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最終更新日 2023.05.27

学部・学科別の就職対策

薬学部の就職先をまとめて公開!【最良の進路先とは?】

薬学部の就職先を一挙に公開!
薬学部の就職先は一般的には薬剤師が真っ先に思い浮かぶだろう。しかしながら、薬学部の就職先は薬剤師以外にも多岐に渡る。

今回はそんな、薬学部から就職できる職業やその仕事内容、またあまり知られていない仕事先も網羅し解説する。

薬学部の学生で就職の進路先が決められない者にとっては、この記事は役に立つ内容となっている。

この記事を書いた人

竹内 健登

Kento Takeuchi

東京大学工学部卒。大手一流ホワイト企業の内定請負人。就活塾「ホワイトアカデミー」を創立・経営。これまで800人以上の就活をサポート。塾はカリキュラムを消化した塾生のホワイト企業内定率100%を誇り、カリキュラムを消化したにもかかわらず、ホワイト企業の内定が出なければ費用を全額返金する返金保証制度を提供中。2019年に『子どもを一流ホワイト企業に内定させる方法』(日経BP刊)を出版し、「親が子育ての集大成である"就活"に臨む際の必読書」、「これができれば本当に一流企業に内定できる」と話題。塾のYouTubeチャンネルではホワイトな業界の紹介や大手企業の倍率、ESの添削を公開するなど塾の就活ノウハウを一部紹介している。

YouTube: https://www.youtube.com/channel/UCm1vSnSBj7kksfi8GIBnu0g

薬学部の就職先は選択肢が多い

薬学部の就職先は選択肢が多い
薬学部と聞くと、病院や薬局、ドラッグストアの薬剤師としてのキャリアを歩むと考える者も少なくない。

薬学部では、「医療現場や薬局で処方される薬品類」を主に学ぶのだろうというイメージから来るのだと思う。

しかしながら、薬学部は一般に知られていないような職種で、その専門性を発揮できるフィールドがいくつも用意されている。

従って、自分に一番合うような所かつ有利な立ち位置で就職、進路を進める事をおすすめする。

大学別の就職先の進路

大学別の就職先の進路
ここでは、大学別に就職先の進路を解説していく。薬学部の就職先として、参考にして欲しい。

星薬科大学 薬学部 薬学科(6年制)の就職先

2021年度
進路先就職率
保険薬局34.1%
ドラッグストア32.2%
病院16.3%
医薬品メーカー4.9%
公務員・独立行政法人4.2%
CRO・SMO3.4%
進学1.9%
その他メーカー1.5%
その他企業1.1%
卸売業0.4%

参照元:星薬科大学 進路就職実績&データ 進路概況 2021年度 より筆者が作成

星薬科大学 薬学部 大学院修士(18名)の就職先

※参考までに、大学院からの就職先も載せておく。

2021年度
進路先就職率
その他メーカー33.3%
医薬品メーカー27.8%
CRO・SMO16.7%
進学16.7%
公務員・独立行政法人5.5%

参照元:星薬科大学 進路就職実績&データ 進路概況 2021年度 より筆者が作成

慶應大学 薬学部 就職先

2021年度
進路先就職率
卸売、小売業33.8%
医療、福祉系24.5%
製造業23.0%
サービス業5.8%
学術研究、専門・技術サービス業5.0%
その他業種7.9%

参照元:慶應大学 業種別就職および進学等状況 より筆者が作成

慶應大学 薬学部 薬学科 進路先の職業、組織

2018〜2020年度卒業生の平均
進路先 職業、組織割合
製薬系25.8%
薬局薬剤師24.1%
他業種10.2%
医薬品開発業務 受託機関9.7%
病院薬剤師7.9%
大学院進学7.9%
公務員・団体職員(PMDAなど)5.3%
化学・食・化粧品5.1%
その他3.5%
医療機器0.4%

