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最終更新日 2023.07.22

学部・学科別の就職対策

美大、芸大生の就職事情を解剖!大手から採用される理由

美大、芸大生の就職事情を徹底解剖!大手企業から採用される理由
美大・芸大生の就職と聞いて、どんなイメージをお持ちだろうか。

恐らく多くの方は、その持ち前の芸術的な感性を活かし、アートや創造性の求められる業界で活躍するのではと考えるだろう。

今回の記事では、美大や芸大生が活躍しやすい就職先の進路や、就活で活かせる強みについて解説する。

本格的な就職活動が始まる前にこの記事を読んでおくことで、自分の進路先を決める判断材料とする事ができるはずだ。

この記事を書いた人

竹内 健登

Kento Takeuchi

東京大学工学部卒。大手一流ホワイト企業の内定請負人。就活塾「ホワイトアカデミー」を創立・経営。これまで800人以上の就活をサポート。塾はホワイト企業内定率100%を誇り、ホワイト企業の内定が出なければ費用を全額返金する返金保証制度が好評。2019年に『子どもを一流ホワイト企業に内定させる方法』(日経BP刊)を出版し、「親が子育ての集大成である"就活"に臨む際の必読書」、「これができれば本当に一流企業に内定できる」と話題。塾のYouTubeチャンネルではホワイトな業界の紹介や大手企業の倍率、ESの添削を公開するなど塾の就活ノウハウを一部紹介している。

YouTube: https://www.youtube.com/channel/UCm1vSnSBj7kksfi8GIBnu0g

美大と芸大の就職事情とは

美大と芸大の就職事情とは
近年、美大や芸大出身の人材を必要とする企業が増えている。しかも三井不動産、アクセンチュア、DeNAなどの大手企業が採用に乗り出している。

理由は、革新的な技術やサービスが日本企業で生まれにくくなってきた事が挙げられる。

高度成長期から、日本の経済が右肩上がりにあった要因として、業務の生産性や商品の品質改善を繰り返す事が日本企業の十八番とされてきた。

このような改善型のビジネスをメインとする場合、会社に必要な人材は優等生タイプのそつなくこなす人間だ。

しかし、2000年代を過ぎるとこれらの"改善型業務"に注力しても利益が上がりづらくなってきた。

原因はiPhoneやTwitterなどを筆頭に、多くのデバイスやSNSに見られる革新的なデザイン、機能を持つサービスが市場を占有し始めた事が挙げられる。

従って欧米のイノベーティブなビジネスに追いつくには、美大や芸大出身者の、デザイン力や企画力が必要と考える日本企業が増えてきたのだ。

参照元:PRESIDENT Online 三井不動産、アクセンチュア、DeNA...「美大・芸大生」が超人気企業からバンバン内定を取れる本当の理由

美大と芸大の学生の就職での強み

美大と芸大の学生の就職での強み
それでは、美大と芸大の学生が就職で活かせる強みについても解説していきたいと思う。下記の強みを活かして、就職で自分のPRをしていく事は有効だ。

