- 「面接は恥ずかしいから本番だけで十分」
- 「模擬面接をする必要ってある?」
このような悩みを抱えている就活生も多いのではないでしょうか。
実際に他の人に面接官役をしてもらい行う模擬面接。
模擬面接を経験することで面接の流れがわかり、本番でも実力を発揮しやすくなるでしょう。
本記事では模擬面接のメリットや準備方法、注意するべきポイントなどを解説します。
最後まで目を通せば、面接でよくある質問や回答例までわかります。
数学検定1級保持者で東京大学工学部卒にもかかわらず、自身の就活に失敗し就職留年した経験から企業の人材戦略の道へ。
新卒の学生が一流企業に内定するための独自の方法論と、3年後離職率・OpenWorkでの評価・帝国データバンクの評点を用いた客観的視点から日夜ホワイト企業を研究。
研究内容を自社メディアで掲載したところ、就活生や親御様の間で話題となり、月間で35万PVを達成した。
現在も、塾生がカリキュラムを消化したものの、ホワイト企業の内定を1社も得られなければ授業料を全額返金という方針で、上位大学だけでなく、全国幅広い大学の学生の就活指導を行なっている。
「就職浪人からANAグループに内定した! 」「留年すれすれから日本IBMに内定! 」「指導を受けた次の日から大手企業の面接で落ちなくなった! 」など、喜びの声多数。
著書に「子どもを一流ホワイト企業に内定させる方法」(日経BP社)がある。
目次
模擬面接が必要な理由
就活の面接では、質問の内容や流れがある程度決まっています。
しかし、流れを想定していても練習せずに本番に臨むと緊張してしまい、思った通りに振る舞えないケースも多いです。
模擬面接で予行練習することで、流れを体験できるだけではなく、自分の弱みなどがわかり効率的な面接対策ができるようになります。
本来の自分の力を発揮するためにも、模擬面接は欠かせません。
面接の練習を行うメリット
「自分には模擬面接は必要ない」と考えている就活生も多いのではないでしょうか。
しかし、模擬面接をすることで面接の成功率を高められるなど、多くのメリットがあります。
模擬面接をするメリットについて、1つずつ見ていきましょう。
面接の流れがつかめる
1つ目の模擬面接のメリットは、事前に面接の流れを把握できることです。
模擬面接では、本番を想定した環境で実際に面接を体験します。
質疑応答だけではなく、入室から退出するまで面接マナーが身についているかなど、評価に関わる箇所を全てチェックすることが可能です。
試験前に勉強したと思っていても、いざ試験問題を目の前にしたら頭が真っ白になったり、内容をしっかりと覚えていないことに気付いたりしますよね。
面接も同様で、実際に経験してみると想定外の事態に遭い、思い通りにいかない場合も多いです。
練習しておくことで緊張がほぐれ、本番でも本来の実力を発揮しやすくなります。
不安要素を解消できる
面接への不安要素を解消できることも、模擬面接を行うメリットの一つです。
面接をするとなると、下記のような不安が押し寄せてくる人も多いです。
- 頭が真っ白になって話すことを忘れてしまうのではないか
- 面接官の質問に上手く答えられず、呆れられてしまうのではないか
また面接の経験がない場合「何を改善すべきかわからない」状況に陥り、余計にマイナスの感情にとらわれやすくなります。
模擬面接をすることで、自分に足りない点が明確になります。
十分に対策できるため不安な気持ちを軽減でき、自信をもって本番に臨める可能性が高いです。
客観的な意見・助言をもらえる
3つ目の模擬面接のメリットは、客観的な意見や助言をもらえることです。
実際の就活面接では選考に通過しようがしまいが、「何が良くて何が悪かったのか」を知る機会がありません。
しかし、模擬面接を受ければ、面接官役の人から下記のようなフィードバックがもらえます。
- 控えた方が良い仕草や話し方の癖(目が泳ぐ、猫背になるなど)
- 自分の発言や受け答えの仕方が、相手に与える印象(語尾まではっきり話さないので、自信がなさそうに見えるなど)
「自分が良いと思っていることが、相手からも評価されているとは限らない」ことに気付けるため、より良い振る舞い方に改善していけます。
無料でできる
大学のキャリアセンターや就活エージェントでは、無料で模擬面接を体験できます。
大学のキャリアセンター | 学生の就職活動を支援する施設 エントリーシートの添削やOB紹介などを行っている |
