最終更新日 2023.10.19
大学生のご両親向け
就職浪人中または浪人予定の子供を持つ親が知らないと後悔する7つの事
「子供が大学卒業してフリーターのまま」
「就職活動をしてるっていってるけど、本当に大丈夫か心配」
こういった考え、ありませんか?
今回のコンテンツでは、
- 既卒で業務未経験だと就職に不利?
- 空白期間はあってもいいの?どのくらいまでならOK?
などといった疑問がある、既卒者のお子様を持つ親御さんのための情報を書いています。
既卒者向けの考え方、就職活動をしないお子様への対処法も併せて書きました。
ぜひ参考にしてください。
この記事を書いた人
東京大学工学部卒。大手一流ホワイト企業の内定請負人。就活塾「ホワイトアカデミー」を創立・経営。これまで800人以上の就活をサポート。塾はカリキュラムを消化した塾生のホワイト企業内定率100%を誇り、カリキュラムを消化したにもかかわらず、ホワイト企業の内定が出なければ費用を全額返金する返金保証制度を提供中。2019年に『子どもを一流ホワイト企業に内定させる方法』(日経BP刊)を出版し、「親が子育ての集大成である"就活"に臨む際の必読書」、「これができれば本当に一流企業に内定できる」と話題。塾のYouTubeチャンネルではホワイトな業界の紹介や大手企業の倍率、ESの添削を公開するなど塾の就活ノウハウを一部紹介している。
YouTube: https://www.youtube.com/channel/UCm1vSnSBj7kksfi8GIBnu0g
大前提:就職浪人の期間が長くなるほど就職の難易度は上がる
お子様の就職浪人の期間が長くなればなるほど、企業に内定をもらって就職が完了する難易度が上がります。
なぜ、就職浪人の期間が長くなると就職活動の難易度が上がるかというと、企業は職歴のブランクに対してネガティブな印象を持つためです。
この職歴のブランクが就職活動に与える影響について解説します。
就職浪人をするお子様をお持ちの立場としては耳が痛いかもしれませんが、大学を卒業した後に何もしていない期間は職歴に空白期間が出来ます。
この職歴がない期間、つまり、ブランク期間は就職活動においてマイナスに働きます。
なぜ、職歴のブランク期間がマイナスに働くかというと多くの企業の採用担当者は、職歴にブランク期間を持つ就職浪人中の求職者に対してネガティブな印象を持つ傾向があるためです。
ネガティブな印象の一例は以下の通りです。
- 大学の在学中に内定が取れないのは何か問題があるのでは?
- 働く意欲が高くないので卒業後すぐに就職しなかったのでは?
- 心身の健康を含めて働けない理由があったのでは?
- 大学を卒業した後にふらふらしている人
全ての企業の人事が上記のような印象を抱くとは限りませんが、少なくない企業の人材採用の担当者は、ブランク期間を持つ就職浪人生に対して上記のような印象を抱きます。
そのため、職歴のブランクが出来る事はたとえ短期間であろうと就職先探しにおいて、ネガティブな印象を与えてしまうことは押さえておきましょう。
先ほど職歴のブランクは短期間であってもマイナスに働くと言いましたが、1年を超えると致命的にマイナスに働きます。
なぜなら、1年間を超えるブランクに対しては企業側としては、長期で働けなかった事情や働く意欲の低さを疑うためです。
よくある企業側があなたのお子様に対して抱く嫌疑は以下の通りです。
- 大学卒業後に1年間もふらふらしていた人なので、雇ってもすぐにやめるのでは?
- 1年間も就職をせずに生きているくらいなので働く意思がないのでは?
- 1年間働けなかった大きな問題があったのでは?
- 1年間就職活動をしても内定が出ないくらい性格等に問題があるのでは?
