- 就活で女子は不利なの?
- 男子の身だしなみと女子の身だしなみはどう違うの?
- 総合職と一般職って何が違うの?
そんな女子ならではの就活に対する疑問を持つ就活生が多く見受けられます。
よく女子は不利と言われますが調査してみると意外とそうは言い切れない実態も見えてきました。
今回は就活女子の実態を解明しながら、女子ならではの就活に対する疑問にお答えするとともに女子が気をつけるべきポイント、面接でのNGポイントをまとめました。
就活女子も、これから就活する女性も必見です!
数学検定1級保持者で東京大学工学部卒にもかかわらず、自身の就活に失敗し就職留年した経験から企業の人材戦略の道へ。
新卒の学生が一流企業に内定するための独自の方法論と、3年後離職率・OpenWorkでの評価・帝国データバンクの評点を用いた客観的視点から日夜ホワイト企業を研究。
研究内容を自社メディアで掲載したところ、就活生や親御様の間で話題となり、月間で35万PVを達成した。
現在も、塾生がカリキュラムを消化したものの、ホワイト企業の内定を1社も得られなければ授業料を全額返金という方針で、上位大学だけでなく、全国幅広い大学の学生の就活指導を行なっている。
「就職浪人からANAグループに内定した! 」「留年すれすれから日本IBMに内定! 」「指導を受けた次の日から大手企業の面接で落ちなくなった! 」など、喜びの声多数。
著書に「子どもを一流ホワイト企業に内定させる方法」(日経BP社)がある。
目次
ボーダーラインから落とされる女性
年配の人ほど「女性はどうせ途中で辞める」という固定概念がまだまだあるというのが現状で、ボーダーラインに乗った際に男性優位というのは少なからずあるでしょう。
これでは総合職を目指していたが選考で落とされ続けて一般職に切り替えたという女性が生まれるのは当然と言えますが、多くの就活生の相談を受けてきたという明治大学商学部の藤田結子教授は以下のような言葉を述べています。
「今の新卒採用では、企業は女子学生の才能をムダ使いしている、と感じます。学生時代の優秀さと、就職活動の結果は必ずしも連動していません。大学では優秀でリーダーシップをとってきた女子学生が落とされる企業に、同じ大学の平均的な男子学生が通ります」
引用元:BUSINESS INSIDER JAPAN(https://www.businessinsider.jp/post-100688)
全ての企業にこれが当てはまるとは言いませんが、大学での成績優秀者は女性の方が多いという印象であるにもかかわらず総合職の採用率に男女差が出ている現状を見ると、あながち的外れなデータでは無いでしょう。
学生時代は比較的、男女の扱いに差は生まれませんが、社会人になればまだまだ男女差があるのです。
女子は不利と決めつけない
総合職という枠組みで不利な面があることは否めませんが、だからと言って就活で女子は不利というのは決めつけに過ぎません。
リクルートキャリアの調査(https://www.recruitcareer.co.jp/news/20170929.pdf)によれば、2023年卒学生の3月卒業時点の内定率は男子が96.4%、女子が97.3%で、女性の方が内定(内々定)を獲得しているという結果になっています。
推移を見ていくと2017年6月15日時点から女子の内定(内々定)獲得率の方が上回っていますが、2016年卒からのデータを見ても女子と男子の内定(内々定)獲得率は大差がありません。
早い段階での男子内定(内々定)獲得率が高いのは女子よりもリクルーター制度が充実している傾向にある体育会の影響によるものと考えられますが、多少男女差はあるものの結果として就活女子が不利というほどではないのです。
ちなみに、総合職に占める女性の割合が2割強という現状の背景には女性の総合職離れがあります。
- 総合職だと育児休暇も取れないなら一般職の方がいい
- 総合職は仕事量が多く残業も多いので時給換算すれば一般職の方がお得
こう考える女性が現れたことが大きいと言えますが、結婚や出産といったライフイベントがあると男性よりも仕事と家庭の両立が難しくなることから総合職離れが起きているとも言えます。
女子学生の就職人気ランキング
キャリタス就活によると、24卒の女子学生の就職人気ランキングは以下のようになっています。
- 損害保険ジャパン
- 東京海上日動火災保険
- 三菱UFJ銀行
- 三井住友海上火災保険
- 伊藤忠商事
- みずほフィナンシャルグループ
- 三井住友銀行
- Sky
- 日本郵政グループ
- 日本生命保険
軒並み保険、銀行といった金融業界が多い傾向にあります。またIT業界もランクインしており、時代の流れを感じさせます。
総合職と一般職の違いとは?