クリエイティビティ

先ほどのスマホやSNSの事業を始めとするITビジネスの勢いが強くなると、日本の従来のやり方は通じなくなり、「創造性のある」人材が力を発揮するようになる。

なぜなら均一にただ優秀な人材だけだと、ビジネスにおける革新的なアイディアが生まれにくいからだ。

美大や芸大のような、芸術系学部で学んできた学生であれば、この創造性/クリエイティビティを持ち合わせている事が多い。

例えば、デザイン学科などであれば、”未来のキッチン”や"何十年も使える家電"を考えるといった課題が出るケースがある。

それに対し、"ニーズを満たすには何があれば便利か"、"多くの人が抱えている悩み/課題は何か"、"似た商品が市場に出回っていないか"という仮説を立てていく。

家電量販店やメーカーのHPなどで情報をリサーチし、人々のニーズに合う作品を生み出すプロセスを行う。

こういったクリエイティブを必要とする学びを経験した、美大や芸大の出身者であれば、現代の企業に必要な創造力を補えるだろう。

主体性と実行力

主体性と実行力
企業は美大や芸大生に、音楽の演奏スキル、絵画のデザイン力を求めているわけでもない。美大や芸大の出身者の"主体性と実行力"に特に注目しているのだ。

芸術系の大学の授業では、作品を鑑賞する側の需要や、作品を通して何を訴えたいのかを分析したり、厳しい審査の中で人々に訴求する技術を学ぶ。

制作物を成功に導くために、マニュアル通りの基礎体系だけでなく、自分の力で課題を見つけていき、解決方法を見出す「デザイン思考」を軸とする。

この思考技術は、総合大学などのような教養を主に学ぶ学生には身に付きづらく、主体的な作業を得意とする美大、芸大生たちの強みと言える。

企画力

自動車メーカーや電子機器メーカー、工業や建築関連のデザイン部署といった所には、多くの美大、芸大出身者が進路として選んでいる。

例えばこれらの企業では、法学や経済などの実学を学んだ学生よりも企画力やデザイン的な思考を得意とする者が活躍しやすいと言える。

また企画力というのは、簡単に養えるものでもない。

長い年月を掛けて、多くの芸術作品や海外の絵画、革新的なアイディアやテクニックに触れてきた者でないと、ひらめきが生まれてこない。

この企画力が弱いと企業は新製品やサービスを作り出す際に、独自性が出せない。

従って、企画力を長年掛けて養ってきた、美大、芸大出身の学生たちはその強みを十二分に発揮できるのだ。

10年間続く、武蔵野美術大学と東工大のワークショップの例

10年間続く、武蔵野美術大学と東工大のワークショップの例
美大、芸大生の強みをより分かりやすく理解する為に、ムサビこと武蔵野美術大学と東京工業大学のワークショップの例を解説していく。

武蔵野美術大学は東工大と提携を結んでおり、約1週間に渡る合同ワークショップを10年ほど続けている。

議題が与えられ、学生同士で協力しながら、コンセプトを考えて造形デザインを作り、発表するという形だ。

その中でも、東工大生とムサビ生の違いが興味深かったので、ここで挙げておく。

参照元:※ジモコロの「美大生は就職できない」は勘違い。

武蔵野美術大生の特徴


武蔵野美術大の学生は、考える為にまず絵を描いてアウトプットを行う。そして観察、思考しその後、改善を繰り返すという形だ。

普通の人の感覚なら、絵を描くという行為は”考えたものをイメージにする行動”と考えられる。

しかし、美大生の場合は、とにかく手を動かして試作品を作り、それを観察しながら改善していくのが得意な訳である。

何度も試作を作り、失敗を重ねる事でより良いものへと作品を仕上げていくのが、美大生の強みだ。

これは現在のビジネスで必要とされる、「アート思考」、「デザイン思考」などの考え方にも共通する。

※アート思考:既成概念、固定観念にとらわれず、自分の思考や感情などから、これまでにない課題を見つけ出す考え方のこと。
※デザイン思考:ユーザーの深層心理をよく理解して、潜在的に潜む課題に着手し、解決策を講じていく手法を指す。

東工大生の特徴


東工大生の特徴
武蔵野美術大生と違い、東工大の学生は、"目標のゴールまでに最短効率で辿り着ける能力"が強い。

例として、東工大生はデザイン制作の課題に対して「考える事から始まり、計画し、アウトプット」に繋げていくという流れを用いる。

これは恐らく、数学などで培った最適解を導く為の、論理的思考に基づいていると考えられる。すなわち高学歴の学生が得意とする手法だ。

上記のように、美大生の芸術的感性と、東工大生の論理的思考が掛け合わさる事で、これまでに無い新たなクリエイティビティが生まれるという事であろう。

大学別の就職の進路先

大学別の就職の進路先
ここからは、大学別に就職の進路先について、表を載せていく。自身の就職先の候補として、参考になるだろう。

多摩美術大学

2021年度
業界割合
メーカー (文具・班具・ゲーム)16.8%
情報・IT (WEBデザイン含む)16.2%
建築・店舗・ディスプレイ14.7%
広告代理店・制作プロダクション13.4%
TV・映像制作9.9%
メーカー (家電・自動車・化粧品)9.7%
教育 (学校・予備校など)8.4%
アパレル・テキスタイル・ジュエリー5.0%
出版・印刷・包装4.4%
デザイン事務所1.5%
その他サービス業 (小売・販売)17.2%