企業としては働く意欲の面でも性格等の面でも、問題を抱えている事が疑われる人の採用には及び腰になります。
そのため、職歴に1年間を超えるブランクが出来てしまうと履歴書を送っても書類選考に通らないことはよくあります。
それに履歴書が通って面接に呼ばれても「問題がありそうな人」という色眼鏡で面接されるので、内定獲得のハードルが上がります。
以上のようにブランク期間が1年間を超えると、就職を成功させる難易度が上がることを知っておきましょう。
親御様の立場としては就職浪人中のお子様に公務員を目指してほしいと考えるかもしれませんが、安易に公務員浪人を勧めるのは避けましょう。
なぜ、公務員浪人を安易に勧めるべきではないかについては公務員浪人の実態と併せて解説します。
大学卒業後に公務員を目指す場合は、最短でも1年の無職期間が発生することに注意しましょう。
実は公務員試験の開催は通常毎年1回であり、試験の実施日も合格後の入職日も決まっています。
一般企業の中途採用のように、随時試験・随時採用ではありません。
例えば2023年の4月に大学を卒業してから公務員試験を受けるとします。
その場合、2023年に実施される公務員試験を受けて受かったとしても入職日は2024年の4月です。無職期間はちょうど1年になります。
万が一2023年に実施される公務員試験の申込期間が過ぎている場合、受験するのは翌年である2024年に実施される公務員試験になります。
その場合、合格をしても入職日は2025年の4月です。大学卒業から無職並びにフリーター卒業に要する期間は2年間になります。
以上のように、就職浪人をしているお子様が公務員を目指す場合、無職期間が1年を超える可能性が非常に高くなるのです。
公務員試験を受ける場合、お金がかかります。ざっと必要になるお金をまとめてみましたのでご覧ください。
- 公務員試験の試験会場に向かう交通費
- 試験対策のテキスト代
- 予備校に通う場合は予備校代
- 合格して入職するまでの生活費
どれもお子様にアルバイトさせて払わせる事は不可能ではありません。
しかし、アルバイトを始めて公務員試験の勉強の時間を十分に確保できないと不合格になり、翌年度も支払いが必要になる可能性があります。
もちろん、今取り上げた費用がかかっても公務員になれれば、親御様の立場としては万々歳でしょう。
公務員は終身雇用であり、退職金もしっかりしています。
しかし公務員になるには、公務員試験で合格点を取る事と試験の後に実施される面接にも通過する必要があります。
つまり、「誰もが公務員になれるわけではない」、「1年後にお子様が公務員になれる保証は全くない」という事実を把握しておくことも重要です。
安易にお子様に公務員試験を勧めるべきではない理由の1つに、面接で志望度が低いと判断されると落とされるためです。
大前提の話になりますが、面接官としては志望度が低い人よりも役人として働く意欲がある人を採用したいと思います。
当然、志望度が高くないと感じた人には積極的に採用したいとは思わないです。
つまり、親御様が無理にお子様に公務員になる事を推奨してもお子様がその気ではないと面接の突破が厳しくなります。
親御様だけではなく、お子様も公務員になる事を夢見ているのでしたら問題はありませんが、お子様にその気がない場合はお子様が公務員になる事は難しいと思いましょう。
心得②:就活がうまくいかない子供を否定してはいけない
2つ目にご紹介する就職浪人をしているお子様をお持ちの親御様が心がけなくてはいけない事は、就活に行き止まっているお子様を責めたり否定したりするのは逆効果である事です。
「早く就職先を見つけてほしい」という気持ちがあっても、就活が上手くいかない就職浪人中のお子様を、否定すべきではない理由についてはこれから解説します。
既卒者であるお子様の立場上、就活は落とされるのが前提であると考えましょう。
企業側には「大学を卒業した後に働くのが普通」という固定観念があり、その固定観念から外れている応募者は厳しい目で見られてしまいます。
