【テンプレート付き】プレゼン資料のデザイン・構成のコツを公開!

様々な場面で行われるプレゼンテーション

パワーポイントやワードでの資料作りに追われることがあるでしょう。

でも、デザインや構成ってどうしたらいいのか、悩んでしまうところですよね。

最近は「プレゼン面接」なるものも登場し、プレゼン資料の重要性は増すばかりです。この記事では、魅力的なプレゼン資料の作り方のコツを徹底攻略していきます。

パワーポイントで資料を作るとき、また紙で資料を作るときに分けてご説明しています。

どうぞ最後まで読んで、見た人を惹きつけるプレゼンにしてくださいね!

この記事を書いた人:竹内健登

竹内校長の写真就活塾ホワイトアカデミー校長。デロイトトーマツグループの人材戦略コンサルタントを経て現在は就活コンサルタントとして活躍。

数学検定1級保持者で東京大学工学部卒にもかかわらず、自身の就活に失敗し就職留年した経験から企業の人材戦略の道へ。

新卒の学生が一流企業に内定するための独自の方法論と、3年後離職率・OpenWorkでの評価・帝国データバンクの評点を用いた客観的視点から日夜ホワイト企業を研究。

子どもを一流ホワイト企業に内定させる方法研究内容を自社メディアで掲載したところ、就活生や親御様の間で話題となり、月間で35万PVを達成した。

現在も、ホワイト企業からの内定が1件も得られなければ授業料を全額返金という方針で、上位大学だけでなく、全国幅広い大学の学生の就活指導を行なっている。

「就職浪人からANAグループに内定した! 」「留年すれすれから日本IBMに内定! 」「指導を受けた次の日から大手企業の面接で落ちなくなった! 」など、喜びの声多数。

著書に「子どもを一流ホワイト企業に内定させる方法」(日経BP社)がある。

作り方の流れ

まずはざっくりとプレゼン資料の作り方の流れからご説明しますね!パワーポイント、紙媒体の資料どちらにも共通した流れですので、ここでしっかり覚えてしまいましょう!

  1. 伝えたいこと(ゴール)は何か考える
  2. プレゼンする相手を把握する
  3. プレゼンの資料の構成を考える
  4. 資料制作
  5. 練習をする

ここからは、こちらの順番に沿ってご説明していきます!

Step①伝えたいこと(ゴール)は何か考える

まずはあなたがプレゼンする上で最終的に伝えたいことを明確にしましょう。「そんなの、わかってるやい!」なんて方もいるでしょう。

ですが、思いのほか文章化するのは難しいことです。しっかり考えてみましょうね。

ここをおろそかにすると、あなた自身の伝えたいことがはっきりしません。

なのでいざプレゼンしても、相手は「君は結局何がいいたいの?」となるわけです。

また、伝えたいことが固まっていないと、プレゼンの途中で「あれ…今何を伝えようとしているんだろう…」と、頭が真っ白になってしまうこともあります。

こんなことにならないように、資料の作成段階から十分に考えておきましょう。

Step②相手を把握する

あなたがプレゼンで伝えたいこと、はっきりしましたか?

それでは次に、プレゼンする相手について考えていきましょう。

「別に誰を相手にしたって、プレゼンは同じじゃない?」と思いますよね。それが違うんです。

例えば、「グローバリゼーションが日本に及ぼした影響」についてプレゼンするとしましょう。

これをあなたのおじいちゃん、おばあちゃんにプレゼンするのと、同年代にプレゼンするのでは、アプローチの仕方が必然的に変わってきます。

「おじいちゃん、グローバリゼーションは日本に大きな影響を与えています。なので…」

「孫や! ぐろーばりぜーしょんとはなんじゃい?」

おじいちゃん、おばあちゃんにプレゼンするならまずは「グローバリゼーション」が何たるかについて説明する必要があるでしょう。

同年代にプレゼンするなら、「グローバリゼーション」は前提知識としてプレゼンしても構わないわけです。

このように、誰を相手にプレゼンするかでプレゼンの文言は変化してきます。

Step③構成を考える

あなたが伝えたいことの明確化、プレゼンする相手の把握はできましたか?