参照元:慶應義塾大学 薬学部・薬学科 多彩な進路 より筆者が作成

表からも分かるとおり、星薬科大学だと保険薬局、ドラッグストア、病院に就職する者が多いようである。

同大学はいずれの就職先も薬剤師となって、そのまま専門性を高められる仕事ができる。

慶應の薬学部 薬学科の一番最後の職業・種類の表だと、就職先では製薬系か薬局薬剤師で半分の割合占めるようだ。

大学問わず、薬学部を卒業すれば、卒業後も医薬品に関わる仕事ができるようである。

薬学部出身者の主な就職先一覧

薬学部出身者の主な就職先一覧
まずは薬学部の学生が一般に就職するような、代表的な就職先を解説していく。

下記は定番の進路先だが、本当にこれらが自分に合っているか確かめるのも良いだろう。

製薬会社

薬剤師の就職先として、特に人気があるのがこの製薬会社だ。

世の中の人々を助ける薬を製造できる製薬メーカーでの「研究職」などは、薬学部の学生には憧れの的である。

他にも新薬の確認をメインとする「開発職」も、同じく人気がある職業だ。また製薬会社は、薬剤師の資格が仮になかったとしても、就ける仕事がある。

それがMRだ。

MRは医薬品の営業として、薬品、価値ある情報を病院、大学病院の医師などに提供するが、薬剤師の道に進まないにしても薬学の知識は活かせる仕事である。

なお、製薬会社の職務は大きく3つのジャンルに分類できるので、ひとつづつ解説していく。

研究職


研究職
薬を開発するための技術の研究、新薬を創り出すための研究を行う。

研究職は研究所で実験を行うのが主なお仕事だ。会議などで出張することもあるが、基本的には研究所で継続して研究を行う。

学生時代に毎日のように研究をしていた学生にとっては、大学生活の延長のように感じとてもやりがいのある仕事である。

研究する分野によって班が分けられ、その班の中で毎日のように実験を繰り返し研究結果を出していく仕事である。

開発職


開発職は、新薬の安全性や有効性を確認するのが主な仕事だ。

これらを確かめるために、研究所から上がってきた新薬を臨床試験(人体に投与)する。この臨床試験がないと、新薬は社会に出回ることはない。

試験段階の薬を人体でテストする為、高い倫理観を持った者でないとこの仕事は務まらないだろう。

MR


mr
MRとは、(medical representative)を略したものであり、医療情報担当者とも呼ばれる。簡単に言えば医療の営業職、と言える。

自社開発の医薬品の有効性や安全性をアピールするために、たくさんの病院、薬局を訪問し売り込みをする。

また、医療現場で働く医師や看護師から意見を聞いて、自社での研究開発の助けをするのも重要な仕事だ。

新薬を開発するにあたって、現場の声を聞くのはとても大切なことだと言うわけである。

しかしMRは、出張や転勤が多かったり、残業が多いといった面がある。従って、MRへの就職を考える際には実情をしっかりと調べておいた方が良い。

その他補足情報:製薬会社について


新薬の研究、開発にはお金と時間がかかる。

一つの新薬を開発するのにかかるお金は数百億〜数千億円規模にも達すると言われており、新薬が世間に流通するまでには10年以上掛かるのが普通だ。

新薬の開発では、効果があるかを実証し、副作用などの安全性、保存性もきちんと研究される必要があるので時間が掛かる。

製薬会社側も優秀な人材にしかお金を掛けれない為、研究開発職に就職するのは非常に狭き門でもある。

病院・医療施設

病院・医療施設
薬剤師の代表的な就職先として、病院・医療施設が挙げられる。

病院で働く病院専門の薬剤師は、薬局の薬剤師と違い、治験薬の管理から治験の手伝い、救命救急現場で医師と協力して投薬やその適切な投薬量の調整まで行う。

病院薬剤師の主な仕事内容


病院での薬剤師の仕事内容は、薬の調剤、注射薬・点滴の調製などが主な仕事になってくる。

医師の出す処方箋から薬の調合をしたり、注射や点滴に使用される薬品を調整して患者に提供する。特に注射薬などは急性期の患者に使用されるケースもあり、患者の病状に応じて処方内容が異なってくる。