参照元:多摩美術大学 主な就職先 より筆者が作成

静岡文化芸術大学 デザイン学部

2022年度実績
業界割合
サービス業 (情報サービス・広告・ホテルなど)48%
製造業24%
小売業14%
建設業10%
不動産業3%
農業1%

参照元:静岡文化芸術大学 進学・就職先 より筆者が作成

大阪芸術大学

2020年3月卒業生
業界割合
サービス (広告・デザイン・ディスプレイ 他)33%
情報通信 (情報サービス・放送・映像)16%
卸・小売16%
製造 (ゲーム・印刷・文具、他)12%
教育12%
建築4%
その他7%

参照元:大阪芸術大学 就職データ より筆者が作成

就職の進路先はご覧の通りであるが、多摩美術大学の表を見ると、美大、芸大出身者がいかに幅広い業界で活躍できるかが分かる。

得意な芸術領域を武器にしておく事で、それを活かせる業界は、特定の所に絞る必要が無いのだ。

静岡文化芸術大学は、サービス、製造、小売業に進む者が多く、これらはデザインを活かせる業界でもある。

大阪芸大もサービス、情報通信、卸・小売などに就職しているが、どれも広告と密接に関わる業界でもあり、芸術学部の学生が力を発揮しやすい。

おすすめ/人気の業界

美大、芸大生の就職でおすすめ/人気の業界
ここからは、美大、芸大生たちの強みを活かせる業界について解説していく。下記の業界はどれも、芸術分野と結びつきの強い事業を展開している。

広告業界

美大、芸大のデザイン系学部の就職先に人気なのが、広告業界だ。

広告代理店は、クライアントからの依頼で、広告の企画から制作まで手掛ける。クライアント、各種メディア媒体、外部の下請け企業と協力して広告を作っていく。

従って、企画力、創造性、デザイン技術、論理的思考、調整力といった能力が必要だ。

クライアントニーズを満たす、広告企画や制作、新しいアイディアを考える事が好きな人間には向いている業界だ。

広告代理店は、3つの種類に大きく分かれるので、下記にそれぞれ解説していく。


  • 総合広告会社

  • 専門広告会社

  • ハウスエージェンシー


総合広告会社


総合広告会社
総合広告会社は、電通や博報堂など、多くの媒体を使い広告企画〜制作を一通り行う会社を指す。

クライアントが依頼するものは、CM、ポスター、アプリ、イベント、建築まで多くのことを含む。

クリエイティブの職種として、デザイナー、コピーライター、プランナーがあり、独立したりアートやクリエイティブのディレクター職を目指す事が多い。

大手広告代理店のクリエティブ系に就く場合、仕事に対してどのような価値観を持っているかが大切だ。

毎日が創造性のある仕事でやりがいがあり、仕事漬けの日々でもプライベートを犠牲にしても満足できるタイプかどうか。

自分は仕事はほどほどで、プライベートを従実させたいと思うのなら、大手の広告会社は厳しいかもしれない。美大、芸大生の就職先としては、候補に挙がるだろう。

専門広告会社


専門広告会社は、ネット広告、新聞広告、屋外広告などがあり、それぞれの媒体に特化した広告会社だ。1つのメディアに特化している為、一つの事を深く掘り下げて専門性を高められる。