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就活エージェント | 人材会社が就活生向けに提供するサービス 求人紹介、他己分析、面接対策などを受けられる |
大学のキャリアセンターでは、就職率を大学の成績としてアピールするために就職支援に力を入れている場合も多いです。
また就活エージェントは、求人を出す企業が就活エージェントに料金を払う仕組みなので、就活生は無料で利用できるのがメリットです。
「模擬面接を受けてみたい」と思った方は、ぜひ一度上記のサービスを利用してみましょう。
模擬面接を行っていない就活生に差を付けられる
模擬面接を行うことで、未経験の就活生に差を付けることが可能です。
模擬面接を体験した場合、あなたの欠点や苦手な範囲が明確にわかるので、対策を取りやすくなります。
結果的に本番の面接ではリラックスして臨める可能性が高いです。
しかし、模擬面接を受けていない就活生はいきなり本番に臨むため、本来の実力を発揮できない恐れがあります。
質問に対する回答がその場しのぎのものになってしまい、深く突っ込まれて空回りしてしまう就活生も多いです。
明確な差を付けられれば内定率も高まるので、模擬面接を利用しない手はありません。
絶対に面談練習をした方が良い人の特徴
ここまで読んで「模擬面接を受けようかどうか迷っている」という方に、模擬面接を絶対に受けた方が良い人の特徴を紹介します。
下記のような就活生は模擬面接を行うことで改善しやすくなるので、積極的に参加してみましょう。
面接を受けた経験がほとんどない
1つ目の特徴は、就活を始めたばかりで面接を受けたことがほとんどない人です。
面接の流れなどを理解できておらず、自分の考えを上手く答えられない恐れがあります。
面接官の意図をくみ取って回答したり、面接のマナーを実践したりすることは、頭で理解するだけでは不十分です。
模擬面接を通して実践練習を積み、実力を発揮できるようにしましょう。
人見知りする・人前で話すのが苦手
下記のような状態になりやすい人は、何度も模擬面接を行うことがおすすめです。
- 人前で話すのは苦手で、パニックになりやすい
- 初対面の人とは普段通りに話せなくなる
本番と似た雰囲気の中で練習を重ねることで実力がつき、苦手意識を克服しやすくなります。
人前で話すのが苦手だと、つい模擬面接を避けたくなってしまうかもしれません。
しかし、練習しなければいつまでも不安な気持ちはなくならないので、ぜひ一歩を踏み出してみましょう。
緊張しやすい
緊張で本来の実力が出せず、面接で落ちてしまう就活生も多いです。
初対面の人に質問されて制限時間内に回答する面接は、誰しもが緊張するものです。
模擬面接を通して事前に面接の流れや雰囲気に慣れておくことで、緊張や不安な気持ちを軽減できます。
そのため緊張しやすい人ほど、模擬面接を繰り返して普段の調子を出せるようにしていきましょう。
対策がわからず選考落ちが続いている
「何故かわからないけど選考に落ち続けている」という就活生も、模擬面接が欠かせません。
模擬面接では次のようにトータルで面接対策を行えるため、現状を改善できる可能性が高いからです。
- 質問に対して適切に回答できているかがわかる
- 面接の空気に慣れることができる
- 面接中の態度に問題がないかがわかる
面接に落ち続けてしまうとモチベーションが低下し、「こんなはずじゃなかったのに……」と思うような結果になる恐れもあります。
志望企業の内定を勝ち取るためにも、模擬面接を受けてみましょう。
模擬面接の実施方法
「模擬面接の重要性は理解したけど、どのように実施したらいいかわからない」と戸惑っている方もいるのではないでしょうか。
模擬面接を行う方法を紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
一人で行う
模擬面接をすると言っても、いきなり人と練習するのは負担に感じる方も多いはずです。
このような場合は、自宅で一人で行ってみましょう。
面接担当の方によく質問される内容などは、インターネットで調べるとすぐに出てきます。
質問内容を書き留めて、実際の面接だと思って答えてみましょう。
自宅で練習する際も、スマートフォンなどで自分が入室~退室するまでの様子を撮影し、後から見直すとより効果的です。
自分の話す様子が面接官からどのように見えているかを確認できます。
