最終更新日 2024.03.11
学部・学科別の就職対策
留学経験を就活で最大限に活かす成功法則【内定までの道筋】
この記事では留学経験を就活で生かすための成功法則を解説する。大学生が留学経験を有利に活かすために必要なスキル、目的や動機が決まっていない場合の対処法、そして留学経験が就職にどう影響するかを詳しく説明する。
さらに、海外経験を就活でどのようにアピールすれば良いか、アピールしやすい材料、帰国後にやること、就活の時期に注意すべき点など、具体的なアドバイスも行う。参考にしてほしい。
この記事を書いた人
東京大学工学部卒。大手一流ホワイト企業の内定請負人。就活塾「ホワイトアカデミー」を創立・経営。これまで800人以上の就活をサポート。塾はカリキュラムを消化した塾生のホワイト企業内定率100%を誇り、カリキュラムを消化したにもかかわらず、ホワイト企業の内定が出なければ費用を全額返金する返金保証制度を提供中。2019年に『子どもを一流ホワイト企業に内定させる方法』(日経BP刊)を出版し、「親が子育ての集大成である"就活"に臨む際の必読書」、「これができれば本当に一流企業に内定できる」と話題。塾のYouTubeチャンネルではホワイトな業界の紹介や大手企業の倍率、ESの添削を公開するなど塾の就活ノウハウを一部紹介している。
YouTube: https://www.youtube.com/channel/UCm1vSnSBj7kksfi8GIBnu0g
留学に行くと本当に就活に有利なのか?最近は大学生のうちに留学する人が多いから、他の留学経験者と差別化を図るのは難しいのでは?と思う者も多いだろう。
結論から言うと留学しただけでは就職には有利にならない。
留学経験を就活で有利に活かすには、留学の目的や動機をきちんと言語化することが大切だ。
- そもそも何のために留学したのか
- その結果、何が得られたのか
- 留学経験は企業で働く中で、どう活かされるのか
上記のことがはっきりと言えたら、留学経験は就職でも生きてくる。また目標設定として、下記のように目的意識をはっきりする。
- 専攻内容を深く学ぶために留学する
- コミュニケーション能力を身に付けたい
このように予めゴールを決め、それに向かって努力したことは高評価に繋がる。帰国後にどんな自分になっていたいか考える事が重要だ。
きっかけや目的がなく「なんとなく」留学に行ってしまうのはその経験が失敗する確率が上がる。
特に目的意識を持ってないことは社会人にとっては致命的なので、その感覚だと面接でマイナスにも働く。
具体的なゴールを決めるのが難しい場合は、まず留学で身につけられそうなことをリストアップすると良い。
- コミュニケーション力
- 忍耐力
- 積極性
- 決断力
- 受容性
- 異文化適応能力
- 語学力
上記のように色々と考えられる。
リストアップした中から自分が身につけたいものをピックアップし、それを身につけるために留学中に何ができるかを考えると良い。
就職したい企業がある程度固まっている場合は、その企業がどんな人材を求めているかも参考にすることだ。
企業が求める人材に近づくために、留学中にどんな活動ができるかを考えられれば、留学生活を充実させることができる。
例えば、私が過去に担当していた生徒で高校時代に留学を経験し、元々留学したきっかけは「挑戦したい」という漠然としたものだった。
その生徒はカナダに行ったが、日本にはそんなにいないホームレスがあちこちで物乞いをしているのにかなり衝撃を受けた。
どうやったらホームレスの人が、”貧困から脱出できるのか”を考えたとの事だ。
やがて授業の中で教育格差が貧困の原因だと習うと、元々その生徒は教師になるのが夢だったが、もっと違う事がしたいと思うようになった。
留学で目にしたホームレスから、教育そのものが問題だと考えるようになったのだ。
「現場で教えるだけじゃなくて、仕組みを変えないといけない」ということを学んで帰ってきた一つの例だ。
考え方の意識転換
漠然と留学に行っても、上記のような良い学びや経験を獲得し、留学のビフォー・アフターで考え方が変われば就活で活用できる。
