最終更新日 2021.03.03
既卒・就職浪人生向け
いつまでも親はいない!働かないニートの息子・娘を自立させる方法と接し方の注意点
「うちの息子(娘)はもう大人なのに、無職で家に引きこもったまま……」そんな悩みを抱える親は少なくありません。
総務省統計局の調査によると、2022年時点での日本のニート(若年無業者)の総数は約57万人。
(参考:
総務省統計局「労働力調査(基本集計)2022年(令和4年)平均結果」)
決してニートは珍しくない人数で、社会問題の一つと言っていいでしょう。
ニート状態が長引くと、将来の不安が募るばかりですが、頭ごなしに叱ったり無理に働かせようとしたりするのは逆効果になることも。
では、親としてどのように接し、どんなサポートをすれば子どもが自立に向かうのでしょうか?
本記事では、ニートの息子・娘を自立させるための具体的な対処法や、接し方のポイントについて詳しく解説します。
この記事を書いた人
東京大学工学部卒。大手一流ホワイト企業の内定請負人。就活塾「ホワイトアカデミー」を創立・経営。これまで800人以上の就活をサポート。塾はカリキュラムを消化した塾生のホワイト企業内定率100%を誇り、カリキュラムを消化したにもかかわらず、ホワイト企業の内定が出なければ費用を全額返金する返金保証制度を提供中。2019年に『子どもを一流ホワイト企業に内定させる方法』(日経BP刊)を出版し、「親が子育ての集大成である"就活"に臨む際の必読書」、「これができれば本当に一流企業に内定できる」と話題。塾のYouTubeチャンネルではホワイトな業界の紹介や大手企業の倍率、ESの添削を公開するなど塾の就活ノウハウを一部紹介している。
YouTube: https://www.youtube.com/channel/UCm1vSnSBj7kksfi8GIBnu0g
効果的な状況の改善方法は息子・娘がニートになった状況で変わる
「まさか自分の息子・娘がニートだなんて」と思う親は多いでしょう。
ここでは、ニートになってしまった代表的な原因と対策を紹介します。
「学校を卒業し無事に就職。そこまでは良かったけど、すぐにやめてそのままニートになってしまった」
こういうケースがあります。理由は様々あるでしょうが、例えば以下の理由が考えられます。
- 入社した会社がサービス残業当たり前のブラック企業だった
- 人間関係が上手くいかなかった
- 仕事内容が肌に合わなかった
このような事例だと、お子さん自身に改善する点がある場合と、会社が悪い場合もあるため、一概に言い切れない部分はあります。
会社がブラックだった、人間関係が悪かった、という場合は、その会社は悪かったのでしょうが、そういう会社ばかりではありません。
少し休んでまた就活し直す元気が出るまで見守っても良いでしょう。
「学校を卒業したまではよかったが、その後ずっと働いていない」こうしたお子さんもいます。
もちろん、お子さんにも思うところはあるでしょう。例えば「働くことそのものに意味を見出せない」「正社員はキツそう」などです。
働くことそのものが不安な状態なら、アルバイトから始めてみるのも一つの方法です。それに、正社員はキツイ、というイメージがあるならなおさらです。
まず社会に出て自分で働いて稼ぐ、という行為そのものをしてみると、視野が広がるかもしれません。
「中学・高校のときから不登校。そのまま引きこもりニート」というお子さんの事例も聞きます。
こうした場合は、事情次第では簡単に解決しないでしょう。例えば、学校に馴染めず数年間引きこもってしまっている場合です。
今すぐに働きなさい、といってもなかなか動き出せないでしょう。そうした場合は、働く前に就労支援施設に行くなど、ゆっくり社会に馴染んでいく手段を考える必要があります。
「病気やケガで入院。その後に退院したが、そのまま社会に出られずニート」こういう事例もあります。