ひどいケースでは、「就職先が決まらなかった人」とか「働く意欲が低い人」とネガティブな目で見なされます。
経歴でマイナスの評価を受ける可能性が高い以上、就職浪人中のお子様が企業の内定を獲得する事に苦戦をするのは自然な事です。
そのため、選考に落ちたことから「お子様の努力不足」や就活に対する意欲が低いと判断する事は間違っていることが多いです。
それにお子様が苦戦している結果を見た親御様が、お子様の頑張りを否定する事は最悪な行為だと理解しておきましょう。
頑張って結果を出ない中で内定が取れないことを親御様が厳しく指摘すると、お子様の就活に対する意欲は大きく下がります。
新卒時代の就活でも、10社20社受けて、内定が0という状況は珍しくありません。ましてや就職浪人中の就職活動は苦戦するのが普通です。
「選考は落ちて当たり前」、「就活には時間がかかるもの」というスタンスで、お子様を見守りましょう。
親御様の心無い言葉は就職浪人中のお子様の就活に対するやる気を失わせる可能性があります。
お子様側の目線で言うと、無職期間は大変な時期です。なぜなら、新卒で働き始めている友人を見て、置いていかれている感覚に陥るからです。
それに、周りに引け目を感じて自尊心が傷ついている可能性もあります。
就職先が決まらずただでさえつらい中で親御様までお子様に対して心無い言葉を投げるとお子様に大きな心の傷を与えてしまいます。
そのため、絶対に心無い言葉をお子様に発しないようにしましょう。
就職浪人をしている子供を持つ親が、子供に対して投げかけてしまう心無い言葉の一例と、お子様がどのように感じるかについてはまとめてみました。
避けたいワードリスト | お子様の気持ち |
---|
いつ働くの? | 私だって頑張ってるんだよ |
いつまで家にいるの? | 好きでいるわけじゃない |
何でもいいから働きなさい | 1日8時間働くのに、何でもいいわけがないじゃないか |
心得③:家庭の居心地が悪くなると子供の孤立化は進む
就職浪人中のお子様は、家庭の居心地が悪いと感じることで、孤立化が進む可能性があります。
親御様としてはお子様が就職先が決まらずに家にいる事を見ると、のんびりしているように思えてつい心無い言葉を発してしまうかもしれません。よくある言葉としては、以下のようなものがあります。
「いい加減、働きなさい」
「せめてアルバイトくらいしなさい」
「いつまで家でごろごろしているの?」
「なんで面接を受けに行かないの?」」
親御様としてはいいたくなる気持ちは分かります。
しかしお子様としては、就職活動中に上記のような言葉を聞いてしまった場合、家に居場所がないと感じてしまう危険性があります。
基本的に既卒生は学生時代の友人が働いているため、普段交流をする人が少ない傾向があります。
働いている友人と会っても、無職である事に引け目を感じ、居心地が悪いと感じるものです。
家庭でも親が厳しい状況の場合は、居場所がないと感じてしまい孤立化が進みます。
そうなると、気持ちがすさんでいき就職活動に身が入らなくなります。
孤立化が進むと就職活動のペースは確実に落ちる以上、お子様の孤立化を加速させないためにも、自宅では心理的な安心感を与える事が非常に大切です。
孤立化が進むと、就職活動の意欲が削がれ、ニート・引きこもりになる危険があります。
基本的に就職活動に苦戦をして就職浪人の期間が長引くとお子様の気持ちは下がっていきます。
何社も落とされるたびに自尊心が傷つく上に就職浪人の立場だと面接官からも厳しい質問やひどい言葉を言われる事もあるためです。
ただでさえ、就職浪人中の期間は大変なのに家庭でも安心が出来ない場合、ストレスがどんどん溜まっていきます。
ストレスが原因で就職活動を諦めてしまい、ニートや引きこもりになってしまうのはよくあるので、自宅ではストレスがたまらないように配慮してあげましょう。
心得④:親の価値観を就職浪人中の子供に押し付けると就活に失敗する
親御様の価値観や考え方を就職浪人中のお子様に押し付けると、お子様は就職活動に失敗しやすくなります。
親世代の価値観と今の子供の考えは合わないので喧嘩になる
