最終更新日 2025.02.22
既卒・就職浪人生向け
就職浪人はやめとけと言われる理由と既卒就活ののメリット・デメリットを解説
「就職浪人はやめとけ」
ネットや周囲からこう言われて、不安になってはいないでしょうか?
就職活動に失敗したり、納得のいく内定が取れなかったりすると、「就職浪人をして来年またチャレンジしよう」と考える人も多いでしょう。
しかし、就職浪人にはリスクが伴います。新卒枠ではなく既卒として扱われ、就職活動がより厳しくなる可能性も。では、本当に「やめとけ」と言われるほどのデメリットがあるのでしょうか? また、逆に浪人や留年にはどんなメリットがあるのでしょうか?
本記事では、就職浪人が不利になる理由、浪人や留年のメリット・デメリット、そして就職を成功させるための選択肢を詳しく解説します。就職活動で悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
この記事を書いた人
東京大学工学部卒。大手一流ホワイト企業の内定請負人。就活塾「ホワイトアカデミー」を創立・経営。これまで800人以上の就活をサポート。塾はカリキュラムを消化した塾生のホワイト企業内定率100%を誇り、カリキュラムを消化したにもかかわらず、ホワイト企業の内定が出なければ費用を全額返金する返金保証制度を提供中。2019年に『子どもを一流ホワイト企業に内定させる方法』(日経BP刊)を出版し、「親が子育ての集大成である"就活"に臨む際の必読書」、「これができれば本当に一流企業に内定できる」と話題。塾のYouTubeチャンネルではホワイトな業界の紹介や大手企業の倍率、ESの添削を公開するなど塾の就活ノウハウを一部紹介している。
YouTube: https://www.youtube.com/channel/UCm1vSnSBj7kksfi8GIBnu0g
就職浪人すると、なぜ厳しい状況になるのでしょうか。新卒はなぜ就職活動で有利なのでしょうか。
学生の就職活動に新卒カードという言葉があり、新卒一括採用により有利な状況で採用されることを意味します。
新卒がなぜいいのかというと「業務未経験で会社に入社できる」ためです。
就職浪人して既卒になってしまうと、途端に経験が求められます。さらに企業は、「新卒」という採用枠を設けています。
新卒で入社するということは、未経験が前提のため、研修がしっかりしていたり、時間をかけて育ててくれる傾向があります。
企業としても「同じ未経験者を採用するなら、年齢が若い新卒でいいや」となりがちです。
新卒の就活で頑張れなかった学生は良い結果が出るとは限らない
もし、就職活動を頑張っていないなら、就職浪人しても同じ結果になる可能性があります。
「新卒で就職できなかった。じゃあ就職浪人すればいいや」という甘い考えなら捨てた方がいいです。
上記に書いた通り、新卒は有利な条件で就職活動できます。
その状態で就職できなかった人が、さらに就職が難しくなる就職浪人したとしても、希望の会社に入社できるとは限りません。
浪人した分、1年分の時間が浪費となり、年齢的にも時間的にも良くありません。
新卒の就職活動のメリットになりますが、新卒は情報交換・情報収集が容易です。
友達も同じように就職活動中ですし、企業は新卒向けに説明会を開催しています。
大学のキャリアセンターに相談したり、OBOG訪問も可能。そう考えると、就職浪人してしまうと、情報が限定的になってしまいます。
友達は新卒で入社しているし、大学のキャリアセンターには卒業後だと行きにくいです。
一緒に頑張る仲間がいるかいないか、という違いがモチベーションに影響してくる場合もあります。
就職浪人するなら、絶対に早い段階で内定を取るという覚悟が必要でしょう。