この場合、病気やケガの現状にもよるかと思います。今は健康なのか。回復しているのか。外出して働ける身体なのか。ということを医師と相談しないといけないケースもあるでしょう。
健康状態が問題ないなら、上記と同じように就労支援施設に行くといった方法も視野に入れる必要があるでしょう。
「学生時代は活発な子供だった。でも今はニート。正直言って息子・娘が何を考えているかわからない」こうしたケースもあります。親から見て問題がわからない分、根が深いとも言えます。
おそらく素直に働かない・働けない理由を聞いても、答えてくれないでしょう。親から見て、心身の健康が問題ないなら、見守ることも一つの方法です。
あるいは「●歳までは家に居ても良い。それ以降は自活しなさい」と期限を決めるのも有効でしょう。
息子・娘がニートになった原因が親にある可能性がある代表的なケース
息子・娘とはいえ一般的には、20歳過ぎれば、もう親のせいにできない年齢です。そうはいっても「三つ子の魂百まで」という言葉がある通り、幼少期・思春期の教育は無視できません。
ここでは、親に問題があるとすれば、どういうことが考えられるか挙げていきます。
親が過保護・過干渉で、それに反発するかのようにニートになってしまう子供がいます。
近年では、塾通い・習い事が珍しくない時代になりました。忙しい小学生であれば、月曜日・火曜日は塾。水曜日・木曜日は水泳。金曜日・土曜日はピアノのレッスン。日曜日も塾。
このようなスケジュールなので、友達と遊ぶ時間がない、という子供もいると聞きます。いわゆる教育ママのような親元で育ってしまったケースです。
こうした子供は「親の敷いたレールを走ることは上手いですが、自分自身でレールを敷くのが苦手」なことがあります。そして社会人になり、自分自身で決断できずニートになってしまう、ということが考えられます。
上記の過干渉とは逆で放任主義も、ニートになった原因として考えられます。例えば「あなたの好きにしなさい」という言葉をかけたとします。
このときの親の気持ちが、子供を信頼しているのか、それとも興味が薄かったのか、ということです。中学・高校くらいのある程度の年齢になっていれば、親に任せてもらえた、という信頼の証と思うかもしれません。
ただ、小学生の幼い頃からこのような状況だと、自分で考えて判断できる年齢でないことから、何をしていいのかわからない状況になってしまいます。結果、ニートになってしまう可能性はあるでしょう。
学生時代は成績優秀。学力テスト上位でスポーツ万能。こうした子供がニートになることがあります。学生時代の素行から見ても「まさかあの子が」と驚かれるケースです。
こうした子供は、学校の試験・評価に対しては優秀といえます。社会に出ると、ペーパー試験で昇進・昇給が決まるわけではありません。人間関係のしがらみもありますし、年功序列が色濃く残っている会社もあります。
こうした状況で、自分自身を信頼できない、つまり自己肯定感が低いケースがあります。
親が日常的に
- 「仕事はつらいものだ」
- 「上司が理不尽でストレスが溜まる」
- 「こんな会社、辞めたい」
などとネガティブな発言をしていると、子どもは働くことに対して否定的なイメージを持つようになります。
また、親自身が頻繁に転職を繰り返したり、仕事に対する愚痴ばかりをこぼしたりしていると、「社会に出てもどうせ苦しいだけ」と思い込み、働く意欲を失ってしまう可能性があります。
特に、子どもが進路を考える時期に「どんな仕事をしても結局大変だから」とか「会社なんてどこも同じ」といった言葉をかけると、前向きにキャリアを築こうとする気持ちが育ちにくくなります。
親が子どもに対して過度な経済的支援を続けると、「働かなくても生活できる」という状態が固定化し、ニート状態が長期化する要因になります。