外部機関やイベントを利用する
「他人に面接の様子を見てもらい、客観的な評価が欲しい」と言う場合は、下記のような外部機関やイベントを利用することがおすすめです。
- 大学のキャリアセンター
- ハローワーク
- 就活エージェント
- 就活イベント
それぞれの模擬面接の利用方法は後述しますので、ぜひ続けてご覧ください。
友人・家族と行う
友人や家族などの身近な人に面接官役となってもらい、模擬面接をしてみましょう。
身近な人が面接官役だと緊張感が足りず、意味がないと思われるかもしれません。
しかし、身近な人だからこそ無意識の癖を見つけやすかったり、正直な感想をもらえたりするメリットがあります。
面接官の方は、就活生のご両親や祖父母と年齢層が近いです。
可能であれば親戚などにも協力してもらい、年の離れた相手と会話する練習をしましょう。
模擬面接を行なえる場所・方法
模擬面接を行える場所やイベントは意外と多くあります。
中には無料で模擬面接をしてくれる場所もあるので、順番に見ていきましょう。
大学のキャリアセンター
所属大学のキャリアセンターなら、無料で模擬面接を受けられます。
キャリアセンターには、人事研修や面接を代行する企業の研修を受けた人達が在籍しているケースが多いので、利用しない手はありません。
キャリアセンターに行けばすぐに模擬面接を受けられるわけではないので、必ず事前予約しておきましょう。
また時期によっては枠が埋まってしまう場合もあるため、早めに予約しておくことが大切です。
ハローワーク
ハローワークでは、新卒者・既卒者向けの就職支援を無料で行っています。
キャリアカウンセラーの資格や就職支援の経験がある「ジョブサポーター」がつき、下記をサポートしてもらえます。
- 面接の受け方やエントリーシートの書き方のアドバイス
- 希望にマッチする求人情報の提供
- 応募企業の選定
模擬面接以外にも就活に関するさまざまな相談に乗ってもらえるため、一度相談してみましょう。
就活エージェント
就活エージェントとは、就活をトータルでサポートしてくれるサービスです。
就職を斡旋する企業のため、業界ごとの最新情報や企業のニーズなどに詳しくより深い情報を得られます。
また就活エージェントは、企業からお金をもらっているため、就活生は無料で面接対策や企業紹介を受けられるのもメリットです。
就活イベント
下記のように、模擬面接を無料で行える就活イベントもあります。
予約が必要となる場合が多いので、事前にホームページを確認してみましょう。
模擬面接でチェックされていること
模擬面接を有意義な時間にするためには、「どのような点に注目されているか」を知っておくことが大切です。
面接マナーや質問に対する回答の仕方など、模擬面接で見られている点について解説します。
身だしなみ
模擬面接で真っ先にチェックされる点は身だしなみです。
服装は本番の面接と同様に、清潔感のあるリクルートスーツで行きましょう。
また模擬面接が始まる前までに、下記の点を見直しておくことが大切です。
- 服にしわやしみがないか
- 靴や鞄は汚れていないか
- 髪型やメイクに清潔感があるか
業界によっては「個性を出してほしい」など、好まれる服装が異なる場合もあります。
あらかじめ業界や企業の特色を調べておき、合わせていくようにしましょう。
なお、就活中の男性におすすめの髪型について下記の記事で紹介していますので、ぜひご一読ください。
姿勢
姿勢の良さも模擬面接でチェックされるポイントです。
質問に対する答え方や話の内容が良かったとしても、姿勢が悪いとだらしない印象に見えるため、評価が下がる恐れがあります。
模擬面接中は下記の点を意識しましょう。
- 椅子に座るときは深めに腰掛ける
- 背もたれは使用せず、背筋をしっかり伸ばす
- 面接官に対して体が真正面を向くようにする
- あごを引く
また腹筋が弱いと骨盤が後ろに傾いて猫背になりやすいため、1日10回でも腹筋を鍛えることがおすすめです。
上記のポイントを日常的に取り入れて、模擬面接時に自然に行えるようにしておきましょう。
話し方や言葉遣い
言葉遣いや受け答えのマナーが守れていないと、面接官に悪い印象を与えてしまいます。
以下のポイントに注意しましょう。
- 一人称を「私」にする
- 丁寧語で話す
- 相手が聞き取れるように、ゆっくりと大きな声で話す
- 抽象的な表現を避ける(例:御社のそのようなところに惹かれたからです)
