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最終更新日 2024.01.03

大学生のご両親向け

子供の就活がつらい親御様必見!令和就活の難易度と適切な関わり方

子供の就活がつらい理由と成功へ導くポイント
「子供の就活がつらい」これは就活生を抱える親の共通の悩みです。

なぜこんなにもつらいのか、それは今の就活の実態に理由があります。

この記事では、今の就活事情から子供への適切な関わり方、そしてつらい子供の就活での親の心身ケア方法をご紹介します。

ぜひ最後までお付き合いください。

この記事を書いた人

竹内 健登

Kento Takeuchi

東京大学工学部卒。大手一流ホワイト企業の内定請負人。就活塾「ホワイトアカデミー」を創立・経営。これまで800人以上の就活をサポート。塾はカリキュラムを消化した塾生のホワイト企業内定率100%を誇り、カリキュラムを消化したにもかかわらず、ホワイト企業の内定が出なければ費用を全額返金する返金保証制度を提供中。2019年に『子どもを一流ホワイト企業に内定させる方法』(日経BP刊)を出版し、「親が子育ての集大成である"就活"に臨む際の必読書」、「これができれば本当に一流企業に内定できる」と話題。塾のYouTubeチャンネルではホワイトな業界の紹介や大手企業の倍率、ESの添削を公開するなど塾の就活ノウハウを一部紹介している。

YouTube: https://www.youtube.com/channel/UCm1vSnSBj7kksfi8GIBnu0g

今の就活は昔の就活よりも格段に難しくなっている

今の就活は昔の就活よりも格段に難しくなっている
今の子供の就活は、親の世代と比べるとはるかに倍率が高く難易度が上がったと言えます。というのも、今の就活は昔と比べると、求人への応募形式から大きく異なるためです。

昔は、学内の求人票や大学教員の紹介、もしくはハガキや電話からの応募が一般的でした。

つまり、学歴がものをいい、応募できる人が限られている時代だったのです。数社受ければ受かるという、今と比べればはるかに簡単なものでした。

しかし今は、インターネットでの応募がもっとも多い方法となったために誰でも気軽にエントリーできるようになりましたので、倍率は上がりました。

その結果、就活の競争は激化しており、高倍率企業のトップ50位にもなると、その倍率は100倍超えです。

しかも企業によっては倍率が1,000倍を超える事もあります。

現に少し古いですが、東洋経済の「内定の競争倍率が高い会社」ランキングTOP100の記事によると、ウエディング事業などを手掛ける、ノバレーゼの求人倍率(2022年4月入社)は、1107.3倍でした。

このように倍率で100倍、1000倍といった高倍率の就職戦線を勝ち抜かないと内定獲得が出来ない事もあるのです。最近の大学生の就職活動が難しくなっていることは数字の上からも分かるはずです。

子供が就活で内定をもらうために必要な行動量とは?

子供が就活で内定をもらうために必要な行動量とは?
リクルート就職みらい研究所が発表した「就職白書2022」によると、22卒の学生の平均エントリー数と内定獲得数は以下の通りです。

