうか。彼女の実例を元に、就活全落ちを招いてしまう要因を解説していきます。

要因①自己分析不足

白河
就活で全落ちした彼女ですが、実は1年生の早い時期から大学の低学年向けキャリアセミナーに参加したりして就活の下準備は進めていたんですよ。
春山
就活は早めにやったもの勝ちって聞くけど、早めにやっても全落ちするってどういうことなんですか?
白河
ただ早く始めただけではダメなんです。就活には鉄則があり、最低限それはやらないと就活で失敗しやすくなります。彼女はその中の1つの「自己分析」をやっていなかったんです。
春山
自己分析って自分が本当は何がしたいのかとか、自分の強みを見つける分析だよね。
富田
うん。よく就活本なんかについてるシートとかWebで診断できるやつだったと思う。
白河

その通りです。

自己分析は、自分を客観視して自分に合った企業選びや就活の方針を立てるのになくてはならない要素です。

しかし、彼女は「外資系は実力主義!」というのをいいことにWebテストケース問題・フェルミ推定の勉強こそしても自己分析は全くと言っていいほどしていなかったようですね。

実質、志望動機など無かった彼女は企業の求める人物像にひたすら合わせにいく内容を書いていました。

富田
たしかに、それだと就活の方針が立ってないわけだから就活が上手くいくはずないですね。
白河

ええ。そんな彼女に追い打ちをかけたのが、エントリーシートの添削をお願いした大手コンサル会社に内定した先輩でした。

その先輩は彼女に「内容がパッとしないから実績つけたほうがいいね。」とアドバイスしたらしく、そのため、ますます彼女は「実力主義」「成果主義」に傾き、ビジネスコンテストに出場するなどといった実績作りに走ってしまっていました。

そのため、自己分析をないがしろにしたまま就活が始まってしまったのです。

「もっと早くに自己分析について就活塾で見てもらえば、こんな初歩で躓かなかったのに」と彼女は言っていました。

要因②コミュニケーション力・論理性不足

コミュニケーション力
白河
就活においてコミュニケーション力論理性が重要なのは分かりますよね?
春山
はい。面接での受け答えとかグループディスカッションの時に上手く話を伝えるのは、相手の理解しやすさだけじゃなく、印象の良さでも結構大切だと思います。
富田
論理性がなかったりコミュニケーション力がなかったりすると、信頼関係築けなさそうですしね。
白河

そう。でも、彼女はこの能力も不足していました。最初に外資系就活セミナーに行った時のグループディスカッションでは、他の学生に圧倒され、「全然喋ってないね」というフィードバックをもらう始末だったそうです。

そして、このままではいけないと思った彼女は、何度も就活エージェント企業主催のセミナーに通いトレーニングをしました。その甲斐あって、グループディスカッションに関してはだいぶ改善されたようです。

春山
じゃあ、残った問題は面接ですね。
白河

そうなんです。彼女はもともと話すのが苦手な上に面接で緊張して頭が真っ白になり、的外れな答えをしてしまうことが多かったと言っていました。

的外れな答えを喋り、話の途中で面接官に「さっきの質問聞いてました?」と言われた瞬間に「ああ、終わった…」と思ったそうです。

実績経験以上に質問に対して的外れな回答をすること、論理的に答えられないことの方がよほど致命的なのですよ。

要因③就活軸がぶれている

白河

彼女はミーハー就活を反省し、自分にはコンサルやITがよいのではないかとなんとなく考え、コンサルとITの2軸で就活を始めました。

しかし、そもそも自己分析がきちんとできていないので、この業界に絞った根拠がありませんでした。

春山
根拠もなく業界を選ぶと、志望動機がブレブレになりそうですね。
白河

その通り。「人の成果に貢献できる仕事がしたい」といつも言っていましたが、これは「うちの会社でなくてもいいんじゃない?」と、まさにそこを指摘されてしまったみたいですね。

これは典型的ダメ志望動機です。

富田
これなら個別面接で落とされるのも当たり前ですね。
白河

「軸がぶれているから」といってITとコンサルに絞った彼女でしたが、「やはり自分に合わないのではないか」ということで、自分の研究内容と近いスポーツ業界に流れるというよく分からない行動をとってしまったのです。