従って周囲の医師、看護師と綿密な意思疎通・連携が欠かせなく、そのため病院勤務でも高いコミュニケーション能力は必須である。

また、外来の患者にとどまらず入院中の患者にも適切な薬の飲み方の指導を行ったり、薬の品質管理・在庫管理も行うなど非常に仕事範囲は広い。

病院薬剤師のその他の業務


そして、TDM(治療薬物モニタリング)、NST(栄養サポートチーム:Nutrition Support Team)も病院に勤務する薬剤師の大切な仕事である。
仕事項目内容
TDM (Therapeutic Drug Monitoring)血液中の薬の濃度を測定し、患者一人一人に合った薬の量や投与方法を決めるモニタリング方法のこと。
NST (Nutrition Support Team)主に低栄養の患者を相手にし、薬の吸収や副作用による食欲不振の状態を患者ごとに把握し、医師にその改善策を提供する役割のことである。

CRA(臨床開発モニター)

cra
続いてはCRAという仕事も紹介する。

CRAは(Clinical Research Associate)を略したもので、日本語では臨床開発モニターという意味だ。

治験をするときの契約、モニタリング、治験終了の手続きなどを行う仕事である。

治験をきちんと終えるためには、CRAの存在が欠かせない。CRAは治験が始まってから医師、看護師たちと継続的にコミュニケーションをとっていく。

そのため、CRAの仕事を通して覚えることができる医療知識も多いだろう。やりがいと同時にスキルアップも狙えるような仕事だ。

しかし、勤務地が東京や大阪などの都市部に集中しているので、地方から就職を目指すためにはその辺も考慮に入れておこう。

また、いくつかの病院を行き来するので、出張が多く発生することが見込まれる。

CRC(治験コーディネーター)

CRCは(Clinical Research Coordinator)の略で、治験コーディネーターと呼ばれる職種である。

治験の内容を被験者に説明し、治験に関わる事務業務全般を行なう。被験者の治験への不安などを取り除くために相談相手になることもある。

被験者・医師・看護師・製薬会社と関わっていくので、協調性は必要だ。あなたが関わった治験により薬が流通した際には、大きな達成感を得ることができる。

出張・残業・夜勤はほとんどなく、比較的土日も休みを取りやすい仕事である。

CRO(開発業務受託機関)

CROは製薬会社からの委託を受けて、医薬品関連の臨床試験、市場に出回った後の製品の調査、品質面などの情報管理を行う企業である。

新薬が世に出回るまでには、製薬会社にて科学的な実験と検証を経て安全が立証されたのちに、市場に流通する。

初めに動物に試験薬をテストし、安全と有効性が保証された後に人体へ投与する臨床試験が行われる。

臨床試験には、厳しい法的規則をくぐり抜け、手順を踏んでいく過程で多くのコストや人的資源が必要になる。

そこで開発の生産性を上げるために、医薬品開発専門のCRO(Contract Research Organization)に開発を依頼するという流れだ。

CROは薬学部の学生に抑えておいてほしい、職種の一つである。

参照元:Chall-edge CROとは?求められるスキルや業界の今後

SMO(治験施設支援機関)

SMOは治験を行う医療機関に入って、治験の安全を管理し目標の期日までに遂行できるようサポートする企業を指す。

医療機関で治験が実施されるにあたって、患者の安全性を第一に優先して行われる必要がある。

治験を行う際に、決められた要件、手順があるがこれは世界基準に準じている。例えば、治験事務局という専門機関の設置や、治験審査委員会も設置する事が必須だ。

治験に向けて医療機関が作成/保管するデータは山のようにあり、多忙な医師だけで対応するのが難しいので、SMOにサポートしてもらう形になる。

SMOの業務


SMOは、治験を進める為の手順書の作成や治験に関する情報、データをまとめて管理し製薬会社の窓口となる。

他にも、治験審査委員会を設立/運営したり、治験コーディネーターを育成/派遣まで行う。

SMOも薬学部卒が活躍できる進路先なので、覚えておこう。

参照元:Challege SMOとは?主な業務も解説!  