プレエントリー数29.74社
ES等の提出数17.33社
平均内定獲得数2.46社

上記のデータを見ると、30社程度にエントリーをし、20社弱に応募書類を提出し、2社~3社の内定を獲得するのが相場になります。

応募書類を提出する企業には説明会の参加やOB訪問もする事になるのが一般的なため、ES作成や面接を受ける以外にも時間が取られます。

そのため、今の大学生が就職活動で企業の内定を獲得するためには相当な行動量が求められる事がわかるはずです。

つらい中でも親が就活中の子供に絶対やってはいけないこと

つらい中でも親が就活中の子供に絶対やってはいけないこと
今の就活がいかに難しくなっているかを、先にご紹介しました。

それでも、子供の就活がうまくいかないのをみているとつい口出ししたくなってくるのも、子供を思う親心からでしょう。

しかし、その口出しが子供を苦しめ、やる気を奪ってしまう可能性があります。

そうなると、子供は親と就活の話をするのを嫌がり、親として助けてあげられる場面でも手を差し伸べてあげられません。

ここでは、子供にやってはいけない6つの例をご紹介します。

NG行為例①|叱咤激励の気持ちで子供を𠮟りつける

「努力が足りない」などと叱咤激励の気持ちで子供を𠮟りつけるのは、控えましょう。

まず大前提として就活に取り組む子供側も初めての就活なので、手探りでやっているような状態です。

自分でも原因がわからず、不安や焦りでいっぱいになっています。しかも、最近の大学生の就活は熾烈なので本当に大変です。

そんなときに親から叱咤激励されても、就活への気持ちは落ち込む一方です。就活する子供への叱咤激励は、逆効果といえます。

NG行為例②|子供の希望する企業、業種を否定する

例②|子供の希望する企業、業種を否定する

親としては、福利厚生が充実していて高年収が期待でき、長年安泰と思えるような企業や業種に就職してほしいものです。

しかし、子供の希望が親の希望と同じとは限りません。子供の側としては、親としては反対したくなるような以下のような思いを持たれていることがあります。

  • 「ベンチャー企業で頑張ってみたい」
  • 「(有名ではない)中小企業にいきたい」
  • 「(安泰とはいえない)業種に就きたい」

親の立場としては子供の思いを応援できない時であっても、頭ごなしに否定するのは控えましょう。

「時代遅れな先入観で何もわかっていない」「自分の希望に耳を傾けてくれない」と、子供はモチベーションが下がり、つらい思いをします。

そのため、子供が希望する企業や業種を頭ごなしに否定をする事は控える事をおすすめします。

NG行為例③|親時代の就活と比較してダメ出し

親御様の新卒就活の体験や結果とお子様の就活状況を比較してダメ出しをするのはいけません。

なぜなら、現在の大学生の就職活動は親御様の新卒就活の時代とは異なり、難しいものになっているためです。

例えば、バブル時代の就職活動に関しては早稲田・慶應の学歴を持っていれば基本的には大手企業の内定は簡単に取れました。

しかし、今では早稲田・慶應の学歴を持っていても就活で1社も内定を取れず就職留年をする学生は少なくありません。

現に就職留年生の受け入れもしている就活塾ホワイトアカデミーには、毎年早稲田・慶應の就職留年の学生が複数入塾しています。

それだけ、今日の就活の難易度は上がっているにも関わらず、「自分の時の就活はこんなことはなかった」などと昔の就活と比較されると、子供はつらいものです。

また「自分みたいな失敗はしないでほしい」といった親自身の就活での後悔を背負わせるのも控えましょう。

親戚や知り合いの就活生との比較も、子供を苦しめます。時代も背景も異なる人との比較は、無意味です。まずは、今の大学生の就活は大変であることへの共感をしてあげてください。

NG行為例④|金銭的支援をまったくしない

例④|金銭的支援をまったくしない

親御様としては、お子様の就職活動の金銭的な支援を全くしないのは絶対に避けましょう。

なぜなら、大学生の就職活動はお金がかかるものであり、就活が本格化する時期にアルバイトで就活に要するお金をお子様が工面をするのは難しいためです。

就活に要する費用はいくらなの?


参考までに、株式会社ディスコが2022年の10月に発効した『キャリタス就活 2023 学生モニター調査結果』によると、就職活動の費用は70,007円と発表されています。

