「就活の負け組ってどんなこと?」
「負け組の基準は?」
「内定出来ないこと?」
「大企業に内定出来ないこと?」
最近の就職状況は、空前の売り手市場と言われています。
就職情報大手のディスコによると、2018年卒の大学生の10月1日時点の内定率は、92.7%となっています。
同時期の調査としては過去最高ということです。
しかし、何社も内定を取る学生や有名企業の内定を取る学生の陰に、1社も内定を取れていない学生も存在します。
いわゆる就活の「負け組」と言われる就活生たちです。
その「負け組」といわれる就活生たちは、どんな人たちなのでしょうか?
彼らはどうやったら内定し、「勝ち組」になれるのでしょうか?
今回は、就活「負け組」の実態と、負け組から勝ち組への逆転方法についてお伝えします。
就活に苦戦している方、失敗したと嘆いている方はぜひお読みください。
編集長の白河を筆頭に、「人材紹介会社や大学のキャリアセンターでは教えてくれない、就職活動の本当の情報」を書いていくライター集団。
人材紹介会社の不都合な真実を暴き、就活生・転職者のために役に立つ情報だけを徹底的に公開していく。
就活の負け組とは?
そもそも就職における負け組というのは、どういうことをいうのでしょうか?
内定の時期?
経団連に加盟している企業は、3月就職活動解禁、6月選考解禁となっています。
ひとつには、4年生の夏までに内定が取れない人を負け組という考え方があります。
つまり、経団連所属の大企業の選考本番である8月〜9月を終えても内定を取れていない人のことです。
逆に就活解禁の3月に既に内定を取っている人を勝ち組と言います。
大企業は勝ち組?
勝ち組という定義のひとつに、大企業に内定出来るかどうかということがあります。
では、大企業ってどんな企業でしょうか?
一般的に大企業というと、「上場企業」という定義があります。
上場企業とは、各地にある株式市場で株の売買を認められた企業のことをいいます。
株式市場のうち、日本で最も大きいのが東京証券取引所です。
一般に上場企業と言えば、この東京証券取引所で株の売買をされる企業のことをいいます。
その株式市場の中でも、最高ランクに位置づけられるのが「東証一部」といわれるランクです。
このランクに入る企業は選りすぐりの「勝ち組」企業と言えるでしょう。
「東証一部上場企業内定」というのは一種のブランドのごとく使われています。
どんな業種・業界が勝ち組?
内定した業界によって、勝ち組・負け組が分けられることもあります。
就活サイトのキャリタスでは2018年卒の就活生に入社したい企業のアンケートをとったところ、以下のような結果になっています。
- 1位 みずほフィナンシャルグループ
- 2位 三菱東京UFJ銀行
- 3位 全日本空輸(ANA)
- 4位 日本航空(JAL)
- 5位 三井住友銀行
- 6位 サントリーグループ
- 7位 伊藤忠商事
- 8位 東京海上日動火災保険
- 9位 三菱商事
- 10位 JTBグループ
引用:2018年卒 就職希望・人気企業ランキング キャリタス就活2018
一般的に勝ち組では、銀行、航空、商社、旅行などが上げられるようです。
テレビCMでよく出てくる企業ばかりですね。つまり、認知度が人気の理由になっています。
また、ランキングにはありませんが、公務員も根強い人気があります。
一方、厚生労働省が発表した、新規学卒者の離職状況(平成25年3月卒業者の状況)によると、大学卒業後3年以内離職率のうち、離職率の高い上位5産業は以下のようになっています。
- 1位 宿泊業・飲食サービス業 50.5%(▲2.7P)
- 2位 生活関連サービス業・娯楽業 47.9%(▲0.3P)
- 3位 教育・学習支援業 47.3%(▲0.3P)
- 4位 医療、福祉 38.4%(+0.4P)
- 5位 小売業 37.5%(▲1.0P)
引用:厚生労働省 新規学卒者の離職状況(平成25年3月卒業者の状況)
辞める社員が多いということは、負け組みの業界であることがいえます。
大学卒業後3年以内離職率の全産業平均が31.9%ですから、宿泊業・飲食サービス業の離職率の高さが際立っています。
実に2人に1人以上が3年以内に退職しています。
年収はいくら以上あれば勝ち組?