調剤薬局

調剤薬局
調剤薬局も薬学部出身者の就職先として、代表的なものだ。処方箋による薬の調剤業務を主に仕事として行う。

病院で処方してもらった処方箋を持って、薬局に行ったことのある者には身近なものと感じるだろう。

調剤以外には、患者に対する服薬の方法を指導したり、医師の処方内容のチェックを行う処方の監査業務もある。

処方監査の仕事は、医師が作成する処方箋内容の投薬日数、用法/用量、副作用なども確認する。医薬品の知識、経験に留まらず適切な判断能力、コミュニケーション力が必須となる。

ドラッグストア

ドラッグストアも薬学部生なら候補に入れておきたい就職先だ。ドラッグストアー での薬剤師の主な業務は、処方箋の調剤などである。

薬剤師の扱う医薬品は主に、「医療用医薬品」と「OTC医薬品」の2種類がある。

医療用医薬品が病院などで医師に処方される医薬品で、OTC医薬品は薬局、ドラッグストアなどで誰でも処方箋無しに購入できる医薬品を指す。

OTCは(Over the counter)を略したもので、市販薬と呼ばれているものだ。

薬局で手に入るこうした市販薬は病院に行く時間の無い者にとって、助かる存在であり、政府も自主的な服薬は推進している。

知らない人も多い薬学部の進路先

知らない人も多い薬学部の就職先
ここでは一般にあまり知られていない薬学部の就職先についても触れていきたいと思う。

視野を広く持つことで、自分の性格に合う仕事先が新たに見つかるかもしれない。

学校薬剤師

学校薬剤師は、学校の保健に携わる教育環境を維持していく為にある職業だ。

学校内の薬品類の使用や管理、健康面のアドバイスや保健のサポート、学校の中の環境(換気、採光、照明関係)を維持していく管理業務などがある。

学校薬剤師は、環境衛生に関する業務が主体となるので、医薬品を扱うよりかは衛生化学の知識を必要とする。

学校薬剤師には、教育者としての人格や教育に関する知識/理解、仕事を行うにあたって必要となる衛生化学などの学習は必要となる。

その他の公務員薬剤師

その他の公務員薬剤師
薬学部の出身者なら、公務員を目指すのも一つとして考えたい。また上記の学校薬剤師も公務員である。

公務員薬剤師は、国や地方自治体で働くことになるが、薬の調合や服薬を指導する薬剤師とは全く別の道を歩むことになる。

公務員薬剤師であれば、薬事行政に関わる、事務作業(デスクワーク)や医薬品関係の調査業務を中心に行なっていく。

公務員薬剤師の主な職種を下記に紹介する。

職種内容
国家公務員薬剤師政策の立案を考えたり実行に移すなど、診療報酬の改定や薬剤師の制度改革を担当。
地方公務員薬剤師地方自治体で、保健所・公立病院・衛生研究所の職員として働く。
麻薬取締官厚生労働省地方厚生局 麻薬取締部に所属して、薬物の撲滅に従事する。
学校薬剤師学校にて、健康相談や保健指導を行う。

