最終更新日 2025.03.04
業界研究
就活生が企業に求める3Tとは?人気企業ランキングから読み解く今時の就活事情
「最近の学生は企業に何を求めているんだろう?」
そのように考える社会人や企業の人事担当者は多い。
求めているニーズがわかれば、それを満たす形での採用活動や人事戦略を立案・実行することで成果を得ることができるため、当然の反応だ。
本記事では、毎年200名以上の学生を実際に指導し、なおかつ3万人以上のチャンネル登録者のあるYoutubeチャンネル「就活塾ホワイトアカデミー」を運営する私が、昨今の就活生が企業に求めていることについて解説する。
チャンネルには毎日50を超えるコメントが寄せられるので、その内容も踏まえて本記事を執筆した。ぜひ最後まで読んでほしい。
この記事を書いた人
東京大学工学部卒。大手一流ホワイト企業の内定請負人。就活塾「ホワイトアカデミー」を創立・経営。これまで800人以上の就活をサポート。塾はカリキュラムを消化した塾生のホワイト企業内定率100%を誇り、カリキュラムを消化したにもかかわらず、ホワイト企業の内定が出なければ費用を全額返金する返金保証制度を提供中。2019年に『子どもを一流ホワイト企業に内定させる方法』(日経BP刊)を出版し、「親が子育ての集大成である"就活"に臨む際の必読書」、「これができれば本当に一流企業に内定できる」と話題。塾のYouTubeチャンネルではホワイトな業界の紹介や大手企業の倍率、ESの添削を公開するなど塾の就活ノウハウを一部紹介している。
YouTube: https://www.youtube.com/channel/UCm1vSnSBj7kksfi8GIBnu0g
結論、昨今の学生が企業に求めているのは3Tだ。これは3つのTを頭文字にとった単語の略称であり、それぞれ
・転勤なし
・転職しやすい
・テレワークできる
である。これは数々の学生の相談に乗ったり、YouTubeチャンネルを運営している中で学生が希望条件として寄せるものである。もちろん、年収を条件を上げる若者もいるが、残業をバリバリやってたくさん年収をもらう、という考えを持つ若者は昨今は少数派になっている。
それよりも、ワークライフバランスを重視して、仕事も余暇も楽しみたいという若者が多く、国家が成熟した日本ならではの世相を表していると言える。
では、なぜこのような3Tが求められているのか。
まず、転勤を忌避するのは首都圏で生まれ育った若者が増えていることが大きい。早稲田大学や慶應義塾大学は10年前は地方出身者と首都圏出身者の割合が5:5だったが、昨今は2:8となっている。
インフラが発達した便利な東京に生まれ、娯楽や新しいカルチャーに溢れた大学生活を過ごした学生が、過疎で衰退気味の地方に配属されることは許容し難い。地方には友達もおらず、ネットワークもないため、それもまた学生を不安にさせる。
次に、転職しやすいことを望んでいるのは将来への不安からである。日本経済の先行きが明るくない中で育ってきている今の若者は、会社に何かあってもどこにでも転職できるスキルや職務経歴が身につく会社を望んでいる。
そしてテレワークを求めるのはコロナの影響がある。自宅で大学の講義が受けられ、可処分時間が増えることを実感した大学生は、満員電車に揺られて通勤をすることへの忌避感を持っている。また、共働きをしながら子育てをすることを考えても、テレワークができた方が圧倒的に子育てしやすい。
これらのことから、3Tを求める学生がこれまで以上に増えているのだ。
ホワイト企業ランキングから読み解く3Tを実現できる業界・企業
このことは、従業員からの満足度が高いことで知られるホワイト企業のランキングからも見てとれる。
当塾では毎年、「新卒で入りたいホワイト企業ランキング」を作成している。大手人材会社も似たようなランキングを出しているが、それらは彼らのクライアントがなぜか上位に入っており、恣意的な内容が多い。
ただ、当社は企業から一切お金をいただいていないので、完全にデータに基づいたランキングを作成・公表できる。
このランキングは給与などの待遇、従業員満足度、成長環境や残業時間、財務指標をもとに算出しているが、その趨勢を見ていても如実に3Tを実現できる会社が多くランクインしているのだ。
具体的には、IT業界が挙げられる。ITコンサルと合わせると、4割もの企業がTOP100にランクインしているが、その最たる理由は、IT業界が3Tを実現できるからなのだ。
IT業界は東京や大都市に集積しているため転勤がなく、身につけたプログラミングスキルやプロジェクト経験が職務経歴書に書けるため転職しやすい。そして何より、在宅でのテレワークが可能である。
加えて、年功序列的な価値観が薄く昭和の体育会チックな会社も少ない。そして外資に至っては非常に高額の賃金が支給される。グーグルのエンジニアに至っては初任給が1300万円である。
これらのことから、多くの企業で従業員からの満足度が高くなっているわけである。
以上、今回の記事では昨今の学生が求める企業の条件である3Tについて解説した。
とはいえ、ITやコンサル業界を中心と知る3Tを実現できる会社は人気なだけあって、選考難易度が高い。加えて、専門的な用語(RPAやスコープ)が多く、これからこの業界を目指す学生にとっては障壁があることも事実だ。
もしあなたがこれらの壁を乗り越えて3Tを実現できる会社に行きたいのであれば、ぜひ就活塾ホワイトアカデミーを頼ってほしい。
当塾では毎年、100名以上の学生を3Tが実現できる企業に内定させている。業界に特化した指導も受けられるので、興味がある人はまずは無料相談会に来てほしい。