大手企業に就職したいというのは、就活生なら誰しも一度や二度は考えることではないでしょうか?
この記事では、大手企業で求められる人物像や選考対策の中身を解説し、就職するためにやるべきことや就活に行き詰まったときの対処法などをご紹介しています。
求められる3つの人物像
①主体的にチャレンジした経験がある
大手企業へ就職する上で欠かせないのが、主体的に何かにチャレンジした経験です。
大手企業では、新規事業開発をはじめ、様々なプロジェクトが日々動いています。
そういったプロジェクトを動かしていく上では、たとえ大企業とは言え、アントレプレナーシップが欠かせません。
そういう意味で、何かに挑戦した経験やバイタリティーがある人物が求められます。
②周囲と協力した経験がある
大手企業では、多くのプレイヤーを相手に仕事をこなすことが日常茶飯事です。
そんな大企業では、何よりも「周囲と協調して働くこと」が求められます。
様々なタイプの利害関係者とも上手く折衝していけるようなバランス感覚が必要です。
③プロフェッショナルとして価値を創造した経験がある
これは、中途採用でよく求められるものですが、新卒の学生でも飛び抜けた実績があれば、それは高く評価されます。
「銀のアンカー」という就活漫画がありますが、その中では、こういった学生のことを「プラチナのアンカー(錨)」を持った学生であると描写されています。
プラチナのアンカーを持っている学生が大挙して押し寄せるのが大手企業であるとも言えます。
大手企業のメリット・デメリット
大手企業のメリットは、何と言っても福利厚生です。
利益額の大きい会社がほとんどなので、給料や待遇には申し分のない会社も多々あります。
ただ、社員数が多いので、その分、社内での競争は激しいです。
大手企業に入れたからと言って、出世コースから外れてしまえば、結局冷遇されて退職を迎えてしまうというのはよくある話です。
そういう意味では、大手企業に入るのは、ある意味では中小企業やベンチャー企業を選ぶよりもリスキーかもしれません。
大手企業へ入るためにやるべき7つのこと
①自己分析
しっかりと自己分析をすることで「志望動機」や「学生時代に頑張ったこと」が問題なく書けるようになります。
特に、仕事を通してどのような価値を提供していきたいのかという職業理念と、それを裏付ける強みの2つを明確にすることが欠かせません。
これを疎かにすると、大手企業は疎か、ブラック企業以外には入れないという事態に陥りかねません。
②業界・企業研究
ほとんどの学生は業界研究や企業研究で躓きます。
就職四季報で離職率をチェックする・口コミサイトで社員の評価をチェックする・IR情報で財務基盤をチェックするといった最低限のことは自分でやりましょう。
入念に業界・企業研究をすれば、「当初抱いていた業界や企業のイメージ」と「現実」のギャップを確認し、自分の受けるべき企業を絞ることができます。
③OB・OG訪問
OB・OG訪問をすることで、社員から企業のリアルな姿を聞き出すことができます。
また、早い時期からOB・OG訪問をすることで「社会人と話す」経験を面接に生かすことができます。
MatcherなどのOB・OG訪問用の様々なアプリもありますので、時間を見つけては積極的にOB・OG訪問をしてみてください。
④筆記試験対策
問題がパターン化されているので、解き方や考え方を早い時期から理解しておくことで高得点を狙えます。
逆に言えば、早い時期から問題に慣れておかないと、特に大手企業では筆記試験で落とされることが珍しくありません。
時間があるうちに、参考書などを使って徹底的に勉強しておきましょう。
⑤インターンシップに参加する
インターンシップに参加することで、その業界や企業が自分に合っているかなど、イメージと現実のギャップを把握できます。
また、インターンシップで優秀な成績を収めれば本選考で有利になりますし、企業によってはインターンシップからしか新卒は採らないところもあります。
インターンシップにはなるべく参加するようにしましょう。
⑥中小・ベンチャー企業の選考を受ける
学歴や実績などの武器を持っていないのであれば、中小・ベンチャー企業の内定が武器になります。
どこでもいいのでまず内定を取り、そこから徐々に本命の企業へと内定のレベルアップを図った結果が大手企業からの内定です。
このように内定を積み重ねていけば、精神的に楽な状態で本命企業を受けることができます。
⑦就活に必要な資金を確保する
スーツやかばんを買う費用や交通費など、就活には平均して16万円かかると言われています。
地方に住んでいたり選考が長期化したりすれば、人によってはもっとお金が飛ぶでしょう。
時間のあるうちにアルバイトや有給インターンなどでお金を稼いでおきましょう。
学部による有利・不利はあるのか?