特に最近は、ネット広告専門の会社が増えてきている。リスティング広告、動画広告など、常に日常で触れているはずだ。

ネット専門広告会社は、クライアントの依頼を受けて、広告運用、企画、効果検証、改善と全て行う。

広告の制作自体は、外部に発注を依頼して作ってもらうケースも多い。またサイバーエージェント、セプテーニなどは有名な会社として挙げられる。

美大、芸大生の就職先としてはもちろんおすすめだ。

ハウスエージェンシー


ハウスエージェンシー
ハウスエージェンシーは、特定企業や企業グループを専門に広告事業に取り組む会社だ。

特定企業の関連あるグループ会社である事が多く、上記の2種類の広告代理店に比べ、各業界の特定領域に特化して広告の企画や制作を担当できる。

媒体としては、Webでも紙でもあらゆるメディアを使い広告戦略を行っていく。会社としては、東急エージェンシー、JR東日本企画などがある。

参照元:アンティークログ 美大の就職を解説!歩む道は人それぞれ。自分に合う職を見つけよう

もし広告業界を目指す場合は、自分の作品などのポートフォリオも予め持っておくと、就職で有利に働くだろう。

関連記事:広告業界に就職するために必要な4つのこととは?業界を徹底解説 

建築業界

美大、芸大生の就職先として建築業界も活躍できる環境がある。建築業界は、主に下記の3つの分野が挙げられる。


分野業務の内容
設計建築家として設計の仕事
施工建設会社、ゼネコン、工務店での建物を建築する仕事
販売デベロッパー、不動産、住宅メーカーなどで販売をメインとする仕事

建築業界は、「企画を担う設計」、「作るを担当する施工」、「売るを担当する販売」と3種類に分けられる。それぞれに特化して行う会社もあれば、3種類まとめて全てやる会社もある。

どの分野を中心に事業を行っているのかで、同じ職種だとしても仕事内容が異なってくるので注意が必要だ。

建築設計の分野


建築設計の分野
美大や芸大生が就職するとすれば、この建築設計の分野になってくるだろう。建築設計については、下記の3つに大きく分ける事ができる。

設計の種類詳細
意匠設計デザイナー 間取りや外観のデザインや建物の全体担当
設備設計エンジニア 冷暖房や空調の計算、設備関係の設計を行う
構造設計エニジニア 鉄筋、鉄骨の計算等、構造の設計担当


上記の中でも、美大や芸大生の領域としては、意匠設計が該当する。

意匠設計では、クライアントの希望を聞き、住人や利用者がどのような暮らしを送るか考え、構造設計者、設備設計者とも情報共有を行う。

議論を重ねた上で、建物の全体、外観、間取りをデザインしていくのである。

意匠設計は建築設計のプロフェッショナルであり、多くの関係者と協力しながら仕事を進めていくので、調整力が特に必要だ。

加えて、建築関連の知識も必要な為、デザイン以外の事も幅広く勉強が必要な分野と言える。美大、芸大生の就職先としては、特におすすめである。

参照元:デザインファーム建築設計スタジオ 建築業界のしくみ

関連記事:建築学科なら就職するか院に進むか?穴場の優良企業も解説 

出版業界

出版業界
美大、芸大生の就職先候補として、出版業界を目指す者もいるだろう。

出版業界は、デジタル書籍などの影響もあり現在市場が縮小傾向で、斜陽産業と言われる事もあるが、紙媒体が好きな者には魅力的な業界だ。

出版業界では、書籍や雑誌といった各出版物において、企画、編集、発行まで一通りの業務を行う。

出版社や出版取次、書店といった形態があるが、基本出版社で企画、制作した出版物を取次会社から、書店に卸していくのが一連の仕組みだ。

出版社は、出版物を1から企画して、執筆担当者と協力して文章を書いたり、デザイナーと共にイラスト制作を担当する。

参照元:ジェイック 出版業界研究!就活生が知っておきたい業界の現状や今後について

出版の仕事


雑誌や書籍などの企画、制作、発刊、広報までと出版社の仕事範囲は広い。美大、芸大生は、主に編集者やデザイナーとして就職する傾向にある。

編集者の仕事としては、下記がある。

  • 企画立案

  • 企画に沿うライター、イラストレーター、カメラマン、デザイナー手配

  • 取材の手配、編集、校正、印刷、製本

  • 広報、PR


多くの業種の者と、意見交換しながら1つの作品を作り上げる、ディレクターとしての業務である。

また美大/芸大生には、美術手帖といったアート系雑誌を手掛ける美術出版社が人気である。

美術関連の雑誌、書籍の領域に特化しており、自分の得意な芸術性を活かしながら仕事ができる環境がある。他にも出版社として有名な会社は、集英社、講談社、角川など挙げられる。