お子様と親御様の間には価値観の世代間ギャップがある以上、親御様の価値観を押し付けると親子喧嘩になる可能性があります。
お子様が既卒で就職活動をしているとしたら、お子様の年齢は25歳前後でしょうか。親の年齢は、50歳〜60歳くらいが一般的です。
親世代の価値観と、現代のいわゆるZ世代の価値観の違いの一例は以下の通りです。
親の価値観 | 子供の価値観 |
---|
一度就職したら、定年まで勤めるものだ | 転職してスキルアップも可能だ |
年功序列だから長く勤めた方がトク | 毎年ベースアップするとは限らない |
大企業に入社した方が良い | ベンチャーにだって可能性はある |
就職したら結婚して家庭を持つべき | 今は多様性の時代だし、結婚はする義務はない |
親世代は、平成のバブル期を経験しています。お子様のZ世代は、バブル期などは歴史の教科書レベルの話。
スマホ・SNSが当たり前の世代です。ギャップがあって当然という理解が必要といえます。
親御様がお子様に希望する就職先が、お子様にとっては非常に難易度の高い就職先である事は少なくありません。
よくある親御様の希望としては、「子供には大企業に就職してほしい」、「子供には公務員になってほしい」といったものがあります。
どちらも親御様の気持ちは分かります。しかし公務員の場合は、公務員試験の突破の難易度は高いです。
それに大企業は新卒応募が有利なので就職浪人生が内定を勝ち取るのは難しいです。そのため、既卒のお子様は、親の希望以外の道に進む可能性が高いといえます。
就職浪人中のお子様が親御様の望む就職先に就職するのは簡単ではないことを押さえておきましょう。
それにそもそもの話になりますが、お子様にはお子様が希望するキャリアプランがあります。
そのため、お子様の考えを尊重する姿勢も大切になります。
親御様がお子様に望む職業とお子様の適性が全くないことがあります。
例えば、親御様の立場としては事務職についてほしいと思っても、お子様側がコツコツと決められたことをミスなく行うのが苦手だとします。
その場合、適性がないので親御様が望む事務職の仕事を探してもなかなか決まりません。
それに運良く内定が取れても適性がないため、入社後に早期離職する恐れもあります。
そもそもの話になりますが、親御様がお子様に望む仕事は、親御様がお子様になってほしい仕事であり、お子様に適性があるかは別の話なのです。
親御様が望まれる仕事に就く事を奨励する事はお子様の就職活動を長引かせたり、入社後の短期離職に繋がる行為である事は押さえましょう。
心得⑤:就活に関わる費用は親が一部援助する事は実は有効
就職浪人中のお子様をサポートするためにも、親が就活に関わる費用を負担するのが有効です。
お子様がアルバイトに精を出させたがゆえに、就職活動に力を入れる事が出来ずに、就職浪人の脱却が出来なくなることを避けるためにも、以下の3点についてお話しします。
- 就職活動と経済的な自立の両立はハードルが高い
- アルバイトに時間を使いすぎるのは本末転倒である
- 就職後に返してもらう形の貸与型の支援も有効
それぞれについて、順番に解説します。
親御様の立場としては大学を卒業した以上、自立してほしいと思うはずです。
しかし、お子様が自立するのに十分なお金をアルバイトで稼ぎながら就職活動に取り組むのは非常に難しい事は知っておきましょう。
というのも自身で生計を立てながら就職活動に取り組むのは、精神的にも体力的にも厳しいためです。
基本的にアルバイトで経済的な自立を実現するには、週5日フルタイムで働く事が求められます。
現に東京都の最低賃金の条件のアルバイトに取り組む場合、以下のように週5日働いてようやく、自立するのにギリギリなお金が手に入るという現状があります。
東京の最低賃金:時給1,072円
1日8時間労働:1,072×8=8,576(円)
月に30日換算・週休2日(稼働日は22日):8,75622日=188,672(円)
参照元:令和4年度地域別最低賃金改定状況 このように、就職浪人中のお子様に完全な経済的な自立を求める場合、週5日のフルタイムと共に就職活動の両立を強いる事になる事は押さえておきましょう。
