就職みらい研究所の調査によると、2020年9月1日時点の大学生の就職内定率は85.0%と新型コロナウイルスの影響で20年卒と比べ低くなっていますが、それでも売り手市場の傾向は続いています。
しかしながら、このような売り手市場の中でも約8%の就活生は1社からも内定を貰えないという悲しい現実があります。
今回は好景気にもかかわらず内定が1社も貰えないNNTな就活生の実態や特徴と内定に向けた戦略を解説します。
数学検定1級保持者で東京大学工学部卒にもかかわらず、自身の就活に失敗し就職留年した経験から企業の人材戦略の道へ。
新卒の学生が一流企業に内定するための独自の方法論と、3年後離職率・OpenWorkでの評価・帝国データバンクの評点を用いた客観的視点から日夜ホワイト企業を研究。
研究内容を自社メディアで掲載したところ、就活生や親御様の間で話題となり、月間で35万PVを達成した。
現在も、ホワイト企業からの内定が1件も得られなければ授業料を全額返金という方針で、上位大学だけでなく、全国幅広い大学の学生の就活指導を行なっている。
「就職浪人からANAグループに内定した! 」「留年すれすれから日本IBMに内定! 」「指導を受けた次の日から大手企業の面接で落ちなくなった! 」など、喜びの声多数。
著書に「子どもを一流ホワイト企業に内定させる方法」(日経BP社)がある。
よく聞く“就活NNT”とは?
NNTとは、内定が取れていない、つまり、「無い内定」という意味の造語で、インターネットのSNSなどで発生したネットスラングです。
ネット上では同じジャンルに関心がある人の間で通じる隠語や略語を使う事が多いようですが、就職に関してもNNT以外にも多くのものがあり、GD(グループディスカッション)やES(エントリーシート)、お祈りメール(今後のご活躍をお祈りしますという趣旨の企業からの不合格通知メール)などが代表的です。
中でもNNTは自虐的な意味がありますが、就活生の間でお互いの就活状況を伝え合ったりする際にこの言葉を使うことで悲しい現状をサラッと伝えているのです。
しかし、悲しい現状を話して痛み分けをしても内定には近づきませんので、「とにかく内定が欲しい!」「悠長なこと言ってられない!」という場合は就活塾を活用してください↓
内定が取れない人は概ね3タイプに分類できますが、そのうち1タイプは、内定は一応取れるがブラック企業ばかりで、簡単に入社するわけにもいかず困っている人達です。
最終的にはブラック企業でも就職せざるを得ない人もいますが、これは実質的には内定が取れていないのと同じですね。
2つ目は別の道も考えている人です。
進学希望者や会社勤めに踏み込めない人達の中には内定できる実力を持っている人もいますが、この場合はイマイチ本気になれないために内定がなかなか貰えないでいるのです。
最後のタイプは真に内定が取れない人ですが、今回はこの真に内定が取れない就活生について解説していきます。
内定が取れない人の5つの特徴
①社会性がない
単純にルールやマナーを守れない人は当然ながら内定は貰えません。
時間を守れない、汚れた皺くちゃのワイシャツやスーツを平気で着ている、履歴書に修正液を使う、聞いている質問に答えない、連絡が取れないなど、社会に適合できそうにない人は採用すると躾から指導しないといけないのでまず内定は出ません。
バブルの頃までは有名な大学さえ出れば多少のことには目をつむってもらえましたが、現代ではどんなに好業績で喉から手が出るほど人材が欲しい会社でも躾の段階からの社員教育はしなくなっています。
また、会社は集団で収益を上げていく場なので、個性は必要ですが集団に馴染めない人はどんなに能力があっても企業という組織には向かないので、その場合は別の進路を考えた方がいいでしょう。
②志望動機がない
当たり前ですが、そもそもその会社に入りたいという動機が無い人材は企業も欲しくありません。