参照元:TECH OFFER 【理系就活】薬剤師だけじゃない!薬学部の進路から意外な職種まで紹介 

下記に公務員になった場合、薬学部はどのような活躍の場があるのか見ていく。国家公務員か地方公務員かで仕事が変わってくるので、それぞれ分けて説明する。

国家公務員としての働き方①薬系技術職員


薬剤師から国家公務員として働く場合、厚生労働省で薬系技術職員となる方が多い。

薬事分野を中心に、医療・経済分野や研究・開発分野など、業務請負内容は多岐に渡る。

調剤をすることはないため、必ずしも薬剤師らしさがあるとは言えないかもしれないが、裏方として関わっていくことを苦に感じない者であれば大丈夫だろう。

国家公務員としての働き方②麻薬取締官


国家公務員としての働き方 麻薬取締官
麻薬取締官とは、厚生労働省の地方厚生局 麻薬取締部に所属している職員を指す。

国家公務員一般職(大卒程度)に合格するか、薬剤師国家試験に合格してから麻薬取締官の採用試験に応募し、面接試験を受け採用者が決定する。

採用後はいくつかの研修を経て、それが終了してから晴れて麻薬取締官として任命される。

麻薬取締官になるためには、医薬の知識に止まらず、法律の知識や語学力も必要だ。捜査では尾行・張り込みを行うこともあるので、体力も必要と言える。

地方公務員


次は地方公務員を紹介する。地方公務員を希望する場合、特定の部署に応募して受験する形式ではない。

従って、採用されるまでは配属がどこになり、どのような作業をするかまでは分からない。

今回は、地方公務員になった場合に配属されることが多い職務を解説していく。

地域によっては業務内容が全く異なる場合もあるので、あなたが志望する自治体はどのような業務内容か確認した方が良いだろう。

地方公務員としての就職先①保健所

地方公務員としての就職先 保健所
保健所に勤務が決まった場合は、地域の薬局の立ち上げの認可や、公衆浴場、理髪店などの業務に関わる指導や開設許可、監視指導も行う。

飲食店であれば、衛生状態の検査や、食中毒予防の指導を行うこともある。法人が相手になることが多く、社会に必要不可欠な仕事だ。

地方公務員としての就職先②衛生研究所

医師、薬剤師、獣医師など専門の職員が所属し、ウイルスや細菌、水道水の検査や研究などをしている。

地域で感染症が発生した時などには、原因の究明を行う。こうした調査・研究を通して地域住民の健康を守る仕事である。

地方公務員としての就職先③市立・県立病院

地域の公立病院に配属されることもある。民間の病院、薬局と業務に大きく変わることはない。

薬剤師の仕事以外の職業

薬剤師の仕事以外の職業
ここでは、薬剤師の道をあえて進まない者の為に、薬学の知識を活かした別の進路について解説する。

薬学部出身者は必ずしも薬剤師になる必要はない。

化粧品会社

化粧品会社も薬剤師が活躍できるフィールドが用意されている。

人間の肌に使う化粧品などの研究・開発には薬学の豊富な知識が必要とされるからだ。化粧品会社では、薬品の成分、安全面の管理、品質の保持などに関わる業務がある。

病院の医師や医療の専門家にアドバイスをもらいながら、新製品の化粧品を開発することもあるだろう。

薬学に対するスペシャリストとして、社内で主要メンバーに抜擢されれば、重要な地位だって築ける。

世に出回る化粧品類は、健康面で評価され肌に優しいものが必須なので、植物学なども実は深く関わっている。薬学部の就職先として覚えておきたい。

薬剤専門のコピーライター

薬剤に特化したコピーライターという職業もある。

広告代理店などで医薬品や医療機器類をセールスするための、広告を制作したり、PR文を書いたりする物書きの仕事だ。

広告以外にも、製薬会社にて使われるコピー(言葉で購買行動に繋げる)の文章や、新薬のためのインタビューフォームの作成をするなどの業務もある。

※インタビューフォーム:医療従事者向けの医薬品解説書のこと

薬剤師専門のコピーライターを目指す場合、医薬品の専門知識は必須として、専門知識をアウトプットできる文章力、クリエイティビティも必要だ。

薬学部で学んだ内容も存分に発揮できる。

薬剤専門のコピーライターに必要な薬機法の知識


薬剤専門のコピーライターには、他にも薬機法の知識が重要とされる。

なぜなら、何も知らずに書いたものが薬機法に引っ掛かり、最悪損害賠償の可能性もあるからだ。

コピーライターに従事している者で、そこまで注意している者は少数派なので、薬機法の知識はもちろん景品表示法など、法関連は押さえておこう。

大学で学んだ薬学の知識が、自分が生み出す成果物に変わるのはとてもやりがいのある仕事でもある。

薬学特化型のコピーライターを目指す場合は、Webライティングを経験すると良いだろう。

いつ頃から就活を始めるべきか

いつ頃から就活を始めるべきか
ここまで薬学部の就職先について解説してきたが、肝心の就職の準備はいつから始めるのが無難なのか解説していく。

大学4年生くらいから就職の準備を始めよう(6年制)