そのため、就職浪人中は経済的に無理のない範囲で経済的なサポートをお子様に提供する事は検討したいものです。
大学卒業後に経済的なサポートをする事は気が進まないでしょうが、親御様のサポートがお子様が就職活動に取り組める時間を増やす事になるのは、紛れもない事実なのです。
お子様がアルバイトに時間をかけてしまいすぎると内定獲得が遠のきます。
なぜなら、アルバイトに精を出しすぎると時間の面でも、体力の面でも就職活動に身を入れるのが難しくなるためです。
例えば週に5日も6日も1日8時間アルバイトをしていたとします。その場合、普通の会社員並みに働いていることになります。
1日の時間は24時間しかない以上、物理的に就職活動に回せる時間は当然減ります。
それに、アルバイトとして忙しく働く事は気力も体力も消費します。
気力も体力も消費をすると動くのがおっくうになるので、就職活動のペースはどうしても落ちます。
その結果として、アルバイトを頑張ったがゆえに、就職活動が進まない、何てことも起こり得ます。
就職活動の繋ぎのためのアルバイトを頑張る事で、アルバイト以上に大切な就活が進まないのは本末転倒な事は押さえておきましょう。
お小遣いのように支給するパターンであろうと、貸与型のパターンであろうと就職浪人中のお子様に経済的な支援をする事は、お子様の内定獲得の確率を上げます。
なぜなら、アルバイトの時間を減らす事で受ける企業の調査の時間を減らしたり、面接の練習をする時間を作る事が出来るためです。
特にお子様が「就職活動に専念したい」という強い意志や、就職活動で内定を取るためのプランが明確な状態であれば、有効です。
代表的な支援の内容としては、就活に要する交通費は支給してあげたり、食事代くらいは毎月補助してあげる等があります。
それにお金を渡すという形ではなく、就職後に返してもらう事を前提に貸与型も有効です。
貸与型の場合、「3か月以内に就職ができれば、貸したお金は返さなくていい」などの条件を付ければ、お子様のお尻に火がついて、やる気がアップすることも考えられます。
給付型であろうと貸与型であろうと、親御様の経済的な支援は就職浪人中のお子様の内定獲得率を大きく上げますので、ぜひ検討してみてください。
心得⑥:不規則な生活と部屋にこもる頻度だけチェックする
就職浪人中のお子様に介入しすぎるのは良くないとはいえ、生活が規則的であるか、部屋にどの程度いるか、の2点については注意深く見ておく必要があります。
お子様が不規則な生活になると就職活動の進捗が悪くなる可能性が高いです。
なぜなら、不規則な生活になると日中行うべき就職活動関係の行動を行うのが難しくなるためです。
日中にしか行えない就職活動慣例の行動の一例としては以下があります。
- 企業の選考を受けに行くこと
- ハローワークに求人の確認をしにいくこと
就職の面接が22時といった夜中であることはありません。
世間一般的な時間で会社も動いています。それに朝一の時間帯に行われることも少なくありません。
つまり、生活が不規則になると就職活動をスムーズに行うのが難しくなるのです。
そのため、お子様と一緒に生活しているなら、お子様の生活スタイルがどうなっているのか、チェックしましょう。
「昼夜逆転の生活をしている」、「昼過ぎまで寝ている」場合、就職活動がうまくいっていない可能性を疑いましょう。
お子様が一人で部屋にいる間は、就活が円滑に進んでいない可能性が高いです。なぜなら、就職活動は自宅で完結する事は基本的にはないためです。
そのため、以下をチェックするとお子様の就職活動の状態をある程度チェックする事が出来ます。
チェック項目 | 理由 |
---|
昼間にスーツを着て外出している日が1週間に何日あるか | スーツを着ている頻度は面接や説明会に参加をしている頻度とある程度の関係性があるため。 |
週に何日外出している日があるか | スーツを着ていなくても外出していれば、ハローワークや就職エージェントに相談に行っているかもしれないため。 |