もっと早くに就活軸について詰めておけばよかったと今では後悔しているみたいです。

要因④成果至上主義

成果至上主義
白河

彼女は最初に外資系に絞って就活していたこともあり、「とにかく実力主義! 成果が第一!」という考え方がなかなか抜けませんでした。

落ちるのは全て自分の実績が足りないせいだと考え、自己分析コミュニケーション力といった要素にはあまり目を向けなかったのです。

春山
さっき言っていた、就活で大事なものが見えなくなっていた理由は「成果至上主義」という考え方だったんですね。
白河

就活というと、よく大学などで「就活で話せることを作っておきましょう」と言われ過ぎて実績をつけることばかり考えてしまいます。

そのせいもあり、目に見える成果をかき集めるような就活準備をしてしまう人がかなりいるんですよ。

彼女も同じように、とにかく実績をつけるためにインターンの選考を受けまくったり、ビジネスコンテストに参加したりしました。

富田
それで、何か実績はついたんですか?
白河

いえ、そう簡単にはいきませんでした。頑張ってもあまり良い結果は出ず、その度に「自分はダメなんだ…」とますます自信を無くすという悪循環に陥っていたんですね。

その上、面接でも大したことの無い成果を必死になって伝えようとするので、あまり印象が良くなかったのでしょう。

春山
たしかに、成果至上主義だと実績という視点でしか物事が見れない上に、他人とばかり比較して自信がなくなりそう…
白河
ええ。もし彼女が最初から就活スクールなどの就職支援をしてくれるような機関にお世話になっていれば、こういった勘違いをすることはなかったと思います。

ちなみに就活の面接で伝えると有利になる経験について、以下にまとめてありますのでご参照ください。
就職活動の面接で話すと効果的な経験とは?

要因⑤エネルギー値が低い

白河
企業が重視することの1つには「企業への熱意」がありますね。
春山
人事やってる先輩によく聞きますね。面接で企業に対する熱意が感じられる人は、やっぱり採りたくなるって言ってました。
富田
面接官も人間だし、企業への思いが強い人が来てくれたら嬉しいと思うだろうしね。
白河

そうなんです。実際、熱意をしっかり伝えられたら他の就活生と大きな差をつけられるはずです。

でも、普段の彼女を見ていても分かるのですが、企業はおそらく彼女からはそういったエネルギー熱量といったものが感じられなかったのだと思います。

彼女は普段からあまり感情が表に出ず「何を考えているのか分からない」タイプでしたから、面接では無表情な自分を改め、緊張で強張りながらも作り笑顔を貼り付けていたと言っていました。

富田
うーん、それは逆によくないかも。
春山
話で聞くとそう思うけど、実際はみんな作り笑顔しがちだよね。
白河

ええ。しかし、たとえ自然な笑顔でも、ずっと笑っている人というのも人は不自然に思うものです。

それよりも自然な表情ハキハキと喋るようにしたほうが印象は良かったでしょうね。

元気さ、はつらつさというのは若い大学生の唯一のアドバンテージとも言えるでしょう。実力では中途採用には敵わないに決まってます。

新卒ならではの強みを出せないと、新卒市場では不利になってしまうのです。

要因⑥絞りすぎ

絞り過ぎ
白河

特に根拠なく業界を絞ってしまったり、大手企業に絞ってしまったりすると、そもそも母数が少ないので「どこかは受かる」といったことも無くなってしまいます。

彼女も最初は外資系に絞り過ぎていました。その後、視野を広げましたが、別の要因でまた「絞りすぎ」になっていました。

あまりにも落ちるので、「もうこれ以上落とされたくない…」という心理から、受ける企業を極端に絞ってしまったのです。

春山
20社しか受けてないって結構少なめだなって思ってましたけど、根拠もなく業界絞ってたことと、もうこれ以上自分を否定されたくないという心理のせいだったんですね。
富田
最近は30~55くらい受けるって聞くし、それと比べるとたしかに少ないですね。
白河

そうなんです。そうすると、落ちた時にあとが無くなってしまい、気付けば内定0という事態になってしまいます。

就活はマッチングですから、数を打たないと当たらないという側面もあります。

受けた企業が少なければ全落ちになる可能性も高くなるのです。まずは視野を広げることが大切です。

公務員に志望を絞って試験に注力していたけれど、全落ちしてしまった…という就活生が、次に何をすべきか以下にまとめております。
公務員試験に全落ちしたらどうしたら良い?

やるべきこと3つ

人差し指を指す女性

やるべきこと①要因を特定する

就活で全落ちするのには理由があります。

エントリーシートで落ちるのは文章が良くないのか、軸がなくて志望動機が弱いのか

面接で落とされるのならコミュニケーション力か軸が無いのか、論理性が無いのか…

というように、考えられる要因を特定し、その対策を打ちましょう。

白河

就活は正解が無いので試行錯誤するしかありません

まず仮説を立ててそれに対する施策を打ち、その結果を反省してまた新たな仮説を立てる…その繰り返しになります。

やるべきこと②軸を見つめ直す

軸を見直す就活生

ほとんどの就活生の悩みは就活軸を見つめ直すことで解決しています。

とにかく数打ってみよう、といった施策ではなく、自分にとって何が重要なのか、どんな適性があるのかを知り、それを元にして戦略的に就活をするということです。

市販の自己分析本ではよく分からない人も多いと思います。

市販の自己分析本が信用できない場合は、ホワイトアカデミーの無料相談会に参加してみてください。

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やるべきこと③社会人に相談する

就活全落ちする人の多くは社会人からのアドバイスをもらっていません

学生同士でフィードバックをし合えば、早くから準備しているだけで「すごーい!」と言ってもらえるかもしれませんが、大切なのは評価をするのは面接官、つまり大人であるということです。