どんなに良いことを言っても中身が無いと、面接官はすぐに「うちの会社に入りたいんじゃなくて単に大企業の内定が欲しいんだな」と感じます。
志望動機で企業の良い点だけを述べて自分の考えを述べない人は典型的にこのパターンの就活生であると言えます。
③大学時代に取り組んだことが話せない
自分の取り組んだことについて何も話せない人は採用しようがありませんが、多くのNNTの就活生が陥っている症状として、人に誇れるようなことは何も無いと深く思い込んでいることが挙げられます。
面接官はあなたの華々しい過去の栄光だけを聞きたいわけではなく、取り組んだことから得られたことや学んだことを知りたいと思っています。
会社で活かせそうなことをアピールするのがベストですが、アルバイトやサークル、ボランティア活動など、取り組んだ経験は何かしらあるはずです。
それをあえて話さないのは面接試験そのものを拒否しているのと同じことです。
④自分の考えがない
面接試験ではよく「それについてあなたはどう思いますか?」とか「なぜそう思ったのですか?」という質問があります。
一見、わずかに就活生を困らせているような質問にも思えますが、受験者の考えを聞いている質問です。
会社は集団で成果を上げようとする組織なので、社員の能力はもちろんのこと、それを発揮するためには社員間のコミュニケーションがとても大切です。
意思疎通がうまくできなければ社員の力も発揮できませんが、意思疎通の第一歩は自分の考えを相手に伝えることです。
その能力が無いと判断されれば、会社で働けない人だという烙印を押されても仕方ありません。
⑤実は就職したくない
内定が取れない理由の大きな1つに、そもそも働く意欲が無いことが挙げられます。
親や教師から就職をするよう勧められ、一応就活らしいことはしているが、本音としては就職したくない人達です。
当然、企業の人事はそのやる気のなさを見抜くので「無い内定」も当然です。
就職したくない人達の中には親の事業を継ぐ予定の人もいますが、社会経験を積んで会社を継ぐように親に言われているケースが多いようです。
そんな就活生がボロを出すのが入社後に関する質問で、面接官から「将来の夢は何ですか?」と聞かれた時に「将来は親の事業を継ぎたいと思っています。」と平気で答えてしまうのです。
これは結婚前から離婚を予定しているようなもので、企業にとっては到底歓迎できるものではありません。
企業は二代目の修業の場ではないのです。
卒業までの内定戦略
NNTな就活生は現時点では負け組ですが、卒業までにまだ時間がある場合、まだまだ勝負はこれからです。
これまでの就職活動の反省や改善ポイントを把握して再度就活に挑んでいきましょう!
落ち続けたことは逆に幸運とプラスに考える
人生に意味のないことはないので、あなたが就職試験に落ち続けたことにも必ず意味があります。
就職活動は社会や会社との付き合い方を学ぶ活動ですが、ずっと否定され続けたことで深く落ち込み、辛い思いをした経験はその後の人生に活かされるはずです。
もしこれが順調な就職活動であれば社会や会社との付き合い方を軽く見てしまっていたかもしれませんし、会社をナメてかかることで入社後に大きな苦労をするケースは沢山あります。
事前にしっかり会社との関わり方を学んだと思えばこれも貴重な経験なのです。
まずモチベーションを上げること
何十社もお祈りメールばかりを貰ってしまうとさすがに普通の神経ではいられなくなりますが、親しい仲間が次々に内定して就活を終わらせていくのを見ると、自信を失い眠れなくなってノイローゼやうつ病にかかったり、場合によっては自殺まで考えてしまうこともあります。
そんな状態で説明会や受験を重ねたところで合格するはずがないので、そんな状態の時は一旦就活を停止しましょう。
よく営業の仕事で用いられる話ですが、営業マンがお客さんから「最近、調子(営業成績)はどう?」と聞かれた時に、以下の3人の営業マンの応え方としてどれが良いでしょう?