日本にいるだけだと、考え方や視点の変化はあまりないが、その生徒は実際にホームレスに会ってみて初めて自分の価値観が揺さぶられた。
その人だからこそ出てくる、オリジナリティを生かしたエピソードを面接官は最も重視している。
それでは、まず留学が就活にどんな影響をもたらすかについて解説する。良い影響と悪い影響の2点を見ていこう。
留学が就活において、良い影響を与える事の一つとして、行動力やストレス耐性がある事を評価される点だ。
理由としては、留学をするには多大なエネルギーがいるからである。
例えば、長期の交換留学などの場合、TOEFLやIELTSといった英語の試験で高いスコアを求められる。
これらの英語試験は、大学受験の英語よりも遥かに難しい。従って、それらを乗り切る為の準備をしなくてはいけない。
また、留学先の大学などでは、一般に米国でも英国でも課題やレポートの量が日本とは比較にならないくらいの量を課される。
海外の大学の中で、上手く周りに溶け込んでハードな環境を切り抜けるには、かなりの努力が必要だ。
企業は、こういった大変な留学生活を行なった学生の行動力を高く評価する。
留学生に対する評価
文部科学省が官民協働で行っている留学支援のサイト、「トビタテ!留学JAPAN」のデータより、下記の情報を公表している。
「留学が就活に及ぼす影響」として、75.3%の学生が「留学による留年はマイナス評価にはならない」と回答。
企業の人事からも、73.1%の担当者が「留学による留年はマイナス評価にならないと思う」と答えている。
また留学経験者のチャレンジ精神やコミュニケーション能力などは、企業の人事から高く評価されており、就活でのプラスの要素となる。
※参照元:文部科学省 トビタテ!留学JAPAN留学経験の就活への悪い影響としては、留学する時期によっては、日本で行われる就活との時期がかぶる。従って本選考の参加ができなくなることだ。
また、留学が就活においてプラスの評価になるとは限らない。
ある者は向こうの大学で、遊び呆けてしまったり、肝心な勉強を疎かにし大して語学力も身に付かず帰国するケースは非常に多い。
そうなった場合、就活では年齢を重ねてただ不利になるだけである。
海外の大学に行って、ネイティブと互角に渡り合える英語力を身に付け、かつ貴重な経験を積むなど両立し、帰ってこれる者は実際の所少数派だ。
大半の学生は留学に行ってもTOEIC600程度しか取れず、英語力のアピールさえできないまま終わる。
そうなると、留学経験は何ら就活ではアピールできず、ただの旅行と同じ扱いになってしまう。どの程度本気で留学を行うか、自問自答しておこう。
帰国後に海外経験をどのように就活のガクチカでアピールすれば良いか
ここからは、帰国後に留学経験を就活でどのように自己PRに繋げていくかを説明する。
下記のポイントを押さえておくことで、自分の経験を上手くアピールできるはずだ。
なぜわざわざ留学をしようと決意したのか、その理由を明確化しておく事だ。
なぜなら多額な費用や時間を掛けて、労力のいる留学をするにはそれ相応の理由があるはずだからだ。
それを自分の意思で、「こういった理由があったから、留学に行った」と論理的に説明する必要がある。
この場合、どうしても留学をしないと、その目的が果たせなかった事を言及すると良い。
企業はあなたの「なぜ?」の部分を知りたがっており、単純に英語を身に付けたいだけなら駅前留学で十分だ。
自分がなぜ留学に踏み切ったのか、明確に語れるようにしておこう。
就活では留学を通して、自分がどう変化したのか、現地の経験で得たことを説明できるようにしておくと良い。
なぜなら、留学をしても何も変わらなかった人間は企業は評価できないからだ。
留学をもし経験していなかったら、得ることのなかった気づき、成長した事を特に意識して話すようにしよう。
できれば語学力のPRは最小限に留め、異文化の中で直面した壁や乗り切るのが容易でなかったエピソードを話せると良い。語学力は上がって当たり前だからだ。
誰もができるような事だと、差別化を図れないので、あなたしかできなかったオリジナリティのある体験談が望ましい。