次はあなたのプレゼンの構成を考えていきましょう! 今回は、いつでも使える構成のテンプレート3つをご紹介します。

SDS法

「SDS法ってなに?」と思った方もいらっしゃいますよね。

SDS法とは(summary,details,summary)を略したものです。

(要約、詳細、まとめ)ということですね。SDS法を使うとプレゼンの流れはどうなるでしょうか。ここでは「新製品のエアコン」のプレゼンを例にして考えてみましょう。

Summary(要約)「わが社の新製品のエアコンはとてもおすすめだ。」

Details(詳細) 「掃除は一切必要なく、冷房効率が非常に良い。」

Summary(まとめ)「なのでわが社の新製品のエアコンはとてもおすすめだ。」

SDS法は、あなたが伝えたいことを繰り返すので、結論が相手側に印象深く残ります。

PREP法

次はPREP法についてご説明します。PREP法とは、(Point,Reason,Example,Point)を略したものです。(結論、理由、具体例、結論の繰り返し)ですね。

PREP法を使うと、プレゼンの構成はどうなるでしょうか。先ほどと同様に「新製品のエアコン」をプレゼンしてみましょう。

Point(結論) 「わが社の新製品のエアコンは非常におすすめだ。」

Reason(理由) 「なぜならわが社のエアコンはとても有能だからだ。」

Example(具体例) 「例えば掃除をする必要は一切なく、冷房効率も非常に良い。」

Point(結論の繰り返し) 「なのでわが社の新製品のエアコンは非常におすすめだ。」

PREP法を用いれば、説得力がありつつも簡潔にあなたの意見を伝えることが出来ます。

DESC法

次はDESC法です。DESC法は(Describe,Express,Suggest,Cosequence)を略したものです。(状態描写、問題点の表現、解決策の提案、提案から見込まれる結果)ということですね。

DESC法を使ってプレゼン資料の構成を考えてみましょう!プレゼンテーマは変わらず「新製品のエアコン」です。

Describe(描写) 「あなたの会社のエアコンは性能が悪い。」

Express(問題点の表現) 「どんなに設定温度を下げても涼しくならない。」

Suggest(解決策の提案) 「わが社の新製品のエアコンを導入してください。」

Consequence (提案から見込まれる結果)「冷房効率がよいので、設定温度を下げることなく部屋を冷やすことが出来る。」

DESC法を用いると、問題点が浮き上がってくるのであなたの提案がいかに有用なものか強調することが出来ます。

こちらの3つの方法を使うことで、簡潔で明快な、説得力ある資料作りが可能になります。ぜひ活用してみてくださいね。

Step④ 制作

ここからは実際に資料を作っていきます。が、ここで一つ注意してほしいことがあります。それは、「いきなり資料を作り始めない」ということです。

ここまで考えてきた構成を書き起こしてみてください。

あなたが考えた資料の構成を改めて見直すことが出来ます。ここで思わぬ矛盾が見つかったりすることもあるので、お忘れなきよう!

なお、資料の構成を考える上では以下の書籍が参考になります。

(書影からAmazonに飛べます)

ロジカルシンキングができていないプレゼン資料は密度が低く提案内容に説得性が出ないので、プレゼンをする際には資料作成から入るのではなく、まずロジック作りから入るのが大事だということが非常によく分かる1冊です。

Step⑤ 練習をする

ロジックは完璧、資料は綺麗、これでもう万全だ!と思った時にもうひとつ実践して欲しいのが、練習です。プレゼンは資料の見た目も重要ですが、それ以上に話し方によって大きく印象が変わってしまうものです。

実際、アルバート・メラビアンによると、人は情報をとらえるとき、視覚情報に65%ほど頼り、聴覚情報には28%に影響されます。

ということは、綺麗な資料ができた時点で65%はオッケーですが、残りの28%の部分はやはり話し方などの訓練をする必要があると言えますので、ぜひプレゼンの練習を行ってください。

デザインのコツ ~パワーポイント編~

せっかくプレゼンの構成が良くても、肝心のスライドが見づらくては感動も半減してしまいますよね……

パワーポイントの資料作成では、文字を飾り付けできたり、アニメーションで動きを出せたり、様々なことが可能です。

しかし、自分の楽しさを優先して、いつの間にか「見づらいスライド資料」を作ってはいませんか?

資料で大事なのは、「見やすい資料かどうか」です。いくら手の込んだものを作ろうと、見てもらわなければ意味はありませんよね。

と、いうことでここからは相手の気持ちを惹きつけるパワーポイント資料のデザインのコツをご説明します!

重要なのはこちらの6つです!

  1. スライドの大きさ
  2. フォント選び
  3. 行間
  4. 文章を整列させる
  5. 配色
  6. 1スライドで伝えることは1つ

こちらの6つを順にご説明します!