技術職などの一部の職種を除き、基本的には大手企業は多様な人材を求めています。
とは言え、学部で学んだことをネタとして使う場面も多々あるかと思いますので、そう意味では学部によって企業への向き・不向きは多少あると言ったところでしょう。
そもそも学歴フィルターによって受験を弾かれることもあるので、学歴が低い場合は、その時点でかなり大きなハンデを負っていることを覚悟しておきましょう。
難易度が高い5つの業界
ここでは、大手企業から内定を取るのが特に難しい業界をご紹介します。
ここで取り上げる5つの業界は、かなり狭き門になるので、入念な対策が必要です。
①金融業界
投資銀行やメガバンクに代表される金融業界は、IT化の波をもろに受けています。
これからは、少数精鋭のチームで高機能なシステムを運用していく体制が主流になりますので、ごく一部の優秀な学生しか新卒では採用されなくなるでしょう。
数字やロジックに強くバリバリ働けることが、金融業界への就職では必須です。
②コンサル業界
外資系のコンサル会社が特に有名ですが、激務で高給取りなのが特徴です。
激務に耐えられるだけのバイタリティーと頭のキレが必須です。
本当に頭の良い人しか採用されないので、筆記試験では満点を取れるレベルに仕上げておきましょう。
③IT業界
ほとんどのIT企業はブラックですが、理系からは根強い人気があります。
絶えず開発・開発……の繰り返しですから、根気強く何かに打ち込める人が向いています。
IT業界に行きたいなら、言語の1つや2つは学生のうちにマスターしておきましょう。
④総合商社
昔から人気のある業界ですが、近年は、次第に投資銀行的な側面が鮮明になってきました。
世界のどこへ駐在になるかも分からず、ぞれでいて激務ですから、やはりバイタリティーが欠かせません。
華やかな反面、地味な作業も多いので、根気強さも求められる業界と言えるでしょう。
⑤マスコミ業界(広告・出版・放送・新聞)
近年斜陽化が急速に進行しているマスコミ業界ですが、相変わらず根強い人気があります。
しかし、その分、年々採用はシビアになってきているので、マスコミを志望するよっぽど熱い想いがないと、内定はまず無理でしょう。
マスコミ業界を志望するなら、学生のうちからある程度そこに通じるエピソードを作っておくことが欠かせません。
就活に行き詰まったらやるべき4つのこと
ここまで見てきたように、大手企業への就職はそう簡単ではありません。
ここからは、大手企業への就職が難しい場合の対処法をご紹介します。
①中小・ベンチャー企業に目を向ける
倍率が数十倍から数百倍にもなる大手企業にこだわらず、相対的に受かりやすい中小・ベンチャー企業を受験した方がいいのは自明の理です。
先ほどもお伝えしたように、よほどの武器がないのであれば、まず取れる内定を取ってから大手企業を受けるのがセオリーです。
先に大手企業を受けて、落ちてから中小・ベンチャー企業を受けようとしても、その頃には既にブラック企業しか残っていないので、要注意です。
大手企業ばかり受け過ぎて内定が1つもないという悲惨な状況にならないようにしましょう。
②穴場であるBtoB企業を探す
ほとんどの就活生はBtoC企業ばかりを見ていてBtoB企業のことをあまり調べませんが、それは単なる怠慢です。
そういった就活生を傍目に、四季報などを駆使して自分から優良企業を探していきましょう。
企業研究をどこまでやれたかが就活の結果を大きく左右します。
③地方の大手企業や郊外に本社がある大手企業を探す
地方の大手企業や首都圏周辺に本社がある大手企業を探しましょう。
さほど倍率が高くないのにホワイトという、いわゆる隠れホワイト企業は、そういった企業に多いです。
人の行かない道をあえて選ぶことで美味しいところ取りをするのも、1つの戦略です。
④採用数の多い大手企業を探す
採用数の多い企業を受験することで競争率が下がり、内定獲得の可能性が高まります。
しかし、それは入社してからの競争が激しいことの裏返しであり、必ずしも最良な選択とは言えないこともしばしばです。
この辺のバランスを見極めて受験する企業を絞りましょう。
早めの対策を!
大手企業へ就職するには、何れにしても早めに対策を始めることが一番です。
そして、大手企業対策には就活塾を活用するのが最も効率的です。
就活のプロに指導してもらうことで、大手企業からの内定を盤石なものにしましょう。