留学を通して、自分の経験値になった事と今後の展望について
留学を通して、自分にはどんな経験値が身に付き、またそれをどう活かしていきたいか説明できるようにしよう。
これにより、企業側から「こういった経験をしているから、この仕事で活躍してくれそうだ」と思ってもらう事ができる。
海外の大学で、現地のインターンや、ボランティア活動、ビジネスに活かせる課外活動等を経験しておけば、就活でも評価される。
受動的にできる経験ではなく、多大な行動力を必要とする経験であればあるほど、高い評価に繋がる。
せっかく一生に一度しかできないかもしれない留学をするのであれば、できるだけ困難な行動を起こすようにしよう。
次に、留学を経験した者が就活でアピールしやすいものを解説する。
ここで挙げるポイントは、どれも面接で評価されるものなので、参考にして欲しい。
留学の主目的としては、この”語学力”が挙げられ、かつアピールの材料にもしやすい。
だが語学力というのは、本来日本にいても身に付くものなので、これを全面的に押し出すのはNGだ。
なぜなら、帰国子女やインターナショナルスクール出身者と比べれば、語学で勝つのは”ほぼ不可能”だからである。
あくまで語学力は、自分の武器のサブ的な要素として、それも活かす事ができるくらいのPRに留めた方が良い。
海外の大学や生活圏で、自分とは全く異なるバックグラウンドや、文化で育ってきた人たちとコミュニケーションを取るのは容易ではない。
もちろんこの経験は、面接において語学力以上に強力な自己PRに繋がる。なぜなら語学以上に身に付けるのが難しいからである。
海外のエリート層たちと、意思疎通を図るには、日本の文化や歴史、世界各国の歴史、地政学や宗教、政治の知識などの幅広い素養が必要だ。
また海外の環境で周りと上手くやっていく術を身に付ければ、世界中の職場で働く事が出来る。
異なる文化、経歴で育ってきた人に対する理解力、立場を尊重する力、これらは一生役に立つものと言える。
海外留学の経験者はその行動力と積極性が面接でアピールできる。
理由としては、未知の土地へ自ら飛び込んでいける、バイタリティや思考回路そのものが評価されるからだ。
社会に出れば、新規顧客の開拓や新規事業の展開にあたって、前例の無い新しい挑戦を何度も経験する事がある。
そんな時に、長期の海外留学を経験した者であれば、会社を引っ張っていき、かつ困難な事態になっても乗り越えられる。
日本の大学の優しい環境の中で、楽な道で育つか、海外の厳しい環境の中多くの障害を乗り越えてくるかで、人間の成長に大きな差が出る。
留学を通して、身に付けた行動力と積極性は特に活かすと良いだろう。
「GRIT やり抜く力」は上記の行動力と似ているが、これは”物事を最後まで完遂する能力”を意味する。
社会で活躍する為に、最も重要な要素と言える。
留学経験者で、自分の納得いく留学を終える事ができれば、この”やり抜く力”が身に付いているはずだ。面接で強くアピールした方が良い。
やり抜く力は、特に多くの成功者に見られる要素でもある。
「起業家、プロスポーツ選手、医師、世界的芸術家、トップミュージシャン」など辿り着くのが容易では無い職業の者は、大体皆この力を持っている。
やり抜く力は程度こそあれ、会社員にもある程度必要だ。
なぜならこの力が無いと、自分が困難な時に楽な方へ流されてしまう。世の中で最も身に付ける事が難しい素養とも言える。
ここからは、どこに留学しようか決めかねているあなたに、イギリスのTimes Higher Educationが公表している世界大学ランキングを紹介する。
国の国力というのは、教育機関のレベルに相関関係がある為、どの国に留学するかの参考にもなるだろう。
Times Higher Education 世界大学ランキング 2023
2023年度
順位 | 大学 |
---|
1位 | オックスフォード大学(英国) |
2位 | ハーバード大学(米国) |
=3位 | ケンブリッジ大学(英国) |
=3位 | スタンフォード大学(米国) |