初任給は別として、厚生労働省の平成28年賃金構造基本統計調査によると、大卒の年収の最高額は、50~54 歳で535万2千円となっています。
ちょっと少ない気がしますが、全産業の平均なのでこういう数字になるのでしょうね。
ということは、「勝ち組」と言われるくらいですから最低限は600万円以上ですね。
上場企業や業績の良い企業になると、1000万円は超えたいところでしょうか?
近年は平均年収2000万円を超える企業も出現しています。驚きですね。
特徴・原因
では、就活の負け組になってしまう人の特徴や原因はどんなところにあるのでしょうか?
反省がない
不合格をもらう事に何の反省もない人もいます。確かに就職試験の初期段階では不合格になる人は多くいます。
しかし、何度も不合格というのには、さすがに理由があります。
自分の就活に振り返りが無い人と言うのは、改善していない自分のまま次の戦いに挑むという事になります。
つまり、負けた装備のまま、兵士が戦場に行くようなものですね。
新卒の就職活動というのは、誰もが初体験のゾーンです。
しかも短期間に自分の進路を決定しなくてはなりません。
実は最も頼りになるのは自分の経験値です。
経験値を磨かないとなかなか内定できません。
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情報だけで就活しようとする人
就職ナビから何十社もエントリーし、説明会に精力的に参加しているのに、なかなか内定が出来ない就活生がいます。
情報ばかり入手して、その先が無い就活生です。情報は大量に収集するけれど、その先どうしたらよいか分かっていない就活生です。
就職の情報は膨大にありますが、先ずは自分が行きたい業界や仕事を絞り込む必要があります。
絞り込まれた範囲の中で深く企業を研究し、選択し、行動していく必要があります。
最初から範囲を広げた状態では、溢れる情報の中で意思決定できなくなり、そのうち就職が嫌になり、負け組になっていくのです。
また、就職はぜひ「現物」を確かめましょう。
就職ナビや会社のホームページでは、その会社の表面上の事しか分かりません。
希望企業がメーカーなら、実際にその会社の製品を購入したり、使用したりしてみましょう。
小売業であれば実際の店舗に出かけていって、店舗の作りや品揃え、社員の接客態度などを肌で感じてみましょう。
消費者向けの製品でない場合は、その製品を利用している企業の従業員に尋ねてみると良いでしょう。
そのくらいが出来なければ、勝ち組にはなれません。
就職活動を、情報だけではなく、現物として捉えてくると、志望動機に本気度が加わり、内定の確率が上昇します。
プライドが高い人は内定しない
就職試験をあまり受けたがらない就活生がいます。
訪問や説明会は積極的に参加するのに、いざ受験となると尻込みしたり、数社受けて挫折してしまったりする就活生は、「プライドが高い人」ということがいえます。
プライドが高い人というと、何だかもっと凄い人というイメージが湧くかもしれませんが、プライドが高いゆえに、自分が不合格になることを許せないのです。
就職に負けはつき物です。何社不合格を貰っても、意中の一社に入社できれば良いのです。
負けたことから学べれば、不合格はむしろ財産です。
思い切って企業にぶつかっていきましょう。
重たいプライドを脱ぎ捨てることが出来れば、自分でもビックリするくらい力が出てきます。
それでもプライドを捨てられない人は超人気企業に行くしかありません。
そもそも働きたくない
もともと働きたくない人もいます。
そのこと自体を否定するつもりはありませんが、周りがやっているからという「ブーム」で出来るほど就職は甘くありません。
誰のための就職なのか、何のための就職なのか?一度立ち止まって自問自答してみましょう。
遅かれ早かれ、人間は自立しなくてはいけません。
自分で収入を得て親に頼らず、自分の人生は自分で切り開いていかなくてはなりません。
そのこともしっかり考えていきましょう。
自分で生計を立てていくための方法はいくらでもあります。
しかし、生計を立てる手段として、安易なアルバイト生活に頼るのは止しましょう。
アルバイトではとりあえずの生活は出来ても、将来的に生活を支えることは出来ません。
アルバイトと正社員では生涯年収は数千万~1億円以上の差があります。
アルバイトでは結婚もままなりません。子供も育てていけません。
病気になってしまったら、何の保証もありません。
将来家を建てたいと思ったとき、銀行はアルバイトに融資なんてしません。
年を取った親の介護はどうしましょう?