たとえば、成人後も毎月の生活費を負担し続けたり、お小遣いを与えたりすることで、子どもは金銭的な不自由を感じることなく、就職や自立の必要性を実感しなくなります。
また、欲しいものを親が買い与え続けると、努力してお金を稼ぐという意識が育ちにくくなります。
さらに、親が「今の時代は仕事がないから仕方ない」「無理に働かなくても、なんとかなる」といった姿勢でいると、子ども自身も「このままでいいのでは?」と思ってしまい、自立に向けた行動を起こしにくくなります。
経済的な援助がまったく不要というわけではありませんが、少しずつでも「自分の生活は自分で支える」という意識を育てることが大切です。
20歳過ぎたお子さんは、世間的には立派な大人。いつまでも親や他人のせいにはできない年齢です。
ここでは、親ではないお子さん自身にニートの原因がある場合、そのような理由か解説します。
お子さんは、幼少の頃から外に出てみんなで遊ぶより、家で一人で過ごしているタイプでしたか?もしそうであれば、もともとコミュニケーションが苦手で、社会生活に馴染めなかったのかもしれません。
このような事情であれば、親や他人のせいというより本人の気質の可能性があります。新しい場所に馴染むまでに時間がかかる性格なのかもしれません。厳しい言い方かもしれませんが、こういう人はお子さんだけでなく、他にもいます。
こればかりは、自分自身で乗り越える問題なのかもしれません。
予定がないと出かけないタイプのお子さんがいます。特に社会生活が苦手というわけではない。人とコミュニケーションを取ることも苦にならない。
でも、平日は仕事・土日休み、などという一定のルーティンがないと、そのまま家にいてしまう。こういう人もいます。こういうタイプのお子さんは、就職活動にキチンと向き合えば、割と早く仕事を決める傾向があります。
就職活動にはいろいろな作業があります。会社説明会に行く。履歴書・職務経歴書を書く。面接に行く。
こうした予定を組みこなしていくうちに、きっといい方向性を見つけてくれるでしょう。
一度就職したものの、職場での人間関係や業務のストレスに耐えられず、短期間で退職してしまうケースは少なくありません。特に、初めての職場で強いプレッシャーを感じたり、上司や同僚との関係がうまくいかなかったりすると、「自分は社会に向いていないのでは」と自己否定に陥り、再就職に対して強い不安を抱くようになります。
また、過酷な労働環境に身を置いた経験があると、「次の職場もまたブラック企業だったらどうしよう」と警戒心が強くなり、就職活動自体を避けてしまうこともあります。
「何をしたいのかわからない」「自分に向いている仕事がない」と感じ、社会に出る一歩を踏み出せない人も多くいます。特に、学生時代に特定の分野に熱中する経験がなかったり、進学や就職を親の意向に任せていた場合、自分の興味や適性を見つける機会が少なく、方向性を見失ってしまうことがあります。
また、世の中には膨大な数の職業があるため、「どれを選んだらいいかわからない」と悩みすぎて動けなくなるケースもあります。「失敗したくない」「合わなかったらどうしよう」と不安になり、選択そのものを先延ばしにしてしまうのです。
この場合、大きな目標を無理に見つける必要はありません。まずは「ちょっと興味があること」「少しでも楽しいと感じること」に目を向け、そこから仕事に結びつけられる道を考えるのが効果的です。資格取得の勉強をしたり、ボランティア活動に参加したりすることで、自分の適性を知るきっかけにもなります。
適応障害や発達特性(ASD=自閉スペクトラム症、ADHD=注意欠陥・多動性障害など)を持つ人は、特定の環境や仕事に強いストレスを感じ、働くこと自体が困難になることがあります。
たとえば、適応障害の人は、特定の職場環境や人間関係に強いストレスを受け、体調不良や意欲低下が起こりやすいです。一度適応障害を経験すると、「また同じことになるのでは」と恐れ、次の職場に踏み出せなくなることがあります。