昼夜逆転の生活になっていないかどうか | 就職活動では日中の行動量が非常に大切になるので、昼夜逆転をしている場合は、就職活動関連の動きをしていない可能性があるため。 |
今取り上げた項目を確認した結果、お子様が就職活動に全然取り組んでいなさそうな場合は一度お子様と話し合う価値はあります。
親御様の介入はあまりよくないとはいえ、明らかに就職活動をしていない場合に放置をすると就職浪人から抜け出せなくなります。
その際には、一度話をする価値はあります。
就職活動を進めるにあたって、お子様といっしょに家庭内でルールを決めるのも1つの方法です。
ルールの一例としては、「今月は最低でも5社に応募しよう」、「ハローワークで毎週面接対策を受けに行く」といった、行動目標を親子で決める事があります
逆に親御様の側としては、「就活に向けて行動していれば、ガミガミ言わない」と約束をして守る事も重要です。
親子でルールを作っておき、両者がルールを守っていれば親子間で不用意な対立を生む事を避ける事が出来ます。
面倒かもしれませんが、就職浪人中のお子様との関係を壊さないためには親子間でルールを作るのは有効です。
心得⑦:まだ大学に籍があるなら就職留年の選択を親子で考えるべき
大学に籍があるお子様なら、就職留年の選択を親子で考える事が望ましいです。
そもそも就職留年というのは、大学を卒業せずに留年という形で大学に籍を残して就職活動をやり直す事です。
なぜ、就職浪人ではなく、就職留年を選んだ方が良いかについてはこれから解説します。
就職浪人ではなく、就職留年であれば、新卒枠で就職活動に取り組めます。
就職留年の就職活動は、既卒ではなく、新卒という条件で就職活動に取り組めるので、既卒枠で選考を受ける事になる就職浪人生よりも、内定獲得の難易度が下がります。
なぜ、就職浪人生よりも就職留年生の方が内定獲得の難易度が低いかというと、企業の選考は新卒枠と既卒枠で明らかな違いがあるためです。
以下にて新卒枠と既卒枠の違いをまとめましたのでご覧ください。
<新卒枠の特徴>
- 応募者が学生のため未経験が前提
- ライバルが学生同士なので、大きな差がつかない
- 面接で笑顔でハキハキと答えれば、それだけで受けが採用される事もある
- 即戦力は基本的に求められない
<既卒枠の特徴>
- 他の応募者は、業務経験者も含まれる。そのため既卒・未経験だと不利になる
- 経験者と未経験者で応募者を分ける企業があり、未経験の時点で落とす企業もある
- 未経験である場合、書類選考で落とされることが多い
上記のように明らかに新卒枠で応募した方が内定獲得のハードルが低い以上、就職留年を選択して新卒枠を使える立場を残した方が、就職が決まりやすいのです。
就職留年の選択肢をお子様に渡す際にネックになりがちな学費ですが、実はそこまで大きな負担にならないケースも少なくありません。
卒業まで数単位しかない場合、学校にもよるでしょうが、学費が減額される場合が多いためです。
例えば青山学院大学の場合は、4年時の留年の学費は残りの単位数によって変わると公表しています。
また学費に関しては、就職後にお子様に出世払いで返してもらうことも可能なはずです。
既卒・未経験の就職の難しさを考えると、就職留年は前向きに検討する価値があります。
就職浪人の立場で就活に臨む中で思わぬ苦戦をし、就職留年の選択をしなかった事を後悔する親子は毎年たくさん発生します。
現に当スクールにも毎年複数名、就職留年ではなく就職浪人の道を選んだことを後悔しているご家庭が親子で無料相談会に来るくらいです。
改めての話になりますが、一度大学を卒業してしまうと、既卒という立場になるので大学に籍を残していた状態での就職活動よりも、内定獲得の難易度が上がります。
そのため、なかなか就職先が決まらず、大学を卒業しなければよかった、と後悔する事はよくある事なのです。
もちろん、学費の事情等で就職留年ではなく、就職浪人をお子様に選択させたい親御様のご状況は良く分かります。
しかし、就職浪人の立場で内定獲得を目指すのは簡単ではありません。