酷な話ですが、それらを全て受け入れる覚悟があればフリーターもありです。
新卒で正社員として働けるというのは、実はとても価値があることなのです。
まだチャンスはある!負け組脱出の戦略
秋採用にチャンス
6月に選考を開始した大企業も、全ての企業が新卒を確保できたわけではありません。
予定新卒数が充足できず、秋以降も継続して募集を続ける企業もあります。
そもそもベンチャー企業や外資系企業は経団連のルールに従っていませんので、6月以前にも内定を出しています。
6月以降に経団連加盟の大企業にも内定した学生が、辞退もしています。
さらに、通年採用の企業も出現しています。実は意外にチャンスはまだあるわけです。
秋採用には就職ナビを使わず、大学のキャリアセンタールートで求人する会社もあります。
就職ナビでは広く求人を募ることが出来ますが、広告費用が莫大であり、確実に人が採れる保証もありません。
特に大学のキャリアセンターの担当者に人脈がある企業は、重要なルートとして考えています。結構ここは穴場ですね。
隠れた優良企業やニッチ企業を探す
一流企業というのは、有名な会社だけではありません。
良く知られている会社というのは、主に消費者向けに製品を製造販売している企業です。
企業には企業向けの製品を作っている優秀な企業も多く存在します。いわゆる産業用の製品やサービスを提供している会社です。
企業規模は大きくないけれど、特定の分野では世界一のシェアをもっているなどの企業は実は相対的に安定しています。
身の丈に合った企業選び「地場有力企業」
CMに出てくるような企業でなくても、有力な企業はたくさんあります。
特に生まれ育ったところで働きたい人には、「地場有力企業」がおすすめです。
全国規模ではないにしても、その地域でメジャーであれば、友人や知人にも誇れますね。
例えば地方の放送局や鉄道、電力会社、地場産業の有力企業など、その地域では高給で福利厚生も充実している場合が多いものです。
大学のランクを克服する方法
企業による大学の選抜ということは、あまり好ましいことではありますが、いまだに存在すると言われています。
俗にFラン大学出身者には厳しいともいわれています。いわゆる「学歴フィルターチェック」ですね。
ナビからエントリーしようとしても説明会が「満席」表示になるとか、説明会の案内メールが来ない、自信を持って作ったエントリーシートで落とされるなどということが続くと、学歴フィルターチェックが考えられます。
学歴フィルターチェックが気になるのであれば、大学のキャリアセンターで就職実績を調べてから企業を選ぶことをお勧めします。
また、インターンシップからトライするという手もあります。
インターンシップに何とか合格したら、とにかく必死で頑張りましょう。
その頑張り次第では学歴フィルターを突破できることもあります。
大学のランクを気にしている企業でも、目の前で一生懸命な学生は採りたくなるものです。
インターンシップは短期のものではなく、出来るだけ長期のインターンシップに挑戦しましょう。
しっかりと企業にアピールすることも出来ますし、自分自身の貴重な企業経験にもなります。
迂回ルートを考える
狙う企業に直接入れることが最高ですが、そこが難しい場合は迂回ルートも考えましょう。
迂回ルートのひとつは、入りやすい職種から入社すると言うことです。
職種的には、一般的に営業職のハードルが低いと言えます。
営業職は企業の売上に貢献してくれる職種ですが、ハードなこともあり、退職者も出やすい職種です。
企業も他の職種に比べて多めに採用する傾向にあります。
一旦営業職として入社し、実績を上げてから希望の職種に転属を申し出るという方法も考えられます。
また、ハードルの低いライバル企業に入り実績を挙げ、本命企業に転職するという方法もあります。
スケジュールの把握(逆算して考える)
卒業までの時間も考慮しなくてはいけません。
1社の企業を探して、訪問または説明会に行き、応募して筆記試験を受け、一次面接から最終面接まで受けるとすると、約1ヶ月はかかります。