総合職
管理職に就くことを前提として採用されるいわゆる“バリキャリ”コースで、営業職が代表的ですが、ほとんどの職種は総合職に含まれます。
営業・販売やサービス提供など、企業の売上向上に貢献する仕事全般が総合職で、売上に直結しやすいので昇給のチャンスも多いです。
フルタイム勤務が基本ですが、規定のコアタイムに出勤していれば出勤時間を規定の範囲内で自由に決めることが出来るフレックスタイム制を導入している企業もあります。
責任が重いため容易に休暇を取れず、業界によっては転勤が多くありますが、「自分のやり方を貫きたい」「常に目標を追いかけて成長し続けたい」など、自ら成果を出すことにやりがいを感じるなら総合職が向いていると言えます。
一般職
総合職の補佐的な業務がメインの仕事で、売上には直接結びつかないものの企業内部に貢献する仕事が多いです。
主に事務職、企画職などがこれに当たり、企業によりますが初任給は総合職よりも数万〜数十万円低い水準になることが多いです。
転勤などがほとんどなく責任範囲が狭いので休暇は総合職よりも取りやすいと言われますが、補佐的な仕事が多いため客観的な評価が難しく昇給しにくいという特徴があります。
「自分のためよりも誰かに貢献する仕事がしたい」「人を支える仕事がしたい」など、自分が表に出るよりも人を支えることにやりがいを感じるなら一般職が向いていると言えます。
総合職=キャリア組、一般職=ノンキャリア組という考え方は古い?
一般職は楽で総合職は稼げるというイメージを持つ就活生は多いですが、最近は総合職と一般職で業務にほとんど差がない企業も存在しますし、給与面でもあまり差がなくなってきています。
また、一般職から管理職というキャリアアップの道が開かれている企業も多くあり、「元一般職」の管理職も現れているので、一概に「総合職=キャリア組、一般職=ノンキャリア組」とは言えないのが現状です。
顔採用があるって本当!?
これは半分嘘、半分本当です。
面接官も人間ですから第一印象がその人のイメージを大きく左右しますが、メラビアンの法則によれば人の第一印象の55%は視覚情報、つまり見た目で決まると言います。
顔は当然見た目の情報に入りますから顔の印象というのは間違いなく第一印象を左右しますが、各業界によって好印象を受ける見た目は異なるので必ずしも可愛い子が採用されるとは言い切れません。
事務職、秘書などであれば華やかな印象が求められる反面、営業職やデベロッパー職などではキリッとした印象が求められるので、顔採用というよりも見た目採用といった方が正しいでしょう。
アナウンサーなど、見た目が仕事に強く影響しやすい特殊な業界は顔採用の要素が強いところもありますが、それは一次面接や二次面接での話です。
顔が良いだけで仕事のできない人を採用して会社に支障を来たせば人事の責任問題になりますし、志望動機をより深堀りされ、働いていく上での決意を固めていく役員面接や最終面接になってくれば顔だけでの判断にはなりません。
就職で女性が落とされやすい3つのNGワード
就活生は企業のリアルを知らない分、実態とはかけ離れたイメージで仕事選びをしてしまう傾向にありますが、これでは業界研究の不足を露呈しているようなものです。
ここからはよく聞かれる就活生のNGワードについて解説していきます。
①営業をしたくないから
これはNGワードというよりNG志望理由と言えます。
女性に限ったことではありませんが、企画職や商品開発職など華やかなイメージのある職業が人気である反面、営業職は「きつそう」「楽しくない」といった理由で敬遠されがちです。
中途半端な志望動機を話すと、企画職や商品開発職の事をよく分かっていないのに営業をしたくないというだけで選んでいると思われてしまいます。
②「一般職で楽をしたくない」or「総合職は大変そう」
どちらも企業からすればネガティブな志望動機です。