また、ASD(自閉スペクトラム症)の傾向がある場合、暗黙のルールを理解するのが難しかったり、対人関係の調整が苦手だったりするため、職場のコミュニケーションで苦労することが多くなります。一方で、ルーチンワークや専門的な作業に集中することが得意なケースもあります。
ADHD(注意欠陥・多動性障害)の特性がある場合、ミスが多い、スケジュール管理が苦手、集中力が続かないなどの課題があり、通常の勤務スタイルが合わないこともあります。ただし、創造的な仕事や刺激のある環境では能力を発揮しやすい人も多いです。
参照元:NCNP病院 国立精神・神経医療研究センター 今はニートかもしれませんが、お子さんはお子さんでしっかり考えています。親に言うのは恥ずかしい、進路が明確になってから話したい、などの理由から細かく言わないお子さんもいるでしょう。
ここでは、お子さんがどのように考えているのか、その代表的な事例を挙げます。
「働きたくないわけではない。でも、やりたいことがないから踏み出せない」このように考えて、前に進めないタイプのお子さんがいます。
こうしたタイプは、一度、目標が明確になると強い反面、その目標が見つからないと途端に足が鈍ってしまいます。立派な大人である親世代はわかりますが、そもそも仕事は100%やりたいことを実現できることは、ほとんどありません。
やりたい仕事がない、だから働かない。ということは言い方を変えると、やりたいことしかやらない、という意味にもなります。悪く言えばわがままです。
やりたいことだけではなく、目の前のことから一歩一歩、進んでいくことも時には必要です。
「今はバンドをやっていて、将来は音楽で生活したい」
「役者になって有名になりたい」
こうした夢を追いかけて今はニートという人もいます。
このような場合も、まずは目の前のことをしっかりこなすことが必要です。まず、自分自身で働いて生活する。成人した大人である以上、その上で夢を追いかけても文句は言われないでしょう。
今を時めく有名な役者さんでも、売れない若い頃は、アルバイト生活でその日暮らしだった、という話はよく聞きます。
このような例も、自分で生活しているから成り立つわけです。
夢があるのは良いことですが、それ以前に自分の生活を成り立たせることが、周囲を説得する材料になることを諭すことも必要でしょう。
「自分はヤル気なのに、親が近所の友達と比較してくる」こうしてヤル気を無くしてしまっているケースがあります。
「同年代のお子さんは正社員でバリバリ働いている。それなのにウチの息子・娘ときたら・・・」親としては、このように思う気持ちはわかります。
とはいえ、お子さんにはお子さんのペースがあります。考えもあります。あくまでお子さんの人生がありますから、比較する意味がないことを親は理解しないといけません。
「就活はしてるけど、全然上手くいかない」このように考えて、働けていないニート状態ということもあり得ます。
考えられる理由はいくつかあります。
例えば、こうしたことです。
- 応募先が大企業ばかりで採用基準が高く、不採用の連続
- 履歴書・職務経歴書の内容に問題がある
- 面接が上手くいかない
こういう状況になると、親ではフォローが難しい問題です。
お子さんには就職指導のプロや就活塾を紹介したいところです。
息子・娘がいつまでもニートだと親としては心配になります。
そうはいっても過干渉になっても考え物。子供との接し方を改めて考えてみましょう。
お子さんによっては、幼い頃は親の言うことを黙って聞いていた、という人がいます。そういう人は大人になり、親に意見や考えを話さなくなります。
なぜなら、どうせ親に行っても否定されると考えているからです。親としては、息子・娘の考えを聞きたいところですが、なかなか言ってもらえないこともあるでしょう。