今から卒業までに何社受けられるかを考えましょう。焦りは禁物ですが、冷静に残りの時間を考えて戦略を立て直しましょう。
持ち駒の考え方
1ヶ月に1社だと、卒業までの残り月数分しか会社を受験できません。
ここは複数同時に受験しましょう。少なくとも3社は同時に動かしていきましょう。
常に3社以上持ち駒があれば、就職に向かうテンションが維持できます。
しかし、あまり同時に多く受けすぎると、コントロールできなくなります。
企業研究の時間が無くなり志望動機が薄くなり、試験スケジュールもバッティングしてしまいます。
目安としては3社以上と言うところでしょうか。
不人気業界の希望職種から攻める
人気のある企業は、当然ですが競争率が高いものです。
しかし、負け組が勝ち組企業に内定できる確率は、さらに厳しいものがあります。
ここは視点を変えて、就きたい「職種」から攻めてみるという手もあります。
事務系職種である経理や総務、人事などや、マーケティング、商品企画などといった分野を目指しているなら、ブランドを捨てて、やりたい仕事が出来ることを目標にしましょう。
会社というのは前評判だけでは分かりません。実際にその職場で働いてみないと、良い会社かどうかは分かりません。
しかし、少なくとも仕事内容が好きであれば続けられるものです。
さらに、その職種を極めていけば仮に転職する際も有利です。
転職の場合、前職のブランドよりも職種としての実績が問われます。
人気がない企業でも優良企業は多くあります。
特に産業向けの製品やサービスを提供している会社はCMには出てきません。
高額年収ランキングの上位企業には、多くの産業向け企業が名を連ねています。
名を捨てて実を取るという戦略もありですね。
覚悟の手段! 就職留年
負け組を脱出する方法の最終手段として考えられるのが「留年」です。
卒業はしてはいないので、「新卒」としての就職活動が再度可能になります。
1年間取り組んできた就職活動のノウハウはあるわけですから、他の就活生に比べて有利です。
しかし、留年して再挑戦するのは一般的には不利です。面接官は必ず留年の理由を聞いてきます。
単位が取れなかったと言うのも不利ですし、就職出来なかったからと言うのも不利には間違いありません。
基本的には正直に話すほうが良いでしょう。目標としていた同一企業を受験できるかどうかも分かりません。
企業によっては応募や合否の履歴を記録していて、応募者と照合する場合もあります。
大事なのは、内定出来なかった自分をきちんと反省して、次年度はどうやっていこうという目標を明確にすることです。
今年この企業は駄目だったが、来年なら何とかなるだろうという甘い考えでは、今年と同じ結果にしかなりません。
留年を視野に入れたら就活スクールを活用してみっちり1年間トレーニングすると良いでしょう↓
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誰に相談したらいい?
意外に多い相談ルート
就職に行き詰ったとき、身近な相談相手は友人だと思いますが、友人もライバルであり、ましてや内定を勝ち取った勝ち組に相談するのも気が引けるものです。
そんなとき、やはり最も頼りになるのは就活スクールの講師です。
現在、就活スクールの存在は意外に知られていませんが、就活スクールの講師は単なる求人情報の提供だけではなく、履歴書の添削や面接の指導もしてくれます。
さらに受講生1人1人に個別にアドバイスもしています。
就活スクールの講師は受講生の就活について重責を担っていますし、その成果が入学者数にも影響するため、生半可なサービスはできないわけです。
まずは無料相談会に参加してみてはいかがでしょうか↓
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これまでの就職活動の経緯を素直に話していけば相談に乗ってくれるはずですので、大学のキャリアセンターに今さら行きにくい人などにはお勧めですよ!