70,007円という金額はそこまで多額ではないかもしれません。

ですが、2023年卒の就活はステイホームを国が推進していたことからも、オンライン面接やオンライン説明会が多かったので例年よりも安く収まったという特徴があります。

現に、17年卒~22年卒の就職活動の費用の平均値は以下の通りです。

卒業年度金額の目安
17年卒138,763
18年卒143,943
19年卒135,881
20年卒136,867
21年卒97,535
22年卒61,212

参照元:『キャリタス就活 2023 学生モニター調査結果

17年卒~20年卒は13万円を超える費用が発生している以上、普通は13万円以上の金額がかかると思っておきましょう。

就活の準備と就活に要するお金の工面の両立は難しい


改めての話になりますが、決して安くはない就活費用を就活に時間を取られるお子様に全て負担させるのは非現実的です。

それに、アルバイトに精を出す事で、就活の準備に十分な時間をかけられないようになるのは、本末転倒です。

そのため、就活にかかる費用の工面については何かしらの形で支援してあげる事をおすすめします。

全てを負担してあげるのが難しい場合でも、

  • 就職後返済してもらう約束で、支援する
  • いつまでに就活を終了させれば、返済不要
  • ○○万円までは支給してあげる

といった条件付きでの支援でも全くの無支援よりは有効です。ぜひ、ご検討下さい。

NG行為例⑤|無関心

お子様の就職活動に対して無関心も親御様はやってはいけない事の1つです。

大前提として子供の就活は、子供自身が取り組んで乗り越えるものです。とはいえ、親が子供の就活に関心をもたない家庭では、就活がうまくいかない傾向にあります。

NPO法人ポッセの調査によると、7人に1人の就活生がうつになるほど就活はストレスフルです。

親が子供に関心を持ち精神的な支えとなれば、子供にとって誰よりも心強いパートナーとなります。

実際に、親と良好な関係を築けている就活生ほど、就活はうまくいきやすいです。

子供が自ら就活について話してきたら、傾聴してあげましょう。

また、就活への直接的な支援が難しくても「(実家に)また帰っておいで」など、ちょっとした声かけでも子供の心は救われます。

親子で就活を乗り切るというスタンスを子供に示すのが、ポイントです。

NG行為例⑥|子供が選考を受ける会社に同行したり、連絡をする

子供が選考を受けている会社の選考に同行したり、連絡をするのは絶対にやってはいけません。

昨今、子供を心配するあまり、以下のような過干渉を実施する親は少なくありません。

  • 面接に同行する
  • 面接会場まで送迎する
  • 挨拶を含め企業に連絡する
  • 入社後の処遇・待遇について企業に問い合わせる
  • 選考の結果について企業に問い合わせる

子供がこれから独り立ちするという節目が、就職です。

それにもかかわらず、親が上記のような過干渉をすると、その能力がないと企業に判断されてしまいます。よって、このような行動は絶対にしてはいけません。

子供の努力が水の泡になってしまわないよう、心配な気持ちをぐっとこらえましょう。

就活は親の関わり方が重要

子供の就活の成果は、親の関わり方によって大きく異なってくるのがお分かりいただけたでしょう。

そこで、ここからは親御様が子供の就活に関わる際の3つのポイントをご紹介していきます。

子供の話への傾聴・共感スタンスが重要

子供が就活についてなにか話をしてきた際、意見やアドバイスを伝えるよりも、まずはその話を傾聴しましょう。

カウンセラーのような役割を担うイメージです。

特に就活がうまくいっていないと、子供は「企業から拒絶された」「自分は社会に必要がないのかもしれない」などネガティブな感情で意気消沈している場合がほとんどでしょう。