- 二重敬語に気を付ける(例:伺わせていただきます)
緊張すると普段の話し方の癖が出たり、話すスピードが速くなったりしてしまいます。
ビジネスシーンでよく使われるワードや、言葉の使い方を間違えていないかあらかじめ確認しておきましょう。
なお「あらためて基本的な敬語を知っておきたい」という方は、下記の記事をご覧ください。
質問に的確に回答できているか
聞かれたことに的確に回答できているかどうかも、模擬面接でチェックされる点です。
緊張したり伝えたいことが先走ったりしてしまうと、質問の意図をくみ取れずに的外れな回答をしてしまいます。
回答する際は、面接官が理解しやすいように下記の順番で話しましょう。
- 結論
- 理由・エピソード
- 結論
模擬面接でよく聞かれる質問の回答を準備するときも、上記の順番で答えられるように整理しておくことが大切です。
練習前に面接の流れを知っておく
模擬面接前に面接の流れを知っておくことも欠かせません。
どのような手順で行われるかがわかっていれば、落ち着いて行動しやすくなります。
一般的に面接は以下の流れで行われます。
- 入室
- 自己紹介
- 自己PR
- 志望動機
- 面接官からの質問
- 逆質問
- 退室
入室と退室のルールをチェックし、実際に体を動かして確認しておきましょう。
また必ずしも上記の流れとは限らないので、臨機応変に対応できるよう準備しておくことが大切です。
練習の前に本番でよく聞かれることへの回答準備・対策をする
模擬面接を受ける前に、定番の質問を知っておき簡潔に回答できるように準備しておきましょう。
ここからは、面接でよく聞かれる質問への対策方法を紹介していきます。
自己PRをできるようにする
自己分析を行い、強みをPRできるようにしましょう。
面接でよく聞かれる質問と回答例を紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
- あなたの強みとそれを表す具体的なエピソードを教えてください
- あなたの強みを社会や企業でどのように活かせると思うか教えてください
- あなたのモチベーションの源泉について教えてください
- あなたが大切にしている価値観とそれが形成されたきっかけを教えてください
- あなたの最大の失敗、挫折経験を教えてください
- あなたの成功体験を教えてください
- 将来のキャリアプランはありますか
- 当社があなたを採用するメリットは何ですか
- あなたは周囲の人からどのような人だと言われていますか
- あなたは集団や組織においてどのような役割、立場を担うことが多いですか
自分に足りないものを知って、改善できるよう行動できるのが私の強みです。
グローバルな人材になるためには英語力が欠かせませんが、英語に苦手意識があったため英検3級から始め、高校卒業するまでに英検1級を取ることを目標に勉強しました。
大学では英語を話せるだけではなく、英語を使って何かをできるようになりたいと思ったため、英語で授業が行われるコースに進学しました。
また3年次には大学のプログラムで1年間アメリカに留学しました。
その際は学校で勉強するだけではなく、現地の会社でインターン生として働きました。
さまざまなバックグラウンドの方と積極的にコミュニケーションをとったおかげで、広い視野で物事が見えるようになりました。
御社では英語力を活かすだけではなく、あらゆる視点から考えて業績に貢献したいと考えています。
志望動機を回答できるようにする
企業研究をして「どうしてその会社に入りたいのか」を回答できるようにしましょう。
志望動機に関連する質問例と回答例を挙げましたので、ぜひ参考にしてみてください。
- 志望動機を教えてください
- 将来の夢や成し遂げたいこと、キャリアビジョンについて教えてください
- 企業選びの軸について教えてください
- 他にはどのような業界を受けていますか
- 業界内でも当社の理由について教えてください
- 当社の店や商品を利用したことがありますか
- 当社の改善点について意見をください
- 入社したらどんな仕事がしたいですか
- 希望の配属先や部署に行けない場合はどうしますか
- 他社の選考状況について教えてください
私が御社に入社できた場合、システムエンジニアとして自社サービス開発に関わりたいと思っています。