そんな時、自分の行いを振り返ってみると見えてくるものがあります。「もしかしたら・・・」と思うところがあれば、息子・娘の考えを否定しないことから始めましょう。
親世代となると、年齢次第ではバブル期を経験している人がいます。リーマンショック時代に働いていた人も多いでしょう。
今の若い世代、いわゆるZ世代とは、周囲の環境は全く違います。そうなると一般的な価値観も変わっています。世代の違う親の意見を押し付けても時代にそぐわないケースがあります。
それに、細かく言われるような年齢ではないでしょうから、見守る姿勢も大切です。
ニートの息子・娘にアドバイスするなら?考え方を変えるポイント
ここでは、ニートの息子・娘がどのような心構えで日々を過ごしていけばいいのか解説します。
「他責にしない」という視点は、ニートの息子や娘へのアドバイスとして有効です。
息子・娘とはいえ、20歳過ぎたいい大人。原因を他人や環境に求めるのではなく、自己の行動や意識に目を向けることが求められます。
自分の状況を他人のせいにすると、いつまでも前に進めません。
一方で、自己の責任を認め、自分の力で状況を改善しようとする姿勢は、自己肯定感を高め、自信を取り戻すきっかけになります。親としては、他責をすることの危険性を理解し、自己責任を持つことの重要性を伝えること。
そして成功体験を積むことで、自信を取り戻すサポートを行いましょう。
ポジティブな気持ちで日々を過ごすことは、ニートの息子・娘の状況を改善するために有効な手段の一つです。否定的な感情は自信を低下させ、状況を悪化させる可能性があります。
ポジティブな気持ちで向き合うことで、彼らが新たな可能性を見つける手助けになります。さらに、自分の能力を信じ、自己改善のための行動を取る励みになります。
成功体験は自身を成長させ、自信を取り戻すための大切な要素です。
過去の成功体験を思い出し、その時の感情や達成感も併せて思い出すことで、自己効力感を高め、自信を引き出すことができます。また、新たな成功体験を積むことで、自己肯定感を育て、新たなチャレンジへの動機付けに繋がります。
ニートの息子・娘がいる場合、親だけでは支援が難しい場合があります。
そうしたとき、頼れる施設・手段をいくつか紹介します。
ニートの息子・娘への解決策として、就労支援施設を利用することは有効な手段です。
例えば、働く前にビジネスマナーや職場体験などを通じて就業支援してくれる、地域若者サポートステーションこと
サポステ。
資格や技能など習得できる支援をしてくれる
職業能力開発センター(東京都の場合は都立職業能力開発センター)。こうした就労支援施設を活用することで、ニート脱却の近道になります。
もしニートの息子・娘がいち早く働きたい、という気持ちがあるなら、ハローワークに行くことも有効です。ハローワークは説明不要の全国にある公共職業安定所のこと。
求人情報はもちろん、就活セミナーも無料でやっています。こうした施設を活用することも一つの方法です。
いきなり働くことに不安があるなら、まずは地域活動やボランティア活動に参加することから社会復帰を始めてもいいでしょう。
たびたび外に出かけているニートならまだいいかもしれませんが、引きこもり状態のニートだと、社会との接点が極端に少ない人もいます。
そうした場合、急に働くように言っても不安が勝ってしまいます。まずは、他人との接点を取り戻す意味でも、ゆっくりボランティアから始めてもいいでしょう。
ここまで見てきたとおり、ニート問題は根深いことがあり、親や他者のサポートが必要なこともあります。
ニート脱却に向けて具体的な対策を見ていきましょう。
ニートの息子・娘がいると、どうしても親は厳しく接してしまうこともあるでしょう。「いつ働くのか」「明日ハローワークに行ってきなさい」などと言いたくなります。