営業マンA「おかげさまで売れています。今後ともよろしくお願いいたします。」
営業マンB「ボチボチやっています。」
営業マンC「いやぁ、不景気で商売あがったりですよ。」
あなたが営業マンから商談を受けているとしたら、どの営業マンから購入したいと思いますか?
当然営業マンAかBから買いたいはずで、売れない営業マンからは買いたくないはずです。
実は就職試験も同じで、自信のない就活生を採用したい企業はありません。
自信がついていないうちに活動量だけ増やしても、良い結果を得るどころか完全に病人になってしまいます。
しかし、いきなり自信をつけるのは無理があるので、3日~1週間は何も考えず体と精神を休め、英気を養う必要があります。
就職の緊張とストレスがある程度無くなったら、まずは形から入りましょう。
就職のことを頭で考えても今は良いアイディアは浮かばないので、頭で考えるのはこの際停止して、体を使ってさらに気持ちをスッキリさせましょう。
まず、今机の上にある就職関係の書類は全て廃棄しましょう。
就職のノウハウ本や企業パンフレット、書きかけの履歴書もしかりです。
NNTな就活生の多くが何かに頼り過ぎているので、一旦やってきたことをリセットする意味でも全てを捨てましょう。
ちょっと勇気が要ることですが、今までを引きずっていても気持ちが新しくはならないので思い切って実行しましょう。
その次は不要なものを廃棄した部屋やトイレ、風呂を徹底的に掃除しましょう。
スーツはクリーニングに出し靴を徹底して磨くことで気持ちがどんどんリセットされていきます。
ちょっと前に流行ったいわゆる断捨離ですね。
真摯に就活に向き合う
全てがリセットされた後で自分の就職活動を振り返っていきましょう。
その際は、就職活動の大まかな分野別に、思いつくままに自分がどうだったかをメモってみます。
例えば自己分析や企業研究、筆記試験対策、面接態度など、頭の中だけで振り返るのではなく、ぜひノートに書き出してみましょう。
失敗したことを書き出すことは決して楽しいことではありませんが、頭の中の嫌な思い出を抜き出すという意味もあるので、今後同じ失敗を繰り返さないためにも一度書き出すことは有効です。
過去と他人は変えられませんが、自分と将来は変えられます。
これまで何十回不合格になったとしても志望する企業に1回合格すればよいわけなので、しっかり振り返っていきましょう。
敗戦理由を具体的に知る
自分なりの振り返りが出来て頭の中が随分スッキリしてきたら、就職活動の段階別に下記のチェックリストで具体的な敗戦理由を探っていきましょう。
自己分析
そもそも自分のことをよく分かっていたかは就職の再スタートとして非常に重要です。
自分のやりたいことや好き嫌いは意外と自分でも分かっていないもので、そこをいい加減にすると目標が持てず羅針盤を失った船のような状態になります。
再スタートをするからこそ、ここはじっくり時間をかけて急がば回れで行きましょう。
企業研究
自分の好みや適性が把握出来たら、目標とする企業を考え直しましょう。
単に大企業だからとか有名だからという理由で企業を選ぶと必ず失敗します。
企業情報を知る際にはホームページや会社案内などを見るのが一般的ですが、それらは会社都合で作成されたものなので、より客観的に深く企業を知るためには積極的にインターンシップに行ったり、場合によってはその企業でアルバイトをしたり製品やサービスを利用したりすることで本当の企業の姿が見えてきます。
身だしなみ
人は他人の印象を一瞬で決めてしまいますが、就活生に必要な第一印象は清潔さです。
身だしなみは相手に対する心配りで、自分のためにするファッションとは違います。
就活用の身だしなみを次の点を中心に厳重にチェックしましょう。
スーツやシャツは何度か着まわしていた
→スーツの皴や折り目のなさは見られています。小まめにクリーニングに出しましょう。カッターシャツやブラウスは毎回洗濯し、アイロンがけを行う事が不可欠です。