就職浪人を選ぶよりも、一度就職してから転職する「第二新卒」の方が有利になるケースは多いです。
第二新卒とは、「新卒で就職後、数年以内に転職する人」を指し、多くの企業がポテンシャル採用枠として受け入れています。
第二新卒は「社会人経験があるが、まだ若くて柔軟性がある人材」と見なされるため、未経験でも採用されやすい傾向があります。一方、就職浪人してしまうと、企業側から「なぜ新卒で就職しなかったのか?」と疑問を持たれ、選考で不利になることがあります。
さらに、新卒採用を逃したとしても、第二新卒枠は比較的多くの業界で用意されています。特に、
などは積極的に第二新卒を採用しており、新卒よりも「職場環境や業務内容を知った上で転職できる」というメリットもあります。
そのため、「就職浪人してもう一度新卒のように就活をする」よりも、「一度就職してから転職を視野に入れる」方が、結果的に希望するキャリアに近づける可能性が高いのです。
就職浪人を選択すると、精神的な負担やプレッシャーが大きくなることを覚悟しなければなりません。
まず、同級生や友人が社会人として働き始める中で、自分だけが就職していない状況になると、「取り残されている」感覚を抱きやすくなります。SNSなどで同級生が仕事やキャリアの話をしているのを見て焦ったり、親や家族から「まだ就職しないの?」とプレッシャーをかけられることもあります。
さらに、面接では「なぜ新卒で就職しなかったのか?」と質問されることが多く、これに納得のいく回答を準備できないと、面接官に悪い印象を与えてしまいます。「就職浪人をしていた」という事実自体がプレッシャーになり、面接で堂々と話せなくなることも考えられます。
こうした精神的ストレスを回避するためにも、就職浪人を選ぶ前に、「本当に浪人する必要があるのか?」を慎重に考えることが大切です。
就職浪人をすると、大学を卒業すると親の仕送りや奨学金が止まり、自分で生活費を賄わなければならないケースが多くなります。
もしアルバイトをしながら就活を続ける場合、生活費や就活費用(スーツ代、交通費など)を捻出する必要があり、経済的にかなり厳しくなります。
また、就活が長引くと、貯金が底をつき、「とにかくどこでもいいから就職しないといけない」という状況に追い込まれ、結果的に希望とはかけ離れた企業に就職せざるを得なくなることもあります。
一方で、一度正社員として働けば、毎月の収入が安定し、生活費の不安がなくなります。その上で転職を考える方が、精神的にも経済的にも余裕を持てるため、就職浪人よりも合理的な選択肢となるのです。
就職浪人をすると、就職活動において「空白期間(ブランク)」があることが、企業側からマイナス評価される可能性があります。
企業の採用担当者は、履歴書や職務経歴書を見たときに「なぜこの人は卒業後にすぐ就職しなかったのか?」と疑問を持ちます。特に日本の就活市場では「新卒一括採用」が一般的であり、卒業と同時に就職しないことが例外的なケースと見なされやすいのです。
そのため、面接では以下のような質問をされる可能性が高く、明確な理由を説明できないと「計画性がない」「やる気がない」と判断されてしまうことがあります。
- 卒業後、なぜすぐに就職しなかったのですか?
- この空白期間中は何をしていましたか?
- 就職浪人を選んだ理由を教えてください。
- この期間中に何かスキルアップや経験を積むための活動をしましたか?
- アルバイトやインターンなど、社会経験を積む機会はありましたか?
- 空白期間の経験を今後の仕事にどう活かせますか?
- このブランク期間について、企業にどう説明できますか?
- 次の就職では、すぐに仕事に適応できる自信はありますか?
- 今回の応募に至った経緯を教えてください。
- 今後のキャリアプランをどう考えていますか?