コツその1 スライドの大きさ

結論から言いますと断然4:3です。

基本こちらのサイズに設定しておけばどんなパソコンでも、どんなプロジェクターでも問題ありません。

ですが、プロジェクターによっては、左右に黒い帯が表示される場合があります。

特に問題はありませんが、「どうしても気になる!」という方はスライドのサイズを「16:9」のワイドサイズに変更してください。

以前の「PowerPoint2010」という古いバージョンでは、初期設定でスライドの大きさが「4:3」に設定されていました。

ですが、大きいサイズのモニターを持つパソコンが増えてきたため、「PowerPoint2013」からはスライドの大きさの初期設定は「16:9」に変更されたのです。

コツその2 フォント選び

フォント選びで重要なのは、「読みやすさ」です。

突然ですが皆さん、「明朝体」はご存知ですか?レポートなどでポピュラーな「明朝体」は、使い慣れていますし、一見見栄えが良いフォントです。

ですが、プレゼンではその「明朝体」をスクリーンに映すとかなり見づらくなってしまうのです。文字の線に太さ、細さの変化があるからなんですよ。

「じゃあどんなフォントを選べばいいの?」って思いますよね。WindowsとMacに分けておすすめのフォントをご紹介します。

Windowsのおすすめフォントは日本語の文章なら「ゴシック」もしくは「メイリオ」、英語なら「Arial」です。

また、Macのおすすめフォントは日本語の文章なら「ヒラギノ角ゴ」、英語なら「Helvetica Neue」です。こちらの4つのフォントはすべて線の太さが一定になっており、見やすく設定されています。

フォント一つで読みやすさも大違いです。資料を見る人を考えたフォントにしてください。

コツその3 行間

ノートをとるときは行間を空けてノートをとった方がのちのち読みやすいと思いませんか?

プレゼン資料も同じです。

文章を読みやすくするために、行間を広めにとることが読みやすい文章を作るコツです。

行間があまりにも詰まっていると、文字が窮屈になってしまいますし、行を認識しづらくなってしまいます。

プレゼンでは行間を0.5(文字の大きさの半分)以上は取るべきでしょう。

行間を空けることで、文章がスッキリまとまりますし、読みやすさがグッと増しますよ!

コツその4 画像・文章を整列させる

文字や画像、図の縦横を揃えると、スライドがきれいに整って見えます。意外と忘れがちですが、ここを気を付けることで見栄えが大きく変わりますよ。

①揃えたい画像、文章を選択します。マウスでドラッグして選択する、もしくはShiftキーを押しながら矢印キーで移動して選択してください。

「ホーム」タブの「配置」をクリックします。

③メニューが表示されます。「左揃え」をクリックすると左側に揃い、また「上下に整列」をクリックすると、図が等間隔に並びます。

コツその5 配色

モノクロのスライドより、色を使ってきれいなスライドにしたいものですが、「あの色!この色!」と欲張って、結果的に色でごちゃごちゃしたスライドになっていませんか?

ごちゃごちゃしていると、見た目の派手さはあっても、結局何を伝えたいのか分かりづらくなってしまいます。

スライドの色も印象を左右する重要な要素です。色の選び方のコツについてご説明します!

重要なのは、スライドに使う色の数は3色が基本ということです。

そして、その3色の比率を

  • ベースカラー(背景に使用)70パーセント
  • メインカラー(見出しや文字に使用)25パーセント
  • アクセントカラー(全体を引き締める役割、メインカラーとの区別)5パーセント

の割合にしましょう。

これは「70:25:5」の法則といいます。

頭の中にこの法則をいれておくと、色でがちゃがちゃすることなく、美しい配色になりますよ。

アクセントカラーについてですが、この色はどのスライドでも同じ色を使用してください。

スライドごとにアクセントカラーが違ってしまうと、何が大事なキーワードなのか伝わりにくくなってしまいます。

アクセントカラーをひとつに絞ることで、繰り返しの効果が生まれます。

すると、アクセントカラーが出てきたときに「大事なキーワードはこれだ!」と聞き手がなんとなく感じ取ることができるのです。

アクセントカラーでここまで聞き手を誘導できればこちらのものですよ。

また、スライドの資料作りに不慣れな場合は、シンプルに3色だけを使用して資料を作成しましょう。

慣れてきたら色の数を増やしていっても大丈夫ですが、多くても5~6色が限界です。

一番に追求するのは見やすさです。

このことを忘れてはいけません。

コツその6 1つのスライドで伝えることは1つ!