カッターシャツはS・M・L・LLのサイズで選んでいた
→カッターシャツは首回りと裄丈(肩から手首までの長さ)でその人のベストサイズが決まります。お店の人に測ってもらって体形に合ったシャツを購入しましょう。首周りのサイズが合っていないとネクタイを上手く結べません。また、裄丈が長すぎると幼く見えます。
髪型は気にしていない
→男性は耳やシャツの襟に掛からない長さにしましょう。女性の長い髪は束ねます。前髪が目に掛からないようにしましょう。前髪が長く前に掛かると表情が見えなくなり、お辞儀をした後に前髪を整えようとして不要な頭の動きを生む原因にもなります。お辞儀の動作はとても大切です。
ポケットにスマホなどを入れたりしていた
→スーツのポケットには何も入れないようにしましょう。物を入れるとそこが膨らみ、スーツが型崩れしやすくなり、面接当日だけでなくそれ以降のスーツ姿が不格好に見えます。
知らず知らずのアクセサリー
→就職の場にアクセサリーは一切不要です。仕事とプライベートを分けられる能力も判断されるので、カジュアルな眼鏡や腕時計、ピアス、ネックレス、ブレスレットなどはお守りであっても厳禁です。
エントリーシート
誤字脱字
→文章の基本です。学力の無さだけでなく、いい加減な性格であると思われます。きちんと見直せば済むことですが、自分の目では気づけないこともあるので、友人や親などの第三者にチェックしてもらうと良いでしょう。
期限ぎりぎりに提出していた
→応募の熱意を疑われるので今後は最速で提出しましょう。企業側の印象が違います。
写真や写真データを添付し忘れたことがある
→仕事の基本が出来ないことの表れなので今一度提出条件を確認する癖をつけましょう。その他の応募関係書類(成績証明書など)も同様です。
記入していない欄があった
→どうしても内容が無い場合は「特にありません。」などの記述が重要です。記入する内容が無いだけなのか記入漏れなのかは企業側には分かりません。
筆記試験
SPI対策をしていなかった
→言語分野、非言語分野とも対策は十分可能です。最近は出題内容が分かっているので、この部分が出来ていないと能力が無いだけではなく努力をしない人だと思われます。
適性試験でウソをついていた
→適性試験は本人の性格や仕事の適性を見る試験なので、ウソをついても何のメリットもありません。社会常識的な範囲で本当の気持ちを回答することが重要です。同じ業界や職種で落ち続ける場合はそもそもその業界に向いていない可能性もあるので、一度就職ナビサイトなどが行っている無料適職診断などを受けて方向性を考え直す必要もあります。
小論文が苦手
→作文の基本は、内容を考えるのと書くのを分けることです。考えながら書いていては間に合いません。まず、テーマについて自分の言いたいことを短い言葉にした章のタイトルを作り、いくつか考えます。次に章の順番を考えてから初めて書き始めましょう。字数は〇字という指定であればその字数ちょうどがベストです。
面接試験
志望動機が上手く言えなかった
→志望動機は会社の大切にしていること(経営理念や方針など)と自分の大切にしていることが合致していることを書くのがベストです。それを結論→理由→入社後の決意のステップで簡潔に述べましょう。
自己PRが上手く言えなかった
→自己PRでは会社が望んでいることと自分が出来る事の共通点を述べるのがベストです。それを志望動機と同様に結論→理由→決意(どのように強みを活用していきたいか)のステップで簡潔に述べましょう。
面接官に突っ込まれて自滅した
→面接官は理由が分からない場合は「なぜ?」を繰り返します。理由を聞かれないためにはこちらから先手を打って答えるしかありません。そのためには短い結論を言うだけでなく全てに理由を付けるようにしましょう。例えば、「趣味は何ですか?」という質問に「サッカーです。以上です。」としか答えなかったら誰でも突っ込みたくなります。
突拍子もない質問内容に面食らって自滅した