御社の商品がとても好きで長年のファンでしたが、徐々に私自身もその商品の開発側に回りたいと思うようになりました。
そのため大学時代はアプリやソフトを作る研究部に所属し、基本的なプログラミングの勉強をしていました。
ユーザーだった頃の気持ちを忘れずに、ユーザーに喜んでもらえるアプリが開発できるよう御社に貢献したいと思っています。
ガクチカを回答できるようにする
学生時代に力をいれたことをガクチカといいます。
ガクチカに関しての頻繁にされる質問は下記の通りです。
- 学生時代に最も力を入れたことを教えてください
- 学生時代に取り組んだことの魅力について、説明してください
- 取り組みにおけるあなたの役割と、それを担った理由を教えてください
- 取り組みにおいて掲げた目標はありましたか、なぜその目標を設定したのですか
- 取り組みに対して掲げた目標は達成できましたか
- 取り組みにおける最大の困難や課題をどのように乗り越えたのか、経過ともに教えてください
- 取り組みにおける課題に気付いたきっかけを教えてください
- 今その当時に戻って改善できるとしたら、何を改善しますか
- 取り組みを通じて得られたことは何ですか
- 取り組みにおける学びとそれをどのように弊社で活かしたいと思っていますか
私は学生時代、中学生を対象とした塾講師をしていました。
塾講師を選んだ理由は、子供に対しての接し方や伝え方、教え方について学べる環境で働きたいと思ったからです。
塾講師を始めたばかりの頃は中学生に頼りにしてもらえず、ただ授業をこなすのみでした。
そのためベテランの先生の授業を何度も拝見させていただき勉強しました。
ベテランの先生の授業は中学生が退屈しないように工夫が凝らしてあり、また学んだことをその場でアウトプットさせるという効率的な勉強法を実践されていることに気がつきました。
それからは大学生で年の差があまりないことを活用し、自分から積極的に生徒に話しかけ、生徒に授業の感想を聞くようになりました。
最終的には生徒から「先生の授業を聞くのが楽しくて塾に通ってる」「成績が上がって親に褒めてもらえた」と言ってもらえるようになりました。
こうした経験を活かして、御社の業務においても顧客満足度を上げられるよう努力したいと考えています。
長所と短所を回答できるようにする
面接で自身の長所や短所を聞かれることが多々あります。
面接官は質問を通して「自社で活躍できる人材なのか」を確認したいからです。
例えば下記のような質問が挙げられます。
- あなたの長所は何ですか
- あなたの短所は何ですか
- 周りの人から言われるあなたの長所は何ですか
- 周りの人から言われるあなたの短所は何ですか
- 周りの人から言われるあなたの長所と、ご自身で考える長所は異なりますか
- あなたの長所は、どのように当社の業務に活かせると思いますか
- あなたの長所のおかげで達成できたことはありますか
- 短所を改善するために心がけていることはありますか
- 短所が原因で起きた失敗体験はありますか
- あなたの短所は仕事をする上でマイナスに働くと思いますか
私の長所は真面目さです。
何かを始める前には必ず先人のアドバイスを求めたり、計画書を作成したりして漏れやミスがないように心がけています。
アルバイト先でもチェック項目を自分で作り、書類を書いた後にはそのチェックリストに沿って確認することで、同じミスを繰り返さないようにしました。
この長所を活かして、御社でも一つひとつの仕事に誠実に向き合い、ミスのないように努力したいと思っております。
企業への逆質問ができるようにする
面接で「何か質問はありますか」と逆質問をされ、困った経験がある方も多いのではないでしょうか。
失礼にあたらず、好感を持ってもらえるような逆質問を紹介します。
- 御社の〇〇という理念に共感したのですが、その実践のために取り組んでいることを教えてください
- 御社で活躍している人に何か共通点はありますか
- 1日の仕事の流れを教えていただけますか
- 〇〇様からみて、会社の魅力や仕事のやりがいは何だとお考えでしょうか
- 社員に求めることは何でしょうか
- 自分の意見を口に出す性格なのですが、主体的に意見をすることが許される環境でしょうか
- 他部門の方との交流を図る社風はありますか
- 入社までに準備をするとしたら、どのようなスキルがあった方が良いでしょうか
- 御社の社員の方は、仕事にどんなこだわりを持っている方が多いですか