5位 | マサチューセッツ工科大学(米国) |
6位 | カリフォルニア工科大学(米国) |
7位 | プリンストン大学(米国) |
8位 | カリフォルニア大学バークレー校(米国) |
9位 | イェール大学(米国) |
10位 | インペリアル・カレッジ・ロンドン(英国) |
=11位 | コロンビア大学(米国) |
=11位 | チューリッヒ工科大学(スイス) |
13位 | シカゴ大学(米国) |
14位 | ペンシルべニア大学(米国) |
15位 | ジョンズ・ホプキンズ大学(米国) |
16位 | 清華大学(中国) |
17位 | 北京大学(中国) |
18位 | トロント大学(カナダ) |
19位 | シンガポール国立大学(シンガポール) |
20位 | コーネル大学(米国) |
参照元:
TImes Higher Education World University Rankings 2023 より筆者が作成
※このランキングは、104の国と地域の1,799の大学がランクインしており、最大かつ最も多様な大学ランキングとなっている。教育、研究、知識移転、国際的展望の4つの分野にわたる機関のパフォーマンスを測定する。
ご覧の通り、世界1位の大学はイギリスのオックスフォード大学、2位がアメリカのハーバード大学、同率3位でケンブリッジ(英国)、スタンフォード(米国)が続く。
トップ20の中で12校が米国の大学という事がランキングから分かるが、アメリカの教育機関の質が高い事が読み取れる。
アジアからは、中国の清華大学、北京大学、シンガポールにあるシンガポール国立大学がそれぞれランクインしている。
留学先として、まず検討したいのがアメリカの大学だ。
オックスブリッジやアイビーリーグクラスは難しいとしても、米国のそこそこの中堅レベルであれば、候補に考えるのも良い。
アメリカの大学で、多くの多様性、異文化においてのコミュニケーション力などを学ぶ事は一生モノの宝になる。
時代の最先端をいくテクノロジーを学ぶ事もできるため、理系の学生には特に米国留学をおすすめしたい。
AIやデータサイエンスの領域も本場のアメリカで徹底して学ぶ事が可能だ。
アメリカと同じくらいイギリスの大学で学ぶ事も大いに推奨できる。教育のレベルが極めて高いからだ。
世界1位のオックスフォードや3位のケンブリッジ、10位のインペリアル・カレッジ・ロンドンといった優秀な大学も揃う。
クイーンズEnglishを学ぶ事もでき、正しいイギリス英語が話せるようになるとネイティブからも一目置かれるだろう。
またイギリスの良い所は、周辺のヨーロッパにも近く、数時間のフライトで各国に訪問できる事だ。
そこで多くのヨーロッパの文化や環境を肌で感じれば、自分のこの先の長いキャリア形成において有益な体験ができる。
ここからは、海外への留学経験者が就活を成功に導くために、やっておくべき事を解説する。
どれも内定に近づくためのポイントである為、しっかりと押さえておきたい。
TOEICやTOEFL、IELTSなどで高得点を叩き出す
TOEICで900点、TOEFL iBTで94点〜、IELTSで7.5以上を取っていれば、英語力においてかなりの評価は得られる。
またこれらのスコアがあれば、留学先でもしっかりと学んでいた事の証明にも繋がる。
また高い英語力があれば、就職先に商社や外資系、大手メーカーも候補に入れる事ができる。
語学力を上げるのは、上のレベルにいけばいくほど点数が上がりづらくなるので、最低でも半年くらいの時間を確保すると良いだろう。
就活を成功させる為にやっておきたい事として、海外でしか得られない経験をしておく事だ。
語学留学、交換留学、ボランティア活動やワーキングホリデーなど多くの選択肢があるが、おすすめは「長期の海外インターン」だ。
理由は、海外での就労経験とビジネス英語、環境適応能力がまとめて養えるからだ。
あなた自身が一番感じる事だと思うが、海外の職場で働くことは想像以上に難しい。
米国や英国などでは、有名大卒の学歴や高いGPA、学生時代の課外活動経験、極めて高い専門性/スキルが要求され、加えてVISAの問題もある。
