「為替ディーラーの仕事ってカッコよさそうだな～、自分もやってみたい！」
確かに、世界を相手に仕事をして通貨の相場を読んで通貨を「売る」「買う」などして利益を出す、というその場の判断が巨額な損益を決めるような仕事でスリルが味わえそうですよね。
実際、為替ディーラーの仕事内容はどんなことをするのか、年収はどれくらいで、どんな人が向いているのでしょうか？ 今回はそれらについてまとめてみたので、為替ディーラーを目指している人は必見ですよ！
この記事を読んで、あなたの為替ディーラーとして素質があるかどうかを見極めてくださいね！
この記事の登場人物
富田：理工学部の3年生。自己主張は苦手だが心根は優しい草食系男子。メーカーを志望して就活をしている。
春山：経済学部の3年生。あだ名はハルちゃん。明るくハキハキしていて「考えるより動け！」の行動派。母子家庭出身で、化粧品や日用品など女性を対象とした仕事に就きたいと考えている。
白河：社会人3年目のヘッドハンター。ホワイトアカデミー在学中に内定をもらった東証一部の人材系企業で勤務。ホワイトアカデミーとは、特別講師という形で現在も付き合いが続いている。
仕事内容
ここでは、為替ディーラーの仕事内容を紹介します。為替ディーラーの仕事内容は「顧客から委託された外貨を外国為替相場の変動に応じて顧客に代わって売買する」ことで、職場は「銀行」「証券会社」などが主です。
例えば、ある会社がイギリスから車を買ったが、手元に円しかない場合は為替ディーラーを通じて決済をしてもらいます。注文は輸出企業、輸入企業、個人投資家、信託銀行などから来ます。
顧客に代わって外貨の売買を行いながら、為替相場を把握して利ざやで収益を得るのも仕事の1つです。
為替相場は24時間変動しており、タイミングが良ければ巨額な利益、逃せば大きな損失になるため、責任重大な仕事です。
ちなみに、ディーラーという名前の職種には外貨の貸借で利ざやを得る「マネーディーラー」、債券の売買で利益を出す「債券ディーラー」などがあります。
ある1日
ここでは、為替ディーラーの1日を簡単に解説していきます。
- 5:00 起床
- 7:00 出社
- 7:30 朝食 今日の相場の見通し、イベントを他の社員と共有
- 7:45 顧客との話し合い（電話などで） 顧客に今日の見通しを話したり注文を受けたりする
- 取引開始 顧客の注文を受けつつ、自己ポジション（委託されている外貨を買うか売るか）を持ち利益を狙う
- 12:30 昼食 相場が大きく変動している時は昼食の時間を取れないことも
- 取引再開 夕方に動き出す欧州で働く人と電話やメールで意見交換
- 19:00 退社 大きなイベントがある日や不意のニュースで残業も
年収ってどれくらい？
ここまで、為替ディーラーの1日の仕事内容、1日について解説しました。ここでは為替ディーラーの年収について解説していきます。
為替ディーラーの年収は一概に～円とは言えません。理由として為替ディーラーは実力主義であり稼げたら年収う1000万円～、損失を出したら全然もらえないなんてことも可能性としてはあるからです。
ですので、ここでは～円と断定はできませんので為替ディーラーの給料がどれくらいなのかは志望している企業に聞いてみることをオススメします。
メガバンクの為替ディーラーの年収は？
メガバンクの場合だと、活躍できれば1500万円～、外資系金融機関だと高額で5000万円にも上るそうです。
ちなみに、銀行の為替ディーラーの業務は少し特殊で、銀行間で外貨を売買する業務もあります。
向いている人
ここまで、為替ディーラーの年収について解説しました。ここからはどんな人が為替ディーラーに向いているのか解説していきます。
向いている人①経済動向に敏感
為替ディーラーとして仕事をするからには、経済動向に敏感でなければなりません。経済動向が為替相場に直結しており、為替の市場に参加している人々はそれによって判断をして市場の外貨の値段も変動します。
ですので、経済動向の情報が迅速に入ってこなければ、市場からは置いていかれてしまい損失を生み出す原因にもなります。