さて、あなたのプレゼンを聞く人たちは、あなたのプレゼンを耳で聞きながら、資料を目で追っているわけです。

聞くのと同時に、プレゼン資料の細かい部分まで読み込むというのは非常に大変なことなので、1スライドで伝えることは1つにしましょう!

この情報は無駄かな、と感じたらスライドには載せない方がよいです。

あまりにも情報量が多いと、文字も小さくなってしまうので、読む気も失せてしまいます。

デザインのコツ ~紙媒体編~

さて次に、紙媒体のプレゼン資料のデザインのコツについてご説明します。

  1. 複数の資料を使うとき
  2. プリントアウトするとき
  3. 紙1枚につき1分を目安にプレゼンする

コツその1 複数の資料を使うとき

紙で資料を作成する際に、図やグラフを複数入れることがありますよね。見やすくするために図やグラフは1枚に収めましょう。

しかし、ただ1枚に収めるだけではいけません。

実際にプレゼンをする際に、「緑色のグラフをご覧ください。」や「青色のグラフをご覧ください。」

などと言われたら、探すのが面倒ではありませんか?

これを防ぐために、事前に資料番号を振っておくことが有効です。

「3番の資料をご覧ください」と言われれば、すっと資料を探し出すことが出来ますよね。

スマートな印象を与えることもできちゃいます。

コツその2 紙1枚につき1分を目安にプレゼンする

紙媒体でプレゼンの資料を作るときも一番に考えるのは「見やすい資料かどうか」です。

情報量が多い資料は、見づらく、プレゼンを聞く気も失せてしまいます。

紙1枚につき1分を目安に資料を作れば、聞き手の集中力も途切れませんし、見やすさも維持することが出来ます。

コツその3 プリントアウトするとき

「もうプレゼン本番だから、そろそろ印刷しよう!」……といざ印刷してみると「何だか思ったより字が小さい……」なんてことがあるかもしれませんが、文字を大きくするのは資料全体に影響します。

せっかく考えたレイアウトもぐちゃぐちゃになってしまうのです。

プレゼン直前に資料をプリントアウトするのは危険です。

こんな失敗を防ぐためにも、資料が完成したらお試しでプリントアウトするのがおすすめです。

実際に資料を手にした人からは、資料がどんな風に映るのか、考えることが出来ますよ。

プレゼン面接って何?

企業側から「自己PR」や「その会社の製品について」といったテーマが与えられ、それについて自分の考えを自由にプレゼンテーションし、その後10分程度の質疑応答で評価する面接形式です。

質疑応答形式の面接に比べて、その場に応じて臨機応変に対応することが求められています。

テーマは事前に与えられることが多いですが、当日与えられることもあります。

プレゼン面接は3~10分でプレゼンテーションできる内容を用意し、パソコンで準備しなければなりません。

準備は大変ですが、プレゼン面接は候補者側にとっては大きなチャンスです。

ほかの志望者と大きく差を付けることが出来るチャンスだからです。

この機会であなたの独自性をいかに発揮できるかが勝負です。

単なるプレゼンで終わってしまうと、面接官に何の印象も持たれません。

事前準備はしっかりと行ってくださいね。

しっかりとした資料を作ろう

プレゼンテーションの主役はあなたです。

そして資料はあなたを補佐する役割を持っています。

しっかりとした資料を作ることであなたのプレゼンがより説得力のあるものになります。

今回の記事を参考にして、あなたの大切なプレゼンを大成功させてくださいね。

追伸

私がプレゼンの準備をする時にいつも参考にしているのは以下の書籍です。

(書影からAmazonに飛べます)

資料作成で重要なのは画像や装飾ではなくロジックだということが分かる1冊で、プレゼン資料を作る際もプレゼンの構成を考える際も非常に役に立つ名著中の名著です。

これを読まずにプレゼンするなと言えるくらい密度の濃い内容なので、ぜひ読んでみてください。

プレゼンテーション虎の巻を大公開!意味や資料、話し方まで解説!

プレゼンテーション虎の巻を大公開!意味や資料、話し方まで解説!

投稿:2018.07.04 | 最終更新:2020.03.09

「プレゼンすることが決まったけど、資料作りも構成もいい話し方も分からない、どうしよう!」と思っていませんか? どんなプレゼンでも、せっかくならいいものを提供し…