- この会社に入るなら、ここは覚悟しておいた方が良いなどの心がけはありますか
調べたらわかることを聞いてしまった場合、面接官に悪い印象を与えてしまうので気を付けましょう。
質の高い回答をするためのポイント
面接官は「就活生が自社の社風とマッチするかどうか」を確認するために、さまざまな質問をします。
面接官に自分の熱意が伝わるよう、質の高い回答をするときのポイントを押さえておきましょう。
結論から簡潔に答えること
模擬面接でも本番でも、結論から簡潔に答えることを心がけましょう。
面接官に伝わりやすいだけではなく、自分自身が話したい内容を整理できることもメリットです。
面接官からの質問に回答する際は、緊張して考えたことがまとまっていなかったり、伝えたいことが多く長々と話したりしてしまいがちです。
しかし、簡潔にまとまっていない回答は、面接官の方も回答のポイントをつかみづらく良い評価をしてもらえません。
必ず最初に結論を述べるようにしましょう。
具体的に回答すること
具体的に回答することも、模擬面接で重要なポイントです。
面接では初対面の面接官に対し、時間内で自分を売り出す必要があります。
例えば自己PRは自分がどんな人材で、どのように会社に貢献できるかアピールするチャンスです。
「自分がこのような人間だ」と簡潔に結論を述べた後、その結論に至った理由や経験談を紹介しましょう。
具体的なエピドートを盛り込むことで、結論に至った理由が面接官にしっかりと伝わります。
回答に一貫性を持たせること
自己PRや回答内容に一貫性を持たせることも欠かせません。
回答の根幹がブレてしまうと話に繋がりが出ないため、「その場しのぎで答えているのでは」と思われる恐れがあります。
例えば自己PRで「我慢強さや、目標に向かってコツコツと努力できる点」をアピールしたとします。
しかし、長所で「瞬発力があり、すぐ行動できる」とアピールしてしまうとどうでしょうか?
計画的なタイプなのか行動力に任せるタイプなのかわかりませんよね。
一貫性のある回答をすることで、模擬面接の面接官も就活生の人柄を把握しやすくなります。
模擬面接で行いたい代表的な質問リスト
本番の面接でよく聞かれる質問は事前に回答を考え、模擬面接でも練習しておきましょう。
頻出の質問例は下記の通りです。
- 自己紹介をしてください
- あなたの強み、長所を教えてください
- あなたの弱み、短所を教えてください
- 志望動機を教えてください、この業界を志望する理由を教えてください
- 学生時代に頑張ったことを教えてください
- 今までで一番感動したことを教えてください
- あなたの夢を教えてください
- 今後のキャリアプランを教えてください
- あなたにとって就職するとはどのような意味がありますか
- 尊敬する人を教えてください
やっておきたい代表的な練習パターン
面接では面接官と就活生が1対1で行うものだけではなく、面接官が複数人の場合やグループ面接をするケースもあります。
模擬面接でも複数パターンを経験しておくことで、どのような形式になっても実力を発揮しやすくなります。
1つずつ見ていきましょう。
集団面接・グループ面接の模擬面接
1つ目は複数の就活生が同時に受けるグループ面接です。
他の就活生がいるときの立ち回り方を知っておくことで、本番でもスムーズに対応しやすくなります。
グループ面接では下記の点に注意しましょう。
- 他の就活生と比較されることを意識する
- 簡潔に回答し、長々と話さない
- 他の就活生の意見に惑わされず、自分の考えを伝える
もし他の就活生と回答内容が被った場合は「先ほど○○さんも仰っていましたが~」と付け加えてから述べることで、他の人の回答にもしっかり耳を傾けている印象になります。
複数人の面接官がいる面接の模擬面接
複数人の面接官がいる模擬面接では、目線を意識することが大切です。
目線をどこに向けるべきか、下記でいくつかのケースに分けました。
場面 | 目線を向ける先 |
---|---|
自己PRなど面接官に向けて話をするとき | 左右にゆっくりと顔を少し動かしながら目線を合わせる |
面接官から質問されたとき | 質問してきた面接官と目線を合わせる |
面接官の話を聞くとき | 発言している面接官と目線を合わせる |
面接官全員と自然と目線を合わせながら話ができると、気を配れる人と評価される可能性が高まります。
圧迫面接の模擬面接