日本とは比べ物にならないくらい、職に就く事へのハードルが高い。
これらを踏まえて、外国の企業で学生のインターンとはいえ、就労経験を積んだ実績は就活においてかなり高い評価を受ける。
海外のインターン先で、世界中の優秀な人材や日本では決してできない業務の中で大きな結果を残せば、強力な武器となるだろう。
海外に留学をする者がやっておくべき事として、”可能な限り良質な人脈を作っておく”ことだ。
理由はその人脈作りの経験が社会に出た時に、大きな役に立つからである。
世界中どこに行っても、多くの人脈を築くことができる者はそうはいない。下記に人脈形成の例を解説する。
留学での人脈形成の例
例えば、ハーバードのMBAなどでは、世界中の国々からトップクラスの人材が集まり、その環境で共に授業を受け、ケーススタディを通し友人ができる。
ここできた友人たちは、世界各国のトップクラスの企業の幹部組として戻っていき、帰国後はそういった企業とも繋がりが持てる。
ハーバードMBAはそこで学ぶ事よりも、その環境でできる人脈こそが重要だと考える者もいる。
これらを通して、自分の会社と、友人たちが在籍する外国企業で取引が始まる可能性が出てくる。
アイビーリーグとまではいかなくても、海外の有名大学卒なら、世界中で活躍している人材がいるだろう。
そういった”人材と繋がりのある”という事自体が、あなたの市場価値を上げる事に繋がり、就活ではもちろん、一生役に立つとも言えるからだ。
留学に行く時期は重要だ。
「なんとなく」で留学の時期を間違えて決めてしまうと、就活の時期と被り、帰って来たら就活が終わっていて就職留年になる可能性がある。
ある程度就活の時期から逆算して計画すると良いだろう。就職に影響を与えないためには、できれば1・2年生で留学に行くのが良い。
1・2年生で留学に行くメリットは下記の通りだ。
- 就活が本格化する前の時期に帰国できる
- 自分が海外生活に向いているか、早いうちに知ることができる
- 休学の必要がない
- 長期留学に行っても同期と一緒に卒業できる
- 比較的時間がある
- 交換留学で単位が貰える
ただ、1・2年生のうちに留学に行くデメリットも以下のようにある。
- 帰国してからの必修科目の再履修が多くなる
- サークルなどのコミュニティから離れてしまい、交友関係が疎遠になってしまう
- ゼミ選考と留学期間が被る
- 留学先で専門的なことが学べない
ゼミは就職にも大きく関わってくるので、事前に調べてから留学に行くことをおすすめする。
また、専門的な学びの目的を持ってから行くのであれば、大学3年生か院で休学して行くのも良いだろう。
就活に間に合わせるのであれば、2年生の秋ぐらいから行って、3年生の6月〜7月に帰って来て夏のインターンに申し込むことだ。
スケジュール感覚を意識しておきたい。
一方、3・4年生で留学に行く場合のメリットは以下の通りである。
- 就活を見据えて留学に行けるので、目的意識を持って留学生活を過ごせる
- 卒業単位を確保していれば、留学先で好きな授業を履修できる
- 留学する中で職業観が変われば、それを元に日本で就職できる
デメリットは、3年生になってから留学するとインターンに参加できず、帰ってきてすぐいきなり本選考が始まるのがキツいことだ。
仮に休学すれば1年間かけてじっくり就活する事だってできる。
同期と一緒に卒業できない代わりに、先に就活を終えた同期からアドバイスを貰えるなどのメリットもあるが、コスト面も考えて決めよう。
休学留学とは、在学している学校を休学している間に留学することだ。
休学費用がかかったり、社会人になるのが同期より遅れてしまったりというデメリットはもちろんある。
しかし大学が設けている留学プログラムよりも、カスタマイズした留学にできるのが魅力的と言える。
また、就活時の扱いが既卒ではなく新卒になるのも大きなメリットだ。
事前に休学留学を大学に申請することで、留学先での取得単位が日本の大学で単位として認められる「認定留学制度」を行う大学もある。