→面接官は時折正解のない質問を投げかけてきまが、正解は無いのに就活生は正解を探そうと必死になり支離滅裂な答えになりやすいようです。答えのない質問だと感じたら自分の考えをプラス思考で答えればオッケーです。面接官は就活生の考え方や素直さを見ているのです。
基本的な社会性
約束の時間が守れない
→就職試験での遅刻は論外です。その会社への就職を大事にしていないことが相手に伝わります。もしどうしても交通機関や天候の関係で遅れる時は必ず事前に連絡を入れましょう。ぎりぎりになる就活生も初めから不合格にされている場合が多いようなので、遅刻癖があるなら常にスケジュールを逆算して余裕時間を考慮して行動することが重要です。
説明会や試験で素の態度を取っている
→会社は説明会や試験での参加態度も重視しています。説明会で後ろの方の席に座る、居眠りやペン回しをする、待合室での私語やポケットに手を突っ込んで歩くなどの態度を取る就活生は面接でどんなに良いことを言ってもまず合格はありません。説明会では常に最前列を目指すこと、家から一歩出たらその日の就活が始まっていると自覚して行動することが大切です。日頃からの態度が大事です。
会社からのメールや電話への反応が悪い
→個別説明会や受験スケジュールのメールには必ず丁寧な返事をしましょう。また、携帯電話に企業からの着信があった場合に自分の名前を名乗らないと基本的なマナーが出来ていないと判断されるので、きちんと名乗る習慣をつけましょう。
就職は人間対人間の試験なので良い印象を持つと相手を有利に運ばせてあげたくなるのが人情です。
相手の気持ちに配慮することが内定の第一歩になるので、もう一度きちんと就活をやり直したいと思ったなら、まずはホワイトアカデミーの無料相談会に参加して正しい就活の情報とノウハウをゲットしましょう!
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就活を量から質へギヤチェンジ
過去の就職について気持ちをリセットし反省した後はいよいよ就職活動の本格再開です。
はやる気持ちもあると思いますが焦りは禁物です。
もし今までの就職活動であまり目標を定めず手当たり次第、説明会、就職試験をこなしていたなら、その戦略を変えないと同じ結果の繰り返しになる可能性があります。
時間的なものも気になると思いますが、自分の目指す業界、職種、企業ランクなどの目標を明確に定めて活動しましょう。
下手な鉄砲も数撃てば当たるという戦略から上手い鉄砲でよく当たる戦略に変え、量から質への戦略転換を図りましょう。
反省を記録する
今後の就職活動では、その都度反省点を振り返り次の活動に活かせるようにしましょう。
就職活動用のノートを1冊用意し、受験した企業ごとにページを取り、説明会や筆記試験、全ての段階の面接試験ごとに反省点を記録していきます。
そうすることでその企業の次の受験ステップに活かせるとともに、別の企業を受験する際も同じ過ちを犯さないように注意できます。
そのうちに、そのノートを持っているだけで安心できるようになりますが、それはあなた自身が成長し始めている証拠です。
卒業までのスケジュールを考える
卒業までには時間がないので就職活動のスピードを上げる必要があります。
会社を探して実際に内定を貰うまでのスケジュールを考えてみると、説明会までのスケジュールはまちまちですが、予約後に1週間、エントリーシートや履歴書提出に1週間、その後の筆記試験と複数回の面接日程を考えると最短でも1カ月はかかる計算になります。
意外に就職には時間がかかるのです。
そうなると、卒業までの月数分しか企業を受験できないということになりますが、状況が状況なので複数の企業を同時に受験していきましょう。
業界や職種、企業ランクを絞っていれば履歴書のネタもある程度再利用できますし、複数同時に動かしていけばたとえ1社不合格になってしまってもそれ程落ち込むことはありません。
いくつか持ち駒があると常に高めのテンションでいることが出来るのです。