就職浪人とは、大学卒業した後も就職・進学をせず、就職活動を続けている人のことを指し、既卒ともいわれています。
一般的には大学を卒業した人を指し、専門学校・高校を卒業した人は含みません。
参考までに新卒の立場での就職活動と就職浪人をして既卒になった際の就職活動の違いを列挙します。
新卒の特徴 | 就職浪人(既卒)の特徴 |
---|
未経験を前提で選考が行われる | 業務経験が求められる事がある。 |
新卒という採用枠がある | 中途採用と一緒くたにされる |
人手不足の業界、企業の場合は面接で「頑張ります。何でもやります」というアピールで内定がもらえる事もある | 面接でこの会社で何ができるか問われる |
学業と就職活動の両立が大変 | 時間はあるが精神的な余裕がない場合がある |
友達や学校のネットワーク、会社の説明会などが開催され、情報が入りやすい | 友達や学校のネットワークは限られてくる |
よく混同される就職浪人と就職留年の違いは以下のとおり。
比較対象 | 就職留年 | 就職浪人 |
---|
大学の籍 | 籍を置いている | 卒業している |
新卒応募 | 可能 | 一般的には既卒で応募となる |
大学キャリアセンター | 相談できる | サポートは受けにくい |
新卒向けの合同企業説明会 | 参加可能 | 一般的には参加できない |
就職留年の一番のメリットといえることが、新卒応募ができることです。
前述したように、新卒と就職浪人では、応募できる枠が変わります。新卒は未経験採用、就職浪人は経験者と一緒くたにされることがあります。
新卒として応募できる、ということは就職留年の最大のメリットといえるでしょう。
面接・選考でも就職浪人はマイナスの印象・デメリットに
就職浪人してしまうと面接でどうみられるか、何を聞かれるのか。新卒と比べて何が違い、なぜ不利になってしまうのか。
ここでは就職活動において、就職浪人がなぜ不利なのか。そして、そもそも応募できる企業が減ってしまうという実態まで詳しく解説します。
企業によっては、新卒枠という採用枠を設けている場合があり、応募できる幅が広いです。
新卒枠は、中途採用(就職浪人・既卒)とは違います。新卒枠から●人、中途採用は●人と決めていることがあり、これが一部で新卒優遇ともいわれています。
なぜ優遇かというと、新卒は学卒者のため業務未経験が当たり前。中途採用、つまり就職浪人して既卒になってしまうと、この道何十年という経験者と比べられることがあります。
そうなるとどうしても業務未経験の就職浪人は不利です。
もし就職浪人してしまうと、一般的には新卒ではなくなります。新卒枠があっても中途採用枠がない企業には、エントリーすらできないことになります。
就職浪人と就職留年ではどちらが良いのかについては、以下の記事で詳しく紹介しています。
過酷過ぎる就職浪人の実態【既卒か留年どちらが良い?】
面接の質問で「なぜ新卒で就職しなかったんでしょうか」「大学卒業後から今まで何をしていましたか」など、就職浪人した理由を聞かれることがあります。
この時に明確に答えられないとマイナスの評価を受ける事になりがちです。なぜなら、特別な理由や卒業後にやっていたことを答えられない場合、「なんで大学を卒業してから就職しなかったのか」、という面接官が就職浪人生に対して抱きがちな疑問の払しょくができなくなるためです。
そのため、学業に専念していた、留学していたなど、なんでもいいので納得させられる理由を予め考えておいた上で面接の場で答えるようにしましょう。
加えて、答えた内容が嘘にならないためにも、実際にあなたが卒業後に行ったり、経験をしたことの中で納得させられる理由を考える事も重要になります。
年齢の面でも経歴の面でも新卒と比べたら選考で不利になる
就職浪人してしまうと不利になるのは、新卒という身近な評価対象がいることも挙げられます。いくつか見比べてみましょう。
新卒 | 就職浪人 |
---|
しっかり就職活動を頑張っている人 | サボっていたのでは? |
学業と就職活動を両立できていて、スケジュール調整ができている | 学業と就職活動を両立できなかったのでは? |
選考に落とされると精神的に落ち込むが逃げずに頑張れる | 面倒ごとから逃げたのでは? |
やるべきことをしっかりやっている | やるべきことをできていない |
上記はあくまで一般的な比較ですが、企業からはこう見られるという参考の指標です。
さらに浪人・留年をしていない新卒と比べると、年齢も上です。
1歳~2歳上のケースが多いでしょうが、場合によっては4歳・5歳上のケースもあるはずです。