これはお子さんがニートになったキッカケ次第でしょうが、おいそれとは働けない事情がある可能性があります。今まで見てきたとおり、問題が根深く、精神的に弱っているケースがあるからです。
コミュニケーションが苦手で社会生活に馴染めずニートになっている場合や、就活が上手くいかず自信を失っている場合など、多岐にわたります。
親としては言いたくなる気持ちをグッとこらえ、見守る姿勢も必要でしょう。
ニート状態で長く実家に居る場合、「あと1年は実家に居ても良い。でも、1年経ったら追い出す」と毅然とした態度で接してもいいでしょう。
ニートになったままのお子さんは、実家だからいつまでも怠けている可能性もあるからです。家庭環境や教育方針にもよりますが、生活費をしてお小遣いをあげている場合、ますます「このままでいいや」となってしまいます。時には厳しく接することも必要です。
ニート生活が長く昼夜逆転の生活をしている人は注意が必要です。あえて言うまでもないですが、一般的な会社生活は昼に働いて夜に休むからです。
昼夜逆転の生活のまま働こうとすると、社会復帰に加えて、生活習慣を見直すという2つのことを同時にやらないといけなくなります。
働くには時間がかかるかもしれませんが、生活習慣を見直すことは今からできます。こうして目の前のことから取り組んでいく姿勢も大切な考え方です。
もしかしたらお子さんは「正社員じゃないといけない」と思い込んでいて、ニートのままかもしれません。その場合、いきなり正社員じゃなくても、週2~3日のアルバイトからでもいいと話してみてもいいでしょう。
働いている人は、正社員だけではありませんし、自活している人も正社員だけではありません。世の中にはいろいろな働き方があります。まずはアルバイトから取り組んでいくことも手段の一つです。
参考:Yahoo知恵袋によくある無職の娘・息子がいるご家庭のご状況とその対策方法
ニートの息子・娘を持つ親目線のリアルな悩みに、ヤフー知恵袋の書き込みがあります。
他の人たちはどのような悩みを持っているのか見たうえで、今後の対応を考えましょう。
息子がニートで悩んでいます。
今は父親のわたしが働いており養っているのですが、定年も近づき心配が増すばかりです。
将来的には仕事につき、結婚もしてほしいとおもうのですが、現状のままだと無理です。
いきなり就職しろといっても無理だろうし、外にでろといっても野垂れ死ぬかもしれないほどです。 なにから手をつければ改善されるでしょうか?
一部削除し引用:ヤフー知恵袋「息子がニートで悩んでます」
<考えられる対策>
親離れ・子離れがお互いに出来ていないように感じます。
息子さんの精神状態にもよりますが、
「期限を決めて実家を出ていくように話してみる」「週2~3日のアルバイトから始めてみる」
という手段が考えられます。
25歳の息子が大卒後、就活もバイトもせずニートです。
働かせたいので小遣いは渡さないのですが、祖母が毎月振込しているようでそれでスマホ代は払っているようです。
祖母には事情を話して止めるように言ってますが、若干認知症もあり孫可愛さにコソコソと渡してしまってる様です。
時々コンビニに行く以外は外出もせず生活もだらしなく、昼夜逆転で夜中にゲームばかり。
食事の時だけ部屋から降りて来て顔を合わせるので、気を使って優しく話し掛けたり、会話をしようとするのですが、空返事だけで不機嫌そうにすぐ部屋に戻って行きます。
一部削除して引用:ヤフー知恵袋「25歳の息子が大卒後就活もバイトもせずニートです」
<考えられる対策>
「実家から追い出す」という対策が一つ考えられます。というのも、お小遣いがもらえるために、働かなくても生きていける、と思っている可能性があります。
25歳と言えばもう大人。実家から追い出して勝手にさせてもいい年齢でしょう。
ニート歴が無くなり、30歳を超えて就職先が無くなる
良い年してニートの息子を持つ親は、親の育て方が間違っていたのでしょうか?