そのため、経済的にそこまで厳しくないようでしたら就職浪人ではなく、就職留年を選択するのが無難です。
Q&A方式で、就職浪人をする子供を持つ親が気になる悩みを紹介していきます。
期限を決めて就職活動を行い、期限が過ぎたタイミングで実家を出るように伝えましょう。
就職活動しないお子様にありがちなパターンは、実家の居心地が良すぎることです。
生活に困らないため、無職のままズルズルと過ごしてしまうケースがあります。
就職浪人の状態から抜け出すためにも、実家を離れるまでの期限を決める判断を下す覚悟が必要です。
就活を始めないお子様と同様に、活動する期限を決め、お子様に実家から離れてもらうのが有効な手段です。
夢を追いかける意欲に対して「本当に実現できるのか」、「現実的な部分も見てほしい」と考えるのは当然ですよね。
無理に諦めさせようとしても、お子様に反発されてしまい逆効果です。
ズルズルと過ごしてしまわないためにも、強権を取るのが有効な方法といえます。
期限を決めて活動に専念してもらい、実現できなかった場合は自活するように伝えましょう。
年金の免除について、学生の特例を適用することはできませんが、事情次第では猶予が設けられます。
日本年金機構の「
20歳到達時の国民年金の手続き」では、20歳のお子様に国民年金保険料を納める文言があります。
しかし、学生のうちは学生免除の特例が設けられているのも事実です。大学卒業後は、学生免除の対象外として取り扱われます。
しかし収入に応じて免除や支払い猶予、支払保険料の減額の制度が使える場合があります。
お子様が条件に該当しているかどうか、年金事務所や役所に相談してみましょう。
お子様の就職は、1日でも早い方が良いといえます。
なぜなら企業に社員として勤めずに職歴の空白期間は長くなればなるほど採用されにくくなるためです。
繰り返しになりますが、多くの企業の採用担当者の常識的な考えとして「学校を卒業した人は、就職して当然だ」という固定観念があります。
そのため、卒業後に無職期間という名の「空白期間」がある場合は、どうしてもネガティブな印象を与えます。
特に空白の期間が長ければ長いと「働く意思が低い人」と疑いの目で見られるようになります。
そのため、「何歳までに就職」という考えではなく、「一刻も早く就職した方が良い」というのが最善の考えです。
「就職浪人の期間は長くなればなるだけ内定獲得において不利になる」という事実を受け入れて、1日でも早く内定獲得を目指しましょう。
本記事では、お子様の就職浪人を持つ親御さんに向けて、対処法や注意点などを詳しく解説しました。
今回取り上げた内容について、下記にまとめていますので、再度確認していきましょう。
- 既卒・未経験のお子様は就職活動において内定が出にくい
- 学校卒業後の空白期間が長くなればなるだけ就職の難易度が上がる
- 就職浪人中にお子様に経済的な自立を求めると就職活動が難航する
- 安易にお子様に公務員浪人を勧めるのは無職期間を延ばす結果になりがち
- 親御様がお子様に望む就職先はお子様には難易度の面でも適性の面でも合わないことがある
- お子様に対して経済的なサポートをする事は就活の成功率を高める
- 就職浪人中のお子様の生活リズムが崩れた場合は就活に苦戦している可能性が高い
- 在学中なら就職留年を検討した方が就職の難易度が下がる
改めての話になりますが、既卒枠という立場で就職活動に取り組むお子様が内定を取るのは簡単ではありません。しかし、お子様の頑張りを信じてあげれば、いつかは就活に成功をして就職浪人から抜け出せるはずです。
その上での話になりますが、お子様の就職活動の状況を見て不安に思う際には、一度ホワイトアカデミーの無料相談をご利用下さい。
ホワイトアカデミーの無料相談会では就職浪人中のお子様が、3か月以内に内定を獲得するためにご家庭として何を行うべきかについてドバイスを致します。初回の無料相談はお金がかかりませんし、オンラインでも行えるので是非ご利用下さいませ。
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