年齢が上のことをカバーできるものがあればいいですが、そうでない場合は注意が必要です。
多くの企業は同じ未経験者であれば、1歳でも若い人を取りたいと思うので、どうしても他の新卒者と比較すると年齢の面でマイナス評価になりがちです。
今まで就職浪人について、マイナスな話が多かったですが、次に就職浪人するメリットも確認しておきましょう。
もし新卒時点でしっかり就職活動していたなら、経験値があるためやりやすくなる一面があります。
説明会に行く、エントリーシートを書く、履歴書を書く、面接に行く。こうした行動をとってきているため、勝手がわかっています。
就職活動が上手くいっていない理由を分析することもできます。
「以前は面接でこう答えたけど反応が悪かった。次はこうしよう」といったように、対策が打てます。
経験している分、有利な面もあることを理解しましょう。
「就職活動はしていたけど、単位がギリギリで専念できなかった」
「学費をアルバイトで賄っていて、就職活動できなかった」
こうした理由があり、新卒時に就職活動に取り組めなかった人は、就職浪人して時間的余裕があり、就職活動がやりやすくなります。
時間的余裕ができると、精神的にも余裕がでます。追われるような気持ちがなくなり、スッキリした気持ちで面接に臨める場合もあります。
他の理由として、準備に時間がかかり就職活動に集中できなかった人もいるでしょう。
やりたいことや志望業界を決めきれず、動けなかった人も準備したうえで就職活動に挑めます。
人によっては、しっかり就職活動に向き合えるため就職浪人はメリットといえるでしょう。
就職浪人を選ぶと「既卒扱い」になり、就活が厳しくなるリスクがあります。一方で、まず正社員として働き、その後転職を目指せば、経済的な安定を保ちながらキャリアの選択肢を広げられます。
特に「第二新卒枠」や「経験者枠」を活用すれば、新卒時よりも有利に転職できる可能性が高くなります。ここからは、就職浪人よりも一度就職して転職する方が良い理由を解説します。
就職浪人をしてアルバイトやフリーターとして働きながら就活を続ける人もいますが、正社員として一度就職した方が給与や待遇の面で圧倒的に安定します。
アルバイトやフリーターの場合、時給制で働くことがほとんどで、月収が安定しないリスクがあります。さらに、社会保険の加入条件を満たせない場合、自分で国民年金や健康保険を支払わなければならず、結果的に出費が増えることもあります。
一方で、正社員であれば基本給が決まっており、ボーナスや昇給制度、福利厚生もあるため、長期的な経済的安定を得られます。
【福利厚生の例】
- 健康保険(会社負担の医療保険)
- 厚生年金(将来の年金支給額が増える)
- 雇用保険(失業時の手当支給)
- 労災保険(仕事中のケガや病気の補償)
- 通勤手当(交通費の支給)
- 住宅手当・家賃補助
一度正社員として働くことで、実務経験を積むことができ、転職活動で有利になるケースが多いです。一方で就職浪人をすると、企業から「社会経験がない」と判断されることが多く、就活のハードルが上がってしまいます。
企業が求めているのは「即戦力になれる人材」です。就職浪人をしてしまうと、「なぜ新卒で就職しなかったのか?」と疑問を持たれるだけでなく、「これまで何をしていたのか?」を説明しなければなりません。
しかし、一度でも正社員として働けば、「社会人経験がある」と評価され、未経験の職種への転職もスムーズになりやすくなります。
また、たとえ最初の会社が希望とは違う業界や職種だったとしても、ビジネスマナー、コミュニケーション能力、業務の基本スキルなどは、どの職場でも役に立つものです。こうした経験があることで、転職活動の際に「即戦力としてのポテンシャルがある」と見てもらえるため、就職浪人するよりも圧倒的に有利になります。
就職浪人をすると、「既卒」としての就活になるため、新卒採用の枠から外れてしまい、応募できる企業の選択肢が狭まるリスクがあります。しかし、一度正社員として働いた後に転職する場合、「第二新卒」や「中途採用」の枠を活用できるため、選択肢が大幅に広がります。
企業側にとっても、第二新卒は「新卒と同じように柔軟性があるが、すでに社会人としての基礎ができているため教育コストが少なく済む」といったメリットがあり、採用に前向きな企業が多いです。
また、働きながら転職活動をすることで、経済的な安定を保ちつつ、より良い条件の企業を選ぶことができるのも大きなメリットです。就職浪人の場合、無職の状態で焦りながら就活をすることになるため、妥協して希望とは違う企業に入ってしまうリスクがあります。