人生の先輩への相談
自分の両親やアルバイト先の店長、サークルの先輩、高校時代の恩師など、考えてみれば相談できる相手はあなたの周りにたくさんいます。
この人たちは、人生の先輩であると同時に、仕事の先輩でもあります。
それぞれの立場から良いアドバイスをくれることでしょう。
就職の相談で大事なことは、自分の今の状態を正直に話し、打ち明けることです。
あなたが心を開いて相談すれば、周りの人も真剣に相談に乗ってくれるでしょう。
さらに、相談の結論を相手に求めないようにしましょう。
あくまで相談相手にはヒントをもらうつもりで臨みましょう。
あくまであなたの就活です。アドバイスはもらうにしても、あくまであなた自身が決断していくようにしましょう。
不合格要因と具体的対策
では、どうやったら負け組の就活生が勝てるのでしょう?
ここでは就職試験に負けてきたステップごとに、その原因と対策を考えていきましょう。
エントリーシート段階で受からないケース
そもそも、就職試験の入り口であるエントリーシートに受からないという就活生も多くいます。
この場合、多くの就活生がエントリーシートの意味をはき違えています。
エントリーとは、「入口」という意味です。入り口なので、先ずは全員が入る門です。
しかし、全員をその次の筆記試験に上げるわけにはいきません。
特に大企業では、エントリーシート段階で大量に不合格を出します。
エントリーシートは、就職ナビが普及したために、一人何社も簡単に応募できるようになりました。
一社の求人に対して数千~数万のエントリーシートが出されることも珍しくありません。
人事担当者はそれらすべてを慎重に審査するなど、到底できません。
一定の基準によってふるいにかける必要があります。
つまり、エントリーシートとは、落とすための試験なのです。
対策としては、受かるエントリーシートというより、不合格にしにくいエントリーシートにすることを最優先にすることが大切です。
突破しなければ意味がありません。
【不合格にしにくいエントリーシート】
- すべての記入欄が、余白なく埋められている。
- 志望動機と仕事内容のミスマッチが無い。
- 誤字脱字が無い。
- 写真や写真データの添付忘れがない。
- 期日に余裕を持って提出している。
- 紙の場合、送付状を付ける。
一つ一つは当たり前のことですが、意外と出来ていない人は多いもの。
これらを全て厳守すれば、エントリー段階での不合格は激減するはずです。
逆にこれらのチェックポイントが完璧なのに不合格であれば、学歴フィルターが疑われます。
気持ちを切り替えてさっさと次の企業にチャレンジしましょう。
筆記試験で落とされるケース
筆記試験と言えば、現代ではほとんどがSPIに代表される能力試験になっています。
昔のような一般常識の筆記試験とは違います。
一般常識のテストでは、本人の暗記力に頼るところもあり、本人の能力を総合的に測るものではありませんでした。
SPIのような能力試験は、主に適性検査と基礎能力に分かれます。
さらに基礎能力には言語能力(国語的能力)、非言語能力(数学的能力)があります。
まず、適性検査で落とされる原因は大きく二つあります。
ひとつには、その職種に適性が無いことです。
いくら能力がある人でも、求めている仕事に向いていない人は採用しません。
採用後にそのことが分かっても、本人も会社も不幸です。
ですから、入社前にミスマッチを無くすために行っています。
その場合は不合格というより、「不適合」と言った方が良いかもしれません。
もうひとつは、回答に矛盾がある場合です。
SPIの適性検査では、同じような内容の質問を何度も聞いてきます。
それが質問の度に回答の方向が変わったりすると、「虚偽性」が疑われます。
会社は、嘘つきを入れたくありません。虚偽性が酷いと当然不合格になります。
また、会社に良く思われたくて、明らかなウソをつく場合も同様です。
例えば「これまでにウソをついたことは無い」という設問でイエスと答えるケースです。
人生の中で一度もウソをついたことが無い就活生なんているわけがありません。
ではSPI試験の適性検査では、どう対応した方がよいのでしょう。
基本は自分の気持ちに正直に答えるべきです。しかし、社会常識上正しいと思われる方向で回答しましょう。
ウソをついてもばれるのがSPIの適性試験と思った方が良いでしょう。
仕事の適性テストは、各就職ナビサイトで、無料で実施してくれます。
予め自分の適職をある程度把握していた方が良いでしょう。
無理に自分に合わない企業や職種に固執するのは止めましょう。
仕事は一生をかけて続けていくものです。向かない仕事はあなたにとって不幸でしかありません。
SPIの基礎能力は対策が確立しています。対策本も広く普及していますし、問題自体もパターン化されています。
事前の対策が充分可能ですよ!