経済動向の最新情報を得るのは新聞だけでなく海外のディーラーなどともメールや電話で意見交換をします。
また、経済に大きな影響をもたらす政治家の発言等で為替相場が大きく変わることもあります。
向いている人②結果を重視
為替ディーラーとして生計を立てるなら結果を重視しなければ高い給料ももらえないでしょう。この記事を読んでいるあなたも高い給料がもらえると聞いたから為替ディーラーを目指そうとしているのではないでしょうか？
もし、高い給料を手に入れたいのなら常に結果を重視することは大切です。あまり結果を重視する方でない場合は為替ディーラーを雇っている企業からすると損失でしかありません。
日本だとすぐには解雇されないかもしれませんが、結果を残せなければ退職を勧められるような雰囲気に変わり、退職せざるを得ない立場になるでしょう。
向いている人③数字に強い
為替ディーラーとして働くのであれば、数字に強い人でなければ仕事が務まりません。そもそもお金を扱う仕事ですので数字に少しでも苦手意識があると思ったら他の職業をオススメします。
向いている人④冷静な判断力
為替ディーラーとして働くのならどんな時でも冷静な判断力は必須です。為替において損失が出たからといって感情的になってしまったら事態が悪化します。巨額な損失を出してしまってプレッシャーを感じても冷静に判断することが状況を良くすることにつながります。
逆に「ここで外貨を売れば巨額な利益が出る」と思っても、まだ辛抱していなければいけない場合もあります。
また、急なニュースなどで相場が大きく変動することもあるため、そんな時でも冷静沈着な状態でいることが大切です。
為替ディーラーとして働くのであれば、英語は必要だと考えられます。あなたが海外ディーラーと意見交換をする際に英語は使いますし、取引先が外国の企業だった場合や、外貨を委託された人が海外投資家だった場合にも英語で対応しなければなりません。
このように、為替ディーラーとして働くのであれば、金融知識以外にも英語ができたほうが活躍できる可能性は上がるでしょう。
為替ディーラーになるならこの資格！
ここまで為替ディーラーに向いている人について解説してきました。ここからは為替ディーラーになるのであれば持っておいて損はない資格を紹介していきます。
※為替ディーラーになるために特別な資格は必要ありませんが、持っておくと採用の時に有利に働く可能性があります。
資格①証券アナリスト
証券投資の分野で、高い専門知識と分析・情報収集・評価、投資意思を応用して情報の分析と投資価値の評価を行い、投資助言や投資管理サービスを行う能力を認定する資格です。
1次試験は証券分析、財務分析、経済の３科目があり、2次試験は証券分析とポートフォリオ・マネジメント、コーポレート・ファイナンスと企業分析、市場と経済の分析、職業倫理・行為基準の４科目からなります。
合格率は1次試験は約5割、2次試験は4割程度になります。一見、難易度は高くないように見えますが受験者の中に金融関係の方が多いためこの合格率になっている可能性があります。
金融関係に勤めている方であれば、そこまで難しくないのかもしれませんが、全く分からないところから勉強するのは少し大変かもしれません。
しかし、必須の資格ではないですし、勉強を頑張れば合格できないこともないので挑戦してもいいかもしれません。
職種としての証券アナリストは情報を基に分析・評価を行い、投資に関するアドバイス、投資手法を用いた商品化、投資意思決定のお手伝いをします。
資格②国際公認投資アナリスト
国際的に認められた投資プロフェッショナルの資格です。スイスにある非営利法人CIIA（Certified International Investment Analyst）が認定する、国際的な証券アナリスト資格です。
日本では日本証券アナリスト協会が試験の実施をしています。受験資格として日本の場合は日本証券アナリスト協会の検定会員であることが条件になっています。詳しくは日本証券アナリストの公式ホームページをご覧ください。