しかし、欲を出しすぎるのは禁物なので、自分の能力を超えない範囲で複数社にチャレンジしていきましょう。
なお、当然ですが、アルバイトやサークル活動は原則的に全面中止にして、とにかく残された時間を有効に使いましょう。
就活NNTが確定しそうな時、または卒業後の就職戦略
努力の結果、内定が貰えれば言うことはありませんが、最悪の場合も考えられます。
本当に内定が貰えそうにない時や内定が貰えず卒業を迎えた時の戦略も必要です。
就職では常に次の一手を考えておくことが大切ですが、これらは就職の最終手段といえます。
就職留年
内定がどうしても取れない場合の1つの選択肢として留年という方法がありますが、この方法では就職活動を初めからやり直すので時間的な余裕と就活のノウハウがある程度身についているなどのメリットがあります。
しかし、一度就活をやってきたからといっても自分自身が進化していなければ内定できる保証はなく、志望企業を再受験できるかも未知数です。
企業によっては受験者の記録を取っているところもあり、特定の企業のリベンジを目指してという理由だけで留年するのは危険です。
また、面接官に「なぜ留年したのか?」と聞かれることは覚悟し、誤魔化したりウソを言ったりするのはやめましょう。
面接官は人を観るプロフェッショナルなので正直に答えることが得策です。
以上を総合的に判断して留年するかを決断しましょう。
就活塾の利用
社会に出る以上、収入源を得ていかなくてはいけないので、奮闘虚しく在学中に就職できなかったとしても働くことを諦めてはいけません。
卒業後に就職活動をする場合は出来るだけ中途採用などの既卒者向け求人よりも第二新卒向け求人を探しましょう。
中途採用の求人では即戦力の能力を求められますが、卒業したての若者には荷が重過ぎます。
また、卒業後の就職活動では大学のキャリアセンターの指導や友人の協力も得られなくなり孤独に陥りやすくなるので、その際は就活塾の支援を積極的に受けましょう。
就活塾では若者向けの新卒求人の斡旋だけでなく履歴書や面接の指導も行ってくれますし、1人1人に講師がつき細かい相談に乗ってくれるのでぜひ活用しましょう↓
卒業後の面接試験
就職留年と同様に卒業後の就職の場合も面接官は就職できなかった理由については必ず聞いてきます。
大変辛いところですが、その際はやはり素直に自分の反省点を述べるべきでしょう。
その率直さは面接官に好印象を与えますし、面接官も卒業後ということは分かっているので、無理に飾る必要はありません。
最後の1社に出会うまで
NNTな就活生の特徴と内定を取るための対策について解説してきましたが、この売り手市場の時代に1社も内定できないのは非常に辛いことです。
なかなか当事者でなければ分からない辛さであり、追い詰めらるような気持ちにもなることでしょう。
内定が取れないことや有名な企業に入れないことを俗に負け組と言いますが、新卒就職の負け組になったとしても人生の負け組になったわけではありません。
就職活動は企業と学生の出会いのプロセスであり、その出会い方は、実は年々難しくなっています。
就職サイトなどのツールは便利になっていますが、その分1社の求人に多くの就活生が殺到し、たくさんの不合格者を出しています。
多産多死型ともいえる現代ではスムーズに内定することの方が実は難しいのです。
しかし、よく考えれば就職できるのはただの1社だけであり、これは勝ち組であろうが負け組であろうがNNTであろうが同じことです。
このことは結婚によく似ていて、どんなイケメンでも美女でも1人の人としか結婚できません。
そう考えると、色々な人と交際し失恋を経験することは人を成長させます。
その上で最愛のパートナーを見つけることができれば、それまでの過程には意味があることになります。
就職活動で苦しんでいる時間も実は最も自分に合う会社に出合うまでの大切な過程なので、その大切さを感じながら自分にとって最も相応しい会社に出会っていきましょう。
頑張ってください。