参照元:アンティークログ 美大の就職を解説!歩む道は人それぞれ。自分に合う職を見つけよう

ゲーム業界

ゲーム業界
美大、芸大生の就職先の候補として、ゲーム業界も考えると良い。

ゲーム業界は、上記の出版業界と比べても、将来性が極めて高い業界と言えるからだ。

ゲーム業界に必要な能力や知識は、職種でも異なるが、基本コミュニケーション力が高く、トレンドを追い求める事が好きな者に向いている。

家庭用ゲーム機の本体やソフト、ゲームセンター向けのゲーム、近年はスマホやPCのオンラインゲームなどの制作会社も増えてきている。

参照元:マイナビAGENT ゲーム業界とは?現状の将来性、求められている人物像についても紹介

ゲーム業界は、下記の2種類の会社が存在する。


  • パブリッシャー

  • デベロッパー


パブリッシャーは、ゲームの発売元の会社を指し、ゲーム企画、開発、宣伝、販売を総合的に行う。

任天堂やソニーなど大手のゲーム会社は大体がこのパブリッシャーに該当する。一方で、デベロッパーはゲームの開発会社を示す。

パブリッシャーが企画するゲームをデベロッパーが開発していく流れだ。

ゲーム業界の現状


ゲーム業界は人材不足が課題として挙げられる。

ゲームは技術の進歩により、求められる専門性が高くなっているため、ヒットするようなゲームを開発するには専門技術を有する人材が必要だ。

専門スキルを身に付けるのは容易でなく、開発の為の人材が不足しているというのが企業の課題として残っている。

またコロナ禍に伴う巣ごもりの影響もあり、ゲーム市場はより勢いを拡大してきている。ゲーム業界の大手に就職できれば、高い年収も期待できる。

ゲーム業界の職種


続いて、ゲーム業界の職種も下記に挙げておく。

職種仕事内容
ゲームプログラマープログラミング言語を使いシステムを開発する。ゲームのキャラを動かしたり、色々なアクションを行えるようにプログラムを行う。
シナリオライターゲームのストーリー、キャラクターの設定を企画するのがシナリオライターの仕事だ。

キャラの個性を考えたり、性格、セリフを作っていく。プロデューサーから、ゲーム全体の目標、世界観を教えてもらいそれを具現化していくプロセスを行う。
ゲームプランナーゲームの具体的な設定を考える。登場キャラ、シナリオ、レイアウト等の詳細部分を企画する。ゲームシナリオ、キャラ設定を社内で合意を得て、仕様書を書いていく。
ゲームデザイナーゲームで登場するキャラ、アイテム、風景等をデザインする。

グラフィックとCGデザイナーに分かれ、グラフィックデザインは見た目、CGは動きのデザインを担当とする。
ゲームディレクターゲーム開発の監督としての役割を担う。

プロデューサーが組んだスケジュール、ゲームプランナーが書いた仕様書を下に、開発工程を管理する。指示出しや品質管理も並行して行う。
ゲームプロデューサープロデューサーは、プロジェクトの指揮を担当し、進捗管理、トラブルを逐一対応するなど、全体の指揮官となる。