面接で落とされるケース
エントリーシートをかいくぐり、筆記試験を突破した後は、面接のみです。
しかし、この面接を苦手にしている就活生は非常に多いものです。
面接を突破するために先ず大事なことは、身だしなみと立ち居振る舞いです。
身だしなみは、社会人として最低限の心構えがあるかどうかを示しています。
身だしなみはファッションとは違います。
身だしなみは、周りに対してのものであり、ファッションは自分のためにするものです。
そこが分かっているかどうかを、企業は見ています。
【身だしなみのチェックポイント】
- 清潔感のあるヘアースタイル
- アクセサリーは一切身につけない
- カッターシャツやブラウスは白で華美でないもの
- スーツはブラックまたはグレー、濃紺
【立ち居振る舞いのポイント】
- 大きな声で元気良く挨拶
- きびきびとした動き
- 相手の目を見て発言
次に面接で大切なことは、根拠のある志望動機です。
面接では、いかにその会社に入りたい気持ちが有るかを「証明」しなくてはなりません。
それが最大のテーマです。
能力は履歴書や筆記試験で把握できますが、最も大切な「意欲」は面接してみないと分かりません。
逆に面接までこぎつけたら、能力のことは気にしなくて良いわけです。
能力が一定以上あるので面接に呼んでいるわけです。
【志望動機のポイント】
- 企業の良さを褒めるだけではなく、中立的に見る
- 企業の大切にしていることと自分の大切にしていることの交点を見つける
- 入社後のビジョンを明確にし、その根拠を付ける
- 熱意と誠意を表現する
最後に気をつけたいのは伝え方です。どんなに良いことを言っても、相手に伝わらなければ意味がありません。
長々と話したり、途中で詰まって何も言えなくなったり、原稿棒読みであったりすると気持ちが伝わりません。
【伝え方のポイント】
- 発言は「結論」→「理由」→「決意」のステップで行う。
- 結論ステップでは、一番言いたいことを短い言葉で表現する。(例:「私は貴社の地域の人を大切にする考え方に感銘し志望しました」)
- 原稿は準備しない(棒読みの元凶)。
- 必要に応じてボディアクション。(例:両手を低い位置で開いて訴える。自分の思いを伝えるときは片手を胸に当てるなど)
これらのポイントを抑えるためには徹底したトレーニングが必要です。
先輩、就活スクール 、親など、なんでも使えるものは使って内定を勝ち取りましょう。
本当の勝ち組とは?
「勝ち組」「負け組」というのは、就職だけでしょうか?
「勝ち組」企業に入社すれば、一生勝ち組でしょうか?まさかそんなことはありません。
確かに、高度成長期やバブル時代まで、人生の成功のキーワードは「有名」ということでした。
「有名な大学」を出て「有名な会社」に入れば、人生は安泰でした。
つまり、まずはその会社に入ることが大事でした。
しかし、バブル崩壊を経て、企業は働く人に厳しくなっています。
就職自体はスタートに過ぎません。実は入社してから本当の競争が始まります。
エンプロイアビリティを身につけよう
就職の負け組についてとそこから脱出する方法をご紹介しましたが、日本の経済は高度成長期が終わり、バブルの崩壊を経て、本当の大競争時代に突入しています。
企業は好景気を背景にして、業績を伸ばしています。
そのため多くの若者が必要になっています。
しかし、企業は必要の無い社員を雇うことはしなくなりました。
有名な大学を出たからというブランドだけで就職できる時代ではなくなっています。
今後も厳選採用の傾向は続くことでしょう。
就活生も、より真剣に就職活動に臨むことが求められています。
一度負け組みとなったとしても、形式的なノウハウではなく、実質的に雇われる能力(エンプロイアビリティ)を身につけて再チャレンジしましょう。
きっと分かってくれる企業があるはずです。