しかし、一度就職してから転職を考える場合、焦らずにじっくりと企業を選び、自分に合った環境に移ることができます。
改めての話になりますが、未経験者の立場であれば新卒で入社する方が簡単です。
そのため、出来る事ならば、就職浪人をしないのが無難です。
しかし、就職浪人をせざるを得ないケースもあるのは事実。そこで、ここからは、就職浪人をせざるを得ない代表的な理由について取り上げていきます。
「ヤングケアラーや引っ越しをはじめとした家庭の事情で新卒時の就活に取り組めずに就職浪人をせざるを得なかった」
そもそもヤングケアラーというのは、介護する家族がいなくて、学生世代が介護するケースを指します。
ヤングケアラーは少子高齢化社会を迎えているので誰にでも直面する可能性がある問題です。
こうしたことで就職活動に時間をかけられなかったという事情がある人は一定数います。
また、引っ越しがあった、親の離婚があった等の事情もあります。これらは、就職浪人しても仕方ない理由のため、比較的面接官の理解を得やすいです。
そのため、該当するのでしたら、面接でしっかり説明できるようにしましょう。
どうしても入社したい企業・業界があるが留年は出来ない
「新卒の時、就職活動に時間をかけられず、かつ留年もできなかった」
新卒の就職活動ってやることが多いです。
応募の前に「何をしたいのか」という自己分析。エントリーシートを書く、説明会に行く、OBOG訪問するなど、学業と両立がなかなか難しい人もいるでしょう。
自己分析のジレンマとして、行きたい会社・業界は定まっても、必ずしも内定をもらえない点が挙げられます。
そうなると、じゃあ別の業界、という切り替えができず、そのまま就職浪人というケースがあります。
どうしても行きたい業界がある場合、新卒で入社できれば一番ですが、もし就職浪人した場合はどうなるのでしょうか。
その場合、既卒を新卒として扱ってくれる会社に応募する方法があります。そうした会社のことをこちらに詳しく書いています。
既卒で大手を受ける場合の主要業界の既卒受け入れ企業リストと内定獲得の秘訣企業から内定をもらったものの取り消しされるケースがあります。
会社に問題があるケースと、本人にも問題があるケースがありますが、どちらであれ就職先がないので就職浪人をせざるを得ません。
内定取り消しになる代表的な理由についてはいくつか例を挙げます。
<内定取り消しの理由・一例>
- SNSに不適切な投稿をした
- 大学を卒業出来なかった
- 働くことが困難と判断される病気にかかった
- 内定先の業績悪化
近年多いのが、SNSです。内定先の内情を投稿した、裏アカだから悪口を書いたら特定された等です。
こうした情報漏洩に関して企業はデリケートです。他には、内定をもらっていたが卒業できなかった、内定後にケガや病気で入社できなくなった、といった例もあります。
会社の都合の内定取り消しの例としては、リーマンショックのような不況による会社の業績悪化を理由とした内定取り消しなどがあります。
もちろんこの場合も就職浪人せざるを得ないでしょう。就職浪人後の就活時にエントリーシートや面接で事情を説明しましょう。
就職浪人してしまったら、どういうことに注意して就職活動していけばいいのでしょうか。
今まで紹介してきたとおり、新卒の就職活動とは違います。まずはその理解が必要です。
その上で以下の3つのポイントを押さえると既卒という不利な立場であっても企業への就職を勝ち取る確率が上がります。
- まずは正社員で職歴をつけることを最優先にする
- 大手企業だけでなく幅広く企業を見てみる
- 既卒向けの就活支援サービスも検討
大学を卒業して就職浪人をする場合、自由な時間が増えるので、だらだらしがちです。一度ダラダラした習慣になれると就職活動にも本腰を入れなくなり、内定獲得も遠のく事があります。
そのため、就職浪人をすることになった場合、一日でも早く正社員で働くことを考えてまじめに就職活動に取り組みましょう。
特に、就職先はゆっくり探そう、最悪来年中に決まればいいか、という考えは捨てた方が良いです。
言い方は悪いですが、すでに同級生からは後れを取っているからです。
そのため、一日でも早く正社員として採用されるように、毎日何かしらの就職活動と絡んだ行動をし続けることを意識しましょう。
大手企業の採用は早期に終了することが多いですが、ベンチャー企業や中小企業では通年採用を行っているケースもあります。
そのため、「絶対に大手企業しか受けない」、「大手企業以外では絶対に働かない」、そんな風に思っているのでしたら考えを改めましょう。