そんな時こそ、親御様が最後まで話を聞いてくれた場合、親は私の事を受け入れてくれる、という安心感を持てるようになります。

それにネガティブな感情を吐き出す事ができれば、気持ちもスッキリできるので、ストレスが減るものです。

子供に期待しすぎない共にプレッシャーを与えない

子供に期待しすぎない共にプレッシャーを与えない

子供の就活の結果に期待をしすぎない事や子供に変なプレッシャーを与えないのも重要です。

なぜなら、就活の結果は子供の大学3年生や修士1年時点でのスペックでほぼ決まる上に、親の期待は子供にとってプレッシャーでしかないためです。

就活の結果はスペックでほぼ決まる


前者のスペックというのは、学歴やTOEICのスコアや学生時代の実績を指します。

ここがいまひとつの場合は、なかなか優良企業に内定をするのは難しいです。

一方でお子様が早慶以上の学歴でかつ、TOEICも800点台後半を持っており、大学時代に特筆すべき実績を持てば多くの企業に欲しいと思われます。

そのため、子供の就活の結果は、就活を始める時点でのお子様のスペックである程度決まるので、期待しすぎるのはあまりよくありません。

親の期待や希望の押しつけは心理的にストレスを与える


加えてそもそもの話になりますが、親御様の子どもに対する過剰な期待やスペック度外視の希望は子供の側からすれば、プレッシャーになります。

なぜなら、入社難易度の高い企業の内定獲得を期待されるのは心理的な負担になりますし、親御様に将来の進路選択に介入される行為そのものがストレスになるためです。

つまり、子供の将来に対して過剰に期待や希望を持ち、それらを子供に話したり、押し付ける事は子供を苦しめる事になるのです。

そのため、子供の就活には期待をしすぎず、変なプレッシャーを与えない事が重要である事は押さえておきましょう。

子供が就活に集中できる環境の提供

子供が就活に集中できる環境を提供する事が一番大切です。

なぜなら、子供の就職活動の主役は子供である以上、子供が就活に前のめりに取り組める環境を作る事が結局一番重要なためです。

子供が就活に集中できる環境を提供するために心がけたい事は以下の通りです。

  • 就活と関係のない家事の負担を減らす
  • ストレスを溜まらせないために、厳しい事は言わない
  • 子供が体調を崩さないために健康によい食事を作る
  • 子供の就活に対するイライラを自宅では出さないようにする

子供が就職活動に集中できる環境を作る事が子供のためになる事は押さえておきましょう。

つらい時こそ親自身の心身ケアも大切

子供の就活が苦戦しているとつらいと思います。

ですが、つらい顔を子供の前でもすると、子供を意気消沈させる事になりますし、あなた自身も家事や仕事が手につかないこともあるかもしれません。

そこで、子供の就活に伴うストレスで親御様がつぶれないためにも意識をしておきたい5つのポイントをまとめてみました。

アクション一覧詳細
十分な睡眠時間を取る睡眠不足になると疲れがたまるので、どんどん思考がネガティブになりますし、イライラします。

親御様のネガティブな雰囲気やイライラした状態は子供にもストレスを与える事になりますので、お子様の就活にマイナスな影響を与えないためにもしっかりと睡眠をとって疲れを取るようにしましょう。
運動をするようにする運動をすると、気持ちがスッキリしますし、体を動かしている間はお子様の就活を考えずに済みます。

ジョギング、水泳、ヨガ、何でもよいので、運動をする事は健康にも良いので是非とも実践しましょう。
相談できる人を持つ子供の就活に対する心配事やイライラを相談できる人を持ちましょう。

家庭でイライラした気持ちを言葉に発すると、就活中・就活予定の子供にネガティブな影響を与えますが、家庭の外であればあなたもスッキリしますし、お子様にもストレスを与えずに済みます。
子供への期待値を下げる就活で結果が出ない娘・息子を見るとイライラしたり、つらくなるかもしれませんが、子供への期待値を下げると楽になります。

例えば、最終的にどこかの会社に内定をしてきちんと働いてくれれば最低限問題がない、と思えるようになれば、現時点で子供が内定を取れなくても就活を継続している行為そのものをポジティブにとらえられるはずです。
ネガティブなニュースやネット記事は見すぎない子供の就活が上手くいかない中でネガティブなネット記事やニュースを見ると焦りが強まります。

精神的に疲れないためにも、自らネガティブな情報を集める事は控える事をおすすめします。


上記の5つの全てではなくとも一部だけでも行うだけでつらい気持ちが和らぐはずです。子供の就活が上手くいかないとつらいと感じる気持ちは分かりますが、親御様側が潰れないためにも今取り上げた5つの中の全てまたは一部をぜひ実践してみてください。

今回の内容のまとめ

まとめ
最後に今回お話し致しました情報の中で特に重要なポイントをまとめてみました。

  • 現在の就職活動は親御様の新卒就活よりも難しいので苦戦するのは仕方がない
  • 子供が就活で内定を取るためには30社程度にエントリーする事になる
  • 子供の就活がつらくても叱咤激励や過度な介入をしてはいけない
  • 経済的な支援をしない事や子供の就活に無関心である事は子供の就活の失敗に繋がる
  • 就活中の子供には共感が重要であると共に就活に集中できる環境の提供を心掛ける
  • 親御様がストレスで倒れないためにも、親御様自身も心身のケアをする事が大切

改めての話になりますが、就活は子育ての集大成です。

いよいよ独り立ちする子供と乗り越える、最後の関門ともいえるでしょう。

子供の就活にどう関わったかは、今後の親子関係にも大きく影響します。親も時にはリフレッシュしながら、ぜひ心強いパートナーとなって子供の就活を長い目で見守ってあげてください。

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