プレッシャーがかかる質問やストレステストをしてくる圧迫面接も、模擬面接で経験しておくと安心です。
本番でも平常心を保ちつつ、場の空気に呑み込まれずに対応できるようになります。
圧迫面接では下記の点を心がけましょう。
- ポジティブな回答を返す
- 厳しい指摘をされても無言にならない
模擬面接中に嫌味だと感じたり、面接官の態度に困惑したりする就活生も多いです。
そのようなときは「面接官はあくまでも嫌な役を演じているのだ」と思い、冷静に対処するように努めましょう。
なお圧迫面接を受けたときの対処法は、下記の記事で詳しく解説しています。
オンライン面接の模擬面接
コロナ対策などでオンライン面接を行う企業も増えているため、模擬面接で経験しておきましょう。
オンライン面接で気を付けることは下記の通りです。
- 面接中に邪魔が入らないように、家族に伝えておく
- インターネット環境を整える
- カメラに就活生の顔がしっかりと映るようにする
- 声は少し大きめにして、ゆっくりと話す
オンライン面接は自宅や騒音問題のない個室などで行うことが大切です。
またカメラ越しで会話するため、表情や目線をどこに向けているかが伝わりにくくなります。
カメラに注目しつつ、身振り手振りを交えながら笑顔で回答しましょう。
「オンライン面接で準備すべきことや、印象を良くするコツを知りたい」という方は、下記の記事をご一読ください。
模擬面接で確認しておきたいこと
模擬面接中はいくつかのチェックポイントがあります。
具体的に説明していきますので、前もって把握しておきましょう。
入室動作
1つ目の確認すべきことは面接会場への入室動作です。
入室する際にはルールがあるため、事前に知っておくことでスムーズに進められます。
下記の流れとマナーを押さえておきましょう。
- ドアを軽く3回ノックする
- 「どうぞ」「お入りください」などの声が聞こえたら、ドアを開ける
- 部屋に入り、ドアの方を向いてドアを閉める
- 面接官の方を向き、30度の角度でお辞儀する
- 椅子の横に立つ
- 名前を名乗ってから着席する
集団面接で他の就活生の後に続く場合は、挨拶をしてから部屋に入りましょう。
また挨拶をし切らないうちにお辞儀をしてしまい、言葉尻が聞こえないケースが多いです。
模擬面接の前にも実際に体を動かし、練習しておきましょう。
表情・目線
模擬面接では表情や目線も注意すべきポイントです。
面接中は目線をしっかりと面接官に合わせて、次のことに注意しましょう。
- 明るい表情で話せているか
- 目線が泳いでいないか
- 面接官が複数人いる場合は、面接官全員と目線が合うようにしているか
- 話すスピードや口調は適切か
常に笑顔でいる必要はありませんが、口角を上げておくと明るい印象を与えやすくなります。
姿勢
背筋を伸ばして椅子に正しく座ることで、面接官にビジネスマナーがある印象を与えられます。
椅子の座る位置と姿勢は男女ともに共通です。
模擬面接の際は下記の点に注意し、できているかどうかチェックしてもらいましょう。
- 背もたれに寄りかからず、少し離れた位置に座る
- あごを引いて背筋を伸ばす
また座り方は男女で次のように変わるので、意識しておくことがおすすめです。
男性の場合 | 足は肩幅に開く 手は握り拳で、太ももの上に置く |
---|---|
女性の場合 | 膝と踵を揃えて垂直にする 手は指先を揃え、太ももの上で重ねる |
話し方
模擬面接では声の大きさやスピードなどの話し方も重要です。
声が小さく早口で話してしまうと、話している内容が面接官に届かない上、自信がなさそうな印象を与える恐れがあります。
また無意識で出てしまう口癖などは、他人から指摘してもらわないと気付けないケースも多いです。
模擬面接では「面接官に好感を持ってもらえる話し方ができているか」を見てもらいましょう。
退室動作もチェック
入室と同様に、面接会場を退室する際にはルールがあります。
退室の流れとマナーは下記の通りです。
- 椅子に座ったままお礼を伝える
- 立ち上がり、椅子の横で再度お辞儀する
- ドアの前に移動し、面接官の方を向いてお辞儀する
- 静かに退室する
面接が終わったことに安心して、挨拶を忘れてしまわないように気を付けましょう。
また退室した後は、緊張感が抜けてスマートフォンなどを触りたくなるかもしれません。
しかし、面接官以外の社員に見られている場合もあるため、建物を出るまでは避けましょう。
応答時間