予算やスケジュールを考え、制作メンバーを集めたり、プロジェクトの主用部分の決定権を持つ。

デザイン業界

デザイン業界
美大、芸大生の就職先として、デザイン業界は最も活躍しやすい業界とも言えるのではないだろうか。

デザイナーはその名の通り、製本やポスター、雑誌書籍類の表紙/レイアウトなどデザインをメインとする仕事だ。

デザイナーは、活動するフィールドが幅広く、どの専門分野にいくかで知識やセンスは異なっていく。

ただどのデザイナーでも、クライアントや依頼者の求めるデザインを作っていく必要がある。

若い女性向けの製品のデザインなら、女性ウケする外見や、好まれる形状をデザインし、制作にあたってのコスト管理も行う。

ポスター、雑誌の表紙なら目に止まる、必要な情報が一瞬で伝わるデザインなどを行う。下記に代表的なデザイナーの種類、仕事内容も挙げていこう。


  • グラフィックデザイナー

  • Webデザイナー

  • UI/UXデザイナー

  • エディトリアルデザイナー

  • プロダクトデザイナー

  • イラストレーター


参照元:IT業界まるわかりガイド 【デザインを仕事にする】デザイナーとは何をする人?種類と仕事内容をご紹介

グラフィックデザイナー


グラフィックデザイナーは、ポスターや雑誌広告、フライヤーなどの印刷物を対象としデザインを行う。

企画内容、商品コンセプト、顧客ニーズに合致したデザインを考え、デザインの内容によってイラストレーターやコピーライターとも協力する。

広告代理店、制作プロダクション、企業の宣伝/広報部などに属する事が多く、独立もしやすい。

Webデザイナー


webデザイナー
Webデザイナーは主に、Webサイトのデザインを担当する。

Webサイトの見た目以外に、サイトのコンセプトを把握し、ユーザーがサイトを利用しやくなるようにデザインを構築する事が重要だ。

Webディレクターをリーダーとし、サイト制作チームの一員となり、他のスタッフと一緒にサイト制作を行う。

Web業界は、市場が伸びている事もあり、Webデザイナーの仕事も需要が増加傾向にある。

UI/UXデザイナー


UIとは、ユーザー・インターフェースの略であり、パソコン、スマホを操作する際の表示/入力を指す。

UIのデザインでは、PC画面で利便性の高い表示とデザインを意識する。

またUXデザインは、ユーザー・エクスペリエンスの略であり、Web上のサービスで得られるユーザーの体験を意味する。

UXのデザインはアプリなどで、使い勝手の良さを追求する。

UIとUXの両方を、デザインしていくのがUI/UXデザイナーの仕事という訳である。

この領域は比較的新しい分野であり、UIとUXを兼務して、仕事を行うデザイナーがほとんどだ。

エディトリアルデザイナー


エディトリアルデザイナーは、雑誌や書籍などから、ページが多いカタログ/マニュアル等の、本の編集、デザインを行う。

編集事務所、デザイン会社に属し、本を制作している編集者、ディレクターから指示を受けて仕事を行う。

誌面の見栄えだけでなく、内容を誰が読んでも理解できるかなどを意識して、デザインを行なっていく。

本を誰にでも読ませる事に、特に注力するデザイナーと考えれば良いだろう。

プロダクトデザイナー


プロダクトデザイナー
プロダクトデザイナーは、身の回りの生活用品、家電、家具、オフィス関連の機器から、車、航空機までデザインするデザイナーだ。

工業製品を主に対象とする場合は、「インダストリアルデザイナー」と呼ぶ。

デザインだけを担当するわけでもなく、設計、生産、流通といった一連の工程に携わり、技術、営業スタッフとも協力して製品を制作する。

美大、芸大や専門学校で学び、専門技術を身に付けた後にメーカーやプロダクトデザインの事務所へ就職する者が多い。

デザイン対象が多く、おすすめの仕事だ。

イラストレーター


イラストレーターは、クライアントの希望に応じてイラストを描いていく職業だ。

雑誌、書籍類、ポスターやカタログなどのイラスト全般、キャラの作成、小説のカバーまでイラストレーターの仕事は範囲が広い。

仕事の流れは、依頼主がどういったイラストを制作したいかニーズを聞き出し、要望に合わせたイラストを制作する。

クライアントの希望通りのイラストが上手く完成すれば、そのまま納品されるが、イメージにそぐわないと何度か作り直す事がある。

広告代理店や制作会社に会社員として、所属する事もあれば、フリーのイラストレーターで活躍する者もいる。

美大や芸大出身者なら、イラストレーターを就職先として考える人もいるだろう。

世界時価総額ランキングから見る、求められる人材

世界時価総額ランキングから見る、求められる人材
ここからは、美大や芸大生が今後の就職を考える際に、社会でどのように活躍していけるか解説していく。

結局は企業から必要とされる人材にさえなれば、就職は問題ない。

日本の経済力の衰退と隆盛

先ほども述べたように、日本は欧米企業のような革新的なサービスや技術が生まれにくく、高度成長期に比べて勢いも無くなってきた。

下記の2つの世界時価総額ランキングをまずは参考にしてほしい。

【世界時価総額ランキングTOP20 1989年度】
順位企業名時価総額(億ドル)
1位NTT (日本)1,639
2位日本興業銀行 (日本)716
3位住友銀行 (日本)696
4位富士銀行 (日本)671
5位第一勧業銀行 (日本)661
6位IBM (アメリカ)647
7位三菱銀行 (日本)593
8位Exxon (アメリカ)549
9位東京電力 (日本)545
10位Royal Dutch Shell (イギリス)544
11位トヨタ自動車 (日本)542
12位General Electric (アメリカ)494
13位三和銀行 (日本)493
14位野村證券 (日本)444
15位新日本製鐵 (日本)415
16位AT&T (アメリカ)381
17位日立製作所 (日本)358
18位松下電器 (日本)357
19位Philip Morris (アメリカ)321
20位東芝 (日本)309