私の兄は30歳近くになってニートです。
親は間違っている事などは正して厳しい所は厳しく、そして優しく愛情を持って育ててくれたと思います。
娘からしても良い両親で、ごく一般的でまともな親だと思います。そして私は普通に育っていると思います。でも兄は違います。
もう親としての努めは終わっていると思うのに両親が気の毒でなりません。
一部削除し引用:ヤフー知恵袋「良い年してニートの息子を持つ親は、親の育て方が間違っていたのでしょうか?」
<考えられる対策>
もしかしたらお兄さん自身、どうしていいのかわからない状態なのかもしれません。
30歳過ぎてニートということですが、何歳からニートだったのかわかりませんが、それなりの期間、社会復帰出来ていないでしょう。
親や親族だけでは対応が難しいのなら、「就労支援施設に相談に行く」という自分たち以外の場所を頼ることも必要に思えます。
ニートの息子・娘がいる親が思う、疑問点と解消法を示していきます。
もしかしたら同じような悩みがあるかもしれないので、ぜひ参考にしてください。
もしずっとニートのままだと、生活力がありませんから、親がいなくなるとどうすることもできなくなります。最悪の場合、家賃が払えない、水光熱費も払えないとなり、ホームレス状態になることもあり得ます。
ただし、まだ若い20代であればやり直しが効きます。それに既に20代を終えていたとしても若ければ若いほどやり直しのチャンスに恵まれますので、とにかく早く自立を促していくことが必要です。
息子・娘が親相手だと色々と話してくれない場合があります。そうしたとき、就労支援施設に相談してみることは有効な手立てです。
第三者に介入してもらうと、お子さんも素直になるケースがあるからです。もし引きこもり状態でないなら、ある程度、見守ることも必要かもしれません。
ひょっとしたら親が知らないところで就活しているかもしれないですから。
就活はあくまでお子さんの問題なので、親の介入が難しい部分です。ただ少なくとも、就活していればなにかしらのサインはあります。
例えば、スーツで出かける、知らない会社から息子・娘宛に郵便が来る、などといったことは、就活しているサイン。
まったくの無関心ではいかがなものかと思いますが、スーツ姿を見たら、「面接に行くの?」くらい聞いても良いかもしれません。
ニートの息子・娘を扶養から外すべきか否かは、非常に難しい問題の一つ。一概に「抜けさせるべきだ」または「抜けさせないべきだ」とは言えないためです。
それぞれの家庭やお子さんの状況により、適切な対処法は異なります。親としての援助が必要な場合も、自立を促すための厳しさが必要な場合もあります。
扶養から外すことで、子供に自立の重要性を認識させるキッカケになる場合もありますが、一方で、経済的な困難に見舞われる可能性も否めません。
扶養から外す・外さないという問題の前に、息子・娘の現状を良く理解し、その上で最善の選択をすることが大切です。
長く実家暮らしでニートという状態なら、一人暮らしさせることは視野に入れておいていいでしょう。自立を促す場合は、ある程度の期間が必要です。
例えば、来月から一人暮らししなさい、といっても簡単に実行できないでしょう。まず、アルバイトでいいから仕事を始める、社会との接点を持つ、ということからゆっくり取り組んでいきましょう。
言うまでもありませんが、社会復帰の年齢は、早ければ早いほどいいです。25歳より23歳の方が良いでしょうし、30歳過ぎるより、20代の方がいいでしょう。
以上のように、1日でも早く働くのがよい、という前提になりますが、25歳までであれば、20代前半と見られるので、未経験でも就職しやすくなります。
また、29歳も1つの節目の年齢になります。というのも、29歳はギリギリ20代ですので20代を対象にした就職エージェントや就職支援サービスを利用できるためです。
加えて、30代にはなっていないので、ポテンシャル採用で就職できる可能性もあります。
働かないニートの息子・娘についてみていきましたがいかがでしょうか。
特に重要なポイントをまとめます。
- 息子・娘がどのような経緯でニートになったのか振り返る
- 親の態度に問題はないのか振り返る
- もしかしたら息子・娘は、自分で自立のためいろいろと検討している可能性はある
- 親だけで対処が難しい場合、就労支援施設に相談してみる
- いきなり正社員じゃなくてもいい
息子・娘とはいえ、20歳過ぎれば一般的には大人な年齢。
もう親がアレコレ世話を焼くような年齢ではないでしょう。
細かいことは言わず、自立を信じて待つ姿勢も時には重要に思えます。
その辺りも、お子さんの状況を見たうえで冷静に判断しましょう。