休学して留学に行くと腰を据えて多くのことをゆっくりと学べるので、就活では良い結果が出る事も多い。
私の友人は大学院1年生の時にトビタテ留学JAPANを使って、1年間留学に行ったが、帰って来てマッキンゼーに就職した。
※トビタテ留学JAPAN:国がほとんどお金を出してくれるため、かなり安く留学に行ける制度
大学院で留学するというのも、一つの候補に考えておくと良い。
日本の大学に4年間通い、海外の一流大学の院に進めば、基礎を身に付けた状態で海外で専門性を学ぶ事ができる。
また海外の有名大学の修士や博士号を持っていれば、キャリアの選択肢も国内だけに留まらず、外国企業で働くことも検討できる。
その代わり、高い学費や多くの準備時間と、留学に行くことで歳を重ねるため、それ相応の覚悟が必要だ。
ここからは、海外で留学する学生からよく寄せられる質問について回答する。こちらを参考にして、自身の留学に役立ててもらいたい。
1ヶ月程度の短期留学、語学研修でも就活のアピールネタとして使える事がある。
その場合留学期間に囚われず、留学の目的や何を得たのかという事を強調すると良い。
例えば、米国の農業ビジネスを理解する為に、短期留学し、現地の化学肥料や栽培方式、土壌の状態を研究する。
そこで、日本との違いや効率的な生産方法などを学べば、帰国後そういった経験値を活かせる商社、食品メーカーなどはあるだろう。
短期留学でも、現地でしか決して得られないような実体験を経験すれば、それらは就活に活かせると言える。
語学留学、交換留学、海外の大学に編入ならどれがおすすめか
留学にも様々なタイプがあり、おすすめは1年間の交換留学だ。というのも、1年もあれば、自分の本当にやりたい事が見えてくるからである。
海外の大学生活を送ることで、自分は日本に帰って、そのまま日本で就職するのか、もしくは海外の大学へ入学、または院に進むのか。
語学力をそのまま高いレベルに持っていけば、海外で就職する事も見えてくるだろう。自己実現は色んな形がある。
1年も海外にいれば、自分の今後についてもじっくりと考える時間があると言えよう。
就職する前に日本の賃金は先進国の中で見てどのような位置付けか、チェックしておこう。
OECDが発表している統計の、直近2022年度 平均年間賃金 (2018-2022)では、日本は世界ランキング25位の41,509USD (約600万円) である。 ※1ドル144.45円換算【2023/07/03 時点のOECDチャート表より】
1位はアイスランド79,473USD (約1,148万円)、次いで2位ルクセンブルク78,310USD (約1,131万円)、3位アメリカの77,463USD (約1,118万円)、4位スイス72,993USD (約1,054万円)などである。
統計から見れば上位の国々は、日本の平均賃金の2倍近い数字だ。
単純に考えれば、よりお金を稼ぎたいと考える場合、アメリカや北欧諸国で仕事をする事は合理的と言える。
ただ欧米の場合、日本よりも物価が高いので、賃金が高くないと暮らしていくことができない事には注意するべきだ。
参照元:OECD Data Average wages 今回は、就活を控えている学生の留学について解説した。
もしあなたが1, 2年生であれば、その期間に留学に行くのは4年間で卒業する為にも有効だ。
3, 4年生であれば、就活と被ってしまう事があるが、例え1〜2年留年したとしても、そこまで不利にならない。
留学経験のアピールとしては、何のために留学をし、自分がどう成長したかを明確にそして詳細に語れるようにしておく事だ。
もし、この記事を読んでもまだ留学をどうするか悩んでいる方は、ぜひ当塾にも声を掛けて欲しい。
ホワイトアカデミーでは、受講生が留学を経験している事も多く、自身の経験を活用して就活を成功させている。
留学経験を就活に活かす方法や、自己PRの対策について当塾でそのノウハウを余すところ無く提供できる。
また、オンライン授業を行うことで、留学中に帰国を見据えた就活対策を行っておくことも十分可能なので、留学を最大限活用して就活の結果につなげることができる。
ぜひ検討してほしい。