ズバズバ指摘されることに慣れてなかったり、プライドが許さなかったりして、社会人にアドバイスを求めないのはもったいないです。

それで全落ちしたら元も子もありません。

できない自分を受け入れ、信頼できる大人に相談しましょう。

白河
社会人には学生同士にはない視点がありますし、見ている基準も全然違うので、一度は絶対に相談してアドバイスをもらっておくべきです。

早くから就活を始めた人は要注意!

おすすめの大手の就活塾

「早くから就活を始めれば早く終わる。」
「早く始めれば皆より一歩リードできる。」

これは間違いではありません。しかし、早く始めた人にありがちな、ある落とし穴があります。

早くから始めている人は、皆が就活を始めたタイミングにはすでに志望動機や学生時代頑張ったことをすらすら答えられるでしょう。

学生の中ではそれだけで「すごい!」と言われるかもしれません。

就職エージェントも同じような反応をしてくれるかもしれません。

しかし、学生の中で評価されることと社会人に評価されることは違います。

初期に褒められたことで「自分はできている!」と思い込み突っ走ってしまうと、成長の無いまま選考に臨んで失敗します。

聞こえの良いことを言ってくれる人ばかりといるのではなく、耳が痛いことを言ってくれる人にアドバイスを求めに行けるかどうかがその後の就活を左右します

親、OB訪問、就活塾…使えるものは全て使って内定を獲得してください。

白河
彼女も学生の中では「すごいね! 就職ぜったい一番に決まるよ!」なんて言われていたので、思いあがって他のことをないがしろにし過ぎてしまったんです。
春山
「自分はこれで就職は絶対大丈夫!」なんて思っていると、まわりが注意してくれない限り自分に何か決定的に足りないものがあっても気づけなさそうですね。

なお、就活塾に通った方が良い学生や、そのタイミングについて以下にまとめておりますので、是非ご参照ください。
就活塾に通うべき人の特徴と、そのタイミングとは?

働くことはできる

窓際でミーティングする人

就活で全落ちすると、まるで人生終わったかのように言う人がいますが、就活全落ちしても人生終わりではありません。

彼女は、就活の軸を専門コンサルタントの方と一緒に作り上げていった結果、就活ではなくフリーランスとしての道を歩むことになりました。

起業している人の中にも「アルバイトでは落ちこぼれだった」「会社では馬鹿にされていた」という人はたくさんいます。

就活はあくまで仕事を得るための1つの手段に過ぎません。現代は多様な働き方が溢れる時代。就活ばかりにとらわれず、他の働き方も視野に入れてみてくださいね。

一から出直そう

カバンを持つ女性

ここまで就活全落ちというなかなか悲惨な経験から得た教訓を皆さんにお伝えしてきました。

最後に、このページの内容をまとめます。

  • 就活で落ちる要因は以下の6つ ①自己分析不足 ②コミュニケーション力・論理性不足 ③就活軸がぶれている ④成果至上主義 ⑤エネルギー値が低い ⑥絞りすぎ
  • 全落ちした人がやるべきことは以下の3つ ①要因を特定する ②軸を見つめ直す ③社会人に相談する
  • 早くから就活を始めた人は、耳が痛いアドバイスを言ってくれる人の声も聞いた方が良い
  • 就活は仕事を得るための手段の1つに過ぎない

落ちてしまった事実よりも、何が原因でどう改善していくべきかを直視できる人は確実に成長しますし、彼女自身、全落ちした原因を考える中で色々なことを学ぶことができたでしょう。

しかし、はっきりと言いますが、就活では全落ちしないに越したことはありません。

彼女の弁明みたいになりますが、就活で全落ちする人というのは、能力が低いわけでも人間性が低いわけでもなく、単純に就活の準備が不十分であるケースがほとんどです。

このことを考えると、就活で全落ちをしたくないのでしたら、今すぐにでも就活の準備を始めるべきですし、仮に既に全落ちを経験しているor経験しそうということでしたら、心を新たにゼロから就活の準備をし直して次の就活に備えるのが一番です。

なお、就活でやるべき準備の中身を知りたいのならホワイトアカデミーの無料相談会に参加してみることをお勧めします。

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