特に「一般職で楽をしたくない」というのをポジティブな理由のつもりで話す女子学生がいるようですが、それは一般職の人に失礼でしかありません。
また、面接官の中には一般職の人間はいないだろうと考える就活生もいますが、一般職からキャリア組に行くことも珍しくない現代では「元一般職」の管理職の人もいるので喧嘩を売っているようなものです。
そもそも特定の職種をバカにしているような人と一緒に仕事をしたい人は少ないでしょう。
③男に負けたくない
総合職でバリバリ働きたいと考えている女性に多い理由ですが、これも企業からは良く思われないようです。
一緒に働く仲間にも男性社員はいますし、取引先のお客様にも男性はいますが、「男に負けたくない!」と言っている女性と働きたいという男性は少ないでしょう。
意気込みがあるのは分かりますが「プライドが高い」「自分が認められたいだけ」という印象になってしまいます。
内定獲得の第一歩は身だしなみ
自分の中身を見てもらうためにはまず第一印象を良くしなければなりませんが、特に女子は男子以上に細かい身だしなみに気を遣うことが重視される傾向にあるので、女子ならではの身だしなみチェックポイントを解説していきます。
スーツ
どんな印象を与えたいか、企業に求められる印象は何かを考慮して選ぶ必要がありますが、私服で選考を受けることを求められる場合もあります。
よく「女子はスカートスーツの方が有利」などと言われますが、業界や業種によりけりなので、自分に合ったものを着用していればあまり関係ないようです。
パンツスーツでもスカートスーツでも肌の色味に合ったストッキングは忘れないようにしましょう。
日々手入れをして清潔感を保つことも重要なので、ブラッシングやアイロンかけは欠かさず行い、時々クリーニングに出しましょう。
パンプス
就活では1日に長い距離を歩くことが多いので靴選びは非常に重要ですが、足に合わないサイズの靴を履いていると歩き方が悪くなり血行不良で顔色まで悪くなってしまうので、必ず試着をして自分に合った靴を選びましょう。
靴のお手入れは日々の積み重ねが大切ですが、特に女性のパンプスはヒールが減りやすく傷みやすいのでヒールの補修も忘れないようにしましょう。
アクセサリー
就活の場では身につけないのがマナーなので、カラーコンタクトレンズやネイル、ピアスも基本的にはしない方が望ましいです。
どうしても身につけたいならマイナスな印象を与える可能性を覚悟して付けてください。
ナチュラルメイク
女子の悩みの種であるナチュラルメイクですが、顔は第一印象を決める重要なパーツなので見せたい印象に沿った色味にすることが重要です。
派手過ぎず薄過ぎず、ポイントを押さえて自分に合ったナチュラルメイクで就活に臨みましょう。
大切なのはトータルバランス
パーツ別のチェックポイントをまとめましたが、大切なのはトータルバランスなので、ナチュラルメイクとスーツが合っているか、スーツとインナーが合っているかを鏡でチェックしましょう。
面接前に鏡で身だしなみの最終チェックをする余裕を持ち、万一スーツが汚れてしまったとき用の簡易シミ抜きやストッキングが破れたとき用の予備を一足持っておくといいでしょう。
メイク直しも大切なので、最低限ファンデーション(またはフェイスパウダー)、リップ、ティッシュは忘れずに持っていきましょう。
女子こそ自分に合った就活を
女子ならではのライフイベントや身だしなみへの気遣いは避けられないことですが、自分のタイプや将来設計に合った道を選ぶ上では、まずは違いを受け入れ、そこで働く人にリアルな実態を聞いてそこで働くイメージを描くことが重要です。
また、志望企業を決めたらそこに合わせた印象作りが必要ですが、自分に合った身だしなみで企業にもマッチした自分をアピールすることが内定獲得への第一歩です。
女子は女子らしく、自分に合った就活をしていきましょう!