試験内容は単位別になっており、第１単位は財務分析、経済、コーポレート・ファイナンス、株式分析があります。第2単位はデリバティブ分析、ポートフォリオ・マネジメント、債券分析となっています。
気になる合格率ですが、第1単位は約5割、第2単位は約8割程度となっています。普段から金融関係の勉強をされている方からするとそこまで難易度が高くない試験なのかもしれません。
資格③TOEIC850～900点以上
為替ディーラーとして働くなら英語力はあって損をすることはありません。そこで、TOEICの受験をオススメします。現在のところTOEICは多くの企業で英語力を示す指標として使われています。
TOEICを受験するなら850～900点あれば、英語力をアピールすることができるでしょう。それ未満の点数だと普通の評価をされるため効果はないです。
【新卒・転職向け】今すぐやるべきこと3選
ここまで為替ディーラーのための資格を紹介しました。
ここからはあなたが為替ディーラーとしてキャリアを歩みたいと考えているあなたが今すぐとるべき行動を解説します。
誰かに相談する
まずは、自分が為替ディーラーになれそうか、就職・転職エージェントや就活スクールに相談してみましょう。
そこで、為替ディーラーとしてのキャリアが歩めそうなら為替ディーラーになるまでの戦略を立てていきましょう。
為替ディーラーになるまでにどんな準備をしてどのような行動をとるべきかはあなたの戦略にかかっています。
キャリアで失敗する人の多くは戦略が上手く立てられないことに原因があることが多いですので、戦略はしっかり立てましょう。
あなたが「自分が為替ディーラーに向いているかどうか気になる、第三者の意見が欲しい」
「戦略をどうやって立てたらいいか分からない」
「戦略の立て方を教えて欲しい」
と思っている場合はホワイトアカデミーの講師に相談してみることをお勧めします！
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業界・企業研究をしよう
自分が為替ディーラーに向いていることが分かった場合、どんな業界や企業に為替ディーラーの仕事があるのかを把握しましょう。
そこから、実際にどうすれば受かるのか、どんな業界や企業だと自分は働けるのかを見極めましょう。
為替の勉強
為替の勉強は少しでもやっておきましょう。最近ではシミュレーションゲームがあり、お金をかけなくても為替はどんな感じなのかというのが分かります。
もし、そこで自分が向いていないと分かったら潔く諦めることをオススメします。為替ディーラーの世界は才能で稼いでいる人もおり、自分が儲かるかどうかは市場で決まるためかなり難しい職業です。
とにかく利益を出すことだけを優先し、利益が出せなければクビになる可能性もあります。
ですので、そこは慎重に判断してダメならダメであなたにはより向いている職業があるということであり、悪いことではありません。
厳しい世界に飛び込めますか？
為替ディーラーは才能次第で1000万円プレーヤーにもなれる職業です。しかし、結果を出せなければ即刻クビになる可能性もある世界です。
あなたも為替に関する言葉を検索すると「初心者でも儲かるFX」などという甘～い言葉を見かけませんか？
人々はお金の話になれば「たくさんお金を稼いで高級車を乗り回したい」「たくさんお金を稼いで社会的地位を向上させたい」「たくさんお金を稼いで認められたい」など欲求が勝り、情報が正しいかどうかなんて忘れてしまうものです。
世の中には、そんな本当かどうかも分からない情報が洪水のように溢れています。決して惑わされないように良い決断をしてくださいね。
かなり厳しい世界であるからこそそんなスリルを楽しめる人には向いているかもしれません。
まずは、あなたが為替ディーラーの仕事が向いているのかどうか理解してから先に進みましょう。向いていなければ、その道は切り捨ててください。
為替と同じようにあなたの進路も損切りは早くしてくださいね。
この記事があなたの就職活動に少しでもお役に立てたら幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