【世界時価総額ランキングTOP20 2023年度】
順位企業名時価総額(億ドル)
1位Apple (アメリカ)23,242
2位Saudi Aramco (サウジアラビア)18,641
3位Microsoft (アメリカ)18,559
4位Alphabet (アメリカ)11,452
5位Amazon.com (アメリカ)9,576
6位Berkshire Hathaway (アメリカ)6,763
7位Tesla (アメリカ)6,229
8位NVIDIA (アメリカ)5,728
9位UnitedHealth Group (アメリカ)4,525
10位Exxon Mobil (アメリカ)4,521
11位Visa (アメリカ)4,518
12位Meta Platform (アメリカ)4,454
13位台湾積対電路製造 (TSMC) (台湾)4,321
14位騰訊控股 (Tencent Holdings) (中国)4,239
15位JPMorgan Chase (アメリカ)4,135
16位LVMH Moet Hennessy Louis Vuitton (フランス)4,125
17位Johonson & Johonson (アメリカ)4,076
18位Walmart (アメリカ)3,842
19位Mastercard (アメリカ)3,376
20位Procter & Gamble (アメリカ)3,285

参照元:STARTUP DB 2023年世界時価総額ランキング。世界経済における日本の存在感はどう変わった? より筆者が作成

上記のランキングが示すように、1989年代はTop20のほとんどが日本企業だ。

金融機関や大手のメーカーなどが軒並みランクインしている。

しかし2023年になると、日本企業はどこにも見当たらない。ランキングのほとんどの会社がアメリカの企業である。

いかに日本企業の力が弱くなっているかが分かるだろう。

背景に、アメリカの大学は世界中から優秀な人材を獲得し、一流大学を出た者たちは皆米国の一流企業やベンチャーなどに就職し、アメリカ経済に寄与している。

世界中のエリートが、アメリカの企業に集まる事で、その多様性を活かし次々と新たな革新的なサービスが生まれていく。

破壊的なイノベーションを生み出すには、多くの人材が叡智を集結させる必要があるという事である。

こうなってくると、もはやアメリカ一強の世界になってしまうという訳だ。

美大、芸大生の持つデザイン思考

美大、芸大生の持つデザイン思考
米国の企業の強さが分かった所で、日本の企業が新たな活力を見出すにはどうすれば良いか?