大手企業に惹かれる気持ちは理解できます。ですが今一番大事なことは正社員で働くこと。それに中小企業であっても正社員として働けば、立派な職歴になります。
こちらに既卒(就職浪人)向けに、就職するコツを書いています。参考にしてください。
就活失敗で人生終了は嘘!既卒生の選択肢と就職するコツを解説既卒者向けの就職支援サービスの利用も検討しましょう。
就職支援サービスの中には新卒だけでなく、就職先がない既卒生の就活をサポートしてくれるものもあります。
代表的な就職支援サービスは以下の2つです。
就職支援サービスの種類 | 特徴 |
---|
既卒者向けの就職エージェント | 既卒者の受け入れをしている企業の求人情報を紹介してくれる就職エージェントです。
就職エージェントは求職者が紹介された企業の内定を得て、入社をした時にその企業側からお金をもらうビジネスになっています。
そのため、紹介した企業に求職者が無事に内定出来るようにサポートをしてくれます。 |
既卒者を受け入れている就活塾 | 既卒生の就職活動をサポートしている就活指導に特化した塾です。入塾した塾生のエントリーシートの添削や面接の練習や自己分析の手伝いをしてくれます。
一人で就職活動をするのが不安な人や内定を取りたい企業や業界がある人にとっては非常に心強いサポーターです。 |
2つ目の既卒生を受け入れている就活塾の一例としてはホワイトアカデミーがあります。
ホワイトアカデミーの既卒生向けの特化型コースについては以下でまとめておりますので、ぜひご覧ください。
既卒・中退・就職浪人生向けコースここでは就職浪人を選択した人が良く抱きがちな疑問点をご紹介します。
就職浪人したときの生活、就職浪人しても大手企業に内定がもらえるのか、そもそも就職浪人ってそんなに悪いことなのか、ということをしっかり説明します。
多くの場合、アルバイトをして生活費を稼ぎつつ、履歴書やエントリーシートを書き、面接に呼ばれた会社の選考を受ける、という過ごし方です。
基本的には就職活動を優先し、合間にアルバイトに励むのが望ましいのですが、大学も卒業して時間には余裕があるはずにも関わらず就活が進まないケースがあります。
代表的なケースとしては、アルバイトに精を出しすぎて就職活動がおろそかになるケースがあります。毎日朝から夜までアルバイトをし、就活に取り組む時間が無くなる、なんていうのが典型的なっケースです。
アルバイトが無駄とは言いませんが、アルバイトのために就活が疎かになるとフリーター期間が延びてしまい、ズルズルと時間が過ぎてしまいます。
そうならないように、就職浪人した場合、正社員の仕事を得る事を第一に考えて、日々の過ごし方を見直すことが大切です。
就職浪人という立場でも大手企業の内定をもらうことは可能です。ただし新卒よりハードルが上がります。
今まで説明した通り、就職浪人すると応募できる会社の数が減ってしまうためです。それに、他の新卒者と比較するとどうしても既卒、というステータスがマイナスな印象を与えることもあります。
そのため、大手企業にあこがれを持ちつつも、過剰に大手企業を狙わず、まずは正社員として働ける職がを探すスタンスでいるのが無難です。
どうしても大手企業に入りたい場合は、人気がない業界や人手不足業界を狙った方がいいでしょう。その分、競争率が下がり内定がとりやすいからです。
就職浪人は、よほどの理由がない限り避けた方が無難です。何度も先述している通り、新卒カードを失うことは大きなマイナスになるからです。
それに就職浪人するということは、同級生よりも社会に出るのが遅くなると共に職歴にブランクができます。他にも就職浪人は新卒時代よりも内定獲得のハードルも上がるので、新卒の就活以上に苦戦する可能性もあります。
以上のように就職浪人にはデメリットが多いので、できれば就職浪人は避けておきたいものです。
ここまで就職浪人について説明してきました。
ここまでの内容の振り返ったうえで、重要なポイントを下記にまとめていますので、再度ご確認ください。
- 就職浪人はしない方が良い
- なぜなら、デメリットの方が多いから
- デメリットは新卒カードを失う。職歴にブランクができる、同級生が会社の先輩になる等
- メリットは、就職活動をやり直す時間があること
就職浪人を避けられるなら避けた方が良い、ということはわかってもらえたと思います。
もしあなたにとって正当な理由があれば、就職浪人という選択肢があってもいいでしょう。
ですが、まだ働きたくない、就職活動を頑張らず内定が出なかった、という理由で就職浪人をするとマイナスが大きいです。
最善の策は、新卒で就職すること。しっかり就職活動して内定をもらいましょう。