質問に対する応答時間も、模擬面接で確認すべきポイントです。
質問内容や面接の形式にもよりますが、一般的な回答時間の目安は1分以内です。
できる限り簡潔に答え、1分以内に収まるように練習しましょう。
一方、個人面接でエピソードを交えた自己PRを話す際は、1分以上じっくり話しても問題ありません。
模擬面接では回答している時間を測ってもらい、回答時間が適切だったかどうかを確認しましょう。
可能なら録画しておく
模擬面接をしてくれる人に許可を取った上で、実際に自分が面接をしている様子を録画しましょう。
顔や表情が見えるように、明るさや角度を調節して録画します。
自分の面接を客観的に見られるので、無意識の自分の癖や、気を付けているはずだったのにできていないことなどが発見できます。
また撮った映像を友達や家族に見てもらうことも大切です。
具体的に改善点を教えてもらうことで、面接スキルがアップしやすくなります。
フィードバックを受けた際の正しい対応
多くの模擬面接では、面接後にフィードバックを受けられます。
面接スキルを上げるためにも、フィードバックをもらったら以下のポイントに注視しましょう。
フィードバックは素直に受け止める
模擬面接でフィードバックを受けたときに1番大切なのは、どんな意見でも受け止めることです。
自分では気付かなかったことを指摘されたり、ショックを受けたりするかもしれません。
しかし、今後の課題として素直に受け止めて改善することで、徐々に面接での対応が磨かれていきます。
できれば厳しめのフィードバックをもらえるよう、事前に頼んでおくと良いでしょう。
1人の意見に偏らないようにする
1人の意見を鵜呑みにするのではなく、なるべく複数人の意見を聞くようにしましょう。
フィードバックはあくまで「その人がどのように感じたか」を教えてもらうものなので、絶対に正解だとは限らないからです。
複数人の意見を聞いて、自分の面接に足りないところを見つけるようにしましょう。
フィードバックを元に改善する
フィードバックをもらったら、自分の面接に足りなかったところを分析します。
フィードバックを受けても修正しなければ意味がありません。
本番で修正点を反映できるように、1人で練習したり、模擬面接を再度申し込んだりして改善させましょう。
練習の結果を本番の面接に活かすコツ
模擬面接を受けたら、本番の面接で活かせるようにすることが重要です。
模擬面接を有意義なものにするためのポイントを解説します。
入退室も含めて実施する
模擬面接を実施する際は質疑応答だけではなく、入退室も含めて実施しましょう。
部屋の外に出てノックをする場面から始め、部屋を出て扉を閉めるところまで行うと、実際の面接のイメージが掴めます。
入退室のマナーや挨拶など、チェックリストをあらかじめ作成しておき、面接官役の方にチェックしてもらいましょう。
相手が本物の面接官と思って本番同様に質疑応答をする
緊張しすぎる必要はありませんが、面接官の役の方を本当の面接官だと思って質疑応答をしましょう。
模擬面接だからと気を抜いていると、本番の面接のための練習になりません。
面接官の役の方は「実際の面接官と年齢層の近い、適度な緊張感を持てる目上の方」に頼むことがおすすめです。
本番に近い環境で行う
模擬面接の練習場所が本番と全く違う環境では、実際の面接の雰囲気に慣れることができません。
開催時間帯・設備・面接官の人数など、できる限り本番に近い環境をセッティングしましょう。
このページのまとめ
本記事では模擬面接を受けた方が良い人の特徴や実施方法、質問例・回答例を紹介しました。
最後に今回の記事のポイントを一覧にしてみましたので、ご覧ください。
- 模擬面接によって改善点がわかるため、他の就活生に差をつけられる
- 特に緊張しやすく人前で話すのが苦手な人は、模擬面接を受けるべき
- 模擬面接はキャリアセンターやハローワークなど、無料で実施しているところも多い
- 姿勢や言葉遣いもチェックされるため、事前に練習しておく必要がある
- 質問には「結論→理由・エピソード→結論」の順で回答する
- フィードバックは複数人からもらい、素直に受け止めて改善する
就活において面接は非常に重要な要素です。
後悔しない就活を行うためにも模擬面接を何度も行い、面接スキルを上げましょう。
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