そのヒントとして、美大、芸大生の持つ"デザイン思考"が挙げられる。

先ほども解説したが、企業は美大や芸大生に演奏技術や絵画を上手く描く才能を求めている訳ではない。

美大、芸大生の"主体的に実行していける力"を重要視しているのだ。

美大や芸大では、鑑賞する側がどんな事に魅了されるのか、作品を通してどんなメッセージを訴求していきたいのか、のトライアンドエラーを繰り返す。

このプロセスを経ることで、自然と課題発見の力と解決策を見出す"デザイン思考"が身に付くのである。

このデザイン思考こそが、停滞してしまった日本企業の新たな活力として、かつての強い日本を取り戻すきっかけとなることが言える。

芸術分野の可能性

ここでは、芸術がビジネスに活用された例を挙げていきたいと思う。有名なスティーブ・ジョブスの話だ。

Appleの創設者であるスティーブ・ジョブスは大学の潜りの授業で、西洋や中東における文字を美しく見せる、"カリグラフィーという手法"を学んでいた。

その後、Appleを設立した際に、マッキントッシュのPCを生み出した時にその手法が役に立つ。

ジョブスは大学の授業で学んだカリグラフィーの知識を、PCのマックに全て注ぎ込み美しいフォントを表示できるパソコンを作り出したのである。

一見すると、コンピューターと文字を綺麗に見せる技術には何の関係も無いように見える。

しかしながら、ビジネスではこういった全く関係の無い所から、新たな発想が生まれたり、革新的な技術に繋がったりする。

こうした、成功例を参考にすれば、今自分の持つ芸術に関する技術などは、ビジネスの現場で活かせるシーンが出てくる可能性があるとも言えるのだ。

就活対策で美大、芸大生が準備/身に付けておくと良いもの

就活対策で美大、芸大生が準備/身に付けておくと良いもの
ここからは、美大、芸大生が就職活動に向けて事前に準備しておくと良い事を挙げていく。

どれも一般の学生にも言える事なので、参考になるはずである。

一般企業に行く場合は、ビジネス基礎力を付けておく

民間企業に就職する場合、ビジネスに必要な基礎的な能力を身に付けておくと良い。

なぜなら4年間、美大や芸大で芸術分野を学んできた学生にとって、民間企業のビジネスの現場はかなりギャップを伴うからだ。

社会人としてのマナーや、一般常識、正しい敬語の使い方などは、社会に出てから学ぶのは少し遅すぎる。

できれば、長期のインターンなどに参加して、実際の業務の中で社会人の人たちと時間を共有するのが良い。

そうする事で、社会で働く事の厳しさが分かるとともに、お金を稼ぐ事の大変さも身に染みて理解できる。

インターンは社会人に必要な素養と、就職でアピールできる経験が同時に積めるのでかなりおすすめと言える。

多くの利害関係者との調整力

学生のうちに、多くの利害関係者との意見をすり合わせる、調整力を身に付けておくと就職で有利に働く。

なぜなら、組織で働くという事はチームの一員として、皆と協力して仕事を進めていくという事だからだ。

美大や芸大を卒業しその強みを活かして、企画や制作、デザイン、設計の仕事に携わる事が多くなるだろう。

そんな中で、広告代理店のディレクターや編集者、出版社なら雑誌編集長などからデザイン、企画の依頼が来る。

依頼者の要望を汲み取り、希望通りの作品を考え、他のライターやイラストレーターなどとも協力して制作する。

多くの利害関係者が関わる中で、必要なのは周りと協調していく調整力だ。

それを学生時代に、芸術関係のイベントなどで身に付けておけば就職では強力な武器となる。

異業種の人間とできる限り会う機会を設ける

異業種の人間と会う機会を増やす
美大、芸大生におすすめな行動として、できる限り異業種の人たちと出会う機会を設けることだ。

理由は2つあるが、一つは自身の創造性を高める事のきっかけに繋がる事。二つ目が、多くの人の考え方に共感できる柔軟性を養える事が挙げられる。

創造性を高める事のきっかけについては、普段大学の中だけのコミュニティにいるとどうしても視野が狭くなる。

新しいひらめきや想像力を働かせるには、普段会わないような別の専門性を持った人間と関わるようにする事だ。

他の4年制大学の学生や短大生、大学院の先輩、大学卒業後に活躍しているOBでも良い。

色んな人に会う事で、これまでに全く考えもしなかった新しい視点から、制作物の企画が思い付いたり、考え方ができるようになる。

さらに多くの人の意見に触れれば、世の中には千差万別の考え方があり、それら他者の意見を理解する事で、社会が回る事にも気づけるはずだ。

これらの素養は、就職の前にできる限り身に付けておきたい要素として挙げる事ができる。

まとめ

美大、芸大生就職のまとめ
今回は、美大、芸大生の就職について一通り解説した。

美大、芸大出身者は、自身の創造性、企画力、デザイン思考などが就職に活かせる事が分かったと思う。

広告業界、建築、出版業界など、芸術分野を活かせる業界は意外と多い。

大学時代に学んだ、主体性や実行力を就職活動にも活かす事ができれば、誰もが知るような大手にも就職する事はできる。

日本経済の停滞を解決するには、クリエイティビティや新しい発想が求められ、そこに芸術分野を極めた学生たちが活躍できる場所がある。

またもしこの記事を読んで、まだ就職のイメージがはっきりとできない場合は当塾にも一度問い合わせして欲しい。

ホワイトアカデミーでは、美大、芸大生が活躍できる仕事や職業などの情報を豊富に抱えており、必ずあなたのお役に立てるはずだ。

検討してもらえれば幸いである。最後にホワイトアカデミーの就活指導と無料相談の申し込みが可能なページをご紹介しますので、ぜひどうぞ。

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