6年制大学の薬学部学生は、就活のスタート時期として、大学4年生後半くらいから開始すると良いだろう。なぜなら、薬学部は5年生から忙しくなるからだ。

5年生に入ると実習が始まり、6年生は卒業試験や国家試験が控えているため、試験勉強に追われ、就活に割ける時間が少なくなる。

4年生のうちに業界の下調べ、企業研究、自己分析を済ませておけば、余裕を持った状態で自分の理想とする仕事を選定することができる。

参照元:career ticket 薬学部卒の進路は?活躍できる就職先や就活開始時期などを解説

薬学部の就活で必要な準備とは

薬剤師として働きたい場合は、どの業界、企業の薬剤師なのかを事前に調べておこう。

本記事でも解説したように、薬剤師といっても製薬会社なのか病院 、薬局なのかで大分働き方が変わってくるからだ。

またもし、公務員薬剤師などを目指す場合は、一般的な医薬品を取り扱う薬剤師とは求められる知識や素養も異なってくるので要注意だ。

公務員になるための筆記試験も必要になるため、普通に民間に就職する学生より準備時間が増える事も予想される。

学生から寄せられるよくある質問

学生から寄せられるよくある質問
ここでは、薬学部 学生からよく寄せられる質問についての質問を回答する。就職活動に役に立てれば幸いだ。

4年制の薬科学科は大学院に進めば、製薬メーカーの研究、開発職に就職できるの?

これの回答としては、残念ながら就職できると断言はできない。

そもそも薬学部には、以下表のように6年制学科の「薬学科」、4年生学科の「創薬学科、薬科学科」などの2種類に分けられる。

学科目的
6年制学科:薬学科主に病院・調剤薬局・ドラッグストアといった職場で「薬剤師」になる事を目的とした学科である。その他、薬剤師免許が必要な職業を目指す場合もこの学科で学ぶ。
4年制学科:創薬学科、薬科学科主に、製薬会社、化粧品会社などの「研究職種もしくは開発職」や、その他技術系の人材を目的として学ぶことになる学科。研究職か開発職などに行くには、大学院に進学する必要がある。

このように、2種類の学科に分かれるが、国内製薬メーカーの研究、開発職は東大/京大又は旧帝大トップの優秀な院生がいくところで、倍率が非常に高い。

従って、一部の人間のみの就職先となる。

あまり就職偏差値ランキングや「〜の会社にいければ勝ち組」といった話には惑わされず、自分に合った進路先を選択するべきだ。

薬学部出身者が高給を狙うならどこが良い?

薬学部出身者が高給を狙うならどこが良い?
6年制の薬学部の就職先としては、記事内で述べた調剤薬局、病院、ドラッグストア、製薬企業(開発、研究職、MR)や公務員系の薬剤師がある。

もし、生涯に渡って、高い給与を目指すのであれば、「大手の製薬企業」だ。

しかし上記でも述べたように、国内の大手製薬企業の研究、開発職は旧帝大以上の国立のトップの学生で枠が埋まる。

従って現実的には、調剤薬局やドラッグストアに就職し、そこで出世していくのが確実な方法だろう。

また大手のMRでも30代を越えれば、年収1000万を超える人もいるが、仕事内容は激務なので、それが向いていない方にはMRの就職はおすすめできない。

他にも薬学に強い事は、食品メーカーや化粧品メーカーなどでも重宝されるだろう。

薬剤師は将来的にAIに取って代わられるの?

薬剤師の一部の仕事においてAIに取って代わられるのでは?という憶測が飛び交っているが、現時点で答えは「No」と言える。

なぜなら、人々の生活や体質などの相性に合わせて、薬の処方や服薬の指導を行うことはAIにはできないからだ。

確かに、薬の調合や症状に合わせた処方薬の情報提供くらいは、ビッグデータを用いたAIを使えばできるという意見もある。

しかし、それはあくまで薬剤師の補助的なサポート程度のものに過ぎず、薬剤師と全く同じ業務をAIがこなすことはかなり厳しい。

人の感情や気持ち、精神的な悩みを汲み取れないAIは、一人で人間と同等レベルにコミュニケーションを取ることができないからだ。

薬学部の学生は、安心して薬剤師に就職しても全く問題ない。

まとめ

まとめ
今回は薬学部出身者の就職について解説してきた。

薬学部では製薬会社や病院以外にも、公務員薬剤師という薬学の知識を活かせる職業があることがお分かり頂けたかと思う。

また薬学部の学生は5年生になれば忙しくなるため、自分の進路先は早めに決め、学業が疎かにならないよう身軽の状態を保つようにすると良い。

というのも進路を決められず、就活の準備が思うように進まなくなっては本末転倒だからだ。

もし一人で、就職の対策が難しいと感じている学生は就活塾の当塾も頼ってほしい。

ホワイトアカデミーでは製薬業界で活躍している講師陣も揃えているので、希望の内定を取るための手助けができるはずだ。

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